【GL、NL】僕らは今の中で

か、可愛い…。って、そうじゃなくて！もうっ、からかわないでよー！(可愛いなんて異性に言われるような機会などまるでなく、その言葉に酔うように顔を軽く赤らめてもじもじするが、すぐに気を取り直しては確実に先ほどの失敗をダシにしてからかっている様子の相手に軽く抗議をしていて

僕はありのまま起こったことを言っただけであってからかってるつもりはないんだけどね
（分かりやすいほどの反応に笑ってしまいそうになるのだが、ここで笑ってしまっては彼女にはからかっているという事を認めてしまうことになるためこらえつつも「でも可愛いのは事実だよ」と笑みを浮かべながら言い）

むぅー…意地悪だよー(このまま続けても口では勝てないと悟ったのか反論を諦めては頬をぷくっと膨らませて拗ねている様子で悪態をついていて｢そ、そんなに何度も言わないでってば…照れちゃうよー｣再び可愛いと言われればやはり異性からのそういった言葉には免疫が全くないのか耳まで真っ赤になりながら視線泳がせていて

分かった分かったからそんなに怒らないでってば（どうやら完全に拗ねてしまったらしく苦笑いを浮かべれば「知らないうちに忘れてるよきっと」と彼女を宥めようと声をかけ「あ、うん。分かった」と相手の様子を見ると普段ならばからかい続けるのだがあっさりと彼女の言う通りにしてみようと試みており）

うーん…まあいっか。ところであなたの名前はなんていうの？(最初は少し納得がいっていない様子だったが、結局は深く気にしないことに決めたようで話題を変えようとふと気になったことを聞いてみて｢なんかあなたって変わった人だねっ？｣元々観察力が高い方ではないが、それを差し引いても何を考えているのかまるでわからない相手に少し興味が湧いているようすで

そう言えば名前名乗ってなかったね。僕は嘉神ユウ。よろしくね、高坂穂乃果さん（名前を名乗ってない状態でここまで会話を盛り上がった(？)のだろうかと思いつつ、自身の名前を名乗れば、彼女の名前をあえてフルネームで伝え「あー、よく言われるね。掴みどころがないとか腹黒そうとか変わってるとか」と自嘲しているわけではないのだが、特に気にする様子もなくただただ笑顔であり）

ユウくんっていうんだぁ！よろしく…あれ？そういえば穂乃果名前言ったっけ？(名前を聞いて友好的な様子で相手の手を両手で掴んではブンブンと振って一人ハシャいでいたが、ふと引っかかりを覚えて手を止めては首を傾げていて｢むむむ…でも悪い人じゃないみたいだしいいかなっ｣尚更謎が深まり、少し難しい表情浮かべて相手を凝視していたが自分の中でそう結論づけては満足げににっこり笑い

顔を見たことあるからね。通りで見覚えのある顔だと思った
（先ほどまで眠気で意識もはっきりしていなかったこともあり名前と顔も一致していなかったが、とりあえず黙っておき、「悪い人ではないよ。こんな感じだけど生きてきて一度も悪いことはしてないし」とやや複雑そうだがすぐにケロッとした態度になり）

あっ、もしかして穂乃果のファンかなっ？…なんてそんな訳ないか、あはは…(スクールアイドルとしての自分のことを知っているのだろうと相手の反応から判断しては、少し身を乗り出しながら瞳キラキラと輝かせていたが、すぐに苦笑しながら身を引いていて｢あ、ごめん、別にユウくんのことを悪く言うつもりじゃなかったんだけど…｣これでは相手を怪しい人物として見ているような少し失礼な言い方だったかもしれないと素直に謝罪をしていて

うーん。ファンと言えるほどなのか分からないけど……君が一番お気に入りなんだよね（ファンと言うほど特別なのかは自分でも分からずあいまいなまま嘘はつきたくはないので正直に自分の気持ちを伝える。はっきりと伝えられないのかやや申し訳なさそうに。「まあそれでもいいんだけどね。僕ってそういう事言われるの慣れてるから」と慣れているのか普通に口にしており）

そうなんだっ…嬉しいな！これからも穂乃果のこと応援してね！(一番のお気に入りというただそれだけの言葉が嬉しくて仕方ないのか心からの笑顔で再び相手の手を握って握手をするようにしていて｢なんだかそれはそれで悲しいよね…｣言われ慣れてるという台詞は流石に少し気の毒に思えたのか苦笑していて

うん。応援してるから君も頑張ってね（相手の期待に応えられる返事はできなかったものの、それはそれで相手の嬉しそうな反応を見ればこちらまでもが嬉しくなってきてしまい、彼女の両手を握れば笑顔で応援をし「僕は気にしてないから大丈夫だよ」とこちらも苦笑いを浮かべて対応をし）

うんっ、応援してもらったら俄然やる気が出てきたよっ、燃えてきたー！(こうして応援してくれる人の生の声が聞けたことがいい意味で刺激になったのか拳をぐっと握り体育会系なノリで妙に張り切っていて｢でも穂乃果はちゃんとユウくんが本当はそんなこと言われるような人じゃないってわかってるからね！｣本人は気にしていないとは言うものの、放っておけない気持ちになって相手の味方をして


そろそろ寝なくちゃ…
今夜は遅くまでお相手ありがとね！
お返事はまた明日するから！おやすみなさいっ

燃えるのはいいけど、あまり無理はしないようにね。空回りするとさっきみたいに尻餅ついちゃうよ（水を差すわけではないのだが、怪我をされては元も子もないので一応忠告の意を込めて言葉を口にする。ただし余計な一言を添えてだが。「ははは……ありがとう。そう言ってくれる子、一人もいなかったから安心するな」と少し照れくさそうに頬をかき）

う…わ、わかってるよっ。もう、忘れてって言ったのに…(再び先ほどの尻餅のことを引き合いに出されれば、そんな心配はいらないとは強くは言えずにいて、少し俯きがちに相手を上目で恨めしそうに見つめていて｢えへへ。あっ、そうだ、ユウくんって明後日暇かな！？｣どうやら自分の言葉に相手が喜んでくれたようだと笑顔になり、ふと思い出したように質問を投げかけてみて

ほらほら、そんな顔をしたら可愛い顔が台無しだよ（正直そこまで怖いとも思えずむしろ可愛らしく見えるのだがそれを言ったら余計に気を悪くしそうなので彼は彼女の頭をそっと撫でながらにっこり笑って言い「特に予定はないよ」と不思議そうな顔をして首をかしげて尋ねる）

そ、そんな言葉じゃ誤魔化されないんだからねっ(言葉ではそうは言っているものの、褒められてやはり悪い気はしていないのかだらしなく頬は緩んでいて｢その日、穂乃果たちのライブなんだっ、良かったら会場で応援して欲しいかなって思うんだけど…どうかな？｣自分たちを応援してくれている人の生の声を聞く機会などめったにないためか少々興奮気味でいるようで

その割には高坂さんずいぶんと嬉しそうだよね（言葉とは裏腹に表情は嬉しさを表しているため彼はくすくす笑いつつもその笑顔は素敵だよと呟き。「いいよ。見つけられるほど目立った所にいられるか分からないけど、必ず行くからね」と誘ってくれたことへの嬉しさからか満面の笑みで言い）

き、気のせいじゃないかなー…なんて、あはは(自分の表情が緩んでしまっている自覚はあり、強く否定は出来ずにバツが悪そうに視線外して苦笑していて｢わーいっ、それじゃあ約束だよ！｣相手が来てくれることを心から喜んでいて、満面の笑顔でライブへの気合いが入っていて

別に隠さなくてもいいんじゃない？ 僕は素直な子が好きだよ
（気のせいだと言い張る彼女だが、自分はその顔を見ているのでからかっているつもりはないのだがどのような反応をするか楽しみでいる。そのため顔は平然としているが内心ワクワクしており「客席から高坂さんの勇姿をばっちり見てるからね」と今からライブの日が楽しみになってきてしまいつつ「そう言えば今日はまだ練習してるの？」とふと気になった疑問を問いかけ）