【GL、NL】僕らは今の中で

わ、わかったから離してよー！（結局動けば動いただけ引っ張られて痛いことに気がつき、顔は動かさずにとにかく相手が何を考えているのかなんてことは考えず素直に要求を飲むことだけを約束すれば手を離すようお願いをしていて

分かった分かった。てかこの要求で大体何をするか理解できるよね……（これ以上はさすがにかわいそうだと思ったのか鼻をつまんでいた手を離すと後半の部分はもしかしたら分からない可能性もあるため小声で呟いており）

うん…これ、だよね…？（鼻から手が離されて解放されれば小さく息を吐き、約束通り身体ごと向き直ると相手の服を掴んでゆっくり顔を寄せていき、相手の姿を真っ直ぐに写しゆらゆらと揺れる瞳をそっと閉じれば相手の問いに答えては顔を目の前で止めて待ち構えていて

……正解（まどろっこしい言い方にせずともキスしたいと言えばよかったと内心苦笑いを浮かべつつ待ち構えている彼女の姿をきちんと見てはその見ていた眼をそっと閉じて「穂乃果……」と小さく彼女の名を呼んでは自分の唇と彼女の唇を合わせるように口づけを交わし）

ん…えへへ、キスと見せかけてお饅頭でしたー（近づく相手の顔を薄目を開けて確認し、瞳を閉じるのを見届けたところでどこからともなくほむまんを取り出して二人の間にさっと割り込ませれば思惑通り相手は己の唇ではなくほむまんへと口付けをしていて、その様子を見てはクスクス悪戯っぽく笑っていて

……穂乃果。悪い子にはお仕置きをしないとね（彼女とのキスを期待していたのだが感じるのはいつも感じる柔らかい感触とはまた違った感触でありそれがお饅頭であることに気づくといつも自分が悪戯をしていることを棚に上げ彼女を悪い子だと称せば笑みは浮かべているものの目は笑っておらずに心なしか彼の背後にはドス黒いオーラが出ており）

お、お仕置きっ…？（軽い気持ちでやった悪戯だったのだが、相手の気に障ってしまったらしく、黒いオーラを発している相手にビクッと肩を跳ねさせては視線を泳がせていて｢ね、ねぇ、ユウくんは穂乃果に酷いことしないよね…？｣不安そうに小さく呟いては相手を上目で見て懇願するように言い

酷い事なんてしないよー。ちょーっとしたお仕置きだからさ（本来はここでやめてもよかったのだが、今回はやめずに代わりに目は穏やかになりながらも自分自身の手を壁につけ彼女を逃がさないようにすると言う所謂壁ドンを行い）

うぅ…
（一体これから何をされてしまうのか、軽々しく悪戯をしてしまったことを悔やみビクビクしながらも壁際に追い込まれ、相手に迫られるとドキッと胸が高鳴り、不安よりも何かを期待する気持ちが大きくなって頬を染めたまま相手を見つめていて

まあ……お仕置きなんてただの口実なんだけどさ（実際は怒ってもないし彼女の悪戯も可愛く思える程度だったのだためにただの口実であることを告げれば彼女の唇ギリギリのところまで顔を近づければ「この状態で我慢できなくなったり目を閉じたりそらしたりしたら負けね」と怒ってはないが悪戯心が芽生えてしまいそんな意地悪を言い出し）

っ…え、えっと、これには何の意味が…？（急接近してきた相手の顔にキスを連想し、反射的に瞳を閉じてしまうが、唇は触れることなく彼の吐息が己の唇を撫でればゆっくり瞳を開け、意図のわからない相手の言葉に戸惑い今にも瞳をそらしてしまいそうになるが言いつけを守ってどうにか我慢をしていて

特に深い意味はないよ。でも穂乃果の顔を近い距離で見たいなーって言う本音はあるかも（本来キスをしている時以外でここまで顔を近づけてみることはなかったので笑顔は浮かべているもののやっている事は互いにとってもどかしいものであり）

そ、そっか、何でだろう…すっごく恥ずかしいよこれ…（彼の言葉を聞き、己も意識をして相手の顔を至近距離で眺めてみて、すると普段キスをしたりで顔を近づけるのとはまた違った恥ずかしさや照れくささがあって、頬を紅潮させながらも視線は外さずにいたが、それは単にもしも視線を外して負けとなった場合に何をされてしまうのだろうかといった感情や近くで見たいという相手の気持ちに応えたいといった感情が理由ではなく、視線を外すことが出来ないぐらいに彼に魅入られ、逃げ場がないところにまで迫られてしまっているこの状況に完全に酔ってしまっているのが全ての原因で

まあ……こんな近距離で見つめ合ってたら恥ずかしいよね。特に僕なんて目の前に可愛い穂乃果の顔があるんだから（彼女の恋人とか関係なく彼女の事は可愛く思え、今こうして見つめ合っていることへの恥ずかしさは恋人と言う意識だけではないのだろうと自覚をしながらも、自分自身の想いを告げればどこか照れたように笑ってしまい）

か、可愛い…ユウくんがそう言ってくれるとすごく自信出てきちゃう…えへへ、調子に乗りすぎかな？
（自分のことを特別可愛いなんて思ったことのない己だが、恋人である相手からの言葉には自信が湧いてきて、照れ臭そうにしながらもはにかんだように笑い、相手を見つめたままおでこをくっつけて幸せを噛みしめていて

自信を持ってもいいんだよ。だって僕がどうしようもないほど惚れちゃったんだよ？（調子に乗るという相手の言葉を否定すればおでこがくっついたことによりさらに近くなった互いの距離を感じれば笑顔のまま後半は冗談まじりながらも自信を持っていいと言う言葉自体は本物であり）

うん！いつまでもユウくんにとって理想の穂乃果で居続けられるように頑張るからね！（相手の言葉だからこそ心の底から信じることが出来ていて、そんな彼の気持ちが変わらないように自分も相手の気持ちをしっかりと捉えておけるようにしなくてはと前向きな言葉を口にして｢…ユウくん、キスしよっか？｣近い距離に相手の顔があることで我慢の限界がやってきたようでそうおねだりをして

そんなに頑張ろうとしなくても僕はずっと穂乃果を愛してるよ（今の穂乃果もこれから互いに成長していきその先にある未来の彼女も含めずっと愛しているという事を告げれば彼女からキスをしようと提案をしてきたので「どうしようかなー。またお饅頭かもしれないし」と先ほどの事を根に持っているわけではないのだが意地悪を言いだし）

も、もうしないよ…っ（先ほどの悪戯のことを引き合いに出されて焦らされてしまうと自業自得であり仕方のないことだとも思うのだが、それでも意地悪だと言いたげに唇を尖らせて相手へと物憂げに熱の籠もった視線を向けていて

なんてね。じゃあ……目を閉じて（予想通りの反応をしてくる彼女を見て思わずクスクス笑ってしまうのだが、こちらも我慢ができなくなってしまい彼女の体を抱き寄せれば甘い声で上記の言葉を述べ少し動いただけでもキスしてしまいそうなほどにまで顔を近づけ）