... 2014-07-16 19:12:49 |
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...。
(彼を倒す際に転がる缶の音。然しそれすら気に止めない程、意識は彼に向いていた。真っ直ぐ彼を見詰めながら今も尚撫でていると動揺か羞恥か否か顔色が更に染まり上がっていく彼。そこが何ともまた可愛らしく思えてしまうのは好きだからだろうか。顔を逸らしてしまう彼を未だ見詰めていると不意にとん、と胸元を軽く押されほんの僅かに身を引き其の言葉にズキリと胸が痛む。これは彼なりの“嫌だ”という意味なのだろうか。だが、この彼が今見せている顔は一体何だと。何にせよこの想いは冗談じゃない。彼を失う怖さより仕舞っていた本心を解放したい気持ちのが強くなったのか目を伏せて「...御免。冗談じゃないんだわ。鮫島。」漸く開いた唇から切なく漏れる其の言葉。言った後に思ったんだ。きっともう彼とはもう話せないだろう。そう思えばもう伝えきってしまって良いんじゃないかと。頬に添えていた手を胸元押す彼の手首へ移動させそっと手を離させる。やがて其の手を布団へ押し付けつつ、姿勢低めて顔逸らしている事を良い事に耳元に顔寄せちゅと幾分落ち着いたリップ音。「御免。」何に対してかの謝罪かは口にはしないものの、いろんな意味を込めて告げ。次には舌を首筋に這わせて舐め上げていき)
(頭より先に身体が反応してしまっている現状が信じられなかった。顔の熱さも、鼓動の速さも、確かに感じている。けれど、なぜそうなるのかが分からなかった。だって、彼は大切な友人だから。友人に対して、こんな反応おかしいじゃないか。どうしたんだ。自分の身体なのに、自分のものではないような気さえする。それが怖い。このまま彼の想いに侵されて、どうにかなってしまうんじゃないかと、男は自分が怖かった――。ぽつりと落ちる、呟くような切ない声。微かに双眸見開くも束の間、胸元押す手を攫われれば、片手だけで支えることは難しく、その手と共に起き上がり掛けた上体も布団へ押し付けられてしまう。次の瞬間、耳元への口付けにピクと肩が震え。控えめな音でも耳元では刺激となり、唇を連想させるリップ音ならば、それは尚のこと。しかし、不意に短く聞こえた謝罪。反射的に強張り閉じた瞳をふっと開いて、顔を向けようとした瞬間、首筋に這う生温かい感触にびくりと硬直し、思わず開き掛けた瞼を閉じて)
――っ! ……久、城っ……や、め……、あっ…………嫌、だ――っ
(反射的に閉じた瞳が視覚を奪い、生々しい舌の動きが更にゾクリと身体を走る。固く結んだ口元から、抵抗の言葉と共に堪え切れずに吐息が漏れて。彼の舌先がねっとりと舐め上げる度に、びくりと身体が跳ねる。こんな自分は知らない。羞恥と恐怖から逃げ出したい思いで、拘束されていないもう一方の手で彼の肩を掴み、押して)
─ッ、鮫島。
(己が触れる度に小さく震える彼。己よりも図体の大きい彼が今己の中でぴくぴくと震えている。何とも言えない優越感か愛しさか。其れが愛らしく己の気持ちが更に高ぶる。体勢からして有利な己の力の方が勝ったのか、押される抵抗に負けず頭部の横に置いていた手でさえ抵抗試みる手首を掴んでしまえば其れも布団へ押し付け。結果両手を布団へ押し付ける事になり、完全に彼の動き封じては首筋に舌這わせ再び舐め上げると耳朶を甘噛みして)...。
(重力の差。下から押し上げる力は、上から押し込める力に敵わず、布団へと押し付けられ、自由を失う。執拗な攻め立てに男は身を捩り、漏れる声を堪えるため必死で唇を噛んだ)
……っ、…………く、…ぅッ……――
(それでも時折、熱が漏れ、そんな自分に羞恥心が込み上げる。耳朶への甘い刺激に、思わず小さく声を零し、逃げるように顔を逆側へ逸らして。上体の拘束が解けぬなら、膝で彼の腰や腹を押し、剥がそうと。蹴り上げないのは、こんな場面でも彼を友人だと信じる男の理性がそうさせるのか。額に滲む汗。微かに震える睫毛の切先。シーツの皺)
……久城ッ――……頼む……か、ら…っ……
─ッ、...嫌だ、っやめない。
(必死で抵抗する彼をぐと抑え付ける。膝で所々押される感覚に負けじと力入れて姿勢低めては、眉間に皺寄せつつ上記をきっぱり告げて。彼がほしい。ただそれだけの感情だけが表に出ていた。彼を失いたくない気持ちは心の奥底へと埋もれてしまい、理性取り戻した頃にきっと後悔をするだろう。彼の首筋へと唇落としちゅうと吸い付いては、数秒後離し何ともわかり易い所に生々しく浮かび上がる紅い痕。僅かに身を引いて彼を見詰めては「鮫島...俺にこういう事されんのまじで嫌だ?...、...御免、でも俺もう止められないんだわ...」と何処か寂しげに呟く。僅かに伏せた目は矢張り彼を思う気持ち故に、胸の痛みもあるのだろう。次いで、暫くした後に再び唇開いて彼を見つめ)─鮫島...俺、鮫島がほしい。
(随分と返事遅れてすみません!!!)
(抵抗は加減の差を突き、否定の言葉と共に捻じ伏せられ。男が彼を思う気持ちより、彼が男に愛欲する想いの方が勝ったか、完全に動きを封じられる。首筋に小さく、そして鋭く走る痛みに端正な顔を歪め、今、彼がそこへ何をしているのか想像が過ぎり、羞恥に身を震わせる。不意に僅か離れる体温へ、ふっと薄く双眸開けば、彼を見て。第一声。まるで己の心を見透かされたようで、カッと熱が上がる。違う、嫌だと思えないから混乱しているのだ。心臓がドクンと脈打つのを堪え、唇を噛み締める。何処か寂しげに呟く声、その表情に視線を逸らせなかった。そして、あまりにストレートな欲望の告白へ、双眸見開き息を飲む。耳の奥で、彼の声がリフレインして離れない。男は見つめ返す視線を、何かを考えるように、すっと瞼を下ろし隠した。――彼は本気だ。その切実さが伝わってくる。彼の言う通り、彼の行為に嫌悪は無く、寧ろ男は、悉く反応してしまう自分を嫌悪していた。そして、何故という思いは、その答えを求めていた。彼の欲望に応えることで、もし、この<よく分からないもの>が分かるのなら――。徐に睫毛を上向けると、黒の瞳で真っ直ぐに彼を映し、静かに紡いだ)
…………それで久城が後悔しないなら……――いいよ。
(いえいえっ こちらこそ、すみません!! 上げ感謝ですっ/お返事無くても大丈夫です^^)
─。
(紡いだ後彼は瞼を下ろし己の返事を静かに尚且つ真剣に考えている様だった。此の短い時間でさえも長く長く感じた。其の口から漏れる言葉は、肯定か否定または考えておくという先延ばしのどれかなのだから不安さえ込み上がってくる。不意に視線が交じり合う。あ。漸く開いた唇へと集中すれば─それは肯定の意思表示。静かに熱がぐと内から外へ露るのと共に目が見開く。「──っ!...こ、後悔なんてする訳無いだろ!...っ、それこそ鮫島が、後悔─。」とがっつく言い掛けようとした所でふと口が止まる─彼には後悔して欲しくない。そう強く思った。彼を後悔させない様に自分が何とかすれば良い話だ。「いや...後悔なんかしない様に、後悔なんかさせない。...鮫島が俺と居て良かったって思えるようにしてやる。」と続きの事をば。自然と片手を離してやれば、暇手になった其れを彼の頬へ添える。親指で唇をなぞるかの如く撫ぜると幾分大人びた表情。双眸細めて静かに下記問うてみて)─鮫島、...、...キスしていい?
(葛藤の末、漸く出した答え。それへ慌てたように返事を重ねる彼の勢いに、男は微か目を丸くする。それも束の間、次ぐ声色は落ち着いて、彼の意志を感じさせる男らしいものだった。不意にトクンと心臓が高鳴る。今までの緊張や刺激への反応ではない。もっとじんわり温かい、心の内から溢れるもの。――この感覚は知っている。けれど、まだ確証はない。それでも、頬へ触れる温もり、唇をなぞる指先の感触が優しいということだけは確かに分かって。男は彼を見つめながら、ゆっくりと穏やかに微笑んだ)
…………ああ。
─ん。
(彼の様子を暫く眺めていると、ゆっくりと微笑む彼。胸がきゅんと引き締められる。彼に触れて良いんだ。幾度か彼へ無理に触れてしまった事はある。だが、唇には無い。そしてあの頃とは全く別の立場として彼へ触れる事が出来る。そう思うと更に嬉々感を覚えた。自然と僅かに上がる口角。唇なぞる親指を端へと添えれば、ゆっくりと顔寄せて接吻。そしてゆっくりと離すつもりだった─が、触れた唇が余りにも柔らかく暖かく─心地良い。双眸細めてどくどくと胸の内が熱くなると、束の間唇の割れ目へ舌先這わせ自然と其の隙間へ舌侵入させる。もう片方にて手首握っていた手を緩めれば、するりと掌へと移動。其の侭指を絡めるか如くきゅと握り彼の存在確認。咥内では更に熱く彼の歯茎を丁重になぞると、唇の隙間よりくちゅりと艶かしい音が室内にて響き渡る。そんな音でさえ煽られ興奮帯びてしまい)─っ、...。
(腹を決めてしまえば、不思議なくらい穏やかな気持ちだ。彼が微笑み、そして、二人の隙間を埋めるように顔を寄せるのを見取ると、男はすっとその長い睫毛を伏せた。――唇に柔らかな感触。触れた箇所から温もりがゆっくりと全身に染み渡っていくような感覚に、また鼓動がトクンと高鳴って。しかし、心地好さに包まれる中、不意討ちの侵入)
…………っ、ん……――――
(思わず声を漏らし、眉根を顰める。触れるだけと思っていたため、想像より深い口付けに戸惑うも、男は先程のような抵抗はしなかった)
……っ…………さ、きっ……――――
(歯茎をなぞられ、二人の唾液が混ざり合う卑猥な水音響けば、男はくぐもった声で、どこかすがるように彼の名を呼び、絡まる指先をきゅっと握り返した。――気持ちいい。高まり出す興奮に僅か頬上気して。彼の愛慾へ応えるように、舌を相手のそれへ擦り付け、絡める)
─っ、ふ...、ン。
(目を伏せる彼を細めた双眸で見詰める。彼と今こうしている事が夢のようだ、何処か夢中になるかの如く視線外せずいて。絡まる指を握り返され胸が高鳴り更に己の名を呼ぶ彼が愛らしくて堪らなかった。然り気無く己の想いに応えてくれる彼が堪らなく可愛いらしい。絡まった舌で唾液混えながら、深く濃厚な口付けへ意識がいきやがて唇の隙間から熱い吐息漏らすと僅かに唇離し舌ずり。「...鮫島、可愛いな...。」なんて呟いて口角上げ、再び口付けをしようとした瞬間─コンコン。扉を叩く音にば、と顔を離すも体勢はそのままで束の間扉が開かれる。『入るぞー、この下着風呂場に落ちてたんだが、お前らのじゃないかー?って、何してんだお前ら...』訝しげな表情浮かべる教師。これはやばい。咄嗟に絡めてた指を離しぐっと普通に握ればもう片方の手で彼の肩をガシと掴み「─プ、プロレス!!鮫島を倒せたらジュースおごるって約束なんで!」なんて慌てたな様な言い訳。教師も男同士で接吻ややらしい事をしているとは思わないが故にすぐに納得した模様『お前ら中学生か、全く..で、これはお前らのじゃないんだな?』呆れたように告げる教師へ苦笑浮かべつつ「俺のではないです。」とだけ答え、彼をちらりと見て)
(絡まる舌が熱い。深く交わる唇が角度を変える度、隙間から熱に浮かされた吐息が零れて。彼を求めるように追う舌先が不意に離れると、僅かに双眸を開いた。とても近い距離から降る言葉。恥ずかしさと、溢れる熱い何かに胸が高鳴って。もう何の抵抗も無く、彼の口付けを受け入れようとした瞬間、響くノック音。瞠目した双眸が反射的に扉へ向いて。訝しげにこちらを見遣る教師へ、固まったまま思考をフル回転していれば、突如、手と肩への衝撃に瞬く。咄嗟の彼の行動を飲み込むまで数秒掛かるも、再度問い掛ける教師、彼の視線に横目で気付けば、男は静かに口を開き)
…………俺も違います。
(何とか落ち着き払った声色で答えた。『そうか。仲が良いのは結構だが、回りの迷惑にならない程度にしろよ。じゃあなー』と、やれやれといった感じで教師は部屋を後にした。扉が閉まる音を聞くと、緊張の糸が途切れたように脱力し、再び部屋には二人だけ――。先程までの熱がまだ残って、俄かに顔の火照りを感じる。力が抜けたように薄く隙間を成す唇は唾液で淫猥に濡れたまま。男は徐に彼を見上げ、そして、静かに見つめた。あんなにも激しい口付けを、彼と――。暫しの沈黙を経て、男はそっと切り出す)
………………久城、……俺――
─はーい...、...はぁ。吃驚した...。
(彼へ視線向けた後、幾分落ち着いた声色で告げる様子。こんな状況でも落ち着いて答えられる其れが凄いと思いつつ、一言告げて出ていく教師に此方も返事、吐息漏らしながら脱力すると再び彼へ視線を向ける。思わず硬直してしまった。艶のある表情に双眸見開かせつつ見惚れていると、光により若干輝く唇の唾液。暫くして彼の口元が動く。はっとしたように我へ返れば「...ん...どうした...?」と幾分柔らかい声色で問う。そしてそっと肩に添えていた手を首筋から頬に掛けて指先でつーと撫で上げるように移動させた。少し熱い。己との深い口づけで帯びてしまったであろう其の頬。頬を撫ぜながらも唇に付いた唾液を柔くくちゅりと僅かな掠れ音響かせ舐める。お互いの吐息か掛かる距離の侭、彼を見つめて)──。
(優しい声。言い掛けた先まで包み込んでしまうような声音に、つい意識が惚けていれば、不意、首筋をなぞる指先に思わずピクと反応してしまう。頬を撫ぜる感触から伝わる愛情と、唇を舐める艶かしい水音の卑猥さが、落ち着き掛けた鼓動を加速させて。近過ぎる吐息の熱に浮かされ、このままではまた引き込まれてしまう。男は、薄く開いた唇の隙間から漏れそうになる熱を飲み込むと、顔を逸らして)
…………俺、……ちゃんと考えるから、久城のこと…………、だから――――
(拘束解かれた方の手が、乱れそうになる心を抑えるようにTシャツの胸元を握って。何かを堪えるよう、微かに下唇を噛み締めながら、ゆっくりと視線だけ戻し、再び彼を見つめて)
……もう、このままじゃ、心臓……おかしくなる……っ――――
(「だから退いてほしい」と、高鳴る鼓動を抑えることに精一杯で、続きを言えない代わりに、男は切なげな双眸、その表情で願い求め)
─ッ。
(一つ一つの仕草が艶かしくとくん、と鼓動が高鳴る。何処か釘付けになったかの如く彼を見詰めていれば、顔を逸らされてしまう始末。やがて紡がれる言葉に理性がはち切れそうになるとぴくりと肩揺らす。やばい。こんなにも愛らしい姿で、そんな事言われたら誰だって我慢ならない。切なげな其の表情から、彼がどうしてほしいかはわかった。きっと、おかしくなってしまうから退いてほしい、一回やめてほしいなどだろう。それでも離れずにいた。どくどくと早まる心拍数と共に抑えられる気がしなかった。とうとう理性が負けたのだ。彼の胸元にある手へ頬添えていた手を移動させると、きゅと重ねる様に握り耳元に唇寄せて「鮫島...どきどきしてんの...?、てか、もういっその事おかしくなっちゃえよ。なんてな。...俺も今すっげぇどきどきしてるんだわ。」と息潜めた声色で囁く。己が彼をどきどきさせてると思うと、やけにゾクゾクとした感覚が身を─背中を伝う。もっともっとおかしくしてやりたい。そんな欲が新たに生まれてしまった。耳元にて舌這わせれば奥へと舌差し入れくちゅくちゅと唾液の音を直接響かせ、時折熱い吐息が漏れてしまい)─ンン。
(頬へ添えられた温もりが離れるのを感じると、己の願いが受け入れられたかと小さく安堵するも束の間、Tシャツを握り締める手に重なる彼のそれ。耳元への囁きに、ぞくりと身を震わせ、全身の血が一気に駆け巡る。彼の言葉は、まるで麻薬だ。脳裏に響いて離れない。胸の鼓動を見透かされたことが恥ずかしい。けれど、彼が自身と同じく身を焦がしていることが――嬉しい。何故だ、と考える心を置いて、従順なまでに身体は刺激に反応してしまって)
――――っ、ぁ…………嫌、だ……もッ……無、理――っ
(淫猥な水音が鼓膜を直接震わすかの如く耳奥で響けば、あまりに強い刺激に声にならない声を上げ。まるで弱点を突かれたように全身が強張り、彼の吐息より更に熱く、そして甘い吐息が漏れてしまう。いつしか耐え続けることで俄かに滲んだ生理的な涙が視界を揺らす中、辛うじて残る理性が快感に流されそうになるのを唇噛んで堪え、彼から、彼が与える甘美な刺激から逃れようと、顔を逸らし、抗う)
っ、...ふ。
(彼の聞いた事も見た事も無い其の様子。とくとくと胸の奥を熱くしながら、ゆっくりと唇離し舌を引くと銀糸引く。やがてぷつりと柔く途切れる其れを視界に舌ずりすれば、耳元に塗られた唾液を舐めとってから彼の顔を覗き込む─。僅かに染まる頬に瞳が潤んでいるのが何とも愛らしく、更に興奮が沸き上がる─が、しかしそれと同時に理性が引き戻される。彼を泣かしてしまった。可愛いさのあまりついやってしまった事に、胸がちくりと痛み眉がぴくりと痙攣。「─っ、ごめ。鮫島...やりすぎたな?御免な、怖かっただろ。」と慌てた様に身を離し隣へと腰を下ろす。片手を布団につきながらももう片方の手で頬を撫で遣ると、親指で目尻なぞりながら下記のべて)
あんまりにも鮫島が可愛いくて...ごめん。泣かせて。
(理性が途切れる寸前、生温かい感触がゆっくりと離れるのを感じ、ふっと薄く双眸を開いた。微か気を緩めた刹那の一舐めに、瞬間また目を閉じるも、今度こそ体温が離れる気配を感じると、恐る恐る瞼を上げて。ぼんやりとした視界一杯に彼の顔。俄かに揺れるその像が涙のせいとは、熱に浮かされた男は気付かない。すると、彼はどこか慌てた様子で身を引き。彼によって隠れていた天井の照明、久し振りに照らされ、眩しさに微か双眸を眇めた。隣に座す彼が己の目尻を拭いながら告げた言葉で、漸く自分が涙を溢れさせていたことに気付き、微か瞠目すれば、解放された手を支えに素早く上体を起こして)
――可愛いとかッ……あと、別に、これは――っ…………いや……もう、いい。
(情けなさと恥ずかしさに顔を逸らすと、手の甲で残る涙を粗く拭った。彼に背を向け、座している今。倒れた缶から零れた液体は、畳に染みを広げている。朝になれば乾くだろう。しかし、男の心に浸み込んだ彼の想いは――。暫しの間、男はゆっくりと振り返り、彼を見据えた。黒の双眸へ真っ直ぐに相手を映して。静かに、そして芯の通った声が伝う)
……さっき、途中になったけど――久城のこと、ちゃんと考えるから。ちゃんと考えたいから。――少し、時間くれないか?
─っ。
(触れていたものの素早く上体起こされてしまえば、その手の行方など無く自然と引く。やがて背中を向けられてしまうと若干目見開きつつ、ただ大人しく視線を外せずにいて。彼はきっと動揺しているのか。己の方へ身を向けない様子かただ心配で若干表情が曇る。暫くの間その体勢でいたものの漸く此方へと振り返る相手見れば、室内に響くほの言葉に胸が湿る。己の事をちゃんと真っ向に考えてくれる彼。心底嬉しいと思った。ただ少し不思議と期待が混ざった気持ちになった。─彼がすぐに振らないからだ。多少なりとも己に気があるのかと期待してしまうのはそこなんだろう。今までの告白を見た限り、彼は考えさせてくれと言わずにその場で振っていた。然し己の場合は違う。それは己と彼が少しでも関わっていたからか?それとも気があるからか?どちらにせよ、彼女たちと違う答えが、真剣に己の事を考えてくれるそれが─それだけが本当に嬉しい。目を伏せて吐息混じりの笑みをこぼせば「ん、待ってる。ゆっくりで良いから。...鮫島が落ち着くまで。...んっと、俺はそれまでもう、...その、...鮫島にキス、とか...変なことしないように頑張るから。」と幾分自信なさげに呟くも、此方も本音をば。やがて己の布団の所へ移動すればごろん、と寝転がり欠伸漏らして)よしっ、...有難う、鮫島。
(己の要望が受け入れられ、どこか安堵したように真剣な表情を少し緩めた。次ぐ彼の呟きに先程のことを思い出し、頬に赤みが差すも刹那。短く一笑を呼気に混ぜながら、睫毛を伏せて)
……そうだな。俺、久城に絆されやすいみたいだから。
(冗談と事実を入り合わせ、男も静かに呟き返した。布団へ移動し寝転がる相手を横目に眺めながら、「……ああ。俺の方こそ、伝えてくれて、有難う」と、緩く弧を描く口元から落ち着いた声で答えて。そこへ不意に視界に入る倒れた缶。幾秒か何かを思うようにそれを流し見遣れば、すっと手を伸ばし、拾い上げると共に腰を上げ)
――ちょっと喉渇いたから買い直してくるよ。久城、先に寝ててもいいから。
(彼と一緒に居るのが嫌なのではない。けれど、少し一人でこの熱の余韻を冷ましたかった。男は彼に「絆されやすい」から――。彼を傷付けないように、伝える声はとても優しく、面持ち柔らかに告げて。既に空き缶となったそれを片手に、自身の荷物へ歩めば財布を取り出し。そのまま扉へ向かおうか)
っ、なんだそれ。...そっかそっか。
(彼の冗句にくすくすと可笑しげに笑いながらも片手をひらりとさせれば、やがて再び飲料水を買うと継げる彼。「ん、わかった。いってらっしゃーい。」特に不審がる事無く、彼の心情知らずにその背中見送れば己はうつ伏せになり枕に両腕乗せつつ端末機取るかの如く手を伸ばして。中身確認するとどうや姉からのメールが一件。《お化け屋敷どーだったー?》〈楽しかった。〉素直にそのまま送り返しつつ、彼が帰ってくるまで携帯を弄ってようかと)─。
――ああ、いってきます。
(布団へ俯せになる相手を視界の端に流し見遣りながら、男は扉を開け、廊下へと。後ろ手に扉を引き、閉まり切る音を聞けば、徐に横の壁へ背と後頭部を預けて目を伏せ、大きく息を吐いた。脱力した両腕をだらんとぶら下げ、ゆっくりと薄く双眸を開く)
…………何なんだよ…………――――
(それは、自分の感情を把握し切れない自分に対しての小さな、小さな呟き。再び長い睫毛を伏せては、大きく溜息を吐いて。暫く男がそうしていると、不意に廊下の片隅から届く声がして、男は双眸を開き、緩慢な所作でそちらへ顔を向けた)
『――さ、鮫島くんっ……ちょっと、いいかな?』
(声の出所は一人の女生徒。緊張からやや上擦ってしまった第一声は、幾分廊下に響き――、もしかしたら、部屋の中の彼へも届いたかもしれない。そのことが彼女の顔を更に赤らめ、恥ずかしさに肩を竦めて立っている。彼女が何の用事で訪ねて来たのか、男もさすがに察しが付く。学校行事の特別な日、きっと随分前から決意し、この日に胸を馳せてきたのだろう。幾度となく他人から好意を打ち明けられてきた男には、それが分かる。しかし今、そのことを想像すればするほど、先程の彼の告白が、だだ漏れの愛欲の言動が脳裏を過ぎってしまい――。男は徐に凭れた背を正すと、眉間に僅か皺刻みながら眉尻を下げ、申し訳なさそうにこう言うのだった)
……ごめん。今日、ちょっと調子悪くて、これから先生の所へ行くんだ。……多分、大事な話をしに来てくれたと思うんだけど……今日は、きちんと聞けそうにないから。また、今度でもいいかな――? 本当にごめんね。
(今の男に他人の告白を聞く余裕はなかった。心苦しそうに告げる様が本当に具合が悪そうに映ったのか、彼女は半ば驚き、残念そうながらも『え? ……そっか……うん、わかった。でも、あの、大丈夫? 一緒に行こうか?』と、心配そうに声を掛けて。「……うん。有難う、大丈夫。……本当に、ごめんね。――じゃあ」と、男は彼女に背を向け、歩き出す。静かに溜息を漏らしながら、振り返ることなく)
よし...、...。
(メール返した後扉が閉まる音が響く際、僅かに聞こえた女子生徒の声。ふと其方のへ視線を向ければ数秒硬直。やがてぱちぱちと瞬き繰り返し、端末機をポケットに仕舞い込みゆっくりと身を起こして立ち上がる。“─くん”とは聞こえた。なんと無く彼の事かもしれないと思った。扉へと手を掛け開けては、案の定女子生徒の姿がそこに。然し彼がいない。出てきた己に驚いたのだろう、ぴくりと肩はね此方見詰める彼女を見遣れば『何してんの?』と不思議そうに問い、何でも無いと言わんばかりに顔赤くしながらも両手ブンブン振る彼女。『ひょっとして鮫島に用があったとか?』「あ、うん...そうなんだけど、なんか鮫島くん調子悪いみたいで...先生のと─」『っ、ちょっと見てくるわ。』彼女が言い終わる前に足早に部屋から出ては、彼が向かった方向へと進みつつ『今さっき行ったばかりだから、すぐいると思うよ!!』と己に届くよう少し大きめな声で伝えてくれる彼女に片手をひらりとさせ礼)
(「先生の所」とは勿論口実で。その道の途中、前に立ち寄った自動販売機で足を止めれば、徐に財布を取り出し、硬貨を投入。今の気分としては、酒でも飲んで寝てしまいたい。しかし、その類が売っている筈もなく、ミネラルウォーターのボタンを押して。鈍い落下音。腰屈め取り出せば、キャップを捻り数度喉を鳴らして、一息。――彼のことを考える。いや、考えてしまう。友人である筈の彼に、あんなにも反応してしまった自分が信じられない。今まで幾度となく他人から想いを告げられてきたが、心揺さぶられることは無かった。けれど、彼は違った。頭より体が先行して、全く冷静でいられなかった。それは先程、女生徒に呼び止められた時にもハッキリ分かってしまった。彼女には何も心乱されることは無かったのだ。――「大切な友人だから無下に出来なかった?」「多少なりとも関わった人物故、簡単に答えを出したくなかった?」――どれも当て嵌まる気もする。しかし、完璧に合致する気もしない。思考を巡らせながら、睫毛の切先を緩慢に瞬かせるその所作は、どこか物憂げに映って)
…………駄目だ。埒があかない…………
(溜め息混じりに独り零して。漏らした息の分だけ水を飲めば、ループする思慮へ観念したようにキャップを閉め、踵を返し来た道を戻ろうと歩き出して)
─っ、鮫島!
(“調子悪かったんなら言ってくれれば良かったのに”心の中でそう呟く。だがそれ以上に気付けなかった、あるいはきっと己があんな事をしたせいのどちらかって事に自己嫌悪。やがてペットボトル片手に此方へと向かってくる彼の様子が視界に入り彼の名を呼ぶのと同時、若干小走りで駆け寄ると両手を伸ばし彼の両腕掴んで顔覗き込む。心配故に僅かながら眉間に皺寄せながら、何処か心苦しそうに眉やや下がり「鮫島っ、調子悪いのって俺のせいか?それとももっと前から?つか、大丈夫かよ、何で何も俺に言わずいつも行っちゃうんだよッ。」心の焦りか心配のしすぎ故か、幾分早い口調で問いをつらつらと重ねれば、ぎゅと腕掴む力が無意識に加わってしまい。彼だけをただじっと見詰めて)─。
(あまり待たせると彼に変に思われるかもしれない。そう思惟して少し歩を速めれば、まさに今、脳裏に浮かんでいた本人が視界に映り、微か双眸開くも束の間、そのまま両腕を掴まれ、驚きに目を丸くする。『心配で仕方がない』と顔に書いてあるかのような面持ちの彼。両腕の拘束と共に、自身の胸もきゅっと掴まれるような。この高鳴りは驚きからか、それとも――。判断つかぬまま、男は眉尻を下げ、短く苦笑零し)
――あの子に聞いたの? 心配掛けてごめんね。でも、それ……嘘だから。
(心配そうに顔を覗き込む彼と視線を合わせるように睫毛を伏せ。すっと一度横へ逸らすと、鼻で短く呼気を吐き、また彼へと戻して)
……俺、今、久城のことで頭一杯だから。ちゃんと話聞いてあげられないと思って……それで。
(彼を心配させたくなくて、男は他意なく本心を述べた。「だから、俺は大丈夫。余計な心配掛けてごめんね」と、苦笑混じりに優しく語尾を上げて)
何だよ...嘘か。
(彼の言葉に目見開いては、嘘ということに驚くも安堵の吐息を漏らす。後になぜ嘘をついたのか理由がわかると胸の奥がきゅと熱くなり、思わず目を伏せ力込めた手が自然と緩み「そっか。わかった、...平気なら、それで良い。」と小さく告げて。正直な所、彼が己の事でいっぱいになっているのが嬉しく思えた。少しの沈黙の間片腕を離しては、もう片方掴んでた腕、するりと手首へと移動させ部屋に戻る道へと誘導。「とりあえず、戻ろう
。」と。漸く部屋の前に辿り着けば扉を開けて彼を中へ入れてから扉を閉め、手首を離してやり。気持ちの乱れ、今日一日の出来事で随分と疲れが溜まったのだろう。再び己の布団へとうつ伏せにどさりと倒れては、目を閉じて吐息もを一つ。今日はより一層彼に近づけた気がする。こんなにも気持ちが高ぶるのも何もかも初めてでそれ相応の戸惑いや不安もある。そんな事を悶々と)─ふぅ、疲れた。
(心配そうな彼の表情が解ければ、男も眉尻下がり、安堵に口元を緩めた。束の間流れる沈黙。静かに待っていると、腕の拘束がするりと手首へ滑り一度瞬くも、掛かる言葉がほんのり温かく、双眸を細めた。「ああ。――心配してくれて有難う」と、穏やかに礼を述べ、導かれるまま部屋へと)
(彼の主導で室内へ入れば、拘束解かれ。布団へ倒れる姿を横目に見遣りつつ、ペットボトルと財布を荷物へ戻すと、電気のスイッチへ踵を返し)
……もう寝ようか。――電気消すよ。
(彼の様子を見るに、就寝した方が良いと判断。元より男もそのつもりではあって、カチと無機質な音と共に明かりを消し、隣の布団へと。暗闇の中、静かにシーツへ沈む、布擦れの音)
(彼の礼を耳に布団へ寝転がった侭でいれば、電気のスイッチにて歩み寄る音。「ん、了解ー」なんて短く応答し目を閉じてもわかる程更に視界が暗くなる。僅かに開ければ案の定真っ暗。目が慣れればなんと無くくらいはわかるが、矢張あんまり見えず。隣の布団にて彼が寝転がる様子を曖昧ながらも視界に捉え、ただ布擦れの音と二人の呼吸が微かに響くだけ。疲れ故に睡魔は既に降りてるはずだが、彼との出来事へ意識がいってそう簡単に眠りへ落ちる事が無く、静かな室内にて一人考える。─こんな時、彼との口付けが生々しく脳裏を過る。ふと指を己の唇へと寄せれば軽く触れ、未だその口付けの感覚が僅かに残っているのか熱く感じてしまう。やがてうつ伏せになった身体を仰向けにしては、真っ暗な天井を呆然と眺めた後視界をゆっくり閉ざし漸く「鮫島、...、...おやすみ。」と一言)
(暗闇の中、仰向けに寝転がる男。まだ瞼は下ろさず、瞬き緩やかに天井を仰ぎ見ていて。――この姿勢。少し前にここで為された出来事を想起するには容易く。ざわつく気持ちを払うかの如く、彼に背を向ける形で横へ転がり、手の甲を口元へ宛がった。――何故だ。今思い出しても嫌悪感や不快感がない。寧ろ、このまま回想を続けていけば、また熱を帯びそうで。考えることを止めようと固く目を閉じ、眉間に刻まれる皺。すると、不意に掛かる声に、はっと双眸を開けば、ゆっくりと身を反転し、彼の方へと向き直って。静かに響く布擦れの音。暗い視界の中で、薄らと彼の輪郭が浮かんでいる)
…………ああ、おやすみ――……久城――
(静かな低音をゆっくりと返して、暫くそのまま彼を見つめていた。この感情が何なのか、分からない。だから、知りたい。でも、怖い――そんなことを思いながら、静かに瞼を下ろした。僅かに膝を曲げ、ゆっくりと呼吸する。それが寝息に変わるのには、やや時間が掛かるかもしれない――)
─。
(閉ざした瞳。やがて眠りへと落ちれば─。映し出される風景。そこは街中の様だった。隣には彼の姿があり、共に笑いながら歩いていた。途中美味しそうなアイスが売っており、己が彼の手を取り買いにいこうと促した所で彼が此方を見ずに何処か遠くを見ていた。不思議に思いながら彼のその視線の先を見た時、風が己の頬と髪を優しく撫ぜた。そこには綺麗な知らない女性。何と無くか、ああ彼の昔の想人だ、と思ってしまった。再び彼へ視線を移せば─。まるで見惚れているかのような、昔からずっと逢いたかった人を見つけた様なその熱く真っ直ぐな視線。隣の己の事なんてまるで存在しなかったの様に。やがて己の手を気にする事無く彼女の方へ向かう彼。己は自然と掴む手が緩んでおりするりと流れる様に手離してしまった。「─っ、や、...い、くな。」夢で“いやだ、いくな”と手を伸ばした。その声は現実にでも響いてしまった模様。朝の日差しが差し掛かる頃、まだ己は夢の中の彼を追い掛けている模様。横向きになりながら枕を必死に抱き締めていて)─。
(考え事をしながら、男はいつの間にか寝てしまったようだ。朝の日射しに、ふっと瞼を起こせば、眩しさに双眸眇め。次いで溢れる欠伸を漏らしながら、布団の中で軽く伸びをする。眩しいとは言っても、瞼閉じていた時とのギャップ、明るさ的にはまだ早朝と称される時刻だろうか。いつものように朝の支度をする必要がなければ、もう少し寝ていようか、なんて徐に体勢を直しつつ、ふと隣の彼を見た。枕を抱き締め眠る姿が子供のようで微笑ましい――が、少し掴む力が強い気もして、男は注意深く彼を見つめた。すると、不意に聞こえる小さな呟き。男の耳に、しっかり届いて。上体を起こし、心配そうに彼へ近寄ると、顔を覗き込みながら)
――……久城? どうした? 大丈夫か――?
(嫌な夢でも見ているのだろうか。そんな苦しそうな彼を男は見ていられなくて。肩に手を掛け、こちらへ意識を引き戻すべく、優しく揺すって)
─っ!...
(其の女性の隣へと行く彼の表情は、己と居る時よりも穏やかで楽しそうだった。胸が張り裂けそうな痛みが生まれ、追いかける己。次第に見えていた風景がぼやけていくと束の間真っ暗な視界。意識がはっきりしている訳で無く朦朧としており、聞き慣れた彼の声色。うっすらと双眸開いては視界がぼやける始末。徐々に意識が引き戻されはっきりしてくるとゆっくりと上体起こして数回瞬き。何処か心配そうに此方を見る彼─夢で良かった。そう心底安堵してしまった。詰まっていた呼吸、吐き出すと共にそっと彼へ両腕伸ばすと肩口に額置いてから其の侭柔く抱き締める。彼の温もりが一番安心する。きっと彼の事を意識するあまり、心の奥底にあった不安が夢として形になってしまったのだろう。己でもそう判断出来るくらいだった。元恋人への嫉妬、誰かの元へと行ってしまうではないかという独占欲と不安、色んな気持ちが己の奥へとあるのは自分でも気付くようになってきている。漸く閉ざしていた唇開くと「ごめ、ちょっと変な夢見てたったぽいわ。平気平気。」多少笑声含めて言う。然し彼には見えないが、表情は笑っていなく吐息を漏らしていて)
(肩を揺らし、彼の名を呼ぶ。薄らとその目が開くのを確認すると手を止め、「……大丈夫か?」と改めて尋ねる。すると、ふわりと己に抱き付く彼。微か瞠目し瞬くも、静かに息を吐くと、男はゆっくりと背中に腕を回し、抱き締め返して。それは、とても自然な行為だった。彼の言葉を聞けば、徐に片手を相手の頭へ移して)
――そっか。うん…………もう大丈夫だよ。大丈夫――、
(優しく言葉を掛けながら、ポンポンと撫ぜて遣り。彼の声は笑い混じりでも、その表情が分からないのであれば、彼が自ら身を離すまで、気持ちが落ち着くまで、こうしていようと。壊れやすいものを守るように、優しく、ゆっくりと、一定の間隔で撫ぜて)
─大丈夫だっての。
(上記を再び告げては柔く腕が回される始末。一定の間隔で撫でられる手と彼の暖かい言葉、温もりが心地好く気付けば安堵で胸一杯。暫くの間彼から離れる事無く、きゅと服を握る。離したくない。そう思いながらも矢張いつまでもこうしている訳にはいかず、漸く顔上げては参ったような笑み浮かべつつ「ごめ、もうほんとに平気。ってか、鮫島絶対おかんだろ。」なんて今の状況を笑いで誤魔化させるつもりか冗句混じりに告げ、ゆっくりと彼から両腕離し形を竦めて。次いで彼をまじまじと見詰めつつ真剣かの如く下記を言葉にしていき)
─なんつーか...婿っていうより、...お嫁さんのが似合うよな。...いや、外見は婿かもしれないけど...性格とか色々含めると...。
(肩口の顔が起き上がるのを感じれば、合わせて男も軽く顔を引き。彼の表情を確認するよう微か首傾げれば、何時ぞや告げられた称号に瞬き一つ。彼が身を引くのであれば、そのままにさせてやり、するりと両腕が背を滑る。続く言葉に複雑な表情を浮かべながら、危うく自身の花嫁姿を想像し掛け、一度目を閉じ、リセット)
お嫁さん、て……俺、男なんだけど……。誰の嫁になるって――、……――
(思考を落ち着かせるため、理屈で否定しようとするも、言葉途中で彼と視線を合わせてしまえば――自爆。彼は自分に好意を持っている。昨日のことが脳裏を過ぎり、カッと瞬間頬を染め、慌てて顔を逸らした。そのまま彼を見ることなく、そそくさと立ち上がりながら)
――あんま、変なこと言うなよ……っ―――
(朝の洗顔に託けて、この熱も洗い流してしまおうと、洗面所へ向かおうか)
─男だけど、何だかそっちのが。
(誰の、という所で思わず想像してしまう─が、慌てて顔を逸らして何処か誤魔化す様に立ち上がってしまう彼を見上げつつ洗面所へ向かう際に言い放たれる言葉。“変な事”といえば、確かに変かもしれない、なんて自分でも可笑しくなったのか一人で小さく笑う始末。此方も一旦立ち上がり荷物の所へ。バッグ開けて中身を整理整頓。そんなにごちゃごちゃしていなかった為か直ぐに終わると、再び布団へと寝転がり欠伸漏らす。正直まだ寝ていたい。「眠ぃ...」なんて呟きながらも茫然と枕を見詰めて)─。
(返事が大分遅れて申し訳ありません!
最初の時点で報告しておくべきだったのにorz
実は近頃返事が疎かになってきているのは、バイトがありまして...。
もう最初の頃から実はやっていたのですが、休みもあったのでお返事はすぐにお返し出来たのです。...が、八月になると七月よりも予定が詰まっていて返すスペースが落ちてきていました。
ちなみに基本的6時~11時 3時~8時30分という日程になっております。
夜は疲れで寝てしまいお昼も昼寝してしまって..。 すみません!
この時間外に返す事が多くなるかと思います、あくまで基本的、なので午後がない日などがあれば早く返せるかと思います。本当にすみません!(土下座)
(それからそれからっ、この後の予定をどうしようかと迷っているのですがっ、何か意見とかありましたらぜひぜひ^^
このまま午前帰宅?というのにするか、他に何かやるか...。
自分的にこれは今じゃなくて良いんですが、いつかは鮫島くんの掛け持ちしているバイト先の喫茶店?でしたっけっ。
あそこへと何らかのキッカケで行ってみたいのですが!厨房だからアレかもですけど...(←) )
(背後で彼が立ち上がる気配を感じながら、足早に洗面所へと。蛇口を捻り、勢い良く飛び出す水を両手で掬えば、ざっと顔を洗って。水温に幾分頭が冴える。滴る雫を手で拭いつつ顔を上げ、正面に壁付けされた鏡を見れば、何てことはない、いつもの自分が映っていて。大丈夫、顔色は普通だ。男は短く息を吐き、緩く瞬いた。が、その瞳を突如見開く。視線の先には、そう、鏡に映る首筋の痕。思わず手で覆い、息を飲む。――まずい。そっと手をずらし確認するも、一目見ただけで何であるか分かるほど、それは鮮やかな刻印で。困ったように眉根顰めつつ暫く鏡と対峙しては、踵を返して洗面所を出ると自分の荷物へ。タオルで簡単に顔を拭くと、それはそこそこに何かを探すよう――だが、無い様子。短く溜息吐けば、ちらっと彼へ顔を向け。布団へ寝転がり枕を見つめる相手を数秒見遣ると、薄く唇開いて)
――久城。絆創膏持ってない……?
(いえいえ!お返事有難うございます^^
そして、バイトお疲れさまです^^ 長時間なのですね!体は大丈夫ですか?
お忙しい中、お相手してくださって有難うございます。とても嬉しいです^^
体が一番大切だと思いますので、ご無理のない範囲で大丈夫ですよ^^
ご丁寧に状況をお伝えいただいて有難うございます^^ バイト頑張ってくださいね!)
(今後のこと、私もどうしたらいいかなあ、と思っておりました!
そうですね。午前帰宅にして、何かやるのがいいかな、と私も思います^^
…上では愚息が話しかけちゃってますけど(汗)
バイト先いいですね!ぜひぜひっ
何かしらの理由をつけて、その日はホールってことにしてもいいですし、
これも何かしらの理由で、一緒に厨房で仲良しクッキングとかっ(←)
ちょっと考えてみますので、またお返事いたしますね^^
主様も何かございましたら、ぜひぜひっ)
(この後の予定について。
とりあえず、午前帰宅で一区切りがいいかなと思いました^^
現時点でこれ以上のキュンキュンは愚息の思考回路をショート寸前(←)に追い込みそうなので(軟弱)
…あ、もちろん親としては、どんどんグイグイやっていただいて構わないのですがっ(非道)
この後(それぞれの午後?翌日の学校?後日?)はいかがいたしましょうか?
主様の方で何かお考えがありましたら、ぜひ教えてくださいませ^^
以下は、蛇足として流してお読みいただければ幸いです^^
これからとしては、ようやく愚息が久城くんを意識し始めたので、それをさらにアシスト?するような何かがあったり、はたまた、久城くんには申し訳ないのですが、久城くんの想いがまた溢れてしまうような何かがあって、鮫島もそれに絆されていく…みたいなのも面白いかな、と考えたりしました(ベタですみません…)
たとえば、
・久城くんの元カノさんor元カレくん登場
・鮫島の元カノor鮫島に好意を持つ積極的な女性登場 など
…モブを動かすのは大変ですかね^^;
ただ、あまり流れを決めてしまってもなあ…とも思いますので、今までのように出来事(イベント)だけ考えて、あとは若い二人に任せる(←)みたいに出来たらなあ、とも思います^^
なので、主様案の
・鮫島のバイト先の喫茶店へ久城くん来訪
こちらはすごく心引かれますので、いつかでも、今でも、ぜひやりたいです^^
他に、
・テスト勉強会
・一緒に下校中、夕立ちに見舞われ、どちらかの家に避難
こんな感じも想像しました(やはりベタですみません…)
どれも先走ったアイデアですので、他に素敵案(今回の肝試し、とても素敵でしたっ)があれば、ご遠慮なく仰ってくださいませ!
ではではっ)
(ああぁぁあ!ごめんなさい!随分と遅れてしまいました!
ええと、今からお出掛けなので九時くらいにちゃんと返事返しますね、もういらっしゃるかはわかりませんがもしいたら、お相手よろしくお願いしますごめんなさいいいい)
(おりますよ~^^ 私もさっき帰ってきました。
焦らないで大丈夫ですよ^^(お気持ちはとっても嬉しいです!)
こちらこそ、よろしくお願い致します!)
─ん。
(彼が洗面所へ向かうのを見送ると布団に寝転がった侭枕元から視線外し目を閉じる。ああ、やっぱり眠い。やがて此方へと戻る彼の足音が。特に気にする事目を閉じた侭─でいるつもりか、何処か控え目に問い掛けてくる彼に目を開け、ゆっくりと上体起こすと不思議そうに目見開き「....絆創膏?えーっと持ってきてたっけなぁ。ちょっと待って。」と立ち上がり再び荷物の場へ。暫く探すかの如く手を鞄の中へと巡らせるも目的のモノが見付からない。諦めずにガサゴソと漁る音立てながらも彼に問い投げ掛け)
てか、どうしたんだよ?いきなり絆創膏なんて...もしして怪我とか?
(不思議そうに尚且つ何処か心配そうにもしている声色で、中身を漁り切ると吐息漏らして立ち上がり彼の元へと歩み寄って顔覗き込むかの如くちらりと見上げ)─ごめ、無かった...持ってきてたとおもったんだけどな。
(うぉぉお、ならば、この後は午前帰宅ということにしましょう!^^
素敵な案がありすぎて、もうときめきます。(ぷるぷる
そうですね、ならば今回は午前帰宅のち後日、にしてしまいましょうか!
でも、次の日は休日という感じはどうでしょう?それで、鮫島くんは例の喫茶店にて働いてるみたいな感じで此方はなんかしらの理由でそちらに向かうことにします!
それから、元カノなどの案についてもうおおおおってテンション上がりました!
そちらの意見もまたどちらも捨てがたいです...、ええぇ、どうしよう迷います。
どうせなら二つともやってしまいたいくらいですね、二つをやるにはタイミングをいい具合の値にいれとけばいい感じな気がします。あ、でも彼(久城)の気持ちが溢れ易くなるのは、やはり後者の方ですね!鮫島くんに好意を熱烈に抱く方がいれば此方の子も、がルルルルってなって彼を更に───でしょう!(←)
その後者の方のハプニング?については、すきなタイミングいいかも思います!元カノ、熱烈女子どちらにせよ、すぐにという選択ならば喫茶店の時点で出しても構いませんかと^^
他のアイディアも素敵すぎてぇェえ!やりたいです!近いうちできたらいいなっておもいまするるる。
っと、遅れてすいません!)
(己の問い掛けを受け、絆創膏を探してくれる彼の様子を見遣りながら、その場で待つ)
いや、怪我じゃないけど……
(質問に返事を返すも、どこか言い辛そうに言葉を濁して。程なく彼がこちらへと近付けば、結果報告に「そっか……」と些か困ったように溜息混ぜつつ眉尻を下げて、「探してくれてありがとう」と礼を述べるも表情そのまま。――さて、どうしよう。片手を口元へ宛がい、考える。チラと相手へ視線落とせば、彼の覗き込むそれと重なる。僅かな間。男は、すっと横へ視線を逸らし、口元へ宛がう手そのままに、どこかぎこちなく言葉を紡いで)
…………首の……どうしよう、と思って……
(改めて相手の前で口にすると何故か妙に恥ずかしく、僅かに頬が赤くなる。「でも、シャツのボタンを上まで留めれば見えないかもなっ」と幾分早口に続ければ、早速それを試すべく、そして居た堪れない思いを払拭するべく、クローゼットへ歩み出そうとして)
(うぉぉお(←)、次の日が休日で愚息in喫茶店!すべてが繋がった気がします!
では、午前帰宅のち翌日休日in喫茶店ということで^^
また、こちらの稚拙なベタ案も、主様の寛大なお心で受け入れて下さり有難うございますっ
そうですね。展開がドラマチック(古)なのは後者の方ですかね。
「――――」の部分がめっちゃ気になります!(はぁはぁ/危険)
タイミングについては、喫茶店のまた後日でもいいですし、喫茶店の終盤で登場→次回へ続く!みたいなベタベタ少女漫画展開も面白いかなと思ったり(←)
流れの中でまた決めていけたらなと思います^^
ちなみに何となくの登場イメージは、
・元カノ
結構年上(5~10個上くらい)設定でいたので、喫茶店もしくは何処かでバッタリ
・強烈女子
学生のイメージでいたので学校や、他校の場合は下校時とか、それこそ「強烈」ならば喫茶店にまで来ちゃうのもそれはそれでありかな、とか妄想してます(笑)
主様もご希望・ご提案ございましたら仰って下さいませ!
はい、他のもいつか出来たら嬉しいです^^
ラブラブになってからの勉強会とか、も、妄想が止まりませんっ(鼻血)
いえいえ^^ お返事有難うございますー!)
(暫くの間バタバタしており、返事返せず本当に申し訳ありません!!orz
お返事は明日、必ずお返し致します!、改めてその時に謝罪を申し上げます。)
(お久しぶりです^^ お元気でしょうか?
その後いかがでしょうか?
あ、これは催促ではなく、主様の現状を知りたいと思いまして。
あ!現状を知りたいとは、現実世界の現状説明ではなくて、気持ちの部分のお話です^^
現実世界の方がもちろん大切ですから、お忙しい日々が続いていらっしゃるようでしたら、打ち切りにいたしましょう。
もちろん、継続のご意思があるようでしたら再開も嬉しいです^^
いずれにせよ、主様のお考えをおうかがいさせていただきたいなと思い、書き込ませていただきました。
あ、不要なことかもしれませんが、私は全く怒っておりません(笑)
上記のとおり、現実世界の方が大切だと思っておりますので^^
お気軽にお返事いただければ幸いです。
一応、いつまでも引き延ばしにしていてもあれなので、この書き込みから1ヶ月お返事がなければ、僭越ながら打ち切りのご意思と取らせていただきますね^^
それでは、長々と失礼いたしました。
お忙しい日々が続いていると思いますので、お体ご自愛くださいませ!)
(お久しぶりです!お返事が遅れて大変申し訳ありません...。
先程久しぶりに此方へと参りました。
今まで沢山お相手をして頂き、尚且つ楽しい時間まで頂いて下さった大切なお相手様に、嘘を言うことは出来ませんので正直に言います。(土下座)
次の日に返事をするつもりだったのですが、帰宅際に疲れからか返事を怠ってしまいました。本当にごめんなさい。
それからというもの、だらだらと長引いてしまい、明日、明日、という感じになっていました。
日が伸びてくうちに段々とまたやる事が増えてきてそちらに集中していた為に、...誠に言いにくいのですが...此方の存在が少しばかり頭から離れておりました。
本当に申し訳ありません。
それから幾日が経って、此処の事を思い出し此方を覗きに来たところ、もう随分と日にちが経っており、その時素直に返事が遅れて申し訳ありませんでした、とすぐに書き込めば良かったものの、今までの経験上、暫く空いてしまったトピックにはもう人(お相手様)が来ないというのが染みついていて、もう返事をしても今回もきっと、なんていう勝手な予測で出来ませんでした。
それでもここまで沢山のアイディアを共に出しあって、自分にとってとても楽しい時間をくれたお相手様なのでまた話せたらな、という気持ちが残っており今回また此方に来た次第です。
そして、ここでそのトピック名を出すのもあれなのですが...「お相手様に愛をry」という所を覗き、色んな方々のメッセージを見ているうち、やっぱりちゃんと言った方がいい、とこのトピック検索掛け見た所すでにあなたの確認メッセージがタイミング良くあり、内心とても吃驚しています。
それから此方の心配をして頂き、本当にありがとうございます。
こんな時にでも、本当に申し訳ないのですがもう忘れられてたりすると思っていたのでこうして確認メッセージがあり、正直嬉しくも思っています。本当にすみません。(土下座)
何だか言い訳ばかりになってしまいましたが、主というのにも関わらず勝手な己の判断でお相手様に対し無責任な行動を取ってしまい本当に申し訳ありません。
自分としての気持ちは、またお相手願えればと思います。
ですが、自分はこの通りあなたに対しとても失礼な行動をしたので上記の事柄を聞き、少しでも気を悪くしたりこの人とはちょっと...と思った場合は、何なりと打ち切って貰って構いません。
自分の招いた結果であり、自業自得なのでそれに関し引き留めるなど言い返す言葉もありません...。
ええと...改めて上記の事を考えず自分の気持ちだけで言いますと自分はまたあなたと話したいと思っております。
それと同時、これからはもう二度とこの様な無責任な行動はしないという事も約束したいとも思っています。
それから、もっと言うと再募集を掛けてそちら以外の方との物語を進めていくつもりはありません、ので...!
長々と乱れた文を読んでいただきありがとうございました。
お返事聞かせて頂けると幸いです。
それから一応キャラからの謝罪も置いておきます。)
─本当に御免...鮫島。(頭深く下げ)
(お返事ありがとうございます^^
ご丁寧に経緯をご説明いただき、ありがとうございます。
主様のお気持ちが、とてもよく伝わりました。
正直に仰ることはとても勇気がいることだったと思います。
いろいろな葛藤があったと思いますが、それでもこうやってお返事をくださって、私はとても嬉しいです。
昨日のメッセージの中でも申しましたが、私は全く怒ったり、気分を害したりしておりませんよ^^
何度も言うと逆に嘘っぽいですが(笑)、本当です。
だから、そんなに謝らないでください^^
――というのが私の気持ちですが、自分が逆の立場であったら、主様の謝りたいお気持ちもすごくすごくすごく分かります。
ですので、そのお気持ちは、今、ここで、しっかり受け止めさせていただきます。
その意味で、もう謝らなくて大丈夫ですよ、と改めて申し上げますね^^
諸々踏まえた上で、私も主様とまたお相手願えればと思っております。
『沢山のアイディアを共に出しあって、自分にとってとても楽しい時間をくれたお相手様なのでまた話せたら』という思いは私も同じです^^
改めて、これからもよろしくお願いいたします!
早速ですが、前回のロールの続きから再開いたしますか?
それとも、新しい場面から始めましょうか?
私はどちらでも構いません^^ ……という答えが一番困りますよね(苦笑)
主様のご希望があれば、それで。
特にないようでしたら、また一緒に考えましょう^^)
――いいよ。顔上げて……久城。(優しく頭を撫で)
(そう言ってくださるなんて感謝感激です...ッ!!!!
本当にありがとうございます。
嬉しすぎて、言葉が中々思い付きません!!orz
手短になってしまいますが、こんな主でも受け止めてくださり誠に有難うございます!
此方からも、これからもよろしくお願いします!
ええと、それからそれに関しては私も悩んでいます。(←)
新しくというのも折角やってくださったその文が無駄になってしまうようで申し訳ないですし...。
今までにも沢山の案が出ていますのでそちらをやるというのも捨てがたいですし...うーんうーん。
そちら様がどちらでもいいならば、気を取り直すのと同時新しい方、というのを推奨したいのですが、いかがでしょうか!
展開は前に出した案の中から、またはそちらに新しい案があるならばそちらをやりたいです^^)
ん。...有難う。(目見開きゆっくり顔あげては、撫で受け乍も柔く笑み浮かべ/)
(こちらこそ、再開(再会)できて嬉しいです。またよろしくお願いいたします!
では、新しい場面からにいたしましょうか^^
そうですね。せっかくお互いにいろいろアイデアを出していましたから、その中からにしましょうか。
相談していた中で、
『今の場面の翌日が休日で、鮫島が喫茶店で働いているところへ久城くんが来る、というのをやりたいですね』
と、お互いに話していたので、それはどうですか?)
(はい。
ええと、おおお。それがいいですね!では、ええと、前にそちらで終わったので此方からその案で動き始めてもいいでしょうか?
もし、よかったら早速次のレスで久城動かしたいと思います!!!)
は?イケメン?...もしかして...そいつに会うために俺を釣ったのかよ。
(今日は休日。本来ならば家でまったりと過ごそうと決めていたものの、突如姉に奢ってやるから喫茶店に付き添って欲しいとの事。内心何故いきなり、とは不審に思っていたものの奢られるならば、とあえて聞かずにはいた。それから暫くして喫茶店の前にて扉を開けようと手を伸ばすと彼女が立ち止まり己も振り返る。『あー、今日イケメンいるかなぁ。』と恋しそうに呟く姉。目を見開きながらも驚きと呆れた感情故の言葉を漏らしつつ、扉を開け中に二人入ると─いつもより少し人が多い、というよりある意味混雑気味の様だ。隣の彼女を見遣ればニヤニヤしながら周りを見渡しており)あの、馬路でそれやめろ。ほんと変な人と思われるって。
(己の言葉なんか聞かずに『もー、こういう日に限って人がたくさんいるのよー。』なんてまたもや独り言。そんな彼女に呆れ溜息漏らすも、中々店員が来ない。カウンターを覗き込むかの如く視線を送り)
(袖を肘まで捲った白いシャツに、ソムリエタイプの黒いエプロンを腰に巻いて、厨房にてフライパンを振るう。今日は休日だ。休日は労働系のバイトをしていることが多いのだが、今週はたまたま現場がなく、久しぶりに何もない休日をどう過ごそうかと考えていたところへ一本の電話が入ったのが昨晩のこと。キッチンの人手が急に足りなくなったとかで、結局、今こうやってランチメニューを作っているわけで)
ーー休日の昼間って、いつもこんな感じなんですか?
(己が厨房に立っている平日の夜に比べ、やや混雑気味の店内。隣で盛り付けをしている先輩へ問い掛けると、『うーん、そうだね。こんなもんかも』なんて、さらっと答えが返ってきて。いつもより手際よく調理を進めることを心掛けては、出来上がったピラフを皿へ盛る。『オーダーはこれで全部。ちょっと出るから、悪りぃけど頼むな』と、伯父が店を出たのは少し前。並ぶ伝票に連なるメニューを少しでも早く消化しようと、コツコツ作り続けていたのだが、不意に入り口から来客を知らせるベルの音が聞こえて。「あ、」と気づいて見るよりも早く、『鮫島くん、行ってもらっていい? ここは俺がやっとくから』と先輩の声。「あ、はい。わかりました」と急いで手を洗えば、ホールへと出て)
いらっしゃいませ。お待たせいたしました。何名様でーーーー
(キッチンから入り口へと急いで向かえば、接客の挨拶もやや早口となり。だからと言って噛んだ訳ではなく、言葉が途切れたのは予想外の人物が立っていたからで。驚きに思わず目が丸くなる)
……久城?
だから話き─、え....鮫島!?...喫茶店でバイトしてるって事は聞いてたけど...もしかしなくとも此処の喫茶店の...。
(イケメンってのは彼だ、と口にする前に隣にいる姉が目を丸くしてぱぁとわかりやすくも反応する。興奮の余りに彼女が己の腕へぎゅとしがみついては『ちょっ、なになに。快、お友だちなの!?』と問い、ちらりとそちらへ視線向けては軽く頷き「うん、まぁ...友達だな。同じ学校だし。」と些か小さな声色で。友達と言うのも何だか変な気分だ。何せ己は彼に告白した側。恋人とする様な行動も取ってしまっているのだから。再び彼へ視線を向ける─。初めて見る彼のバイト姿。腰に巻かれた黒いソムリエエプロンは高身長の彼をスラリと更に魅力付かせる。今その姿を見て感想を問われるならば一言、“似合ってる”だろう。もしも自分が女の子ならば迷いもなく“かっこいい”とも出そうだ。なんてくだらない事を考えながら暫しの間視線外せずに見惚れていると『─い?、快ってば。ちょっと。』と腕にしがみついていた姉はすでに離れており己の耳を引っ張りながらも彼へ視線向けており微笑を浮かべていて『ま、快は放っておいて。二名です。』と答えて。己もはっとして首を僅かに振り)ええと、二名ー。なんかごめん、うるさい人がいて。
……ああ、うん。此処。でも、びっくりした。来るなんて思わないから。
(突然の出会いに瞠目し固まるも、それを言葉にすれば次第に硬直も解れ、短い一笑を溢して。すると、隣の女性が、ぎゅっと彼にしがみつく。そこへ、つい視線を向けてしまう自分がいて。……何だろう、モヤっとする。重なる『お友だち』という単語が己を指すのであれば、彼を名前で呼ぶこの女性は彼にとっての何なのだろう。向けられる視線に気付かずに、絡まる腕から女性へと視線を流し、見遣る。綺麗な人だ。何処と無く彼に似ているだろうか? なんて考えていると、女性が彼を呼ぶ声に男もハッとして瞬き、己へと向けられた微笑へ同じように柔く微笑み返し)
あ、はい。2名様ですね。ーーそんなことないよ。えっと……もしかして、お姉さん?
(やはり、少し顔が似ている気がして、2人を交互に見ながら、僅かに口角を上げて聞いてみる。次いで、「あ、では、お席にご案内します」と続け、混み合っているため、唯一空いているキッチン近くのテーブル席へと誘導して)
いやい、俺もまさか此処の喫茶店だとは思わなかったわ。
(はは、と乾いた笑みで告げながらも肩を竦めては、次いで問いかける其れに対し言い難そうに「そうそう、このうるさい人が俺の『優しくて綺麗なお姉さんでよかったでしょ?弟くん。』なんて威圧感ありありの笑顔でゆったりと言葉重ねる彼女に更に呆れた様に溜息。やがて誘導されれば彼の背中を追う。姉と対面になるようそこへ腰掛けては、テーブルへ両腕置き)ったく。
(メニュー表を取り己の中では既に決めてあったのか「えと、俺はアイスティーとこのショコラケーキで。」と早速の注文。彼へ夢中へ視線向ける姉にぶっきらぼうにメニュー表を差し出し「いつまでも鮫島見てんなよ、バカにも程がある。」と数回目の溜息。彼を見ているのは目の前にいる姉だけでは無く、周りへちらりと視線を移せば既に何人かの女性は彼に見惚れている。『快ったらどうしたの?そんな機嫌悪そうにしちゃって、あ、もしかしてお姉ちゃんが他の男見て嫌になった─って事はないのは知ってるけどー。』なんておかしげに笑いながらメニュー表を見る彼女を見ては、目逸らしつつ頬杖ついて。『あ、じゃああたしは鮫島くんのオススメのものがいいかな。』とメニューを端に掛けて置くのを見据え)
(楽しい時間をありがとうございます^^
急遽、用事が入ってしまったため、お返事が週明けになりそうですっ
取り急ぎ、お伝えいたしますね! またよろしくお願いします^^)
(サラリと言葉を奪う軽妙さにひとつ瞬くと、可笑しくてついクスッと笑ってしまう)
やっぱり、お姉さんだったんですね。弟さんにはいつもお世話になってます。
(口許に弧を描きながらそう続け、席へと先導する。『姉』という答えに内心ほっとしている自分には気付かずに――)
アイスティーとショコラケーキですね。かしこまりました。
(注文を受ければ、ついいつもの癖で接客口調となる。急いで厨房から出たせいで伝票が手元にないため、相手への確認兼、己への記憶目的で少しだけゆっくりと繰り返して。すると、溜息と共に吐き出された言葉。注意された姉の方をチラリと流し見遣るも、彼女の返答にまたスッと彼へ視線を向けて。たしかに、何だか機嫌が悪そうだ。その真意には気付かないものの、姉弟のやり取りは一人っ子の己には微笑ましく、僅かに口角が緩む。そして、掛かる声に再び視線を彼女へと戻されて)
おすすめ……そうですね……もしコーヒーがお好きなら、チーズケーキですかね。チーズケーキはコーヒーに合いますし、伯父――、コーヒー好きのマスターが手作りしてるんで、きっと気に入ってもらえると思います。あ、ケーキは全部手作りですけど。もしコーヒーが苦手であれば……少しお時間いただきますが、ホットケーキも俺は――
(おすすめメニューを説明しているだけなので、全く他意はないのだが、真摯な性格故、お客様の要望に応えようと彼女の目を見ては「――好きです」と柔らかく微笑む。次いで「お飲み物は何でも合いますし、出来立てはおいしいですよ」と、爽やかな笑みと共に付け足して)
『...!!!、...じゃあ、そうだね。鮫島くんの言う、チーズケーキとコーヒーでお願いしてみようかな。今度来た時はホットケーキね。』
(語尾にハートがつきそうな口調ぶりで述べる姉。彼の説明の雰囲気、最後の自然な笑顔に心打たれたのだろう。僅かにデレっとした表情を浮かべながらふふと一人で笑う様子に、此方はただ苦笑を浮かべてしまうだけで。ちらりと横目で彼を見ては、確かに彼の行動は一つ一つ人が魅了受ける様な仕草ばかりだ。そして、それがまた意図的ではなくありのままの彼。自然とやっている事がまた一つの魅力でもあり、人の視線をこんなにも集めてしまうのはわかる。その魅了され好意を抱く沢山の人のうちの一人に過ぎないと思うと、矢張胸がチリっと痛む)
『本当鮫島くんってすごいね~。あれが自然に出来ちゃうんだもの。学校でもモテてるよね、絶対。私の所でも結構人気者なんだもん。』
(頬杖ついたまま考え事をしていたものの、彼女が此方に対し投げ掛ける言葉に漸く我に返る。勿論彼女は彼にあまり聞かれぬ様幾分小さな声で述べており、彼をちらっと見てから若干身乗り上げ彼女に問う)は?何、そんなに鮫島って注目受けてんのかよ?
……? はい、チーズケーキとコーヒーですね。また来ていただけるんですか? 嬉しいです。
(彼女の様子に少し眉を上げ不思議そうに見遣るも、すぐにまた優しく口許を綻ばせ、然り気なく言葉を掬い取っては素直に微笑む。「では、少々お待ちください」と軽く頭を下げると、ちらっと彼を見遣り。目が合えば、僅かに双眸を細めてから視線を外し、厨房へと向かって)
(キッチンへ戻るといくつかの注文が出来上がっていて、どれも美味しそうに綺麗に盛り付けられている)
『おかえり~。鮫島くん、出来たの持ってってくれる? マスター戻ってくるまでホール頼むわー』
(こちらへ気付いた先輩は、慣れた手付きを休めることなく、そのまま声を掛けてきて)
はい、わかりました。あと、オーダーいただきました。ホット、アイスティー、ショコラ、チーズです。
(『りょーかーい』と間延びした声とは裏腹に、テキパキと働く後ろ姿。その手際を見遣るも早々に、伝票へ今の注文を書き込むと手前の皿をトレイに載せ、そのメニューが書かれた伝票を摘み、踵を返す。級友の座るテーブルを通り過ぎ、窓際の席へと向かって)
――お待たせいたしました。
(基本的にキッチン要員だが、たまにはイレギュラーもあるのだろう。その所作はどこか慣れたもので。慌てる様子は見せず、一席一席、無駄のない動線で注文を運んでいく。途中、ふと彼の方を見遣れば、何だかんだ言いつつ、やや身を乗り出してまで話し込んでいる様子。微か口角を緩めつつ、また仕事へと戻って)
『だって、ここにイケメンが居るって聞いたのもその子達からだし。いつもはキッチンの方で表に出てこないみたいなんだけどね。運がいいとチラチラあそこから見えるんだってー。で、まぁ、あたしも見る限り大体はわかるけど、折角だから聞いちゃおうかな。鮫島くんってどんな子?』
(ふふ、と上品に笑いながら時折通りすがる彼を視線に、テーブルへと両肘ついて頬挟む形で杖付く姉。彼女の質問にめ見開き思い出すかの如く思考巡らせつつ、身を僅かに引いて漸く口を開く。「クラスが変わって彼奴と同じなってから、よく一緒にいるんだけど、最初の頃から本当印象よかったかな。お弁当も作ってくれたし、食ったら美味いし...つまり、料理も出来るし、結構相手の気持ちとか考える奴で、俺の事とかも心配してくれたり、あと一人で抱え込んだりする所もあるみたいでさ。あと、恋愛に関してこう、何だろ。ちゃんと相手の気持ちを大切にした上で、自分の気持ちをはっきり...。」と言葉が上手く見付からず、僅かに伏せていた視線彼女へ向ければ硬直。なぜなら彼女が、今まで無いくらいに驚いた表情を浮かべているからだ。動揺するかの如く「え、お...おい?」と声掛けては、急に吹き出してテーブルばんばん叩く彼女。意図が全く掴めず肩ぴくりとはねるも、呼吸苦しそうに笑いながら己の目元擦る姉眺めるだけで。『─っは、あははっ...、いやー、っまさかねぇ、うんうん。まぁ、もうほんっと驚いたけど、あーっはぁ、そっかそっかー。お姉ちゃんは応援するよ。うん。...、....、...ねぇ、快?....、...あの子の事、好きなんでしょ─?』何処か可笑しげに語る其れも終盤になるにつれ、何処か真剣踏まえた声色へと変わり。好き。さすが姉だ。鋭い彼女には勝てない。一気に体の内から込み上がる熱に眉寄せ俯けば、強く目瞑り耳まで紅く染まり上がる。テーブルに置いた手は自然とぐっと拳を作っていて。微かに、小さな声で素直に呟く。もうばれてしまっている事を誤魔化したってどうにもならない。本当は姉だけには知られたくなかった─が、いつかはばれるとも覚悟はしていた為、ぐっと堪えて)
─あぁ、好きだよ。...、.....、....あいつのこと。
(あ、そういえば前の案で彼女さんとか何だとか言っていましたが、もしもあれでしたら出して貰っても構いませんので^^
鮫島くんに好意を熱烈に抱いてる子でも構いませんし...そちらさんが前に出した案、折角なので出来たらなと!!)
(溜まった伝票も男二人の尽力によって、残りは彼のテーブルだけとなり。「ありがとうございました。またお越しくださいませ」と、レジにて会計を済ませ、仄かに頬を染めた女性二人組を見送れば、テーブルを片付ける。厨房へ入ると同時に「手伝いますよ」と先輩へ声を掛け。『サンキュー。じゃあ、ドリンク頼むわ。ホットももう沸くから』と、冷蔵庫からケーキを出しながら軽やかに答える青年。「わかりました」、そう言って流しへ皿を置けば、沸騰間近のコーヒーサイフォンを横目でチラリと確認すると、冷蔵庫へ向かい、水出ししたアイスティーが入った容器を取り出して。作業台にて蓋を外し、軽く中をかき混ぜると、茶漉しを使いながら氷が入ったグラスへ注いでいく。傍らで沸騰するサイフォンを注意深く見つめ、程良いところで火を消し撹拌すると、ゆっくりとコーヒーが落ちていく。その様子を眺めながら、漸く少し息を吐き、すっとカウンター越しに彼を見遣る。顔はよく見えないが、何やら話し込んでいる様子だ。――あの彼に、昨日、告白された。先程まで普通に話していて、昨日のことは夢のような気さえしてくる。……が、違う。そっと首許へ手を宛がう。上までボタンを止めたシャツの下、そこへ彼が付けた鮮やかな痕が残っている。だから、そう――夢じゃないんだ。すっと視線を下ろし、出来上がったコーヒーを温めていたカップへ注ぐ。すると突然、テーブルを叩く音と笑い声。瞠目して反射的に顔を上げれば、どうやら出所は彼の姉のようで。どうしたんだろう……と動向が気になって、フラスコを片手に持ったまま見つめていれば、『鮫島くん、持ってって』とタイミング良く先輩の声。「あ、はいっ」と視線は途切れて、美味しそうなケーキを受け取りトレイへ置けば、己が作ったドリンクを傍らへ乗せ、ミルクピッチャーと砂糖、ストロー等を添えて、キッチンを出る)
――お待たせいたしました。チーズケーキとコーヒー、ショコラケーキとアイスティーでございます。
(トレイ一杯に注文が乗っているが、力仕事で鍛えた腕に安定して支えられ、危なっかしさはなく。一つ一つ丁寧にテーブルへ並べて、最後にスタンドへ伝票を入れれば、すっと彼へと視線を流した。カウンター越しからはよく見えなかった彼の顔に、思わず目を丸くする)
――久城? どうした? 顔赤いぞ。熱あるのか?
(心配そうに眉尻を下げながら問い掛け。彼の顔色をきちんと確認しようと、やや身を屈めて覗き込むようにしながら、左手で額に触れようかと)
(そうですね^^ わかりました! いいタイミングがあったら、出しますね。
あ、もし主様的に「今や!」というところがありましたら、主様が登場させていただいても構いませんので^^
登場後は私が引き継ぎますですっ)
『あ、ほらほら来たよ─、はーい。鮫島くんありがとう。』
(彼が此方へ持ってくる姿に視線を向ける彼女。整った顔は僅かに緩みはにかんでいると、それまた魅力的なもので。丁寧に置かれる其れらを視界に捉える姉。己はといと未だ俯き加減でおり、突如心配そうな声色で声を掛ける彼に目見開き顔上げれば、伸びる左手に肩竦め咄嗟に「い、いや、大丈夫。何でもないから、ほら、鮫島、バイトだろ?早く戻らないと。」と告げながら彼の身を両手で軽く押す。そのやり取りを面白げに見やる姉に、横目でキッと軽く睨む。『鮫島くん、快は大丈夫だよー。ちょーっと、子供の頃の話してて、恥ずかしい思い出の事言ったら、照れちゃったみたいで。ふふっ』なんてフォローにもならないフォロー。はぁぁと大きな溜め息つきながらも彼をちらりと見て)ま、まぁ、そういう事だから...うん。ほら、行ってこい。
(了解です!一応身なりなど、話し方など全然想像ついていないので、それに関しては任せますねっ。今回必ず、って訳じゃないので、また今度の時でも構いません^^
ではっ)
(心配そうに伸ばした手は額に触れる前に、軽く身を押される力に阻まれ、動きを止める。「でも……」と、明確な理由が分からなければ煮え切らなくて視線を外せないでいると、何故だか姉を睨む彼に気付いて。疑問符が浮かぶも僅か、すぐに彼女の声がして、そちらを振り返る。彼の赤面の理由を聞けば、再び視線を戻して)
そうなの? 具合悪くないんだったらいいけど……そんなに赤くなるって、相当恥ずかしい話? 俺も聞きたいな。
(なんて、口角を上げて珍しく意地悪く笑ってみせる。「あとで俺にも教えてください」と、彼の姉に微笑み掛ければ、「では、ごゆっくりどうぞ」と軽くお辞儀をして、取り敢えず彼の言うことを聞いてあげようか。キッチンへと戻って行き)
(了解しました!
あ、サブキャラについて、割と長丁場出そうな人や、再登場しそうな人などは、簡単なプロフを作った方が逆に楽ですかね?)
ちょ、おい。馬鹿!今日の鮫島、なんかイタズラっこだな。全く─。あんたもあんたで、余計な事鮫島に言うなよ?
(彼の悪戯気なその表情に目見開き、僅かにとくりと脈打つのを感じる。幾分参った様に上記を告げながら後頭部をくしゃりと掻き乱し後者は彼女へ向けた言葉をば。此方をちらりと見て可笑しげに笑いながら『もー、快はケチだなぁ。鮫島くん、いいよいいよー、快の事なら何でも教えてあげるー。』なんて嬉しげに告げており、彼の背中を見送りアイスティーをごくりと飲んで)
(姉も届いたそれらに手を出すと一口チーズケーキを含み、おいしい~などとほくほく和んだ表情を浮かべており。此方もショコラをフォークで掬い口に含みながらも口内に広がる甘さを感じる。『弟くんが男を好きになったって知っても、こうして変わらず思ってくれる姉なんて滅多にいないんだからね~。なんて。...で、どうなのよ。鮫島くんとは。』くすくすと悪戯気に話を向ける彼女に眉ぴくりと痙攣。嗚呼、やっぱり話すべきかと溜め息を一つ漏らす。そして最初あった所から、省略兼ねて話した。己の話を面白おかしく聞きながらも、矢張口に出される言葉はしっかり芯の通ったものばかりで。本当の好きなど知らない己には、正直何かのアドバイスなどがないと上手くやっていけない気がしたのだ。しかし唯一この事を安心して語れるとしたら─、と考えたら姉だ。本当は知られたくなかった気持ちもあったが、矢張いざという時は彼女しかいないのだろう。話が終わる頃にはすでに、ケーキや飲み物は食べ終えており)─で、今にいたるって所。
(ふぅと吐息を漏らし彼女見ては、片手をすと伸ばし己の口元へ人差し指当て『快、一つ大事な事を教えてあげる。...快は少し強引で自分の気持ちばっかりガツガツいってる所があるの。それ自分でわかってるかな?...最初の時の行動。鮫島くんの人の良さで許されたかもしれないけど、多分普通の人だったらもうそこで終わりだよ。ヤキモチ妬いて余裕がなかったんだろうね。でも本当に好きなら相手を大切にして。傷つけちゃダメ...。そりゃ喧嘩あるし仕方ない時もあるよ。でもね、向こうはいきなりそんな事されたら嫌になっちゃうから。...でも、あたしが見る限り、あんな事されても快の事を心配したりするって事は....、少なくともそんな快でも良い、って思ってる事なのかも。...無理に変える必要性も無いけど、ちょっと駆け引きっていうズルくて大人な事してもいいかもね──』なんて彼女の様子は悪戯気で。やがて身を乗り出し此方の耳に口元寄せては、小さな声で紡がれる言葉を耳にし、愕然としていて。暫くして離れた姉を見ては、突如立ち上がり財布から数札出し、テーブルへと置いて『さーって、快はまだゆっくりしてていいよー。あたしはちょっと友達と約束あるから!じゃあねー。がんばれーっ、弟くん!』と言葉残してそそくさと店から出ていく。此方はぽかんとしたまま、情けない声漏らして)は、はあ...?
(おおお、それも良いですね。暇があったらで良いので、もしもあれならつくって貰えるとわかりやすくていいかもしれませんね^^
私は一応姉のpfを物凄く簡単に書こうかなって思っています。
もしかしたら、快の前のつるみ友達二名ものっけるかもしれません!)
名前:久城 七菜(Hisaki Nana)
年齢:21y(大学生)
性格:面倒見が良い。おちゃらけている様に見えて実は計算高い。結構鋭い勘の持ち主。
容姿:若干明るく柔い茶の髪色。ミディアムより少し長くパーマが掛かっている。それを横に結び、肩の前へ流している感じ。肌は白く脚の長さもありスタイルの良い美人。
備考:姉弟なんじゃないか?とわかる程度の顔の似具合。弟の面倒をよくみる。
(ざっと簡単にのせてもらいますね!失礼しましたっ)
(一通り注文を出し終え、取り敢えず一段落ついた此方側。引き上げた食器を流しへと運べば、レジに人影が見えて)
あ、片付けやっておくんで。大丈夫ですよ。
(ほぼ同時に気付いた先輩へ、そう言葉を掛ければ『ほんと? サンキュ。じゃあ、行ってくるね』と、今度は彼がホールへと向かう。蛇口を捻り、洗い物をしながら、ふと、さっきの会話を思い出して。「耳まで真っ赤だったな……」と回想しては、内容も気になるが、姉弟の楽しげな会話が今も耳に残って口許が緩む)
(ちょうど片付けを終えた頃、カランコロンと、また来客を告げるベルが。が、入店早々聞こえる声は知った人物のもので。手を洗い、振り返る頃にはキッチンへと到着し)
――伯父さん、おかえり。
(マスター漸くのご帰還。『わりーわりー。つい引き止められちまってよ。直、今日はもう上がっていいぞ。急に悪かったな。助かった』と、リズム良く話す、見た目30代後半くらいの男性。身長は男より低いが平均くらいで、茶色味がかった髪は緩く癖付き、口角の上がった口許が特徴的である。目元が何処となく男に似ているかもしれない。「え、いいの?」と一応聞けば、『大丈夫、大丈夫。こいつも居るし』と、軽い声色を向け、共にキッチンへ引き揚げて来た先輩を親指で指す。「わかった」と軽く頷くと、裏へ行く前に爪先はホールへ向かい、「ちょっとごめん」と伯父を避け、彼のテーブルへと歩み)
――久城。……あれ? お姉さんは?
(いつの間にか居なくなった彼女。周りを見回すも姿はなく。ふと机上に置かれた紙幣に気付けば、先へ帰ったのだろうかと推測し、取り敢えず続きを紡ぐ)
俺、もう上がりなんだけど、一緒に出る?
(取り敢えず、今回はあまり絡まないかなと思い、ロルに混ぜてしまいました。
次回登場するときや、別の絡むサブキャラは簡略プロフを載せるようにしますね!
お姉さんとお友だちも楽しみです^^ 妄想が走ります(笑)
あ、こちらこそ、暇があったらで構いませんので~
いろいろご相談できてありがたいですっ うれしいですっ
これからもよろしくお願いいたします^^ ではでは)
(はっ! 早速、お姉様のプロフィールを載せていただき、ありがとうございます!
素敵です…こんなお姉様欲しいです…(キラキラ)
ありがとうございます~^^)
...!...ん?あ、ああ、もう帰った。なんか友達都の用事だとかかんとかで。あれ、てか鮫島ももう終わりなんだ?お疲れさまー。じゃ、俺も出ようっと。
(暫く姉の言葉が脳内で繰り返し流れるも、突如降り掛かる声に肩をぴくつかせ我に返れば彼を見上げる。苦笑にも似た笑みを浮かべつつも、上記を告げていく。言い終えたのと同時、立ち上がると置いてあった其れを片手に取り彼を見て「じゃあ、ちょっとこれ払ってきちゃうな?それからご馳走さま。あいつも美味しいって嬉しそうにしてた。」と小さく笑い、レジの方へ脚を進める)
...はい。
(レジの前までやってくれば、彼の先輩であろう人が立っており慣れた手付きで事を進める。姉が置いていったそれは無論お釣りが来るわけで、片手に置かれたレシートと釣り。軽く握り財布へとしまう。『有難うございましたー。』との声に軽く会釈し彼へ視線を移して「じゃあ取り敢えず、外で待ってるからなー。」と一声掛け財布をポケットに入れながら扉の方へ。もう片方の手で扉を開けては店のすぐ横にて立ち通りすぎる人々を眺め)あんなアドバイスされてもなぁ。(参ったかの様に一人苦笑しながら彼を待っており)
(おお、上手い具合にわかりやすくのってて、よかったですっ!本当に有難うございます^^
ちょ、いやいや。何となく快のお姉さんはこんな感じかなーっとちゃっちゃやったものでして(←)
此方こそ、相談ができてよかったです。楽しい時間ありがとうございます!)
あ、そうなんだ? ——ああ、うん。今日は臨時だったから。もう上がっていいって言われて。
(少し驚いた様子の相手に一つ瞬くも、終業なのかと問われれば、素直に答えて。己の誘いに乗った彼が立ち上がれば、通りやすいように僅か身を引いてスペースを作る。「ありがとう。マスターに言っておくよ。お姉さんにも、また来てください、て伝えて」と、口許に弧を描いて。彼がレジへと向かうのを見送れば厨房へ戻り、トレイを手にしようとしたところ、『ああ、いいから。あとはやっとくから。ダチなんだろ?』と、伯父に止められ。すると、ちょうどレジの方から彼の声が届いて。「わかった。すぐ行く」と返せば、『ほら、早く行きな』と、テーブルでの会話から聞こえていたのか、口角を上げ、顎で裏口を指すように促して。その厚意が嬉しく、双眸を細める)
ありがとう。じゃあ、そうする。——先輩、お先に失礼します! ……じゃあ、伯父さん、また。あ、友達とそのお姉さんが「美味しかった」って。
(『おーう、おつかれー』『おう、サンキュー。気をつけてな』と、それぞれと挨拶を交わし、裏へと姿を消して)
(店の前。行き交う人々の中から一人の女性が外れ、喫茶店へと歩いて来る。しかし、店へ入る様子はなく、彼と少し距離を取ったところから、そっと店内を覗いて。その視線は誰かを探すようでもあり、薄らと溜息を溢す。踵を返し、通りへ体を向けるも、後ろ髪を引かれるように時折振り返っては、ガラス越しに店内を見たりして。——数分後、裏口より男が出て来る。手早く身支度を整えたのだろう。逸る気持ちから足取りは早く、真っすぐ店の前へと向かって)
——久城! お待たせ。……えっと、どうしようか? 帰『——直!』
(反射的に顔を上げる。男の名を呼んだのは、彼を挟んだ向こう、先程から店内を覗いていたあの女性で。だが、その姿を見るなり、男は双眸を見開き、そのまま数秒言葉を失って。暫くしてから漸く出た一言は小さく、微かに震えていて)
………………塔子?
【サブキャラプロフ】
岬 塔子(みさき とうこ) 25歳/160cm
性格:基本的に控えめで大人しいが、暗くはなく、優しい性格。たまに抜けてるところがある。
容姿:肩に付くくらいの黒髪セミロング。毛先が軽く内巻きになっている。色白で可憐な印象。
備考:鮫島の元カノ
(こちらはこんな感じになりました。必要があれば足していくかもしれませんっ ではでは〜)
あー、もしもし。...ああ、うん。もう出た。取り敢えず鮫島も早く上がったみたいだから一緒に出ることになって。...ん、じゃあな。
(彼を待っていたものの突如鳴り響くそれ。姉からの電話だ。すぐに出ると此方の様子を伺う電話内容で、此方も淡々と答えていく。そのうち一人の女性が店の前で忙しく身動きするのが見えて。無論知らない人が故に興味も無く姉との電話に集中。やがて電話を終えポケットへ端末機をしまいこむ。この後は何をするんだろう、どこかに出掛けていったりするのもいいな、なんて思考を巡らせていた矢先『久城!』と己の名を呼ぶ声。直ぐにそちらへと身を向け片手を上げる)─おー、鮫島......。
──。(此方も名を呼んだ所、其れより先に彼を呼ぶ声がした。彼と反対側を向けば先程から店前でうろちょろしていた女性だ。再び反対側聞こえる彼の声。そちらへと視線移し返れば、立ち尽くすその姿に状況が掴めず此方も無言でいて。次に女性へ視線を向ければ、何となくだが年齢は己達よりも幾分ばかり上だろうか。お互いの名を下で呼び合う程の仲らしいが、年の差がある訳からか昔のお隣さんか何かだろうと思考巡らせていた─が、此処にて嫌な事を思い出してさまったのだ。彼は年上の人と付き合っていただとかの話。こんな時に思い出したくなかった。不安を胸に彼へ歩み寄ろうと一歩踏み出し)─さ、鮫島.......?
(あわわわ、THE鮫島くんの彼女って感じですね!!ひぇー、なんか私が、鮫島くんの元カノさんってこんな感じなんだろうなーと想像してた感じの性格と雰囲気で吃驚しました!←
正直久城くんよりお似合いなんじゃないかとなるくらいのレベルで、負けてられませんねっ(スルーでいいてすよ!
プロフ感謝でしたー)
『……久しぶり。背、また伸びたね』
(偶然にも、ちょうど彼の声に被さるようにして紡がれた言葉。思いもよらない人物の登場に、男の意識は完全に彼女へ持っていかれていて、己を呼ぶ声は耳に入らず。切なそうに、それでいてどこか嬉しそうに小さく微笑む彼女から視線を逸らせずにいて)
『……突然ごめんなさい。……あの、これから時間ある?』
(「――え……?」問い掛けに、漸く言葉を発して、一つ瞬く。「……何で?」男の声に怒気はなく、静かな声音が響く。『ちょっと……話があって』と、控えめながらも、しっかりと相手へ届く女性の声。どちらも、まるでガラス玉に触れるかの如く、繊細な雰囲気の中、少ない言葉を交わして。微か眉根を寄せ、男は逡巡する。すっと視線を逸らせば、漸く彼の存在を思い出し、チラリと一瞥しては彼女から視線を逸らしたまま)
……いや……これから、こいつと出掛けるから……
(本当ですか! うわー以心伝心うれしいですっ
久城くんには苦しい思いをさせて申し訳ないですが、背後は久城くん応援団長ですから!(←)負けてなんておりませんともっ(鼻息荒し)
つい嬉しくてお返事してしまいましたっ こちらはスルーで大丈夫ですので^^
ではではー)
─。
(己の声は彼に届いていない事など直ぐにわかった。目前にて繰り広げられる会話。己が入れるような雰囲気ではなかった。彼へ歩み寄ろうと踏み出した一歩は躊躇に呑まれそのままだった。そんな中彼の様子を見ては何処か胸がちり、と痛む。今すぐ彼を連れ出してこの場から去りたい。そう強く思った。しかし、先程姉にアドバイスをされたばっかなのだ。自分の気持ちだけで動いてはいけない。それからしっかりと考えた上での行動をするべき、ちゃんと周りを見る、状況判断が鈍らぬよう本能だけで動くのは駄目。様々な事を聞いた。姉ほど計算高い己ではない。すぐに出来るかなんて問われたら出来るわけではない。それでも今回は歯止めを効かせ考えた。己が今の状況でしてもいいのは、彼のそばにいる事だろう。躊躇し止めた脚を再び進めれば、彼の隣へと立ちちらりと女性へ視線を向ける。そして、二人の行動を静かに眺めるだけで)........。
『あ……ごめんなさい。お友だち? ……わがまま言ってごめんなさい。でも、本当に少しだけ――』
(彼女も余裕がないのだろう。男以外は目に入らなかったようで、今更ながら彼に気付き。ちらっと視線を向けるも一瞥に留め、再び男へ戻すと、ふっと視線を伏せ、か細い声で呟き。『……ダメ、かな?』と、上げた顔は無理して作ったような儚げな笑顔で、男の瞳が微かに揺れる。暫しの沈黙。男は静かに唇を開いて)
…………わかった。
(落ち着いた声。すっと傍らの彼へ顔を向ければ、申し訳なさそうに眉尻を下げて)
――ごめん、久城。ちょっと用が出来たから。……待たなくてもいいよ。
─。
(女性の様子を見れば、彼以外の事はまともに考えられていない模様。ひしひしと伝わる其れに更に胸に痛みを感じる。なぜならこんな雰囲気、嫌でもそうなんじやないかと思ってしまうものがあるからだ。彼の言っていた年上の恋人。証拠はない。それでも、そう捉える事しか出来ないこの雰囲気と彼の一つ一つの表情。最初断りを入れていた彼が、彼女の様子を見て瞳が揺らいでしまったのがわかった。どうしたらいい。こんな状況。どうしたらいいんだ。頭の中ではぐるぐると回るそれら。更に己の気持ちに釘刺す勢いで降り掛かる言葉に、唇きゅと噛み締め俯き加減になる。彼が行ってしまう。なぜかそう思ってしまったのだ。多少夢の状況とは違えど、彼が行ってしまうのは─きっと同じだ。どくどくと胸元苦しく脈打つ其れ)
─あの、いきなりで申し訳ないんですけど、あんたは鮫島の元彼女さんかなんかですか?(ぐ、と唇噛み締めた後細長く息を吐き出す。己を落ち着かせる為だ。本来ならば、このまま引き下がって彼を行かせるべきなんだ。きっと姉が居たらそうしろ、と言われるであろう。それでも出己には出来ない。夢のようになると思うと、怖くて仕方がないのだ。数十秒ほど沈黙が続いただろうか、やがて吐いた息、音もなく再び吸い込むと顔を上げ彼女へと歩みより、ゆっくりと唇を開き上記の問いを紡ぐ)
(何だか彼の様子がおかしい。俯いて、吐く息は長く。自分から誘っておいてのドタキャンが頭に来たのだろうか。それを思うと申し訳無さしかなくて、更に眉根へ皺を刻む。「……ごめん」と、再度詫びを重ねようと唇を開けば、その瞬間、彼が顔を上げ歩み出す。肩透かしを食らったように瞬き、行く先を振り返れば、彼は真っすぐに彼女へと向かっていて。彼の行動が分からず、「え——?」と疑問符だけが頭を占め、咄嗟に動けず)
『……え? ……あ…はい。そうです…けど……』
(突然の第三者の介入に彼女も驚いた様子で、一瞬、状況が掴めず、間が空いてしまい。しかも、こちらへ距離を詰める相手。反射的に一歩後退し、肩を竦めてしまう。初対面でのこの物言いに、やや緊張したように上目で見返しながら、少しずつ声量が小さくなって。そんな両者の空気と、彼の不躾な質問に、刹那のフリーズは解け、男は彼の後を追い、その進行を止めるべく、腕を掴もうと手を伸ばし)
……ちょっ、久城——
─鮫島に何を伝えきに来たかはわかりませんけど、モノによっちゃ俺、そう簡単に鮫島をそっちに行かせるつもりないんで。もしも、またやり直しだとか、好きだとかなんだとか抜かそうと考えているなら帰ってください。
(ああ、やっぱり。彼女の言葉を聞く前からわかっていた。それでも改めて聞いてしまうと、苦しい。彼女は彼に何のようかはわからない。ただ、元気かどうかの確認。またもや今までの礼。答えは復縁以外にも沢山あるのだ。それでも彼を連れていく様な真似はしてほしくない。それ以外の事ならば、今回は諦めて彼女の所へ彼を行かせようと己の中で決めたのだ。本当は嫌だ。でも、仕方がないのだ。そこばっかりは割りきろう。そして伸ばされた手、己が行く方が早いか握られる事無く彼女の目前にて立ち止まり、しっかりと見詰めて上記を紡ぐ)
(伸ばした手は空を掴み、その瞬間、彼が口火を切った。紡がれる内容に瞠目し、彼の背後で驚き隠せず、言葉を失う。それは彼女も同じで、小動物のような丸い目を見開き、固まってしまい)
『……そんな……私は……、っ……』
(突然の彼の言葉は、彼女の胸に辛辣に刺さって、声音は震えて更に小さくなり、身を縮こませるように俯いて。そんな彼女の様子に男は居た堪れず、僅かに眉根を寄せると、彼の肩を掴んで此方へ向かせ)
——久城! やめろって。……塔子は、そんなこと言わないから。
(彼女を庇うためではなく、あくまで彼を止めるため、治めるために目を見て告げる。言葉の切れ間に一度彼女を見遣れば、身を硬くして胸元で握った両手が微かに震えている。それを視界に捉えると、また彼へと視線を戻し、続きを紡いで。「……取り敢えず、場所を変えよう。塔子、いい?」と、彼の肩口から手を離すと、彼女へ声を掛けて)
─ッ。
(彼女の様子を気にも止めず見遣る。突如、後ろから伸びてくる手。自然と彼の方へ身を向けては、其の様子に胸が痛む。こんな事で一々反応してしまう自分が酷く情けないと思った。彼女はそう言わない、彼はそう告げた。己にはこれ以上口出しする術がないと思った。眉間に皺寄せながらバツが悪そうに軽く舌打ちをする。彼が己を治めるつもりでやっている、なんて思考まで至らなかったのだろう。彼女を庇う様に見えるそれは、己の心中で深く抉られた痛みを伴う。これ以上の長居は駄目だ。これ以上ここに居たら、自分だけでなく彼まで傷つけてしまいそうな気がした。何より嫌われてしまうだろう。痛みを堪えるかの如く唇噛み締め僅かに顔逸らせば目を伏せ)
─帰る.......、勝手に入って悪かったな。あとはお二人サンでご勝手に。
(そして、低く掠れた声色で言い放つ。離れた手を見据える事もなく、また彼を視界に捉える事なく横切って足早に歩き出す。彼らから直ぐに視界が外れる様、近くの角にて曲がりら自然と先程の事が脳裏で再び流される。目の前で小動物の様に縮まる彼女の姿を思い出すと、ッチと再び舌打ちをする。まるで己が悪い様に思えてくるその仕草。いや、悪いんだろう。心の何処かでちゃんとわかっている。反省をしていない訳でない。彼女が女性でなければ、胸ぐらを掴んでいたかもしれない程己の心は正常ではなかった。結局、あの時と同じような行為をしでかそうとしていたのだ。)─畜生、....くそ、っ.....。
(路地裏に入り込み壁へドンと片手拳を当てれば、俯いて表情を歪める。そしてふつふつと沸き上がるもう一つの感情は、怒りではなく嫉妬であった。彼は彼女の名前を下で呼んでいた。恋仲となればそれは当たり前の事なのはわかっている。今までさして名前呼びに関し、意識することはなかった。今となってはこのざまだ。些細な事で気にしている己が馬鹿らしい。自嘲気味な笑みははっと漏らすも、表情は酷く歪んでいるばかりで)─。
(彼女が答えるよりも先に、聞こえたのは彼の声。いつもより低く、掠れたその声。すぐに振り返るも、既に彼は背を向け歩き出してしまっていて。己の態度に怒ったのか、彼の様子が気掛かりで、今すぐ追い掛けたい衝動に駆られるが、彼女を置いていくわけにもいかず。「ちょっ——、久城!」と、その場で名を呼ぶが、彼は立ち止まらず、角にて姿を消してしまう。——何でこうなる。顔を顰め、溜息を吐き)
『……直。ごめんなさい……お友だち……。私も、今日は帰るね……。だから、あの子のところへ行ってあげて?』
(少し間を置いたからだろうか、彼に問い詰められた時よりは、幾分声量が戻って。しかし、まだ控えめではある彼女の声。振り返り、見遣るその表情は、先程も垣間見た儚げなそれと同じで。また、瞳が揺れてしまう)
でも、そんな状態で大丈夫……? それに、話って——
『——大丈夫。私も、ちょっと勝手過ぎた……ごめんなさい。話は……やっぱり、また今度にするね。——ほら、早く行ってあげて? 私のせいで怒らせちゃってごめんなさい。そう、あの子に伝えて?』
(今までの雰囲気を少しでも払拭するように、努めて徐々に普通の声色へ戻していき。最後は口許に弧を描き、眉尻を下げて小さく微笑む。その仕草が何ともいじらしい。刹那、郷愁に駆られるも、今、男が気に掛かるのは——)
……わかった。こっちこそ、ごめん。あいつが変なこと言って。塔子がそんなの言う訳ないって、俺、わかってるから。
『……っ、直…私——』
(「じゃあ、行くね」彼女が何かを言い掛けると同時、男はそう言って別れを告げると、背を向け走り出した。その背を黙って見つめる彼女。それは、ガラス越しに店内の彼を探した、あの時の切なそうな眼差しと同じで。『直……』男の名を呟く。振り返ることなく、その姿は曲がり角へ消えて——)
(店からすぐの曲がり角、確かここを曲がった筈だ。しかし、辺りを見回しても彼の姿はなく。結構な早足で歩いていたから、もしかしたら、もう大分先へ行ってしまったのかもしれない。でも、まだそんなに経っていないし……と、相反する推測が、更に男を焦らせる。周りを見渡しながら歩を進めては、人の目も気にせず、「久城!」と相手の名を呼ぶそこは、ちょうど路地裏の前。しかし、まさか路地裏に彼が居るとは思考が及ばず、その場で右左と彼を探しては、見つからぬ姿に「……くそっ」と唇を噛んで)
...っ、...。
(ドス、と再び鈍い音と共に壁を殴る。もう何度目だろうか。この感情を痛みで和らがせるかの如く、数度叩きつけられる壁には僅かな血シミ。最後の一振りをした所で力無く拳作った右手を下ろすと同時、壁に額を当て寄りかかる形になり俯く。右手は軽傷であり微かにジンジンと柔い痛みの余韻が残る程度。幾分擦りきれ変色しているくらいである。彼と彼女は今きっと二人きりで大切な話とやらをしている事であろう。彼が“塔子”と呼ぶ女性はいかにも優しそうで可憐な人だった。そして、何より─似合っている。あんな人こそが彼に似つかわしい存在なのだと嫌でも感じてしまう。勝てるわけがない。彼はきっとああいう可憐で優しく、守りたくなるような女性が好みなのだろう。だとしたら、己は叶う術がない。そもそも男だ。まずそこからだ。それを許せたとして、彼女の様な身柄ではない。其のまま壁に背を向けた時だった)
──鮫...島....?
(己の名を呼ぶ声。それは路地裏を出る前の辺りだ。其処から幾分距離がある所にて立つ己。しかし、彼の姿はしっかりと視界に捉えており、彼も此方へ視線向ければ気づくであろう位置。小さな声で無意識に名を呼んでしまうも、視線を伏せては息を潜める。話があるんじゃなかったのか。話が終わるにしても早すぎる。そんな様々な思考が巡る中、自然と彼に会わせる顔がないという意識も出てきた。近くにあるごみ箱にて歩みより、彼の死角の位置に入ろうとゴミ箱の前で身を潜める。彼から見た此方は当然ゴミ箱だけだ。呼ぶ声に返事もせず、彼が行くのを待機─しようと試みるも、突如後ろから白黒の猫が『─ニャー!!!!』己の背中へと飛び掛かる。立てていた爪が服をも越え肌へと当たると「──いっ.....!!!!いってっ!!!!おいこら!!!!」と反射的に身動いた結果、目前のゴミ箱へと倒れ込む形になり幾分大きな音を立て、倒れる箱と散るゴミ。そして床に両手着きながらも倒れ込んでいる己の姿。その上へひょいっと飛び越え行くのは猫。その前には虫が飛んでいた。どうやら己の背中辺りにまで来たのを運悪く当たってしまったのだろう。彼を通りすぎる猫を視線で追いつつ)って、ぇ....、
(やはり、もっと先に行ってしまったのかもしれない。この場を諦め、向こうの通りを探そうと足を踏み出した瞬間)
――――!
(突然、大きな物音が響き渡り、思わず振り返る。路地裏から勢いよく箱が倒れ、散乱するゴミ――と、そこへ倒れ込む彼の姿。――居た。男は双眸を見開き、すぐに彼へと駆け寄って)
久城っ――! 大丈夫か!?
(足元を通り過ぎる猫に気付かぬ程、意識は彼に集中し、最短距離で駆け付けると即座に膝を折って、抱き起こす。「大丈夫? 立てる?」と、至極心配そうに見つめ、彼を支えながら共に立ち上がろうと。それが叶えば、横倒しになったゴミ箱や散らばる屑等よりも先に、倒れ込んだ際に付いたであろう彼の髪や服の埃等をまず払って)
……怪我してない? 大丈夫?
(とにかく彼が心配で、「大丈夫?」と繰り返し口を出てしまい)
─これくらい、平気だっての。....、...ども。
(なんという失態。即座に此方を気づく彼を視界に捉えた後、目を伏せる。彼に支えられ埃などを払って貰うまま共に立ち上がる。しかし、直ぐに彼の胸元を片手で軽く押し自ら離れ立つのと同時に告げて。半歩下がって視線をやや斜め下へ向ければ「あの人とは話出来たのかよ...?」とまず気になった事をそのまま問う。確かに早すぎるが、彼女を優先した彼だ。だから彼女を置いて己を追い掛ける事はしないだろう、とは予測しているが実際はわからない。でも、矢張彼の瞳が揺らいだのが忘れられない。彼女を本当に想っている、いや、想っていた証拠なのだろう。そう思うとまた胸がきゅと痛くなり、僅かに眉寄せて)
(共に立ち上がることが叶えば、足を挫いてはいないようで内心ホッとする。しかし、衣服の埃などを払っていると、彼は己を払うように距離を取って。やはり、まだ怒っているのだろうか。役目のなくなった手を傍らへ下ろし)
……いや。お前のこと気になったし。塔子も帰ったよ。久城に、自分のせいで怒らせてごめんって、伝えてほしいって言ってたよ。
(下方へ視線を伏せる相手を見つめながら、先程までの慌てた声はしまって、落ち着いた声量で言葉を紡ぐ。自分を見てくれない相手に心が痛むが、無理にこちらへ向かせることはせず、そっと彼の頭へ手を置いて)
……巻き込んでごめん。
意味がわかんねぇ。
(彼女のその行為が更に己の中で腹立たしく思えた。彼に対してあんなに必死になっていたくせに。ッチと軽く舌打ちしながら上記を呟く。そして次いで述べられる言葉に、眉がぴくりと痙攣。巻き込んだ、というより己が邪魔をしたのだ。彼も彼女も人想いだ。だからこそお互い付き合っていけたのだろう。細長い溜息を漏らしながら、頭に乗る手を見据える。「俺が...俺が折角の再会を邪魔しただけだろ。お前もあの人も何なんだよ。お前だって、あの人にああ言われて揺らいだくせに。あの人だってあそこまでお前に会いたそうに、話したそうにしてたくせに結局はこれかよ。」それを言い終えるのと同時、彼の撫でる手首を掴み歩き出そうと一歩踏み出し目を伏せる。数秒の沈黙の後、漸く唇開いて下記を紡ぐ)─あの人の話なんて俺は知らないし、俺には関係のないことなんだと思う。お前はあの人がそんな事を言う人じゃないって共に過ごした相手だからこそお前にはわかるんだろうけど、俺にはあの人がお前を求めて...、...るように見える。...違うんなら違うでそれならそれでいい。....でも、もしもあの人がお前を好きと言ったなら...(告げた後にきゅと僅かに握る力を込めては、間の空いた空気は何処か緊張感を覚える雰囲気で。そんな中ゆっくり彼へ視線を向ければ、真剣な顔付きで「俺は全力で、鮫島を奪う。」と告げ彼の腕を握ったまま走りだし路地裏から抜け)─だから、とりあえず、あの人にもう一回会ってちゃんと話してこいっ
(先程の自分の行動を『邪魔』と言う相手。「そんなことない」と言おうとした瞬間、次ぐ言葉に、ぐ、と喉が詰まる。『揺らいだくせに』――気付かない振りをしていた自分の感情を、まるで見透かしたかのように彼は切り込む。優しく頭に置いた手が、ぴく、と硬直して。「……そんなことない」先程言い掛けた言葉をまた発しようとするが、どこか緊張して声が出ない。歪む眉間。すると、そんな男の心中を知ってか知らずか、彼に手首を攫われ、僅か体勢を崩し。数秒の沈黙。「久――」黙ってしまった相手の名を呼び掛けると同時、再び紡がれる言葉に続きは途切れて。今度は己が黙って彼の声を聞く。彼の言葉の選び方や、僅かに空く間などに、繊細な感情の起伏が読み取れるようで、ただ、黙って聞いていた。不意に、握る力が強まることに気付く。その拘束感と再び訪れる沈黙に、言葉が出てこない。すると、ゆっくりとこちらを見る彼。その真剣な表情に目が離せないでいると、告げられた言葉に、ドク、と心臓が跳ねて。同時、彼の引力のまま駆け出す)
……、……久城―――
(速くなる鼓動に息が詰まる。急に走り出したからか、それとも彼の言葉のせいか。過ぎる景色のように思考が追い付かず、だが、足は止めずに来た道を彼と駆け戻って)
(路地裏から店までは大した距離もなく、あっという間で。彼女の姿は――、まだあった。ちょうど店を離れて行こうかというその背中を男は呼び止める)
――塔子!
(振り向いた彼女は驚きに目を丸くして、その場に立ち尽くし、『……直……どうしたの……?』と男へ問い掛けながら、共に戻って来た友人を垣間見る。男の手首を掴む彼の手に気付けば、顔を上げて)
『……あなたが連れて来てくれたの? ……さっきはごめんなさい。私――』
――塔子。やっぱり、今、話聞かせて。ここに来たってことは、塔子もいろいろ考えた上で来たんだと思うから。……俺、ちゃんと聞くから。
(彼へ謝る言葉を遮って、落ち着いた声で男は告げた。思ったことをそのまま言葉にした嘘のない言葉。それは彼に対しての誠実さの表れでもあって。真っすぐに彼女を見つめる)
──っ。
(彼を引き連れながら走り出す。名を呼ばれた気がしたが返事をする事無く進むばかりで。何を考えるというまでには達する事無く、先程の店前まで来ていれば彼女の後ろ姿。彼が名を呼ぶと、ふりかえるその姿。お互いを名で呼ぶのがやっぱり羨ましい、なんてこんな時にも余計な事を思う。そして彼女が告げようとした言葉へ耳を傾けようとした途端、彼の言葉が重なる。ゆっくりと彼の手首を離してやれば、用のない手をそっと下ろし半歩下がる。あとは二人でそっとしておくべきか─と思考を巡らせて)
...じゃあ、俺は....、あとは二人で。
(二人の顔を交互に見やった後、己はもう帰ろうと上記を述べ「またな。」と彼らの有無を聞かずに歩き出し、先程の路地裏方面へと向かう)
....。
(本当の事を言えば、二人の話内容がとても気になる。でも、己がいたら今度こそ本当に邪魔だ。彼を彼女の元へ行かせたのも、自分の欲を抑え引き下がった事が腹立たしく思えたからだ。己は欲にいつも負ける。だからこそ、それをしてみせ尚且つ彼を揺らがす事が出来る彼女に負けた気がして腹が立った。悔しい。羨ましい。沢山の気持ちが溢れるばかり。路地裏を過ぎ暫く歩いていると、雑貨屋から女性四人程が出てくるのが見え。『よし、いきなりゴメンねっ。一人だと迷っちゃってさー。んじゃ、ここにて解散ね!みんなじゃあねー。』一人の女性が嬉しげに話す。そして幾度か会話を交わしたのち、みんながばらばらの方向へと歩き出す。そして一人の女性が此方を見る─、視線に気づき再びそたらへ向ければ姉の姿。『あれ、快?鮫島くんと一緒なんじゃなかったの?』なんて不思議そうにしつつ、此方に歩み寄る姉。言い返す言葉無く立ち止まり目を伏せ)
『…………うん。ありがとう』
(そう言って、彼女は小さく笑った。落ち着いた空気の中、するりと離れる彼の手に振り返れば、短い別れを告げ、その場を後にする彼。「久城ーー!」呼び掛けるも振り向かない。真摯に向き合う決心がついたのは彼のおかげだ。でも、まだ礼さえ言えていない。せめて、彼の背に告げようとした瞬間、『……あの、ありがとう!』先にそう言ったのは彼女の方で。少し驚いたように振り返り、そして、再び視線を戻す)
ーーありがとう。またな。
(そう礼を伝えて。姿が見えなくなるまで、その背中を見つめていた)
(店の前は人通りがあるからと、二人は場所を変え、すぐ近くの公園へ移動していた。道中、久し振りの再会に互いに緊張した様子で会話はなく。広場から少し離れたベンチまで来たところで、漸く彼女が『……座ろっか』と声を掛けて。共にベンチへと腰を下ろす。ーー沈黙。話があると言ったのは彼女だ。自分はそれを聞く、受け止めると言った。ならば急かさず待とうと、男はただ静かに黙って。遠くで子ども達の無邪気にはしゃぐ声が聞こえる。穏やかな午後。時折吹く風に揺れる葉音。それに混じって、小さく震える可憐な声)
『ーー直……私……』
(そっと隣へ視線を移す。小さな唇が微かに震えている。それをぎゅっと結ぶと、覚悟を決めたように彼女もこちらを見て。重なる視線)
『私たち……もう一度、やり直せないかな?』
(男は彼女を見つめたまま、双眸を見開いて。「え……?」一陣の風が二人の間をすり抜けていく)
─。
(束の間姉と帰る道へ歩き出していれば、隣で心配そうに己をちらちらと見る姉。一度心配するとしつこい彼女だ。暫く無言で歩いていたものの、漸く己から口を開いては「鮫島は元彼女さんと話してる。」と告げ、その言葉を聞き目見開く彼女。幾度かの会話を交わしながら目的地の家へ。扉を開け中に入れば早速己の部屋へと足を向ける)
....はぁ。
(溜息とほぼ同時だろうか、ベッドへ重く感じる体を沈めると、うつ伏せになった身のまま目を閉じる。嫌でも彼と彼女の事を考えてしまう。頭から離れないのは揺らいだあの瞳だった。もしも、もしも彼女が彼との復縁を望む話を持ち掛けていたなら、なんて思うと胸が痛くて仕方がない。彼を奪うといったって身柄だけじゃない。己が一番欲しいのは、心だ。きゅと無意識にシーツきゅと握る。あれから暫くし、トントンと扉叩く音。『入るからね、快。』どうやら姉だ。ゆっくりと身を起こし彼女を見据える。『今日、鮫島くんに会いに行ったら?』との一言)...は、...何で。
(男は言葉を失い、瞠目したまま彼女を見ていた。そんな彼を真っ直ぐに彼女は見ていた。だが、先に視線を外したのは彼女の方で)
『……ごめんなさい。こんなこと言える立場じゃないのは、わかってるの』
(目を伏せ、膝に置いた両手が、ぎゅっとスカートを握り締める。長い睫毛が繊細に震えている。それでも、溢れる想いを彼に伝えたくて、ゆっくりと、もう一度、真っ直ぐに彼を見上げた)
『……あの時は、直のために離れた方がいいと思った。……だけど、忘れられなかったの』
(彼女の言葉に、当時の記憶が走馬灯のように蘇り、胸が苦しくなる。それは彼女も同じなのだろうか。瞳に映る自分が薄ら涙に滲んでいて)
『……もう逃げたりしないから。直とまた……一緒にいさせてもらえないかな?』
(最後まで瞳を逸らさず彼女は言った。一粒の涙が零れ、頬を伝う。それを拭わずに、不安げに揺れる瞳から、ただ真っ直ぐに彼を見つめる真剣な眼差し)
………………塔子…………
(当時の記憶と、今、目の前にいる彼女が交錯し、頭がうまく回らない。この真剣な瞳から目を逸らせない。胸が苦しくて、言葉が出てこない。また沈黙が二人を包んで)
『だって、気になって仕方ないんでしょ。本当は。』
(彼女の言葉に目を伏せた。今日はもう会わない方が良い。しかし、気になるのは確かだ。眉を寄せながら躊躇する。再び口を開く姉。『ま、私だったら会いに行かないけどね。...尾行はしたとしても。』なんて冗談っぽくふっふっふっと笑う。「なんだそれ。ストーカーかよ。それこそ最悪だろ。」『もーっ、冗談だってば!...私はちゃんと待つけど、快はそうもいかないんでしょ?昔から、気になっちゃう事はすーぐ行動に出ちゃう方だもんねぇ。』会話を交わし合った結果。楽しげに頬緩ませていく彼女。はぁ、と溜息。結局彼に会いに行く事にってしまった。そして立ち上がろうとした所で『もしかして、そのままでいくつもり?』彼女の言葉に疑問符を浮かべる。このままなんじゃ?すると此方に近づき良からぬ事を考えている顔付きにこりと笑み浮かべる姉)....はい?
──。
(あれから数十分くらいだろうか。束の間、彼女の好みの服にへと着せ変えられる。まずなぜ姉が男物、いや己のサイズに合った服を持っているのかが謎だった。「てか、何で俺の服...」『あー、友達が彼氏の誕生日で、服プレゼントするって一緒に探してたらね、何となく快の分も買おうっかなーって。』ふふと小さく笑いながら語られる。正直言って姉のセンスは結構良い。将来はファッション系に就く事も考えても良いんじゃないかという程だ。黒チェック柄ズボン、ワンポイント性のワインレッドカットソーその上にダブルラインが入った黒色のボタンニットカーディガン。メンズ×カジュアルっぽさを漂わせているものだ。「これ、もしかして好きな人が着るならこんなのがいいなっていう奴じゃないよな?」『あ、バレた?...まぁまぁ、実験だよ実験ー。でも、似合ってるよ!大人っぽい!一目じゃ、快ってわかんないね。』まるで変装しているかの如く語る彼女に苦笑を浮かべ立ち上がる。暫くして家の外へ出て喫茶店の方へ早速足を進める。彼はマスターの事を伯父といっていた。もしかしたら彼の居場所を知っているかもしれない。と、そのうち後ろからトントンと肩を叩かれ振り返れば、息切らしながらワンピース性の可愛いらしい服着た姉。目丸くして問いかけて)ちょ、なんだよそれ、もしかして...来んの!?
(どれくらい沈黙が続いただろうか。それは数分、いや数十秒だったかもしれない。だが、男にはとても長い時間に感じられた。……一組の若いカップルが腕を組んで、ベンチの前を通り過ぎる。楽しそうに弾む声。男は、すっと彼女から視線を外す)
…………きっと繰り返すよ。
(呟くように返す声。少し低いその声が胸に刺さって、彼女は堪えるように唇を強く結んだ。そして、自分で発した言葉が、男の心を締め付ける。顔には出さない。かと言って、これ以上、言葉も出ない)
『――直、明日時間ある?』
(突然の問い掛けに、微か双眸を見開く。「……いや、バイト」そのまま振り向かず、短く返す答え。嘘ではない。『じゃあ、他に空いてる日ある?』微か眉間に皺を寄せ、男は振り向き「塔子――『お願い。今すぐ答えは出さないで。……一日、私と過ごして、それから返事してほしいの。……すっごく、すっごくわがまま言ってるって、わかってる。あの時のことも、なかったことには出来ないって思ってる。でも、あれから本当にたくさん考えたの……だから、今の私を見て、返事はそれからにしてもらえないかな……?』――彼の言葉を遮り、真剣な声色で一心に伝えた。第三者が聞けば、何と自分勝手な言い分だと思われるだろう。そんなことは彼女も分かっている。それ以上に必死だったのだ。その想いを、真摯な眼差しを、正面からぶつけられた男の心は――揺れていた。あまりにも、あまりにも彼女の言動が真剣で、想いがひしひしと伝わってくる。男の胸に込み上げる――情)
…………来週なら、空いてる。
(ぽつりと呟く。その答えを聞き、双眸を見開く彼女。次の瞬間、嬉しさのあまり溢れ出す涙を、いけない、と慌てて拭い)
『ありがとう、直……本当にありがとう』
(目に涙を溜めては、ぽろぽろと溢しながら、小さな花が咲くように微笑んで。その笑顔に少しだけ、男は口許を緩めた)
(『来週の12時、このベンチで――』そう約束して、二人は別れた。緩慢な足取りを刻みながら、考えるのは彼女のこと。真剣な声、眼差し、涙、笑顔。頭の中をぐるぐると廻る残像と余韻。そして、その隙間に混じる付き合っていた当時のさまざまな思い出――と、別れたあの日。徐に足を止め、溜息を吐く。ゆっくりと瞬き、閉じる瞳。数秒の間。ふっと顔を上げると、踵を返し、どこかへと向かって――)
【サブキャラプロフ】
津田 千歳(つだ ちとせ) 41歳/175cm
性格:明るく楽観的。座右の銘は「明日は明日の風が吹く」。やる時はやる兄貴肌。ちょっと天然。
容姿:茶色味がかった髪は緩く癖付き、口角の上がった口許が特徴的。甥と少し目許が似ており、顔立ちは整っている。実年齢より若く見られることが多い。
備考:鮫島の伯父(母の兄)
(もしかして出番があるかも?と思い、ざっくり書いてみました^^ ご参考になれば!)
....ったく...。もう勝手にしろよ。
(はぁ、と溜息漏らし再び歩き出す。隣へと歩く姉を横目に見据えた後、喫茶店へと向かう。幾度か会話を交わし何処か可笑しげに共に笑い、やがて人通りの多い道へと。あと幾つかの角を曲がればすぐ喫茶店だ。姉へ視線を向けようとした時、すれ違う人たちにちらちらとした視線。『わぁ、あのカップル芸能人みたい。...特にあの女の人すっごく美人~っ!』近くにて聞こえる人の声。とても居たたまれない気持ちを抱きつつ、隣の彼女へ視線向ければ潜めた声色で「あの...目立ってるんだけど...。しかも、何でカップルだと思われなきゃいけないんだよ...嫌なんだけど。」と告げ。それを聞き己の背中をばっしーんと叩きながら『失礼な!』という相手。そして目前から此方へと向かってくる男女カップル。二人の世界に入っているのか女の方は男の腕へとしがみつきベタベタオーラ。『もうたっちゃん大好きっ...かっこいいんだからぁっ』『みっちゃんも可愛いかんな?すっげえ可愛いし、俺のが大好き~』何とも馬鹿らしいカップルだ。はぁと溜め息つきそのまま視線外して行こうと思った所、隣の姉は眉をぴくつかせ嫌そうな顔。『はい?何あれ。馬鹿でしょ?ちょっと快、あたしたちも負けずにやるよ。』何を思ったのか此方の腕へとしがみつき、突如にっこりと笑みを浮かべ『今日のかっちゃんは“ここにいる男より”もすっごくかっこいいよ。鮫島くんくらい。』と目前のカップルに聞こえやすいように告げる。すると向こうのカップルの男女が此方を見る。女の顔に皺が寄り『たっちゃんはーっ、どのカップルの男よりもかっこいいもんねぇっ!』何たる対抗。しかし男の方は隣の姉に視線を向けたまま、見惚れているのだろう。それに気づいた女は立ち止まり男へビンタ。そのやり取りを己は見ずに横切ると、隣の姉は『ふっふっふっ....あたしたち勝ったな。』と一人愉快そうに告げ離れる彼女。「何がかっちゃんだよ、てか変なことすんなってば。」と呆れた様に呟きつつやがて喫茶店へ)
...あー、まだお客さんいるし、あの人も多分奥の方で働いてるのかもな。
(やがて喫茶店の前へと着き、ガラスから室内を覗き見ると彼の伯父の姿がなく、上記を呟く。はぁ、と溜め息漏らしては目伏せ)
『あれー? 直のお友だちくんじゃん? あいつとどっか行ったんじゃねーのか。いいねぇ~。デート?』
(間延びした軽い声が彼の背に向けられる。その主は、この喫茶店のマスターで。ビニール袋を手にぶら提げ、何かの買い出しか。もともと口角の上がった口許を更にニヤニヤと緩めながら、通りより歩いて来る。『お。彼女、美人だねー。どーもー』なんて、軟派な笑顔を姉に向けながら、ひらひらと手を振ったりして)
─あ。...どうも。いえ、この人は姉です。ええと、そのつもりだったんですけど、ちょっと色々ありまして...。
(突如後ろから聞こえる声に振り返れば、目を見開き苦笑を浮かべつつ、隣の姉を指差し紹介をば。隣の姉は軽く会釈し『どうも。快の言う通り姉です。そして残念ながら、快には彼女なんていません。彼氏でも良いので、最愛な人が出来たら良いなぁって思ってま「おい!余計な事言い過ぎ!」彼女のノリもどうかしているとツッコみ入れつつ、相手へ視線向き直せば、苦笑浮かべつつ申し訳ない気持ちで問うてみて)すみません、それでいきなりなんですが、鮫島がどこにいるかって知ってたりしますか?ちょっと用があるので...。知りたいんですけど。
(うおおおお、伯父さんのプロフありがとうございます!!どうやらすれ違ってしまったようで、かわしてしまいました!!
次回からはもしかしたら登場させるかもしれません!本当すてきなプロフありかとうございます^^)
『――ははっ! 仲良い姉弟だな〜。つーか、彼女いないの? ダメだよ、その年で。あいつみたいにムッツリになっちまうぞ?』
(夫婦漫才のような軽快なやり取りが可笑しくて笑ってしまう。悪戯に口角を引き上げて、戯れ言を言いながらも、「ちょっと色々」と、ぼかす彼の答えはちゃんと聞いていて)
『なになに? 喧嘩でもしたか? あいつ、行動範囲狭いからなー。家にでも帰ったんじゃねーの? 電話して聞いてやろうか?』
(と、ポケットより携帯端末を取り出して、電話帳でも開こうか)
(いえいえ〜^^ どんどん出しちゃってください! 楽しみです〜/お返事は大丈夫ですよっ)
鮫島って、ムッツリだったんだ。じゃあ意外とあいつも変な事とか考え...っじゃなくて!!ええと、あー、んー。....、....すみません、そうしてくださると、助かります。
(彼の言葉に思わず真剣に答えそうになってしまう己。ハッとして首を横に振れば苦笑しつつ再び申し訳なさそうに目を伏せ頷く。すると隣にいた姉がこちらを見て如何にも残念そうにじーと。「なんだよ。」『あー、折角こうばったりと会う感じが一番だったのにー。とりあえず、そういう事ならあたしは帰るよーっ。鮫島くんによ、ろ、し、く、ね。...さて、では、私はこれで失礼しますね!ではまた。』と前半は己見て告げるも後半からは彼の伯父に告げ、微笑浮かべたのちくるりと踵返して去ってしまい)はいはい、またなー。
『そりゃー、あんだけモテるくせに彼女いないとか、ムッツリに決まってんだろ』
(何とも乱暴な論理を展開しつつ、からっと笑って。こちらの提案に乗る彼の返事を聞けば、『オッケー。ちょっと待ってろよー?』と、彼の携帯番号を探して。すると、突然帰ると言い出す彼女。手を止め、そちらを振り向き、『え、あ、そうなの? 残念。また来てねー』と、ひらひら手を振り、愛想の良い笑顔を向けて。『……おっと。電話だ、電話』と、中途の検索を再開すれば、程なく番号を見つけ、コールする)
(目的地へと歩く中、不意に携帯の着信音が鳴る。誰だろう、と確認するディスプレイに伯父の名前。受話のボタンを押し、顔を上げた瞬間)
――――!
(衝撃に端末を落としてしまう。誰かとぶつかってしまったようだ。バランス崩すも、一歩後退する程度で踏み留まり、衝突した相手を咄嗟に支えて。携帯を見ていたため、前から来る人に気付けなかった)
……すみません! 大丈夫ですか――……、……あれ――?
(申し訳なさそうに眉尻を下げる面持ちが、はた、と瞬いて)
……久城のお姉さん?
ま、まぁ長年の付き合いのお方に言われたらそうなのかもしれませんが...。鮫島は、自分が決めた人としか付き合わない。俺とは違って誠実な所があります。...あ、はい。
(彼の言葉に目見開き小さく笑いながら、僅かに視線を伏せやんわりと語る。そしてコールする彼へと視線を移し電話が終わるまでと待機)
──あそこのお店も今度行ってみるのもい─っ。
(弟も彼と二人で話す方が良いだろう、と思い今に至る。いつもの帰り道とは違う所から帰ろうとちょっとした遠回り。丁度右側に見かけたお店に視線を移しながら歩いていた所。突如の正面衝突。倒れ掛けそうになる感覚に目をきゅと瞑るが、何かに支えられている。ゆっくりと目を開け彼の姿に目見開けば「あ、っ...鮫島くん!?...あぁあ、ごめんね。こっちこそ。もうあたしったら、お店に気がっちゃったみたいで見てなかった。」なんて参ったように笑みこぼしつつゆっくりと彼から離れる。落ちた端末に気づき咄嗟に拾えば彼にそっと差し出すのと同時、もう片方の手で横髪を掬い耳に掛け流し肩竦め)はい、携帯。壊れてないと良いんだけど....。
(はっ、一応こっちで姉やっていいのか?とすっごく迷った結果、やってしまったのですが!!!もしあれでしたらスルーしてそちらで展開してもらっていいので^^)
(こちらの戯れに、甥をフォローする彼の言葉。微かに目を丸くして。ちゃんと見てるんだな……と、僅かに双眸を細めたのであった)
いえ――、怪我してないですか? 本当にすみません。
(支える手を離しながら、心配そうに表情歪めて彼女を見れば、拾われる携帯。「あ、」と、思い出したように瞬きつつ、それを受け取って)
すみません。ありがとうございます。……大丈夫みたいです。あ、まだ繋がってる――?
(画面は通話時間を刻々と刻み続け、スピーカーから微かに己の名を呼ぶ声が聞こえる。慌てて耳へ宛って)
もしもし、伯父さん? ごめん、ちょっと落としちゃって。……え? 店の近くだけど…………え? 久城が――?
(驚きに双眸を見開き、思わず隣の彼女を見て。自分に用とは――、絶対に塔子のことだ。すっと手を伸ばし、彼女の手首を掴むと、一度視線を外し、会話へと戻る。「……うん……うん……わかった。今から行くよ。……じゃあ」そう言って、電話を切る。徐に視線を戻せば、拘束を解いて)
すみません、手……――あの……店を出た後、久城に会いました……?
(聞きたいことがあった。歩きながら考えていたのは元彼女のことだけではない。切なそうに去って行った背中――彼のことも頭をめぐっていた。もし、あの後の彼に姉である彼女が会っていれば、何か彼の現状を知っているかもしれない。そう思って、咄嗟に手を掴んでしまったのだった)
(あ、全然!全然です!やっていただいて感謝です!
むしろ、去られたのに再登板させてすみませんっ
もし、思っていたのと違って動かしにくいとかありましたら、遠慮なく仰ってください!)
...。
(電話越しで彼と会話する相手の様子を見据えた後、目を伏せ大人しく待つのみだった)
あ、ええ、うん、大丈夫。
(彼の様子に目見開き数回瞬きしては、薄く笑みこぼして頷き。矢張年下であっても幾分胸がときめかされる。しかし彼の年齢は恋愛対象外。ときめいたとしても恋に落ちる事はない。どちらかと言うと年上がタイプだ。きっと己のタイプこうでなければ、他の子と同じく一目惚れっていうのをしていたのだろう。通話をし続ける彼。無意識なのだろうか、手首を捕まれており視線彷徨かせるもやがてほどかれる。そして彼の問いにふむ、と)
ううん。こっちこそ。....会ったよ。なんかねー。さめじまぁ、さめじまぁってー、すっごくー泣いてー歩いてるの見たから、一緒に帰ってあーだこーだなって、こうなってー...うん、取り合えず快に会えばわかるよ。快に早く会ってあげて。...あとね、あの子と仲良くしてくれて有難う。(両手をひらりとして僅かに首傾げて、悪戯気な笑みを僅かに浮かべながらありもしない謎発言。やがてひらりとさせた両手をそっと彼の身へ伸ばしぽんとしては、最後は本心を)─あと、ありがとう。さっきは支えてくれて、ね。
(おおお!!!いえいえ、なんだか展開が広くてすっごく楽しいです^^
こう色々な視点から彼らの物語がこうなっていて、もうアニメみてる感覚です。((←
いえいえ!!私は平気ですよっ、ただ伯父さんを私が動かすとなると、なんだかイメージ間違えてしまいそうで、動かしにくいってのはあるかもしれません(かたかた)
え――、
(己の名を呼び、泣いていた、と言う彼女の話を男は鵜呑みにし、瞠目すると共に胸が締め付けられる。やっぱり、彼を辛い気持ちにさせていた――そう思うと、胸が痛んで)
……はい、行きます。今、店の前にいるみたいなんで。
(彼は彼女の弟だ。店内で見た仲の良い様子。そんな大事な弟を辛い目に遭わせてしまったと思うと、姉の彼女にも申し訳なく。締め付けられる思いを胸にしながらも、答える声はしっかりと落ち着いた声色を返して。『仲良くしてくれてありがとう』その言葉に、一つ瞬く。やはり、思った通り弟想いの姉だ。大切にしていることが伝わってくる。男はゆっくりと口許を緩めて、「――いえ。俺の方こそ、感謝してます」そう柔らかく微笑んだ)
いや、咄嗟に掴んでしまってすみませんでした。でも――ワンピース、似合ってるから、汚れなくて良かったです。
(自覚なく、素直な気持ちでそう言うと、爽やかに微笑んで。ポンと触れる両手が男を後押しするよう。「じゃあ、俺行きます。また――」軽く会釈をすると踵を返し、走り出して)
『おう。店の前で待ってるから、早く来てやれよー? じゃあな。……なんか近くにいるみてーで、これから来るってよ』
(電話を切ると彼を見て、交わした会話を伝える。ポケットに端末をしまいながら、チラッと店内の様子を見遣れば、また彼へと視線を向けて)
『すぐ来ると思うから、もうちょい待ってな。俺は店戻るわ。――何があったか知らねーけど、良かったら、これからも仲良くしてやってくれな』
(そう言って、ポンと肩を叩けば扉を開き、『じゃあなー』と、ヘラっと笑って店へと戻る。カランコロンとドアベルが鳴り、そして、それが止む頃)
――――久城!
(彼を呼ぶ声。走る男の姿。彼の前で足を止めれば、急いで来たのか、やや息が弾んでいて。そして、僅かに双眸を見開き、彼を見る)
……どうしたの? その格好。……なんか、かっこいいね。
(「――似合ってる」と、瞠目から次第に双眸を細めて)
(私も同じことを思っておりました!本当もう、アニメやドラマみたいで、とても楽しいです^^
伯父さんは適当なので、適当に動かしていただいて大丈夫ですよ(笑)
一緒に試行錯誤いたしましょうー^^)
──!!!
(彼の紡いでいく言葉に小さく笑いながら頷いていると、突如向けられるその言葉と爽やかな笑みに目を丸くし。『....あの子は本当、純粋な子だなぁ。...天然タラシな要素もありそう。...これがあたしじゃなくて違う子だったら絶対あの子に惚れてるね...うん...。でも、やっぱかっこいい。』なんて一人で自己分析した事を口にしつつも彼の背中見送り、最後にあ、として)...鮫島くん、あの事、完璧に信じちゃってたよねあれ、冗談ってわかるつもりでいったのに....っ、ぶ、あははっ、本当純粋なんだから。
あ、はい。今日は本当お世話になりました。ありがとうございます。
(相手の言葉に内面ほっとしつつ、幾度か紡がれるそれに目見開き薄く笑みこぼして深く頷く。やがて店へ戻る鈴が鳴るのと同時、彼の声が─。振り返りその姿を見れば、息切れした様子。急いで来てくれたのだろう。嬉々感を覚えつつも先程まで元彼女と会っていたと知ると矢張心苦しくなる)
っ、鮫島。...、...ん?...あ、ああ、まぁ...あいつの趣味だから気にすんな。
(決して俺の趣味じゃないという事を主張しつつ肩竦めるも、彼にそう思われた事は正直嬉しい。口角が緩み上がるのを抑えるのに表情固めようと必死に意識しつつ、若干目伏せ誤魔化しをば)ごめんな、こんな急がせて。...どうしても、気になったから。...
(おおおお、同じように思ってくれていたんですね!嬉しいです^^
わかりました、こちらの姉も伯父さんの女バージョン的なノリだと思ってやってくださっていいので!(←
はいっ(返事はなしでも可)
そうなんだ。いい趣味だね。
(内面だけでなく外面も、本当によく見ていることが分かって、先程の彼女を思い出せば、穏やかな口調で薄く微笑む。だが、次ぐ相手の言葉に、ぴくりと片眉が反応して)
いや……うん…………――久城、ちょっと行きたいところがあるんだけど……いい?
(やはり、予想していた話題になり、少し視線を逸らして。暫しの間。徐に伏せた双眸を持ち上げ、彼を見遣れば、唇を開き)
まぁ...センスはあるとしても、俺は着せ替え人形じゃないっての。
(彼の言葉に小さく笑いながら肩を竦める。ぴくりと眉が痙攣するのを視界の端に捉えていると、行きたいところがあるとのべる彼。一体どこにいきたいのだろう、と思いつつも軽く頷いて)
ん、わかった。いいよ。
ありがとう。じゃあ、こっち――……
(そう言うと、背を向け、歩き出す。早くもなく、遅くもない足取りで、少しだけ前を行きながら先導する。時折、「こっち」「あそこ渡るから」と、肩越しに軽く振り返って道順を告げては、同じ歩幅を刻んで――)
(店前から10分程歩いただろうか。辿り着いた先は――河川敷。夕焼けにはまだ早い時刻、疎らに人影が見える。が、そちらとは反対の方向へ男は進む。比較的歩きやすく整備されたエリアとは違い、そこはすすきが茂る地帯)
……座ろっか。
(川へと下る河川敷の出入り階段。二人が並んで座るとちょうどくらいの幅のそれ、その前で彼に小さく告げると、男は先に腰を下ろして。両側をすすきに囲まれ、座った低い姿勢では、周りから見えないだろう。彼が隣へ来れば、正面の川を見ながら、ぼそっと呟く)
…………ここ、よく父さんと来たんだ。今もたまに来る。
─ん。
(進み出す彼に連れて己も歩き出す。道順を丁寧に告げていく度、そちらへ脚を方向転換。その道順から予想つく場所などなく、やがてついた先は河川敷。川へ下る階段にて腰を下ろす彼の隣へ移動し、そっと腰を下ろすと丁度よく男二人が入る場へとなった)
...へぇ。お父さんと、か。
(呟く声に納得したように告げる。己も正面へ視線を向けると、光で反射した水面はきらきらと波打っている。彼がここで父と共に来ていた所。どんな話をしたかは想像は無論つかない。しかし、親子できっとここで良い表情をして眺めていたに違いない。「...綺麗で、落ち着く所だな。」と言葉をつけたし、眺め続ける)
……うん。
(彼の言葉が、この場所を肯定してくれたその言葉が、なんだか嬉しかった。ほんの少し口角が緩む。午後の陽を受けて、ひらひらと光る水面。暫しの間、それを黙って眺めて。そして、そのまま川を見つめながら、徐に唇を開く)
――……塔子に、もう一度やり直したいって言われた。
...そっか。
(彼の言葉を待つように此方も水面を眺めていた。やがて紡がれるその言葉に、ただ返事をする。やっぱり。そう思った。そして、きっと彼は揺れているに違いない。事実へと変わった今、胸苦しさは当然の事。しかし彼女と彼のあのやり取りの時から、己はそうなんじゃないかと思っていた。多少の覚悟はそれなりにある。だからこそ、冷静にこうしていられる。隣の彼を見る事なくただ真っ直ぐに水面を眺める)
─それで?
(幾分落ち着いた声色で続きを促す。彼はどんな答えを出したのだろう。己が告白した時には、考えさせてくれ、と言っていた。彼の思考からすると、きっと今回もそんな答えではないのか、とは思うがわからない。何せ好きだった相手だ。もしかしたら、今も好きかもしれない。己に出した答えとは異なる場合もあるのだから)
(隣から返る声は、思っていたよりも落ち着いていて、でも、変な感じはしなくて――。ただ、改めて言葉にすると、我ながら現実感が染みてくる。次の言葉を発するまで間を要していると、先に口火を切ったのは彼で。自分の想い人が、元恋人に復縁を申し込まれた。――それでどうした? 彼は己がどう返事をしたのか気になるのだろう。自分だって逆の立場だったら同じだ。そう、自分が相手の立場だったら、この<続き>が、また彼を辛い気持ちにさせるかもしれない、と思ってしまう。でも、彼が彼女に対して誠実でいるよう後押しをしてくれたのだ。ならば、彼に対してもそうしなければ失礼ではないのか。正面から想いをぶつけてくれた彼には、きちんと話したい、そう思って、唇を開いた)
俺は――……また繰り返すって言ったよ。でも、塔子は……返事は今しないでほしいって。別れてからいろいろ考えて……だから、今の自分を見て、それから返事がほしいって。
(水面から少し視線を伏せ、静かに紡いだ。「――それで、来週また会うことになった。多分、一日過ごして、それで、返事をする」と、全てを彼に話して。すすきの揺れる音が、少し、煩い――)
─。
(彼は否定も肯定もせず、ただ繰り返すと言っただけだ。矢張、共に笑い合い過ごしてきた相手となると他の人とは違った答えを出すものだ。彼女の所へ行ってしまう可能性がある、そういう事なのだろう。彼の紡いだ言葉を聞き、暫くの沈黙の間すすきの音が耳に残る)
...そっか。
(漸く唇を開き頷く。ふっと立ち上がれば流れる風が髪と頬を撫ぜる。彼には後悔してほしくない。自分もまた、後悔はしたくない。片手をポケットにしまい中の端末機をきゅと握る。吐息を漏らし輝きを見せる水面へ視線向けたまま、幾分落ち着いた声色で告げる。「...まぁ、きっとそんな感じゃないだろうかとは思ってたわ。...取り敢えず、来週会うんだな。鮫島は誠実だから、きっとそういう面に関しては自分の気持ち誤魔化して、答えを出すって事は無いだろうけどな。自分の気持ちには嘘つくなよ。あとで後悔して欲しくなんかないからな。...、...だから、自分でちゃんと決めてこい。...俺もはっきり言って、お前がその人と上手くいって幸せになったら良いな、だとかそんな事これっぽっちも思ってないから。でも、お前が決めた事がもしもその人と居るって事なら、受け止める。けど、俺も後悔はしたくないから。言った通り、お前を奪うつもりで接するつもりだ。お前はまだあの人を選んだ訳じゃないしな。」と小さく笑い漸く彼へ視線移し、ゆっくりと屈んで手を伸ばし彼の口元を覆うかの如く添え、唇に口付けする様に己の手の甲に唇押しあてる。甲越しの口付け。やがて顔僅かに離し手を下ろせば、至近距離のまま見つめ)─。
...じゃ、俺はこれで。またな、鮫島。
(何かを言うつもりだった。しかし、彼を見詰めていたら言葉を失ってしまった。屈んだ姿勢を戻せば、するりと踵返して階段を上がる。ポケットにしまっていた片手で握った端末機取り出しつつ、来た道へ帰ろうと)
(不意に立ち上がる彼を追うように顔を上げる。『きっとそんな感じじゃないだろうかとは思ってた』――そう返す彼の言葉に、眉を顰めた。分かっていて、彼は自分を送り出したのだ。一体どんな気持ちだっただろうか。まさか復縁を申し込まれるとは想像しなかった己だが、もう少し彼に配慮出来なかったのかと、人として思う。それでも彼は、今も自分を思って言ってくれている。『自分の気持ちに嘘はつくな』と。そんな彼を素直にかっこいいと思った。そして、自分もきちんと応えたいと思った。傾く陽射しのせいだろうか、自らの想いを臆することなく告げる彼が何だか眩しくて、目を眇めた。「久――」小さく笑う彼の名を呼ぶ声は、その手に塞がれて。影が降る。甲越しの不意の口付け――驚きに双眸を見開き、ドクン、と心臓が脈打って。視線逸らせぬまま、己を見つめる彼に囚われる――。しかし、何も言わずに彼は離れた。何かを紡ごうとしていたようにも見えたが、そのまま去ろうとする彼。踵を返し階段を上る背を追い掛けるように立ち上がり、腕を掴んで)
――俺、久城のこともちゃんと考えてるから!
(彼の目を見つめ、告げる。どうしても伝えたかったこと。階段差、見上げる視線を真っ直ぐに彼へと向けて)
(おっと、すみません!途中で悪いのですが、この後はどうします?
一週間飛ばしとか、それとも普通に次の日にしてしまうとか、一応この後は家に帰ってーっていうのをやろうと思ってたんですけど...そのあとがですね!)
(ご相談ありがとうございます^^
そうですね〜。
個人的には、久城くんの言う「奪うつもりで接する」というのがあってから元カノと会った方が、愚息が久城くんの存在について今よりももっと考えるようになるかなと思ったりしました。
ただ、そうすると普通の学校の日になるわけですが、そこで「奪うつもりで接する」イベント(?)は何だろう…と考え中です…。
主様はこの後どうされたいですか?)
(なるほど。...ならば、普通の日々ですね!
では、いつもと違って手短に学校の日々を綴っていきませんかっ。
久城の行動はちょっと普段より積極的に、好きですよアタックが増えるだけであって、得にイベントについては細かく考えていませんだしたたた
)
(そうですね!
イベントしてしまうと、ついまた楽しくなって、元カノの存在を忘れてしまいそうですし/笑
では、手短かな感じでお願いしますっ)
(おはようございます^^
前の書き込みの「手短な感じでお願いしますっ」というのは
「手短な感じで(ご一緒に学校の日々を綴っていく)感じでお願いしますっ」という意味ですっ
読み直したら、何だか主様に丸投げしてる感じの文章みたい!と思いましたので、念のため^^;
ではでは~)
(こんにちはっ
返事が遅れてしまい申し訳ありません!
わざわざ、訂正の文を有難うございます!
では次の文出させていただきますね!)
─んん。
(束の間の平日。目覚まし時計に起こされ、普段の様に準備を進める。家族との挨拶、食事を淡々とこなしていくと未だ眠気に覆われたまま鞄を片手で持ち、肩へと担ぐ形で玄関の扉明け振り返り「いってくる...。」と一言。奥からいってらっしゃいとの間延びした声を響かせるのは姉だろう。カチャンと扉閉まる音。日差しが眩しく目を細めながらも学校へと通る道を歩んでいく。本当に眠い。昨夜は彼との出来事が頭を過り、中々眠れなかったのだ。彼との事でこんなにも気持ちに余裕が無くなってしまう事は、よくある。今回もまたそれなんだ。己に呆れたかの如く深い溜め息を漏らせば、不意にキィーと耳に障る音が響く。はっとして横を見れば、どうやら曲がり角にて自転車が通りかかっていたようだ。相手の反射神経の良さに助けられたのか、ぶつかる寸前で止まっていた。見開いた目でそっと自転車から人へ視線を流し見ると、黒髪短髪、細く鋭い目付き、がたいの良い男子だ。制服を見る限り違う高校の人だ。此方をキッと睨む彼を見据えつつ漸く声を出そうと口開く。「あ、すみま『てめぇ、ちゃんと見ろや、ああ?あほが。ちんたらしてんじゃねぇぞ。おいこら。』まんまと遮られた。眉ぴくつかせ、関わると厄介だと判断。取り敢えずと再び足を進めて)
(あげありがとうございます!!!おかげさまで、見つけられやすかったですっ)
(……寝坊した。いつもより遅い登校時間――と言っても、<いつも>が早いので、遅刻になるような時間ではないが、心なしか気持ちは急いて、やや早足に歩を刻む。……連日いろんなことがあり過ぎて、昨晩はうまく眠れなかった。告白されたことは何度もある。けれど、いずれも生活リズムを乱すほどの出来事ではなかった。なのに、今回は……。脳裏を過ぎるのは二人の顔。彼も、彼女も、己を射抜く真っ直ぐな瞳が忘れられない――。深みに嵌りそうになる思考を遮断するように顔を上げた)
――……!
(ドク、と制服の奥で心臓が跳ねる。視線の先に、金髪の見知った人物――それは、まさに今、頭に思い浮かべていた彼本人で。考えるのを止めた瞬間に出くわすとは、一体どういう因果だろう……と思うも束の間、何やらあまり良くない雰囲気だ。彼の謝罪を遮って、喧嘩腰の相手。その様子に危険要素を感じ、僅か眉を顰めると、無視して進もうとする彼を追うように、男は一歩を踏み出して)
――すみません。謝ってるんで、許してやってください。――あ、急がないと遅刻だ。行くぞ。
(再び因縁をつけようとする相手と彼の間に立ちはだかると、相手の目を正面から捉え、素早く告げた。そして、次ぐ言葉を言い終えると同時、彼の手を掴むとそのまま走り出して。勿論、遅刻になるような時間ではない。彼も突然のことに驚いているかもしれない。が、気付いたら、体が動いていた。背後で男の罵声が聞こえる。振り返らずに、自転車が通りにくそうな路地を敢えて行き、何度か角を曲がったところで速度を緩めれば、周囲を確認して。……どうやら、うまく撒けたようだ。追って来る気配はなさそうで、短く安堵の息を吐くと、彼を見て)
――ごめん、急に。大丈夫だった?
(そう言えば、掴んだままだった手を離そうと力を緩めて)
(いえいえ~^^ お返事ありがとうございます。)
─さ、鮫島...ッ!?
(足を進めた矢先、手放してくれなそうな相手の雰囲気。然し突如聞こえた別の男の声。振り返れば彼であり目を見開いては数回瞬きをする。不意に捕まれた手首に未だ目は見開かせたまま。驚き隠せずに名を呼びつつ彼の背中追うかの如く走り出すと、幾つかの道を複雑に渡り走る。周りを見れば相手が通りにくそうな道ばかりであり、ちらりと振り返れば追ってくる様子も無論ない。速度が緩まりほんの僅かに上がった息を整えては、彼側へ視線を向け緩んだ手に気付くと、一旦手首から離させるかの如く腕を一瞬引くも彼の手を握り)
いやいや、ありがとう...まさか鮫島が来るなんて思ってもなかったから、吃驚したわー。
(ははと可笑しげに笑いながらお礼を述べては、握った手を再び離してやり隣の彼の歩調に合わせ歩く。「そういえば、鮫島っていつもは早い時間に行くんじゃなかったっけ?前早かったし...。」と今更ながらに疑問抱え問い掛けてみて)
(緩めた手を引こうとするより早く、相手に攫われ、微かに手中でピクと指先が跳ねる。夢中で彼の手を掴み、ここまで来てしまった。それを離す理由が自分にあるように、己の手を握る彼の理由は――。昨日の今日であれば、鈍い男でも分かるだろう。瞬間、そんな思いが巡り、彼が自分に向ける想いを再認識すれば、ややぎこちなく視線を逸らし、相手の首許あたりを見ながら)
……ああ、俺も……びっくりした。
(捕らわれた手は意外にもすんなりと解放され、そのまま共に学校へと歩み出す。不意に掛かる問いに隣の彼を一瞥すると、また正面を見て、歩きながらぼそりと呟く)
――久城のこと考えてたら寝坊した。
(約何週間か空いてしまいました...そして大分遅れて本当に申し訳ありません!!
何度も上げてくださり、本当にありがとうございます。
次の方で上記の返事をしますね)
...そんな事言われたら、しないように意識してても期待とかするだろ。
(彼との歩調を合わせながら学校へ向かう道へと歩き続ける。小さく呟かれたその言葉に数回瞬きを繰り返せば、横目で彼を見据えつつ上記を笑声含めながら述べ。しかし、その言葉は一応己の本音だ。彼女の事より己の事を考えてくれた、と思えば此方としては矢張嬉しいものだ。そして己の事を考えてた、となると一体どんな事を考えてたのだろう、気にならない訳がない。角を曲がり尚歩き続けながらゆっくり彼へ顔を向けては数秒の沈黙。聞いて良いものかと躊躇した挙げ句「...俺の事って、例えばどんな事考えてたんだ?」と何処か控えめな声色で問いを掛け)
……え? ――、……あ、ああ。
(『期待』――その意味が始め分からず、疑問符が零れる。が、次第に言わんとすることが理解でき、はっと小さく息を飲んだ。握り返された手の感触に加え、こうしてハッキリと言葉で告げられることで、彼は自分のことが好きなのだと、改めて胸に届く。その響きが妙にリアルで気を取られ、うまく言葉を出せず相槌だけ返しながら、学校へと歩みを続けて。いつもと違う通学路を頭の中で広げた地図、そして感覚を頼りに進む。故に、相手がこちらを向いたことには気付かずにいたため、掛けられた声は不意打ちで、「え?」と隣を見て)
それは…………その……昨日のお前の真剣さとか……俺にとってのお前の存在、とか……初めて話したときとか……肝試しの――、!
(本当に沢山のことを考えた。寝坊するほど。その断片を一つ一つ正直に答えていくも、少し気恥ずかしくてボソボソと些か声が小さくなる。不意に言葉が途切れたのは、彼の唇を見てしまったから。肝試しの――夜。日が経ったとはいえ、あの日の夜の出来事は未だ鮮烈で、カッと顔が熱くなる。それが自分でも分かって、咄嗟に隠すように口許を手で覆うと顔を逸らし)
……と、とにかく色々だよっ……
(おかえりなさいませ^^ お返事ありがとうございます。またよろしくお願いします♪)
(うわぁぁあ!お久しぶりです、もう何度目でしょうか.....またの失態を。
とういうのにも関わらず、変わらず上げてくださり本当に有難う御座います。
此方では随分とご無沙汰になっていたので、上手く久城を動かせるか正直少しばかり不安ですが....お返事は返します。何度目か失礼な事をしているので、あっもうこいつとはやってけねー!!など思った場合は切ってくれても文句は言えません...けれど、ここまでお相手いただき本当にありがとうございます。)
...。
(一瞬何処か理解し難い表情を浮かべる彼。やっぱり相手は己自身が期待をさせる発言をしている、という事に関して全く気付いていないんだろう。そこも彼らしいと言えば彼らしいが故に思わず小さく笑ってしまう。己の問いにふと視線が交われば、彼を見つめたままその唇が紡いでいく言葉をしっかりと聞き受け止めていく。しかし、“肝試しの─”の後に続く言葉を遮るが如く最後はぼかしてしまう彼。「ちょ、そこまで言ったんなら最後までちゃんと言──えって。」と口にする途中、何処か恥ずかしげに顔を逸らす相手。すぐに把握した。肝試しのあの日─、思い出すように思考を巡らせる。彼もその事を思い出したんだろう。何だか愛らしいの様子に胸がどくりと脈打ち)
あ、あー。...取り敢えず色々か、そっか。
(己の気持ちを落ち着かせるために彼から視線を外す。あともう少し歩けば学校の校門が見えてくる場所までへと来ており、歩み続ける。上記を告げる次いで少しの沈黙後に「もっと、もっと鮫島が俺だけを考えてくれたらいいのにな。なんつって。」と呟き)
(久しぶりすぎて久城のコレジャナイ感が半端ないのですが...多分やっているうちに思い出していつも通りになると思うので、すみません!!(土下座))
(お返事ありがとうございます。
私もこちらを覗くのは随分と久し振りで、軽い気持ち…と言うと軽薄な感じなので(苦笑)、軽やかな気持ちとでも言いましょうか。そんな思いで上げさせていただいた次第です。
なので、もし、私が上げたことにより主様が義務感を負われていらっしゃったら不本意なので、主様の方こそ、もういいかなという感じでしたら、ご遠慮なく仰ってくださいね^^ 私もそうしますので♪
もちろん、こうやって時間のある時にでも、やりとりができるのも嬉しく思っていますよー^^)
(……ヤバい。自分で言い掛けて照れるとか、とんだ失態だ。寸でのところで噤んだものの、恐らく相手の声色からして皆まで言わずともバレている。口許へ宛がった手。情けない……と隠れて小さく溜息を吐いて。何だか最近、彼の前だとペースが乱れる。普段はこんな筈じゃないのに、彼に乱される。一人の時だって、彼のことを真剣に、落ち着いて考えようとすればするほど、逆に冷静さから遠ざかっていくような気がする。今だって、この有り様。顔が熱い。いかんいかん。もう校門が目の前だ。気を取り直して顔を上げ、潜ろう――としたのに、相手の呟きがばっちり耳に入ってしまって)
…………、『鮫島くん! おはよー……あれ? 顔赤いよ? 大丈夫? 熱?』
(黙ったまま校門を潜ると、後ろから来た女子生徒がそう声を掛けた。「……いや、何でもないよ。おはよう」と平静を装いながら返事をして)
(当初の硬派設定から乙女系ヘタレになっていた気がしたので、ちょっと修正を試みたのですが、それ以前に私も鮫島が久々過ぎて撃沈です…すみません/土下座)
(黙り込んでしまう彼。隣を見ようと視線を送りたい所、しかしいけない。見てしまったら相手の愛らしさについまた何かをやらかしてしまうかもしれない。駄目だ。そんな事を胸に視線を向ける事はなく目前の校門へと脚を進める。“鮫島くん!”相変わらず耳に響く女子生徒の高い声。彼女の言葉に無意識にも彼に視線を移す。あ、可愛い。何でもないと平静を装って反応しているのがすぐにわかった。いつもの彼ならば普通に笑顔で迎えているだろうから)
おっと、鮫島。さっさと行こ。
(彼女と彼の会話に割っては入る一言。隣の腕を掴み前へと一歩出れば、彼を引っ張りつつ歩く。すると少し前にて見覚えのある後ろ姿が─私選を向けつつも抜かそうとした時、ばっと此方を向く男子生徒。ああ、やっぱりこいつらか。『おっ、快!はよー。最近快と朝のデ~トしてないからさっびしぃ~な。』『クラスが違うから仕方ないだろう。諦めろ。』こいつらのギャグノリは相変わらずだ。一旦脚を止めて彼らを見詰めては「ったく、うっせぇよ。てか、デートなんかしてないだろ。篠井もツッコむ所おかしくね?」と笑声含めつつ呆れたように告げる。一方桐山は彼に視線を向けているのに気付き「どうした?」と問いを掛けようと唇開き)
(おろろ、そうだったのですか!!そして、此方もお返事ありがとうございす。
では、気楽にやっていきましょうかっ。此方も本当にありがとうございます!こんな息子ですが、何卒よらしく願いたいです。(わたわた
そうですよね、久々すぎてどんな風だったかな...って。←
一応少しだけ読み返したりなどしたんですけど、中々(土下座))
(声を掛けてくれた彼女に罪はないが、顔色には触れないでいてほしかった。けれど、ちゃんと冷静に答えたから大丈夫だ。「じゃあ」と、こちらが言うより早く、女子生徒との間に割り込む彼。ぐいと腕を掴まれ、半ば連行されるように引っ張られる。「お、おう」と彼の強引さに戸惑いつつも、腕を引かれるまま後を追って。『あ、ちょっとー!』と、女子生徒の名残惜しそうな声が背後で空しく響いた)
(昇降口へと向かう中、前を行く生徒の声に相手の足が止まれば、腕を引っ張られている自分もそれに従って立ち止まる。どこか見覚えのある男子生徒2人。彼等は確か、前に教室に来た久城の友人達だ。篠井と……そうだ、桐山。何だか仲良さそうに戯れているのを眺めながら記憶を辿っていれば、ふと桐山からの視線に気付いて。「……? どーも」と、取り敢えず当たり障りのない挨拶をしてみる)
(早速、お返事ありがとうございます^^
はい、気楽にいきましょう♪ こちらこそ、またよろしくお願いします(お辞儀)
あはは、こちらも同じです。←
私も読み返したのですが、口調が別人で血の気が引きました…(ひー)
もう、これも気楽にいきましょうか(笑)
楽しむのが一番ですから、あまり過去にとらわれ過ぎず、今は今として楽しむのはどうでしょう?)
(お久しぶりに御座います!またもや日が長く空いてしまい申し訳ありません!新しい生活に向けてじたばたとしていたもので...こちらの様子が何となくきになり、覗きにきたところあげてくださっていたようなので...!
こちらの失礼本当に申し訳ありません!もしも、いらしたらぜひご返事を下さると幸いです......)
(ご無沙汰しております^^
久々にふらっと寄ってみましたら、思いがけず上がっていたのでびっくりぽんでした・笑 これも縁でしょうか。
現実世界が最優先なので、お気になさらず^^
新しい生活はいかがですか? どうかご無理はなさらぬように~)
(おおお!居てくださった様で何よりです。暫くの間返事が返せず申し訳ありません!
はい、問題はないです笑
そちらも元気そうでよかったです、またもしよかったらぜひよろしくお願いしますと
したいのですがっ。こちらの都合で一々申し訳ないです!)
(いえいえ~ お元気そうでなによりです^^
そして、お申し出うれしいです。こちらこそ、よろしくお願いしたいです。
再開するにあたっての提案なのですが、だいぶ間も空きましたし
心機一転、新しい場面からスタートするのはいかがでしょうか?
今思えば、久城くんの男らしさと反比例するように
硬派を履き違えた愚息がどんどん乙女化し、
なんだかぐだぐだ遠回りしちゃっているなあと、じれったくて^^;)
(許可を頂けて嬉しい限りです!
なるほど...新しいスタートもいいと思います。それはそれで楽しそうですね笑
了解致しました!pfとかは、そのまま引き継ぎしますか?それとも何かちょっと変えたいという所があれば少し修正いれてぽんと出す事もいいですよ!
前の鮫島くんの乙女化現象(←)については、此方のやろうも何だかんだ楽しませてもらっていたみたいなので問題はなかったですよ、でも折角なのでその案でも笑
pf修正があればそれで、なければ始めます?)
(こちらこそ、ご了解いただきありがとうございます^^
乙女化現象(苦笑)、何だかんだ楽しんでいただけていたなら幸いです。
鮫島のpfは、取りあえず引き継ぎでお願いします。やり取りの中で変わってくるかもですが・・・
久城くんの方は修正あるようでしたら、お気軽にどうぞ!
新しい場面から、という提案はこちらがさせていただいたので、
どんな場面からにするか、は主様のご希望にお任せいたします^^)
(了解致しました。前のように学年が上がりクラスの入れ替えした所から始まるのが無難そうなので、今回もまたそんな感じにします笑
が....それでは前とまさに同じになってしまうので、今回はその日此方の子がちょっと女性関係で揉めて学校をサボる....という方にしようかなと。
で、新しいクラスの一日目なのにも関わらず一人だけ来てなくて、おかしいなどんな人なんだろ~みたいな感じで下校している時たまたまどこかで鮫島くんとばったり会う、とはどうでしょうか!
もしよければ、此方から絡み分を投下しますねっ。)
(すてきな案をありがとうございます! まさに心機一転といった感じで楽しそうですね♪
初日から欠席は目立つので、愚息も気はなってると思います^^
それでは、そのすてき案でよろしくお願いいたしますっ)
....で、あんたらは俺に不満があってこんな所に呼び出したって訳か。でも俺は、元からそういうのって言ってただろ?(クラス替え初日、学校へ向かう所突如携帯が鳴り響く。こんな朝早くから一体誰なんだろう、出てみれば聞き慣れた女性の声。話を聞くなりどうやら今からカフェへ来て欲しいとの事。重く感じる脚をそちらへ向けた。やっと着いたカフェ、見覚えのある女性が三名おりそちらの席へ向かうなり話を聞くと上記を告げ眉寄せて)....それで良いって言ったのそっちなのに...何で俺があんたらにこうやって叱られなきゃいけないんだよ。俺は最初にも言ったし、日頃からあんたらもそうだねって頷いてくれてたじゃん。何で?(女性群からの批判の言葉。正直本人達が承知の上で続けてきた関係だ、欲求を満たすだけのという周りからしたら寂しい関係なのかもしれないが己は別段変だとは思わない。彼女達が勝手に変わった気持ちなのになぜ自分が怒られるのだろうか、理解できぬまま時間だけが過ぎていき束の間学校は始まってもう結構時間がたつだろう、時計を見るなりお昼であり)...。
(すみません!久しぶりすぎてこのようなものでいいのか。笑
再びよろしくお願いしますねっ。)
(クラス替え初日は授業がないため、半ドンで早期終業。だから今日は昼からバイトだ。袖を肘まで捲った白いシャツに、ソムリエタイプの黒いエプロンを腰に巻いてバックヤードから出てくると、さっそくバイト仲間の女子が困った様子で話しかけてきた。なにやらテーブル席の客が長時間にわたって口論をしているらしい。『あそこなんだけど……』と当人達に気づかれないように彼女が指し示す先を見遣れば、たしかに何か言い争っている雰囲気の男女が座っている)わかった。俺、様子見てくるよ。(そう言って近場のピッチャーを手に取ると、彼女に代わってフロアへ出た。……というか、何で三対一なんだ……と偏った男女比を疑問に思いつつも、話しかける相貌はお客様に対する柔らかな表情で)――失礼します。お冷のおかわりはいかがですか?
(いえいえ、そんなっ ひさしぶりに久城くんに会えてうれしいです^^
こちらこそ、またよろしくお願いします!)
...。(ぴりぴりとしていた空気の中、男性の声が響く。女性達が目を見開かせて何処と無くうっとりとした表情を浮かべている。何事かと顔を上げるなり、背の高い好青年。よくこんな空気の中入れたなと若干驚いたものの、あれ。なんか見たことあるような...と暫く思考回路を巡らせている内に『はい、ではお願いしますね。』『あ、あたしはアイスコーヒーくださ~い!』なんてそれぞれに声かけており、机上へ両腕置き頬杖つきながら窓の外へ視線やりつつ「俺はカプチーノで。」と告げる。ここでふと思い出した、同じ高校のやつだ。廊下で何度かすれ違っていた、すれ違う度にこいつはどっかのモデルか俳優かよとか思ってたんだったけか。横目で見るなり、今日は学校なかったのだろうか...それともこいつもサボりか、なんて学校の予定など知るよしもなく問いを掛けてみて)...なぁ、御前俺と同じ高校のやつだよな?合ってるかはわからないけど....。それより、学校は.....?
(困っている人がいると放っておけない。そんな正義感を持っている少年は、険悪な雰囲気の中に臆せず入っていける程には肝が据わっていて。いざ声を掛けてみれば、向かいの男に好戦的だった女性陣も心無しか表情が和らいだように見えた。それがなぜか理由は分からないけれど、取りあえず一旦は沈静化できたようで内心やれやれと少し安堵して)アイスコーヒーにカプチーノですね。かしこまりました。(注文を復唱しながら手慣れた所作でグラス一つ一つを手に取り、冷やを注ぎ足していく。すると思い掛けず、男の方から声をかけられた。視線を向けると、たしかに彼は自分と同じ制服を着ていて。その派手な髪色は校内で見かけたような気がしないでもない。というか、最後の質問が気にかかって訝しげに眉をひそめ)――え? ああ……そうみたいだな。学校って、今日は始業式だから午前中だけだろ。
(またやってしまったorz
何度も何度もすみません。さすがにまたここに顔出すのもと思ったんですが....。
今もうこちらにいらっしゃるかはわかりませんが、謝罪だけは残させていただきますね。)
(奇跡的に気づきました 笑
元気にやっております。主さまもお変わりないですか?
暑い日々が続いておりますので、体調にお気をつけくださいね。)
(此方は色々環境かわりどたばたの生活でした。(笑)
有難うございます、そちらもお身体には気を付けてください。
以前もこんな事であって、何度も何度も厚かましいのですが、またお相手頂けないでしょうか?断っていただいても勿論構いません!そちらがよければなので...)
(そうだったのですね。お疲れさまでした^^
こちらこそ、お気遣いありがとうございます。
以前に比べて、お返事の間隔にムラができてしまうかもしれませんが、それでもよろしければ^^)
(そちらこそお疲れさまです!勿論大丈夫です、こちらも今までからムラがありましたし...本当にありがとうございます。
この後に以前のお返事を投下させて頂きますね、改めてよろしくお願いします!)
あー。それで午前中だけで今バイトしてんのな。(手慣れた様に足されていく水。彼が此方を見て答えるのを見据え返しながら上記を告げ。クラスはどこの組になったんだろう、なんて思っていると目前の女性達が彼を恍惚とした表情で見ているのに気づく。頬杖ついたまま眺めるなり「で。俺はもうこれでいい?カプチーノ飲んだらすぐ帰るから。」と一言告げ。いい加減この女性達に責められるのは嫌だ、おまけに此方は正直悪い事なんてひとつもしていないのだ。しかし、女性達がはっとしたように己を見ると己の襟を掴みくいっと引っ張る。抵抗は出来るもののあえてせずにそのまま前へ乗り出すようにすると目前の彼女に『もうあんたみたいな男、好きになんかならない。あたしたちも飲んだら帰るし。』とはっきり言われた後にぱっと離され席へと座り直す。痛みよりもなぜこんな事を言われなきゃいけないのか、彼女らがおかしいと素直に思いまんまと下記を告げ返し)...俺もあんたらみたいな意味わかんねぇ女、相手にしない。そっちがいいって言ったくせに。...やっぱ俺は飲まないで帰るわ。(くっと立ち上がり荷物を取ると彼を過る際に「カプチーノ、いらねーから。」と一言告げ扉へと歩き出し)
(相手の言う通り、自分は始業式を終え、午後からバイトをしている。じゃあ、そう言う彼はどうなんだ。どうやら同じ高校のようだが、『学校は……?』なんて不可解な質問からして、恐らく今日は欠席したのだろう。初日からサボリか……と内心呆れていると、急に男の襟を掴む女性。店の中で喧嘩は御免だ。しかし、吐き捨てるように言うと、その手はすぐに離れた。男もまた、彼女達に冷たい言葉を放ち、席を立つ。……なんとなく事情は分かった。たまに居るんだ。店内で痴話喧嘩をする客が。横を通り過ぎる彼から視線を女性達に戻し)……アイスコーヒー、お持ちしますね。(それだけ言うと相手の後を追う。途中、ピッチャーを戻す際に女性店員へ「もう大丈夫だから。アイスコーヒーひとつ、持ってって」と頼んだ。だから、彼に追いついたのは扉の外。自分の正義感に忠実な男は、躊躇いもせず相手を呼び止めて)――おい。何があったか知らないけど、女相手にあんな言い方はないんじゃないか?
(いえいえ。こちらこそ、またよろしくお願いします^^)
はぁ。かったりい...なんで俺がこんな事........。は?何だよ。あんた。(手で鞄を持つとそれを肩へと掛け持つようにし、扉を開けて出ていくなり後ろから聞こえる声。呟き掛けていた言葉が止まり振り返るなり彼を見据える。また己が責められるのか、そんな思いから自然と眉間に皺が寄ってしまう。「向こうだって十分それなりの事言ってただろ。それになんだよ、もし男相手なら良かった訳か?」なんて屁理屈を述べ。まさか全く関係の無い人にまでそう言われるとは思わなかったのだろう、苛立ちを交えた表情には何処と無く切な気な色も交じり目を伏せて顔を逸らす。そして小さく溜め息混じりに後者を述べて)なんで俺ばっか。意味わかんねー...。
(最初の出会いはちょっとアレですけど、これからお互い仲良くなってくのが楽しみですね!
では改めてよろしくお願いします、また何かあったらいいますね~)
…………。(彼の言い分、そして、あからさまな苛立ちの中にふと切なげな表情が垣間見えて、口を噤んだ。確かに、女性相手とはいえ、あの状況では売り言葉に買い言葉かもしれない。事の全容を知らない自分が、彼だけを責めるのは筋違いだろう。逸らされた顔を静かに見つめて)……そうだな。余計なことを言って悪かった。(顔を背けて呟く相手が、どことなく拗ねた子どものように見えて、自然と手が伸びていた。ぽん、ぽん、と慰めるように軽く頭を撫でて手を引く。自分の黒髪とは対照的に、鮮やかに染め上げられた黄金色は、意外にもさらりとした感触だった)……それじゃあ。明日は学校行けよ。(それだけ言うと、店へ戻るべく踵を返して)
(そうですね^^ はい、ではまたです〜)
....っ。(己の言葉に静かになる男。僅かな自然を感じながらも沈黙を続けているとふと謝罪の言葉を並べる彼、突如頭に触れてくる彼に肩がぴくりと跳ねる。別に彼は事情を知った上で彼女達の肩を持った訳ではない、はたからみたら己はきっと良くない事をしたように見えたんだろう、それでいきなり人の問題事に突っ込んだ彼、ただのお人好しだろうか、そう思った。撫でられたのは不思議と嫌では無かった為目を僅かに見開いたまま大人しくしてしまっており、手が離れるとはっとする)言われなくても行くっつーの。(彼の言葉に上記を言い返した後に己の帰り道へ脚を進め)
(この後は次の日にします?クラスが同じで席が近くになったりしたら関わり増えそうでいいなと思ったんですけども!笑)
(基本的に己の倫理観に従って行動するため、時折、周りの人間を面食らわせることがある。頭を撫でてしまったのも、その範疇で。嫌がられなかったのが幸いか。言い返す彼の言葉を背中で聞きつつ、そのまま扉を潜り店内へ。バイトが終わるまでまだまだある。持ち場へ戻ると、またいつものように仕事を再開して。……果たして、彼は本当に来るのだろうか。それは、明日になれば自ずと分かるだろう――)
(それいいですね。クラスで再会しましょう^^)
はー....あちぃ....。(あの後は普通にいつも通り過ごして朝を迎えた。夏の日差しに眉間に皺を寄せつつ前髪を掻き上げる。ミーンミーンと耳につく鳴き声を鬱陶しく思いながらもだらだらと歩みを進めていれば漸く学校。すると掲示板に人が集まっておりざわざわしている。何事かとふと思ったがすぐにクラス替えの発表だと気付いた。歩みより遠目に見据えているとどうやらA組。己のつるんでいた友人達はいるのだろうかと目を通していると後ろからばんと肩を叩かれる)ってぇ...誰だよ。(思わず肩が跳ねては振り返る『俺ら違うクラスだぜ~、サイアクだよなー。っつーか、お前くるのおせーよー!全くー。もうそろそろ教室に入る時間だぜー??』なんて能天気な雰囲気を出す男。「まじかよ、ラッキー。なんつって。一緒が良かったよなあ」なんて二言交わしつつ教室へ脚を歩め己の札が置かれている席へと向かうとどさりと腰を下ろしだらしなく凭れて)あっちい....
(翌日。いつもの通り、通学ラッシュを避けて少し早めに登校すると、廊下で担任に呼び止められた。職員室に置いてあるプリントを配ってほしい、と頼み事だけすると何やら他の用事があるとかで足早に去っていく背中。一体、何のプリントなんだか、あまりに情報が少なく、職員室で他の先生に尋ね回ったりしていたら、結局ホームルーム手前の時刻になってしまった。まあ、頼まれたのだから仕方がない……。掲示板で確認した自分のクラスは――『A組』。教室に足を踏み入れ、プリントを教卓の上へ置くと、新学期に沸くクラスメイトに聞こえるよう、通った声で呼びかけた)――このプリント、一人一枚取ってって。(わらわらと教卓に集まる彼等とすれ違うように自分の席へ向かうと、そこには――)……お前、昨日の……?(隣の席に居たのは、昨日、バイト先で痴話喧嘩をしていたあの男。まさか同じクラスだったとは……。つい瞠目の眼差しを向けてしまうのだった)
(暑さに遣られ完全に項垂れ。周りは新しいクラスによりざわぞわと騒ぎ立てている。友達作りって奴だろう。己もどっかしらに声掛けるべきなんだろうが生憎今はそんな気分ではない模様。茫然と遠くを眺めていれば不意に声を掛けられる。顔を上げるなり挨拶を幾度か交わし、終えるとその背中を見送る。そんな中一際耳につく声に自然と視線を向ける。背が高い奴だななんて朦朧とした頭で茫然と思っていると不意に隣にくる彼。その言葉に数秒間硬直).....は?え.........あ。(朦朧としていた頭が急に覚め、間抜けた声を漏らすと見開いた目を数回瞬き「あんた、あのお人好し野郎じゃねーかっ、じゃなくてあの店のバイト人じゃんか、まさかの同じクラスかよ。...」しかも隣。)...ついてねー日なのかなんなのか...。
…………。(『お人好し野郎』と、不躾なネーミングに閉口する。まあ、こっちが勝手にお節介を焼いたのは事実で。相手から視線を外すと、鞄を机に置き)悪かったな、同じクラスで。つーか、プリント取りに行けよ。聞こえなかったのか?(そう告げながら、自分の席に腰を下ろした。プリントを取りに行くクラスメイトの女子が数人、『鮫島くん、おはよー』『また同じクラスだね』『よろしくー』と声を掛けるのを「ああ」等と適当に返事しながら、鞄から出した教科書類を机の中に仕舞って)
聞こえてたっての。(彼の言葉に眉がぴくり、気だるそうにゆっくりと立ち上がれば教卓へ。プリントを一枚とり再び席に戻ろうとすると女子と会話する彼。そういえば彼とすれ違う度まわりの女子生徒がざわざわしていたっけか、なんて思いつつ席へ腰をガタンと下ろせば机にプリント突っ込み頬杖つきながら彼を横目でちらり)あわたってモテんのか?....なんか一年の頃かいつだか女子がざわざわうるさかった記憶があるんだけど。(何て何気ない質問を飛ばす。こんなにモテるくらいなら女はたくさんいるんだろうな、いや彼のあの言葉からしてまずあり得ないか。なんてそんな事を思いつつ見据えて)そーいや、名前は?俺はヒサキ カイ。
(席を立ち、気怠げに教卓へ向かう彼の背を一瞥すれば、鞄を机の横に掛ける。暑さに小さく溜め息を吐くと、程なく彼は戻って来て。もうすぐホームルームが始まるだろうか、なんて思っていれば、また隣から不躾な質問が飛んで来た。視線を向けると、今日もまた鮮やかな髪色が眩しくて)……別に。お前だろ、モテるのは。(自分のことは謙遜でも何でもない。寧ろ、始業式をサボってまで女性二人に囲まれて(睨まれて)いた相手の方が、よっぽど『モテる』のではないか。そんなことを思っていると、今度は名を尋ねられる。互いに第一印象はあまり良くないだろうが、これから一年間クラスメイトだ。はじめの挨拶くらい、ちゃんとしておこう)――サメジマ ナオ。まあ、同じクラスだし。これからよろしく。
はぁ?とかなんとか言っちゃって、モテてんじゃねーか。変なトコで謙虚してんなよな。....おー、こっちよろしく。(彼の言葉に肩を竦めながらも述べては、男性教師がやってくる。『はーい、お喋りはそこまでだ、みんな席につけー。』響き渡る声に全員が席につくと早速ホームルームの時間。教師の自己紹介やら何やら淡々と続く。こうして午前中は委員会決めや自己紹介に終わり、早くも昼食時間。ちなみに己は本が好きな訳でも何でもなかったが一番楽そうだった為に図書委員を選んだ。鳴り響くチャイムにくーっと両腕を伸ばせば「っはあー....やっと飯の時間か、あー、腹減った腹減った。」と呟きながら鞄を机に置き中身を見るとそこにはあるはずの弁当が入っていない)っ....げ。.......まじかよ。(心の奥底の声が低く漏れつつ頭を抱えると思い出すように思考巡らせる。そういえば今日は姉が作っただとかで玄関で渡された後靴履くために一旦置いていた。購買に行くのもありだと思ったがこういう日に限って財布も家においてきたという失態に更に絶望。静かに鞄を横に掛けて寝て空腹を誤魔化そうと項垂れ)
…………。(謙虚に言ったつもりではないのだが……と心の中で一人ゴチていると、ちょうど担任がやって来て、ホームルームの始まりを告げる。新学期はいろいろと決めることが多く、あっという間に正午を過ぎ、昼食の時間となった。育ち盛りの高校生達。自分も鞄から弁当を取り出す。しかし、わいわいと喧騒に包まれる教室で、不意に隣から絶望感漂う声が聞こえてくる)……どうした? 久城。飯食わないのか?(周りは机に弁当を広げたり、購買に出かけたりと賑わっているのに、項垂れたまま動こうとしない相手を不思議に思い、声を掛けて)
......弁当、忘れた。金も.....。(机上に額をコツンと当てて絶望に暮れている所、不意に隣からの声。特に彼を見る事も無く静かに上記を告げる。空腹によりぐうっと腹の音が鳴り響く中、かぎたくもない美味しそうな香りが鼻孔につき眉間に皺を寄せる。ふいと彼に後頭部向けるよう顔を横に向けては窓の外を茫然と眺めつつ頬にひんやりとした机の冷たさが染み渡り)姉が弁当作ったって玄関で渡してきたんだけど、そのまんまおいてきちまったんだわ。ほんと俺って馬鹿.....。
マジかよ……。(昼食をとる手段をどちらも忘れたとは……。確かに、それじゃあ項垂れたまま動けなくなる訳だ。彼の腹から空腹を嘆く音が悲しく響く。力無く事の成り行きを話す久城が可哀想でありながら、どこかちょっと滑稽で。申し訳ないが、少し笑ってしまった)――じゃあ、俺ので良ければ食う?(そう言って、鞄の中からもう一つ弁当を取り出し、相手の机の上へ置いてやるのだった)
...おい、何笑ってんだよ。ばればれだぞ。(己の話を聞いた彼、顔を見なくともほんの僅かに漏れた吐息で笑っているのがすぐにわかった。机上にことりと何かが置かれたのに気付くと直ぐ様身体を起こし目を見開かせる。本当に優しいやつなんだと数回瞬き繰り返しつつそっと弁当に手を掛けると横目で彼を見据え「これ、ほんとにもらって良いのか....?いくらなんでも人が良すぎねぇ?」なんて呟きつつ)
(なんか、こいつ、コロコロ表情が変わるな……なんて内心で微笑ましく思いながら、明るく上書きされていく彼の顔色を眺めて)いいよ。バイト前に食うつもりだったけど、適当に買うから。隣でそんな盛大に腹鳴らされて、放っとけないだろ?(冗談混じりに軽く語尾を上げながら、「いいから食えよ」と再度薦める。そして、一足先に自分の弁当箱の蓋を開ければ、炊き込み御飯に出汁巻き卵、煮物、鶏つくねが綺麗に盛り付けられていて。相手の弁当箱の中身もこれと同じだ)
今日もあそこでバイト?鮫島って熱心な奴なんだなー。....って、色々言いてぇけど...でも、ま。どーも。有り難く頂くわ。(また昨日と同じところでバイトだろうか、そう思いながらぎこちないお礼を一つ。弁当箱の蓋をゆっくり開けると様々なものが入っているそれに瞳が若干揺らぐ。普通に美味しそうだ。箸を持ちいただきます、と小さく呟きながら食べ始めると口内に広がる味に思わず頬が緩む。矢張美味しい。出汁巻き玉子もしっかりと味がでており、彼の家の親は料理がさぞかしうまいんだろうと素直に思った)うめ~、何これ。ほんとすげえ、お前の親料理うめぇんだな?
いや、今日は違うけど……。おう、どうぞ。(背に腹はかえられぬ。やはり、空腹には勝てないか。なんやかんや言いつつも素直に受け取る相手に口許を緩ませれば、自分も箸を取って食べ始める。昨日の残り物や作り置きしておいたものを詰めただけだが、まあ、他人に食べさせても問題ない出来にはなっていて。どうやら彼の口にも合っていたようで安堵する。というか、やや大袈裟にも聞こえる感想に、言い過ぎだと少し笑って)……いや。作ったの、俺。
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