匿名のラブライバー 2014-07-10 12:16:46 |
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…えっと、それはとりあえず置いておいて…せっかくだから少しお話しようよ(早速用件を尋ねられればビクッと肩を跳ねさせて俯きがちに辛そうに下唇を噛んで、ゆっくり顔を上げれば相手へ無理やり作ったような笑顔を向け、残された二人きりの時間を惜しむように現実から目を背けるようにして本題には敢えて触れることをせず問題を先送りにするような発言をし
……分かった。取り敢えず座ろうか(しばらく目を閉じて沈黙をするもすぐに彼女の提案に同意する言葉を述べ、いつもと違う彼女の笑顔に若干寂しさを感じてしまう。それでもこういう辛い時だからこそいつもの調子で行こうとこちらも自然と浮かべているつもりの笑顔で迎えつつ座ろうと提案をし)
うん…(いつもと変わらないようにも見える笑顔を浮かべている相手を見れば、自分がこれからどんな話をしようとしているのかきっと知らないんだろうなと考えては胸が痛くなり、彼の提案に頷きゆっくりと腰を降ろすが、ついつい身体を離して座ってしまっていて「き、今日はいい天気だねっ」気まずい気持ちを出来るだけ出さないように澄み切った空を見上げて他愛のない話題を振ってみて
そうだねー。そう言えば穂乃果と初めて会った時もこんな天気だったかな(普段ならぎこちなく話してくる彼女も可愛く見えるのだが今回は事情を知っているだけあってそれを上回る切なさを感じる。それ故か普通に話しているつもりでもその出した話題がつい彼女との思い出に浸る内容になってしまい)
そうだったね、あの時は穂乃果が練習中に尻餅をついちゃってユウくんに笑われちゃって…
(過去を振り返るような相手の話題は今の状況やこれからのことを思えば苦しくもあったが、しかし二人で過ごした幸せな時間に今だけでも浸っていたいという想いも一方ではあって相手の話しにのってみることにして「今思うとユウくんって最初からずっと意地悪だったよね」当時のことを思い出せばムッとした表情浮かべ小さくため息をつき
意地悪とか言わないでよー。あの時の穂乃果は本当に可愛かったんだから(意地悪という言葉にこちらは若干不服そうな顔をすればあの時は意地悪と言われようともそれが自分なりの彼女への愛情に似た物なのだと説明をすれば付け足すように「今の穂乃果も十分可愛いけどね」と屈託のない笑顔を浮かべては「可愛い」という単語を強調し)
っ…ほら、やっぱり意地悪だ(可愛いというシンプルながらも想いのこもった相手の愛情表現の言葉に、こんなことを言われたら気持ちが変わって言うべきことも言えなくなってしまうじゃないかと、決意が揺らいでしまいそうになるのを抑えて再び意地悪と強調するように述べて俯き
……やめようか。こうしてても辛いだけだよ(今日で何度目になる沈黙の後、いつもの口調で話そうとするが感情を押し殺せなかったのか彼の口調はどこか寂しげなものであり、表情も先ほどに比べて若干暗くなってしまいながらも彼女の事をじっと見ており)
もしかしてユウくん…(寂しげな口調でしかし無情にも突きつけられる自身を現実へと引き戻すような言葉に相手は全てを知った上で、ここに居たのだという事がようやくわかり、しかしその事実を認めたくない気持ちが胸の奥から込み上げてきて、何かの間違いであることを願うように続く言葉を飲み込んで声を詰まらせていて
どういう経緯で知ったのかは分からないけどさ……メンバーやら色々な人にバレちゃってついさっきその話をしてきたばっかなんだよね(依然として寂しげな口調は変わらず、むしろ先程電話した時と比べたら明らかに元気がなくなっており彼の浮かべている笑みも儚く寂しげな物になっていることに本人は気づいておらず)
そっか…実は穂乃果達の関係、ネットで話題になっちゃってるみたいなんだ…(何故二人の関係について周りに知られているのか、それについての心当たりを語っていき悔しそうに拳をギュッと握り「それでね…良くない噂とかもいっぱい広まってて、μ'sの皆のことまで…っ」そして自身の恋愛に関する噂は歪曲して広まり、ついには本人のみならず所属するグループにまで被害は飛び火してしまっていることを語っていき、ついには耐えきれなくなったのか両手で顔を覆って嗚咽を漏らし
穂乃果……ごめんね(あのデートは元々自分から言い出したことなのでその事から責任感を感じてしまい、本来ならば躊躇うことなく彼女に寄り添いたいのだが今は一瞬躊躇ってしまいながらも彼女の頭を優しく撫でて「穂乃果もμ`sのみんなも悪くはないから……ね」と言い)
違うっ…悪いのは穂乃果だよ…ユウくんと一緒だからって浮かれて周りが見えてなくて…
(頭を撫でる相手の手の温もりも、優しさも自分が悪いと信じて疑わない今の状況ではただただ痛く苦しいもので、それを払いのければ慰めの言葉に耳を貸すこともなく首をフルフルと横に振っていて
……ごめん(今の自分には慰めることも何もできずただ謝ることしかできず、それと同時にそれしかできないことへの悔しさや悲しさなどが色々と込み上がってきてしまい謝る口調のだんだんと弱々しいものへと変わっていき)
…謝らないといけないのは穂乃果の方…これから穂乃果はすごく勝手なこと言おうとしてるから…(こちらが言わんとしていることをもしかしたら相手はもう察しているのかもしれないと、いつになく弱々しく辛そうな表情を浮かべているのを見て感じながらも、俯いたままそう前置きをして
うん……何?(ここまでのことと彼女の今言った言葉から、自分がどれほど鈍かろうともその言葉を察せないはずもなく意外なほど冷静になれば、どこか優しげな口調で彼女に尋ね)
…しばらく穂乃果と距離を置いて欲しいんだ…ユウくんが悪い訳じゃないのはわかってるし本当はこんなことだって言いたくない…でもこのままじゃμ'sが、私たちの夢が終わっちゃうから…(優しい言葉に後押しされて小さく深呼吸をすれば意を決したように自身の想いを震える声で告げて、相手への想いは変わらずあるが、しかしそんな個人の想いと他の皆の夢を天秤にかけることなど出来ず「…ごめんなさい、ユウくんを選べなくて…ごめ…なさ…」堰を切ったように涙が流れ出し、相手への謝罪の言葉を繰り返していて
ほーんとに……穂乃果はお馬鹿さんだね。穂乃果にも夢があるのに僕個人のために遠慮する必要なんてないのに…。むしろ僕よりみんなの夢をとったことを、僕は尊敬するよ(涙を流す彼女をぽんぽんと軽く撫でてはお馬鹿さんという言葉だが当然馬鹿にすることはなくむしろ尊敬という意を込めて言葉を送れば本当は悲しいながらも笑顔で「僕は大丈夫だから。今まで通りにいかなくても頑張ろうね」と言い)
っ…ユウくん…!好きっ…本当は大好きだよ……うわぁぁぁっ(身勝手とも思える考えを押し通した自分のことを責めず、優しい言葉をかけて背中を押してくれる相手に愛しさが溢れて止まらず、本当はこんな形で距離を置くなんて嫌だと、相手の側に居たいという思いを包み隠すことなく身体を預けて声を上げて泣いて
よーしよし(今まで泣くことを我慢していたことを知っていたのでそこまで慌てずにこちらは極めて冷静さを通し頭を撫で続ける。もちろんこちらも彼女と距離を出来ることをよしとは思っていないのだが、それが最良の選択である以上致し方ないという割り切りが段々とできてきた。)
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