ももかlove+。:.ヽ(*´з`*)ノ+。:.宿題 2014-07-21 15:37:30 |
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私は日向。一人暮らしの30代女性だ。
父親は私が生まれる前に亡くなってしまい、母親が女手一つで私が一人暮らしをするまで育ててくれた。
何一つ不自由のない生活ができたのは母のお陰だ、母にはとても感謝している。
しかし、最近母について困ったことがある。
最近毎日、私のところへ電話をかけてくるのだ。
酷いときは一日五回くらいはかけてくる。
その電話の内容も変なのだ。
「さっきお父さんとお話してねぇ…。」
「日向ちゃん、もうそろそろなんだよ。」
「日向ちゃんは昔から寂しがりなんだよねぇ。」
など、突然電話をかけてきてはよく訳の分からない話を聞かされた。
お父さんはもうとっくに亡くなってるのに…もしかして、もう歳だからボ.ケてきたのかな?
そのまま切るのはかわいそうなので
「はいはい、そうだね。」
なんて適当に相づちを打ち、一応話は全部聞いてあげたりした。
ー続きますー
ある日、いつも通り電話がきたのだが、母の様子が少しおかしかった。
「会いに来ておくれ。」
とだけ言われた。
私は不思議に思いながらも、次の日、実家に帰り母の元を訪ねた。
家に着き、チャイムを鳴らすのだがいつまで経っても出てこない。
「お母さん?いるの?」
ドアに手をかけてみる。
鍵は空いていた。
物騒だな、なんて思いながら中に入ると、母は炬燵に入った状態で座椅子に座っていた。
久しぶりに見る母は十年ほど前とは違い、しわくちゃになっていた。
「お母さん、会いに来たよ、どうしたの。」
お土産を片手に母の元に近付いた
すると…
ー続きますー
「えっ…。」
炬燵に当たっていない部分の母の身体は冷たく、とても白かった。
声をかけても動かない。
そして息もしていなかった。
泣きそうになりながら母の身体を揺すると、母の右手には何か握られていた。
それは一人暮らしをするために上京をする日、母に渡した手紙と電話番号が書かれたメモだった。
『お母さん、今まで本当にありがとう!私がいなくなったらお母さん一人になって寂しくなると思うけど、ご近所さんにお母さんは好かれてるから大丈夫だよね!(笑)それでも寂しいときは、電話してきてね!番号はメモに書いて同封してあるよ、今までお世話になりました。』
私は泣いた。
声を枯らすまで、涙が枯れ果ててしまうまでないた。
母は寂しかったのだ。
ずっとずっと一人だったから、私に電話をかけてきたのだ。
それも知らずに私は、毎日毎日鬱陶しがっていた。
後悔してもしきれなかった。
「ごめんなさい、お母さん。ごめんなさい。」
涙と鼻水でぐちゃぐちゃな顔になった私は、冷たく白い母の身体をそっと抱き寄せた。
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