... 2014-07-16 19:12:49 |
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(予想が的中すれば、やっぱり、と笑み混ぜた息を零し。続く答えに視線を僅かばかり外し、考えながら)
まぁー、しないとは思うけど。――ちゃらんぽらんって。久城、案外、苦労性なのな。
(顔に似合わず、と言ったら失礼だろうか。見た目とのギャップが可笑しい。思わず笑ってしまうが、その笑みは嫌味ったらしくなく、ハハ、と爽やかな声が零れて)
いや、別に放っといても良いんだろうけど、放っておくとのちのち俺にも被害喰らうし。
(面倒くさい事になるなら手っ取り早く終わらせたいから止めたも同様。片手を左右にひらりとさせ肩竦めれば、突如耳に届く彼の笑い声。脳裏に残る其の爽やかな声色がただ心地よくて。あれ、何考えてんだ?一瞬双眸細めた瞬間、授業が始まるチャイムの音が響き渡る。直様生徒が席へと座り始めては己も席に戻る際、彼の肩をぽんと柔く叩き一言。「んじゃ、またあとでな」と席につき)―。
(笑い声もやがて穏やかになる。返る言葉を聞けば、視線を相手へ向け)
そうだな。久城が巻き込まれるのはおかしい。気持ちは分かるが、程々にしとけよ。
(落ち着いた声色の中、静かに意思を通して。己も大概世話焼きか。見つめる視線は真っすぐだった)
(不意に鳴る始業ベル。教室の時計に目をやり、時刻を確認する。楽しい時間が過ぎるのは早い。肩へ小さな衝撃を感じれば、振り返り)
ああ、またな――。
(彼の背中を見送ると、己も自席へ向かう。途中、女子生徒に声を掛けられれば、「おはよう」と同じ挨拶を返したりして)
―。
(机に両肘置いて頬杖付けば微かに聞こえる女子の声。自然と其方へ視線向ければ挨拶を交わし合う彼と彼女の姿。やっぱモテるんだ。)
俺もそれなりに声掛けられるもんだと思ってたのになァ。(小さな呟きを漏らす。突如空へ視線移せば扉ががらりと開き『はい、授業始めるぞ。これが終わればお昼だからそれまで、頑張るぞー。』と先生の言葉。担当者が号令を掛けると己も立ち上がり、決まりの会釈。再び腰下ろせば授業内容聞く事無く両腕に顔伏せてお眠りタイムへ)
――。
(着席すれば、机の中に準備していた教科書、ノート、筆箱を机上へ出し、程なく授業が始まる。起立、礼、着席――律儀に従う所作はそつがない。「前回の続きから――」と話し始める教師の言葉に、教科書を捲って。シャーペンをノックしながら、不意に先程まで話をしていた彼を見た。机に突っ伏す姿に小さく嘆息吐けば、再び授業へと意識を戻していく)
(時は既に昼休み。授業終了のチャイムも鳴り、周りも昼休みの喧騒で賑やかになりつつあるのに、彼は未だに睡眠姿勢のまま。そんな相手を呆れた様子で自席から眺めていたが、「またあとで」と言った仲。腰を上げ、彼の席へと向かえば、色が抜かれた頭を見下ろす。――起きる気配がない。溜息ひとつ、机上に手を付き、上体を屈めると、耳元へ顔を近づけて)
――――……おい。授業終わったぞ。
―ちょっと...くらい、良い...だろ...俺、なん...だから。
(授業説明する教師の声色は最早己の中では眠りのBGM化。数十分後にはもう深い眠りへと落ちる。段々と映し出される風景は既に夢の中。目前には可愛いらしい女の子、手を伸ばし掛ける寸前、その場面に似つかわしくも無い男の声色が――。上記はその頃の寝言だろう)
(意識が自然と引き戻され徐々に双眸開かせては顔をゆっくり上げる。どうやら授業が終わったらしい、がやがやと賑やかな音が耳につくのと同時、何かの気配。ぱ、と横を見れば彼の整った顔が視界満面に広がり思わず双眸見開かせ)
―鮫島、っ。...吃驚させんなって。あぁ、眠。(数秒硬直するもすぐに立ち上がれば「あー、飯の時間か。なぁなぁ、食べる奴いないんなら俺と食わねぇ?」とカバン漁る)
…………は?
(意味の分からない寝言に、思わず一言零れる。「どんな夢を見てるんだ」と、僅かに眉を顰めつつ、嘆息の呼気を鼻から漏らして。ゆっくりと顔を上げる様を観察していれば、不意の加速にこちらも面食らったように瞬き。驚きは僅かに留め、まだ眠いとのたまう相手へ、また溜息一つ)
……お前、寝過ぎ。――ん? ああ、いいけど。
(返答しながら、屈めた上体を起こし。彼が手を突っ込む鞄から何が出てくるのか。見下ろし、眺めて)
一回寝ると本当眠くなるから、仕方無い。
(乾いた笑みと共に暫らく鞄を漁り端末機と弁当を取り出す。片手で端末機手にしながら着信履歴を確認―。どうやら何も来ていない為ポケットへ仕舞い込み弁当を片手に彼を見据え「取り敢えず、屋上で食う?あそこ涼しいし最近あんま人来ないから楽なんだわ。」と提案を告げてみる。此処の敷地内には木陰の近くにベンチや椅子、テーブルが備わっており景色的にもよく日陰な故、夏は大抵其方へ行く人たちが多いのをよく知っている上での発言であった)
だから、寝過ぎなんだよ。
(適度な睡眠であれば、すっきり起きられる。医学的にも、己の経験則からも既知の事実で。だが、彼は反省することもなく言う――「仕方ない」と。取り出したる弁当と携帯を弄る所作を見ながら、男も同じく思うだろう。彼に対して「仕方がない奴だ」と)
へぇー、それは知らなかったな。いいぜ。屋上。
(先程からの呆れ顔が、彼の提案に好奇を帯びる。快諾を返す口元、口角が楽しそうにやや上がる。「ちょっと待って」と、足早に自席へ戻れば、己も鞄を漁り、中から弁当を取り出して。飾り気のない無地の紺色の弁当袋。それを片手に舞い戻れば、共に屋上へと向かうか)
―。
(彼は己と違って真面目な野郎なのか、先程から己を見る目は何処か呆れ混じりばかりで特に返す言葉無く。そんな想いを胸に提案を繰り出した結果が好奇帯びた表情。どうやら己の弁当を取りに行った彼が再び此方へと戻ってくれば、いざ屋上へ脚を進め始め)
(廊下を出て屋上へと向かう階段へ上がろうと片足上げる。突如聞こえる女子生徒の声は甲高くまた何かに関心した様な声色。嗚呼、この声は―。女子が所謂イケメンを見つけた時の反応だ、隣にいる彼へ視線移せば吐息を一つ。尚且つ此方へツカツカと歩み寄る軽やかな足音、此方に寄ってなんやかんやと面倒事になりそうと判断すれば、彼の腕を咄嗟に掴むのと同時に階段へと駆け上がり下記の言葉紡ぎ)―ちょっと、...急げ...!、面倒事は馬路で勘弁だから。てか、御前本当面倒くせェよ!何でこんな引き連れてくんだか...。
(弁当片手に、目的地への道程を知る相手の傍らで共に歩を進める。突如廊下で響き渡る甲高い声は、もちろん男の耳にも届いて。しかし、それは彼にとって日常。話しかけられなければ、こちらから関わる気はないようで、振り向きもしない。だから、男のペースも変わらない――はずが、急に腕を掴まれ、強引な引力)
――! わッ、ちょ……ッ! おい! 危なッ!
(つんのめりそうになるのを持ち前の運動神経で何とか堪え。転ばないためには、相手のベクトルに従うしかない。強引に引かれるまま、共に階段を駆け上り)
引き連れて、て、俺は別に――!
(本意ではないと訂正求める声は、二人の乱暴な足音にかき消され。「鮫島くーん……!」と、先程の女生徒の声だろうか。階下で虚しく響いては遠くなり)
―――ッ!
(若干振り返り彼の様子を確認をする。行き成りが故につんのめりそうになる彼がぐと堪えて此方のペースに付いてくるのには多少ばかりとも驚かされた。図体も俺のよりは幾分有るだけじゃなく其れなりの反射力、瞬発力等が彼には有ると直ぐに把握。驚き隠せず耳に届く彼の声色「ちょっと何言ってるかわかんないって!..とりあえず早くしろよッ!」と。再び前へ向いてタッタッタという音を一層響かせながら進むと、扉をドンッと開け彼が此方側へ足踏み入れた瞬間扉閉め)
―っ、はぁ...はぁ...(ゆっくりと彼の腕離せば、若干乱れた呼吸を整える。疲れたかの如く扉へと僅かに凭れ、脱力せずにはいられない。其の侭ずるりと座り込めば彼見上げ「...何、鮫島っていつもあんな感じに女子寄ってくるのかよ...?」と問いを掛ける)
――だからッ! ……ッ、
(こちらも足音でほとんど聞こえない。唯一「早く」という単語だけ、隙間に聞こえた気がして。急激な運動で荒くなる呼気を飲み込み、彼を見る。刹那の判断。止まらない足に、文句よりも取りあえず従うことを決めた。不規則な二人の足音が次第に重なっていく)
――ッ、……、…………ハッ…
(開け放たれた扉、迎える青とコンクリート、そして緩い風。扉はすぐに閉められ、彼はズルズルと座り込んだ。男は唾を飲み込んでは、一つ荒い息を吐く。それでも、相手ほど呼吸は乱れていない。日頃の肉体労働の賜物か。ようやく腕を解放されると、その手で徐に前髪を掻き上げる。額を撫でる風が火照った体に気持ち良い)
……いつも、ていうか、まぁ……割とあるけど。――それより、急に走るなよ、
(「転ぶだろ」と文句告げながら、相手の隣に座り込み)
―何にもしてないのに、そんな事があるとか。鮫島のどこがそんなにこう...何の魅力が...あぁ、わかった。背が高くて顔が良くて何、あとは男前?な所にきゅんみたいな?
(呼吸を整える事と脱力気分に気が取られていたからだろう、サァと流れる風が頬を撫ぜれば心地良く思わず表情が緩む。やがて隣へ腰下ろす彼を横目に紡げられる言葉。彼の魅力がただ羨ましい。今の状況でも女を手に取る事は出来るが、彼の魅力が己にあるとしたらきっともっと容易く尚且つ向こうから勝手に寄ってくるんだろうかという悪い思考回路巡らせる。そして、第一印象よりの発言)
御免御免、早くしないと来るかと思ってつい走ったんだよ。(ははと乾いた笑みこぼし、弁当箱置いては早速包袋から取り出し、中身開けていただきますとの呟く。直ぐに食べ勧めて)―っ。
……何だそれ。……好意を向けてもらえるのはありがたいけど、遠巻きに見られて、勝手にイメージ持たれるのは困る。好きでもない奴とは付き合えない。
(相手の問いは、相手が自ら答えてしまった。そして、男はその答えに苦笑し、視線を外す。一つ息を吐くと、徐に正面を見据えて、続く言葉を。落ち着いた声色ながらも、はっきりと意思を感じる声で)
――て、そんなかき込んだら咽るぞ。
(軽い謝罪には、「ったく……」と諦めたように嘆息零して、それ以上は言わず。早々に食べ始める相手へ次ぐ形で、己も弁当を袋から出し、蓋を開いた。毎日作っている自作弁当。今日は白米にハンバーグ、出汁巻き卵にポテトサラダ――が、全部片側に寄っている。そう、彼の強引な階段ダッシュのせいだ。片寄った弁当に暫し視線落とすと、ツイと隣を向き、美味しそうに食べ続けているであろう相手に無言で軽く脳天チョップ)
へぇ。確かに勝手なイメージ持たれてそんなイメージで自分を好かれても嬉しくないね。――好き、か。
(彼が紡ぐ言葉は己が日頃聞かない事ばかり。自然な会話に己の中では新鮮な気持ちになりつつも、ふと"好き"という単語に一瞬気持ちが曇る。無論だ。己は今まで色恋沙汰にて人を本気で好きだと思った事が無い故視線を僅かに伏せる)
―ンー、っぐ、...!..痛ぇ、何だよ。いきなり。
(夢中で口を動かし食べ進めていたが、突如振り掛かる脳天チョップ。夢中になっていたが故避けられる筈が無く然程痛い訳でも無いが反射的に発する言葉と同時、肩を僅かにぴくつかせ彼へ視線移せば、片側に寄っている――のは把握したが何より美味そうだ。自然と其れへ釘付けになり一言)―美味そうじゃん、それ。...
(正面を見据え言葉紡ぐ男。視界の端の相手へ、ふと視線を向ける。僅かに伏した瞳が気になった。その様子を暫し見つめた後、薄く唇を開いて)
――……久城は彼女いるの?
(脳天チョップが綺麗に決まれば、恨みは晴らせたか。相手の反応に満足すると小さく頷き、箸を持つ。「いただきます」と簡単に手を合わせ、食べようとしたところで、また気になる視線を感じると、顔を向け)
そうか? 大体、昨日の残り物だけど……あ、卵は今朝焼いて、割と上手く出来たかな。
(自分にとっては日課の弁当作り。自慢するでもなく、ごく普通の抑揚で話す。が、相手の熱い視線に気づいて思わず瞬き。彼の熱量が変わらなければ、「……食うか?」とポツリ尋ねてみるか)
―ああ、彼女。...今は居ないんだ。つい最近までは居たんだけど、よくわからないんだよなぁ...。遊びなのに、あなたを好きにならなきゃ良かった、なんてビンタくらちゃったんだわ。別に俺悪く無いだろ?
(彼女が何故其処まで己に対して怒りや何やらの気持ちを表現するのかと。己の経験はただ欲が満たされるだけの存在同士。それ以下も無ければそれ以上も無く、良くも悪くも感情が乱される事のないただそんな無垢な事ばかり、そんな己には無論知る事など出来無い感情故に、反省の色も無し―)
馬路で美味そう、って...自分で作ったのかよ...?嘘だろ!?(早くも食べ終えた弁当を仕舞い片付けてから、彼の弁当覗き込むかの如く身を乗り出し「卵食いたい。」と然りげ無い要求と共に、心底感心している模様)...見た目によらず、女子力半端ねぇ...。
(己の問いかけから紡がれる言葉に耳を傾ければ、次第に薄く眉間に皺を刻んでいく。見据える相手の顔に反省の色は無し。そのまま彼を見つめ、暫しの間。結んだ口元をゆっくり開いて)
――……恋愛に、遊びはないよ。久城。彼女が可哀相だ。
(彼を見る瞳も、向ける言葉にも怒気はない。ただただ真っ直ぐで、真剣だった。風が二人の間を通り抜ける)
(弁当に興味津々の相手。そこまで褒められると返す言葉に困る。照れる。「嘘ついてどうすんだよ」と視線を外し、無駄に襟足へ手を置いたりして)
女子力なんて1ミリも無ぇよ。――ほら、
(まだ口を付ける前だった箸を添えて、弁当を彼へ渡して。卵の出汁はほんのり甘めだが、はたして相手の口に合うか)
―。
(何処か真剣に伝える彼。あまりの真剣さに口が開かなかった。通り抜けた風により髪が静かに揺れ、脳裏でただその言葉の余韻が響く。特に返す言葉無く、やがて己の襟足にて手を添える一連の所作に直ぐにわかった。照れている様子が何とも可愛い。自然にそう感じると己でも気付かず表情弛んでしまう。渡された弁当受け取り箸片手に「お、さんきゅ。いただきまー」と)
―っ、美味い。(卵を挟み口へと運び入れては、味を堪能するかの如くよく噛む。目を見開かすと数回瞬きしつつ上記を一言。あともう一個、なんてもう一個卵をとって口に含めば、己の好みな味付け故にだらしなく表情緩め彼へ箸ごと弁当差し出し)美味い...、明日から俺の弁当作って欲しいくらいなんだけど。
(今日はこれにて寝ます。楽しい時間有難うございます^^
また明日にお返事しますね~!おやすみなさい。)
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