主 2014-07-12 21:46:36 |
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・・・あ、うん。(今日も己は勿論一人で図書室に来ていた。昨日読んでいた本の続きを読んでいれば。いきなり話し掛けられた事に肩をビクリと震わせ驚いた。あまり他人から見れば表情は変わってないんだと思うけど。確か彼はクラスメイトの男の子。クラスメイトの人達は話したことなど数えるくらい。然も其れもきちんとした会話が成り立った覚えはない。「本、好きだから。」コクリと一回頷けば彼をジッと見つめて見たり
ああ、やっぱりそうだよな。毎日お前をここで見かけてるからもしかしたらって思ってな。
(予想通りの返答に納得するように頷きいつも自分がいる図書室のカウンターを指さしながら述べて。この少しの会話で分かったがおそらく目の前の彼女と会話を成り立たせるのは難しそうに思えてしまい他の人達が話しかけない理由がわかったような気がして。「いきなり話しかけて悪い、邪魔だったらすぐに立ち去る。同じクラスだから知ってると思うが俺は森崎拓真、今更だがよろしくな」今更すぎる自己紹介を言いながら彼女の対面となる場所に座って。
・・・そう、なんだ。(直ぐに彼から視線を外し本へと戻した。このままじゃ素っ気なさすぎる。この人見知りを何度も心がけたい筈なのにいざとなれば全くというほど改善できていないじゃないか。「邪魔なんかじゃない。喋りかけてくれてありがとう。・・・私は、堀北栞。」クラスでも勿論目立つこともない。親しい友達が居る訳でも無い。そんな己に話しかけてくれた彼に己なりの精一杯のお礼を述べ。少しは仲良くなれただろうか。己の口角が上がった気がした。
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