... 2014-07-16 19:12:49 |
通報 |
─あー。買いに来たんだ。
(何かを誤魔化して連れられたかの様にも聞こえる其の言動。無論彼の思いも己が電話している最中の様子間己には知るよしも無く根本的な事が全く把握していないが故に、ただ不思議そうに聞いていると納得した様に小さく笑う。然し足早に自動販売機へと向かう彼の雰囲気などがどうしても気に掛かった。その背中を追う様に此方も踵返し行く先へ足進めて。彼の隣に移動すると「んー、ならポカリで。あとで金返すわー。」と答えつつ、若干嬉しげにしふと投入口へ金入れる際に見えた手の甲へ視線移す。─歯形?今日一日彼と居て、こんな痕があったか?いや、ある訳がない。いつの間に?思わず手の甲へ視線一直線になると、片手を伸ばしその手首を掴んで己の目前へと翳して見つめ、何処か心配そうに問いを掛け)鮫島、これどうした?これ、さっきまでは無かった...よな?
(相手は己の言葉を信じたようで、先程までの心の焦りが和らぐが、同時に誤魔化した罪悪感も感じつつ。通話中と違い、いつも通りの声色を返す彼に「了解。いや、俺が思い付いただけだし、別にいいよ」と、男もいつものそれに落ち着いてくる。二本分の硬貨を投入し、さあボタンを押そうかというところ、不意に攫われる手。反射的に視線が追えば、彼の顔。問い掛ける声に瞬間瞠目し、徐に指摘された箇所へ視線を流す)
……ああ、これ? ……あー……多分、さっきちょっと考え事してて。その時、噛んだのかも。
(そう、男は無意識だった。しかし、噛み癖の自覚はあった。最近は殆どなかったのだが。それ程の負荷だったのかと、自分でも内心驚いて。先程中途にさせた<よく分からないもの>が顔を出しそうになる。それを抑えるように、答える声は努めて普段の調子を続けて)
─何考えてたんだよ...、こんな事するのって、ほんとに悩んでるんだろ?ひょっとして、今日一日色々我慢してた訳?
(彼の言葉に心配からか自然と眉間に皺が寄る、彼がずっと己の前でいつもの様な調子で振る舞っていたとしたら、本当に悔しいしもっと心配になる。上記を問い掛けながら、もう片方の手も添え彼の手を両手の中に納めると、僅かに目を伏せる。こうなる前に役に立ちたかった。ただ心の中でそう呟けば、「鮫島...、なんかあったら、俺に頼れよ。」と小さく告げ暫くして漸く手を解放してやり)っと、ごめっ、...買うんだったっけ?取り敢えず早く部屋戻ろ。
(今日はもうこれにて失礼します!
此方の子が、大好きな鮫島くんに触れたくて触れたくてうずうずしているようです...、明日に鮫島くんがとても危ういです(危険)
そして、お相手感謝でした!)
(どうやら彼は本日の肝試しについて自分が苦悶していたと思っているらしい。けれど、その心配が嬉しかった。大切なものを守るように己の手を包む温もりが、心まで包み込むようにじんわりと染みてくる。それと共に、先程までの薄らとした靄が徐々に消え行き、気持ちが落ち着くのを感じて。男は静かに微笑む)
……うん、ありがとう。――――ああ、帰ろうか。
(解放されれば、その指先で自販機のボタンを二度押して。鈍い音と共に落ちるポカリの缶を取り出し、一つを彼へ渡す。共に歩み出せば、早々に自分のプルタブを開け、彼との談笑の合間に飲んだりしながら部屋へ戻ろうか)
(おはようございます!
ま、まじですかっ そんなことになっているとは露知らず、愚息は一人でぐるぐるしてますね^^;
此奴は恐らくむっつり(←)なんで、気にせずガンガン行っちゃってください!(非道)
こちらこそ、昨日も今日もお相手感謝です!)
─ん。
(彼の様子を心配に思いつつ其の所作を唯眺め、差し出される其れ受け取り此方も蓋開け数回に分けて喉に通す。彼と共に部屋へ戻りやがて扉を開け中へ足を踏み入れ、再び己が敷いた布団の元へといきその場にて腰を下ろす。胡座かいてポカリをごくごく飲み込み、ぷはぁと呼吸漏らす。そして見計らった様に彼を見て)
─で。...その、考え事って...あんま人に話したくない事?...一人で抱え込む必要無いから。話せるなら聞きたい。
(矢張り気になってしまう。彼が己の手に歯形つける程、悩ませてしまう其の因果。己が確実に役立つかは定かでなくとも知ってはおきたいし、対処法は共に探してあげたい。頭の中は彼のことばかり考えており難しい表情浮かべて)─。
(こんにちはー!
きっと部屋では彼が危険な目に合うでしょう←
むっつりにふきましたw
)
(彼の後に次いで室内へ入れば、後ろ手で扉を閉め。自身の荷物の所へ財布を置くと、彼の隣に並んで敷かれた布団へ行き、少し斜めに距離取りつつ腰を下ろせば、男も徐に胡坐をかいて。彼の喉が上下するのを流し見ながら、男も缶に口を付けようかというところ、不意に彼の声で手が止まる。向けられる言葉に微か瞠目し、薄く開いた唇がすっと結ばれ、缶を持つ手を下ろすと共に視線を落として。――どうしよう。人に話したくない、というか、本人が目の前に居る。今ここで、実は先程立ち聞きをしていた、と告白すれば、彼はどう思うだろう。女々しい奴だと軽蔑するだろうか。思考巡る中、チラと視線を持ち上げ彼を見れば、その表情に胸が痛む。今、彼にこんな顔をさせているのは自分だと、罪悪感に再び視線を逸らして。冷えた缶を両手で握り、僅かの間。男は決心したように顔を上げ、真っ直ぐ彼を見た)
――ごめん。さっき「ちょうど来た」て言ったの嘘なんだ。本当は少し前から居たんだ。だから……久城が電話で話してたこと、途中から、聞いてた。……大切な話を立ち聞きして、ごめん。
(最後まで言い切ると、徐にまた視線を落とし。無意識に手の甲が口元へ宛がわれる。その感触に、はっと気付いたように手元を見て。一瞬の間。そして、そこからゆっくりと彼へ視線を移し)
……これは、その……真剣な久城が格好良かったから――ほら、俺、今日は散々だったし。なんか、羨ましくて、それで……
(結局、噛んだ理由について、男は嘘を吐いた。だって、自分でもよく分からない感情をどう彼に説明すればいい? そんな思いを胸に隠して、苦い笑いを零すのだった)
(きゃーw 親として生温かく静観します←
そんなつもりはなかった(というか、そこまで深く考えてなかった←)のですが、なんかそんな感じがしてきたのです(乾笑))
─あー、そっかそっか。...なんか嫌な所見せた?御免。
(彼の様子を一瞥した後、そっとペットボトルを布団外の床へと置く。そして決心ついた様に此方を見る彼と視線一寸交えると、その紡がれた言葉に目を見開きながら上記を告げて。動揺は勿論した。彼があの会話を聞いていたから。然し別に隠す程のものではないとも思っていたが故に、嫌悪感などは抱きはしなかった。己の会話を途中から聞いてたとなると、己が本当に好きなった人という所までちゃんと聞いてるという事だろうか。そこを聞かれた所で困るものは無い。無論本人にバレてしまったらおしまいだ。然しそれだけの言葉できっと彼は己という事には気付かないという安堵感と共にずっと気付かれぬまま、伝える事無く過ごしていくと思うと少しの寂しさも感じる。口許に手の甲を添える彼、その無意識な行動に本人も気づいたのだろう。その言葉に僅かながら目丸くしつつ、嬉々を覚えた。尚且つ納得もしたが、ただ文の繋がりがどうも上手くまとまっていない。「...っ、格好良いって...むしろ情けない方だと思ってたけど。...羨ましがる事なんて何にもないだろ。誰にだって苦手なものや怖いものがあるんだから。それに格好良いって普段からよく言われてるくせに。」なんて眉下げて笑いつつも、矢張り彼に格好良いと思われてる事が嬉しかった。少しでも己を男として見てくれてる─というのは語弊があが損はない。次いで腰を持ち上げ四つん這いで彼の元まで寄ると、目前にて腰下ろし彼の手を取る。歯形の痕は相変わらずだ。)─鮫島...。電話、最後まで聞いてたんだろ...?
(此方も遠くから優しくするんだよ!!!いいね!!!なんてちょっとの自制掛けさせるよう目でにえ伝えつつ見守ります。←
ちょ、なるほど。でもどちらかというと、そんな感じのが案外しっくろくるのかもしれませんw
)
いや、そんなことないよ。勝手に聞いたのは俺だし。……ごめん。
(『嫌な所』との言葉にすかさず顔を上げ、上記を返す。そうじゃない、と。彼に誤解されたくなかった。謝るのは自分だと、男の誠実さが自然と頭を下げさせて。次ぐ言葉に、今度は男の方が刹那目を丸くし、そして次の瞬間、穏やかに表情緩め、静かに首を振る)
情けないなんて思ったことないよ。いつも優しいし。――……いや、俺は別に――
(それは男の素直な気持ちだった。はっきり分かることは確信を持って言えるのだ。己のことを言われれば、それも謙遜ではなく素直な気持ち。不意に彼がこちらへ近付いてくれば、「何だろう?」と疑問は浮かぶも、その場に留まったまま目前の相手を見返して。取られる手に視線が落ち、歯形の痕に二人のそれが重なる。彼の問い掛け。捕らわれた手の指先がピクと反応する。鼓動が少し速まるのが分かり、すっと視線を斜め下へ逸らした。改めて聞かれると、やはりバツが悪い。僅かの間の後、男は徐に口を開いて)
――……ああ……本当にごめん。
(もう高校生ですからね。ある程度は、本人の意思に任せた方が良いのですよ←
そう仰っていただいて、ほっとしてます^^;)
─いやいや、別に平気。まさか鮫島が聞いていたなんて思いもしなかったから、吃驚はしたけど...、鮫島にそう思われてんならちょっと嬉しいわ。
(彼の事だ。本当に反省しており罪悪感さえも負っているのだろうと素直な気持ち含めて上記を告げる。こんな風に彼に触れている事が─心地良い。こうして触れてるのに気持ちを伝えられずにいるのが─心苦しい。こんなに近くにいる彼を独り占め出来ないのが─もどかしい。そんな気持ちを胸に、自然ときゅと握る力強くなる。嗚呼、この人がやっぱり好きだ。彼の一つ一つの仕草が。笑顔が。共にいる時間が。知らない事だらけ尚且つ出会って時間も長くない彼なのに、なぜこうも自分は想いを寄せているのだろう。きっと彼の魅力。他にも、自分には無いものを彼が持っている事にも惹かれたのだろう。手を握りながら視線を其処へと向ける。「俺の好きな人は...きっと本人の良い所とか上げて本人に言っても、絶対自分だって気付かないと思うんだ。...まぁ、気付いて欲しくない気持ちでもあるから、其れは其れで良いって思うんだけど。...自分では気付いちゃったんだよ。この気持ち。...俺は...この気持ちを誤魔化したり、鍵をいつまでも掛けていられる自信が無いんだわ...。...俺はさ。...俺はその人が─。」欲しい。そう口に出来なかったのは、何故だかわからなかった。...自然と彼の手を己の口元へと寄せれば、するりと手首に己の手移動させ歯形の付く其処へ労る様に尚且つ何処か愛情含めた様にちゅと口付けし)─。
(こうして大人になっていくのですね←
此方の子とは反対で、いいこんびになりそうです(()
(徐に顔を上げる。己に向けられた声に、遠慮や嘘は感じられなかった。彼の言う『平気』や『嬉しい』は、本当にその通りなのだろう。その言葉に男の罪悪感は昇華され、「……そっか」と、言葉尻に安堵の吐息が混ざる。彼は優しい。きゅっと握り締める手が、己に『大丈夫だ』と言ってくれているような気がして、こんなにも穏やかな気持ちになれる。「ああ、彼に好かれる人は幸せだな」と、今なら素直にそう思えた。緩く口元に弧を描きながら、彼を見る男。男の痕を見つめながら、きっと大切な人を想っている彼。紡ぐ言葉から、真摯な想いが伝わってくる。そうだ、これはさっき聞いた電話の時の声だ。そして、あの時と同じ、彼が言葉を紡ぐ程、次第に切なさを帯びてくる。それが男にも分かり、切なげに双眸を細めて。僅かに速くなる心臓。途切れる声。手。口付け――。一瞬、全てが止まった気がした。何が起こったのか分からず、男は固まっている。が、柔らかいものが触れた感触だけは残っていて。柔らかい。唇。彼の唇。そう、彼の唇が己の手に――。理解した瞬間、止
まっていた心臓が動き出したかのようにドクンと脈打ち、一気に駆け上がる血流が頬に紅を差す。顔に熱を帯びるのが分かり、男は驚き焦って、隠すように顔を逸らした。髪の隙間から真っ赤な耳が覗いていることには気付かずに、「何で、こんなっ……」と、自分の身体の反応に頭がパニックになりながら、まず取り敢えずは、その原因である手を引き戻そうとして)
――久城っ…………相手が、違うだろ……っ――
(上げ、ありがとうございます!
実は昨日、またネットが繋がらなくなりまして…(号泣)
ちょっとよく分からないのですが、夜に繋がりにくいようです…
これからもそういうことがあると思いますので、ご迷惑をお掛けいたしますが、気長にお相手していただければ幸いです…と、愚息共々切に願っております(土下座)
繋がりにくさが解消いたしました際には、真っ先にご報告いたします!
「いいこんびになりそう」と仰っていただけて感無量ですっ
こちらこそ…!こちらこそですよ…!!←)
─。
(其処から唇離す頃、彼へ視線をゆっくり向ける。動揺か否か時間が止まったかの如く硬直している様だった。それも束の間顔を逸らしてしまう際にほんの一瞬だけの間にも関わらず頬が染め上がるのを逃さずしっかりと捉えていた己は、双眸見開かせながらどくんと脈打ち。今目前に映る彼の様子は、髪の隙間から覗かせた真っ赤な耳。胸と身体のうちが一気に熱が帯びた感覚がし、胸が高鳴るばかりで。やばい。抑えられない。目の前で好きな人にこんな顔されて平然としていられる訳が無い。然し堪えなければ彼を失って─。手を引き戻す彼を許すも片手で彼の肩を柔く掴み其の侭勢い任せて、押し倒してしまえば上に覆い被さるかの如く太股辺りにて跨がる、無論腰は浮かせた侭で。次いで己の身支える様、彼の頭部の横にて肩押した手を置き前のめりになる。普段己が彼を見上げている為か、下に居る彼が何処か新鮮に思えた。もう片方の空いた手の行方は自然と彼の頬へと添えられ、何処か大事そうに柔く撫で「...鮫島、何でそんな顔してんの...。...俺が我慢出来なくなっちゃったじゃんか。」と熱帯びた吐息を漏らしつつ、ただ彼を見詰める。)─それから、相手は間違ってないから。...、...。
(いえいえっ
わぁぁあ、大変な時期に本当すんません!ネット回線が悪いのにわざわざ来てくださりありがとうございますっ
そんな本当のことです!)
――、っ!
(肩へ触れる手の感触に気付けば、次の瞬間、後ろへ押される力に微か双眸見開くも束の間、視界が反転し、鈍い衝撃が背を走って。手の缶が転がり、中身が床に零れ出す。瞠目した双眸いっぱいに彼の顔が映り、その距離の近さに思わず心臓が跳ねた。突然の事に頭が追い付かない。彼の囲いの中で、唇が薄く隙間を成したまま、ただ仰ぎ見ることしか出来ずにいれば、頬へ添えられる手に視線が流れ、その慈しむような触れ方が逆に男の心をざわつかせる。熱を帯びた言葉が、視線を持ち上げさせ、重なるそれ。そして、静かに紡がれる真実――)
…………え――?
(その言葉の意味が分からず、瞬きも忘れ、ただ彼を見つめては、徐に男は聞き返した。暫しの間。次第に驚きの色に染まる双眸を見開いて、思わず息を飲む。彼が言ったことを、彼の言葉の意味を、分かってしまった。缶から零れた液体が床に染みていくように、彼の想いが男の頬を染めていく。――熱い。夏の暑さでは誤魔化し切れない。このまま彼の中にいたら、侵食されてしまいそうで、顔逸らした。加速する鼓動を抑えながら、片手で彼の胸を押し、もう一方の手を支えに起き上がろうとして)
……冗談、やめろよ――――
(そこには、怒気も、嫌悪もなかった。一抹の苦笑と何かを堪えるような声だけが静かに響いて)
(こちらこそ、こんなポンコツ野郎のポンコツ回線にお付き合いいただき、いつもありがとうございます!!)
...。
(彼を倒す際に転がる缶の音。然しそれすら気に止めない程、意識は彼に向いていた。真っ直ぐ彼を見詰めながら今も尚撫でていると動揺か羞恥か否か顔色が更に染まり上がっていく彼。そこが何ともまた可愛らしく思えてしまうのは好きだからだろうか。顔を逸らしてしまう彼を未だ見詰めていると不意にとん、と胸元を軽く押されほんの僅かに身を引き其の言葉にズキリと胸が痛む。これは彼なりの“嫌だ”という意味なのだろうか。だが、この彼が今見せている顔は一体何だと。何にせよこの想いは冗談じゃない。彼を失う怖さより仕舞っていた本心を解放したい気持ちのが強くなったのか目を伏せて「...御免。冗談じゃないんだわ。鮫島。」漸く開いた唇から切なく漏れる其の言葉。言った後に思ったんだ。きっともう彼とはもう話せないだろう。そう思えばもう伝えきってしまって良いんじゃないかと。頬に添えていた手を胸元押す彼の手首へ移動させそっと手を離させる。やがて其の手を布団へ押し付けつつ、姿勢低めて顔逸らしている事を良い事に耳元に顔寄せちゅと幾分落ち着いたリップ音。「御免。」何に対してかの謝罪かは口にはしないものの、いろんな意味を込めて告げ。次には舌を首筋に這わせて舐め上げていき)
(頭より先に身体が反応してしまっている現状が信じられなかった。顔の熱さも、鼓動の速さも、確かに感じている。けれど、なぜそうなるのかが分からなかった。だって、彼は大切な友人だから。友人に対して、こんな反応おかしいじゃないか。どうしたんだ。自分の身体なのに、自分のものではないような気さえする。それが怖い。このまま彼の想いに侵されて、どうにかなってしまうんじゃないかと、男は自分が怖かった――。ぽつりと落ちる、呟くような切ない声。微かに双眸見開くも束の間、胸元押す手を攫われれば、片手だけで支えることは難しく、その手と共に起き上がり掛けた上体も布団へ押し付けられてしまう。次の瞬間、耳元への口付けにピクと肩が震え。控えめな音でも耳元では刺激となり、唇を連想させるリップ音ならば、それは尚のこと。しかし、不意に短く聞こえた謝罪。反射的に強張り閉じた瞳をふっと開いて、顔を向けようとした瞬間、首筋に這う生温かい感触にびくりと硬直し、思わず開き掛けた瞼を閉じて)
――っ! ……久、城っ……や、め……、あっ…………嫌、だ――っ
(反射的に閉じた瞳が視覚を奪い、生々しい舌の動きが更にゾクリと身体を走る。固く結んだ口元から、抵抗の言葉と共に堪え切れずに吐息が漏れて。彼の舌先がねっとりと舐め上げる度に、びくりと身体が跳ねる。こんな自分は知らない。羞恥と恐怖から逃げ出したい思いで、拘束されていないもう一方の手で彼の肩を掴み、押して)
─ッ、鮫島。
(己が触れる度に小さく震える彼。己よりも図体の大きい彼が今己の中でぴくぴくと震えている。何とも言えない優越感か愛しさか。其れが愛らしく己の気持ちが更に高ぶる。体勢からして有利な己の力の方が勝ったのか、押される抵抗に負けず頭部の横に置いていた手でさえ抵抗試みる手首を掴んでしまえば其れも布団へ押し付け。結果両手を布団へ押し付ける事になり、完全に彼の動き封じては首筋に舌這わせ再び舐め上げると耳朶を甘噛みして)...。
(重力の差。下から押し上げる力は、上から押し込める力に敵わず、布団へと押し付けられ、自由を失う。執拗な攻め立てに男は身を捩り、漏れる声を堪えるため必死で唇を噛んだ)
……っ、…………く、…ぅッ……――
(それでも時折、熱が漏れ、そんな自分に羞恥心が込み上げる。耳朶への甘い刺激に、思わず小さく声を零し、逃げるように顔を逆側へ逸らして。上体の拘束が解けぬなら、膝で彼の腰や腹を押し、剥がそうと。蹴り上げないのは、こんな場面でも彼を友人だと信じる男の理性がそうさせるのか。額に滲む汗。微かに震える睫毛の切先。シーツの皺)
……久城ッ――……頼む……か、ら…っ……
─ッ、...嫌だ、っやめない。
(必死で抵抗する彼をぐと抑え付ける。膝で所々押される感覚に負けじと力入れて姿勢低めては、眉間に皺寄せつつ上記をきっぱり告げて。彼がほしい。ただそれだけの感情だけが表に出ていた。彼を失いたくない気持ちは心の奥底へと埋もれてしまい、理性取り戻した頃にきっと後悔をするだろう。彼の首筋へと唇落としちゅうと吸い付いては、数秒後離し何ともわかり易い所に生々しく浮かび上がる紅い痕。僅かに身を引いて彼を見詰めては「鮫島...俺にこういう事されんのまじで嫌だ?...、...御免、でも俺もう止められないんだわ...」と何処か寂しげに呟く。僅かに伏せた目は矢張り彼を思う気持ち故に、胸の痛みもあるのだろう。次いで、暫くした後に再び唇開いて彼を見つめ)─鮫島...俺、鮫島がほしい。
(随分と返事遅れてすみません!!!)
トピック検索 |