俺達の戦争的なこと(小説)

木村　耕平

「なぁ、やろーぜ。マジで。」
平岡が言う。
「だから何をやんの？」
「パイセン討伐。」
「いーねそれ。」
「ええやんええやん。やろうや。」
「ええ？マジでやんの？冗談かと思ってた。」
「やるに決まってんじゃん。」


ここは、山口県のとある中学校。

いきなり会話から始まって状況が読み込めない方もいるかもしれないが、説明しておく。

友達の寛樹が、先輩に、集団でカツアゲされたのだ。
そこで、グループ一番の行動派、平岡が「パイセン討伐」を提案したのだ。
(パイセン=先輩)

「おお、ええやんそれ。」真田が言う。
「え？お前ら本気かよ…」
ああ、また厄介な事になったな……
まぁそう思いながらもついていくんだが