矢谷啓 2014-05-13 19:43:45 |
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今はネット社会だから早いうちに色んな言葉に触れすぎて言葉が軽くなってるんだろうね
まあ次ぎ見かけたら授業で徹底的にいたぶるか、留年させるけど。
(大部分生徒は彼ら自身に難癖があるがそれだけの問題ではない気がするといやに真面目な返答をする。生徒の正直で容赦ない蔑みの言葉を鵜呑みにしていたら数日で鬱になるだろう。自分も校則を取締、授業は真面目でこの表情と口調から“人間?”“冷徹非道”と大真面目な顔をして言われたことがある。そうやって教師や大人に向かって平気で暴言を吐き反抗するのは若気の至りというやつでそこで自分たちがどう対応するかが大切だったりするが、腸煮えくりかえるあたり、頭では想像できたが相手の口から直接、生徒ではない他人からも言われたことを聞かなくてよかった気がして。「その顔でそんなこと言わないで。いやどんな笑も好きだけどさ、でも…先生悲しい」幼い顔立ちであることは相手も自覚しているはずで、それに似つかわしくない卑猥な言葉は自分の中の彼の印象を大人にしていく。相手が女ならまだしも男相手は想像の世界でしかなく考えるだけで火照る気がしてこれでは思春期を迎えたばかりの発情した雄ではないか、自分はこんな産なはずがないと精神を落ち着かせ何とか冗談を言うがあまり顔は見られたくないわけで。「笑はさ…嫌じゃないの。俺なんかと」と今更ながら聞いてみたり。相手から返される口付けは辿々しさが残るが、その潤んだ瞳を紅葉した表情は欲情をそそらせるには充分でわざと鼻に掛かった声をもらし相手のそれに応える。「笑、色っぽ」熱い吐息で聴覚を刺激するように言えば頬に口付け、今相手をこうしていられる幸せに気持ちが高ぶると、なぜか過去の辛い話をして、聞いたときも出なかった涙が出そうな気がして
そうかもしれない。言葉に頼り過ぎてるってところもあると思うんだよね…おー、怖いね?
(保健室で生徒のカウンセリングをしているとその生徒がやたらと悟ったように自分の持論を繰り出し、その上、訳のわからない言葉を連呼したり、それは凄い確率で**と言ってたことを覚えている。最近の高校生は馬鹿ばかりだと感じて居たが無神論者が語る持論ほど退屈なものはなく、下らないとぼかり思っていた。授業中いたぶるとか留年にさせるとか何やら怖いことを言い出す相手に本当にやりそうだなぁ、なんて思ってはその光景を見てみたいとすら感じて。やはり自分は相当性格が歪んでいる。嫌いなやつの不幸をこれ程までに願ってしまうのだから。生々しい話と相手の反応に「あはは、ごめんね?でもほら、ちゃんと知らないとお互い痛い思いするのは嫌でしょ?」自分が痛いぶんには構わないが相手に負担をかけるのは嫌で、まるで保健の授業をしているような感覚を感じては「嫌な訳ない。だって啓だもん」と当然のように言っては相手はもしかしたら嫌なのかもしれないと考えて。自分は男女共に経験者だが、相手は違う。ノーマルで生きてきたのだから抵抗があって当然のことだ。口付けだけでこんなになるなんて女子か、自分にそんなことを感じ、泣き出しそうな相手を抱き締めて「そんなことないから…ねぇ、泣いていいよ」と優しく述べ。自分の話で涙されるのは少しばかり辛い。幸せ過ぎて泣くのなら構わない。相手の涙を受け止めようと薄く微笑みながら相手の反応を待ち
俺も最近は言葉に頼ってる気がするよ…ここ数日で何回愛してるって言ったか…
怖いよ。学期末、成績を見る生徒の顔が一番好きだね
(授業中は厳しく指導しているがテストは緩くカンニングに気付いてもその時はしないが日頃から仕業が悪かったり、人を虐めたりする生徒は平常点から容赦なく減点している。本当は教師が独断ですることは禁じられているが気付かれないギリギリのラインで楽しんでいてテストで余裕をこいていた生徒が成績を見て落胆するときの表情を見ては自業自得と冷ややかに思いつつ、その後生徒がどうするかもちゃんと見ている。悪い結果を見て何もしない生徒はそこまでの奴だと見放す方針。と大まかではあるが自分の教育方針を語ってみたりして。それにしても底意地悪く大人げないやり方を相手は不快に思うかもしれないなと。続く会話には先程から引っかかる部分があって「で…俺が男って考えていいんだよね」気になっていたのは恐らくここの部分で確認するように言うものの、先程台所での会話の時冗談かもしれないが相手は主夫だと言ったことが引っかかっていて。男色というのはどっちが男で女かというのは関係ないのだろうかと思考を巡らせるが羞恥で顔が熱くなるのを感じ、あまりにも久々の感覚に感情がついていかないが次ぐ相手の言葉は救われる気がして「俺も笑なら…」抵抗はないが今は相手とこうして口付け愛を囁き合うだけで充分な気がした。相手がどこまで求めているか分からないため頭の中ではどうしても生々しいことがちらついてしまうのだが。泣いていいと言われ涙を流したい気持ちはあるのだが瞳から雫が零れることはなく「笑のキスで泣かせてよ」と生理的な涙と一緒になら泣けるかもと挑戦的に言ってみて
愛してるならいいと思うけどな、オレは。
ふは、底意地悪りぃの
(相手の教育方針を聞いては口元に手を当てて笑いながらそう述べて。確かに授業中の私語は高校生になると増える傾向にある。保健室でサボるのもそれと同様で学年が上がる毎に増えていき、しかもサボるための口実も現実味があって少しでも気を抜けばすぐ騙されてしまいそうになるので最近の高校生は馬鹿だけど変なところで頭いいよなぁ、なんて。自分だったら相手の授業なら喜んで受けていただろう。昔は授業中、寝てたりしていたが面白い先生の時はちゃんと受けていた気がする。自分の好きなものだけ真剣にやっていたからかこんな歪んでしまったのかとも思ったことも多少なりともあって。「ん?あぁ、そうだね、そうなっちゃうね。」何を聞き出すかと思ったらそのことか、と。掘られるのは慣れてるし、男相手に掘ったことがないので逆にそっちのが有難い。笑なら、その言葉に特別なものを感じてはほくそ笑んでしまう。相手が自分を求めたらそれに答えればいい。「嬉しい…ありがとう」と言いながら自分のキスで泣かせろなんて無茶ぶりに一人笑っては「自信はないけど…」と少しばかり自信をなさそうに眉尻を下げては口付けて、何度も角度を変えながら
愛情深いと言ってほしいですねー
(別に生徒がどうなろうと関係ないが、自分が学生時代の頃どんな形にせよ教師には世話になったし、もっと生徒をちゃんと見ろとも思っていた。そんな自分が今教師になってその時の教師と同じように生徒に接していては、自分のような人間を野放しにしかねない。内心、毒突いて嫌味ばかり吐いているが何だかんだ教師という仕事に私生活まで時間を割いている自分はお節介だなと思えば、上記のようなふざけた口調に。「やっぱりそういうの嫌いなの」相手の態度がどこか素っ気なく感じればやはり過去が気に掛かりいくら自分だから良いと言っても本当は行為事態を好かないのかもしれないと感じて。自分は独占欲と嫉妬はかなり強いが、性欲は乏しくかなり疎い。男女なら子作りするとき以外は口付けで充分ではないかと思うくらい。そう思えばあの頃、彼女と家族をつくる話をしていたっけと一瞬記憶が脳裏を掠めるがすぐに消えていき。相手のキスはまだ初々しさが残り生理的には泣けそうになかったが幸せなことには変わりなく。そして当たり前だが口内はしっかりと温かい相手に、存在を確かに感じれば泣くどころかその気は全くないが小馬鹿にしたような笑いが零れてしまって
愛情深いのはオレにだけでいい…
(生徒に対して愛情深いなんて聞いてはむ、と頬を膨らませながらそんなことを呟いて視線を逸らし。相手を嵌めようという女子生徒がいたらその生徒の喉にナイフを突き立てる勢いだ。それほどまでに相手を想っている、これは罪だろうか。狂おしいほど愛してるだなんてマンガやドラマの世界の話だと思ってたが相手を強く思うほどその今がわかる気がしていく。自分が保険医になったのは家がそうゆう家系だったからの話でその家系じゃなければ別に保険医じゃなかくても良かったわけだが、そのおかげで相手と出会えたのだからいいとしよう。「え?ここで嫌いじゃないって言ったら可笑しいけど…今までは好きじゃない人とだったから嫌だったけど、啓なら全然平気。…啓がダメなら無理しなくても大丈夫だしね」と。昔は寂しさを埋めるために誰彼構わず、というのが自分だったが相手は寂しさを埋める手段ではなくちゃんと愛がある。相手だって彼女が居たのだからそういったことは経験しているのではないだろうか。相手が嫌なことを思い出さないように敢えて聞くことなんてしないが。小馬鹿にしたような笑いを視界の端に捉えては一度唇を離して「泣いてないじゃん」なんてむすくれて
当たり前だよ。本当に愛してるのは笑だけだから。あくまで自己満の仕事だから
でもこの前さ、授業終わった後、生徒が好きなタイプ聞いてきて“私は?”って聞かれた時は焦ったよ。笑の影響そんなに出てるのかって。おばさんじゃないけど女子は怖いね。
(また子どもぽい表情すると内心苦笑しつつ、膨らんだ頬を軽く突きながら顔を覗き込んで愛を囁く、結果生徒に良く当たっているがそれは自分が仕事を試行錯誤することで忘れたいことを忘れたいだけで悪く言えば生徒を利用しているにしか過ぎない。良かれと思ってやっていても大抵眠れなかったり余計なことを考えないようにしたりするための方法で。続く言葉は相手が強い嫉妬に駆られているとは知らず、自分自身も気にも留めていなかったので何食わぬ顔でつい先日女子生徒に言い寄られたことを淡々と話すも体を密着させて色目を使ってきたことは黙秘して。変わりに相手への想いが強すぎて、と仄めかしおどけてみせて。「駄目でも無理でもない。ただ彼女も求めてくるような子じゃなかったし俺もそういうの疎くてさ。求めてくれるのはすごく嬉しいけど笑を満足させて上げられるか分からないし」(彼女のことを話題にするは気が引けたが相手を信じて部分的に小声になりながらも話して。疎いと言ってもあの頃は若かったしそれなりに一夜は共にした。また相性の良さか明らかに回数は少なかったがお互い気持ちが離れることもなく。今更体の相性で相手が離れていくとは思わないが不足と思われ不完全燃焼なんて落ちは嫌なわけで。拗ねたように言われた言葉には「え、キスは俺のが先輩かなって」と惚けて見せれば軽く触れるだけの口付けをして
うん、なら良かったよ。
…誰、何年何組の誰さん?オレの啓に何してくれてんの?
まぁ言葉で伝わらないなら痛みで教えるしかないよね?
(後に続いた言葉に全く笑わないまま上記を述べる。頭に浮かんでるのは相手を絆した奴をズタズタに切り刻んだり血を流して泣き叫ぶ女子生徒をあの貼り付けた笑みを浮かべたまま抉るように傷にナイフを突き刺す自分。想像した瞬間悪寒と狂気に震えそうになるがぐっと堪えて。自分のリアル過ぎる予想に何だか吐き気が込み上げて、しかし出てくるのはただの笑み。嗚呼何だか壊れそうだ。それでもいつもと変わらない笑みで自分の狂気に満ちた思いを沈めようと努力して。「彼女さん穏やかそうだもん、話聞いてるとさ?オレは多分啓でしか満足できない。今までの人は後悔しか残らないから」今まで経験した相手は満足も不満足もないわけで、一夜限りの付き合いだから未練も何もない。相手は愛していた彼女と経験したことがあるんだろうな、なんて思えば愛のないあの行為には何もなく、ただお互いの欲求と寂しさを埋めるだけであって。「…経験値はオレのが高いもん…」キスのが先輩、その物言いになんだかむぅ、としては触れるだけの口付けをする相手を抱き締めてはその唇に口付けを落とし
笑…。何を考えてるの?あんな下衆な女が俺たちの間に入れるわけないでしょ
そんな女構うなら、俺のこと構ってよ
(相手の表情や雰囲気から自分の言葉が軽率だったことに気が付き後悔すると、相手がどこまで考えているかは分からなかったがその両頬を手で包み込むと顔を近付けて小さく首を傾げて問い、続けて黒を思わせる気味の悪い嫌な笑みを浮かべ上記を言って。相手が嫉妬に狂うことは何よりも嬉しいし、自分も同じ立場なら狂気に犯されるだろう。しかし下衆の分際を痛めつけ少しでも相手の目がそちらにいくくらいなら、自分を見て欲しいわけで。相手を誘惑するようにねっとりとした口調で言えば相手の頬を舌で舐め上げて。「そうだね。優しい子だった。そう言ってくれてありがとう。…じゃあ笑も初めてだね」(優しく純粋すぎた故に社会の払拭に耐えられず自身を責めてしまったわけだが、相手の口から穏やかと聞くと心が温かく落ち着いていくのが分かる、それでも悪い気がして複雑な笑顔を浮かべながら礼を言って。愛のないものは数に入れないと都合良く捉えれば、なんだ相手も自分と同じじゃないかと思え嬉しさから微笑みが零れて。「…初めて、だよね?…やっぱり子どもっぽ」上記の理由から初めて、と言うと“もん”や“むぅ”とする仕草には思わずクスクスと笑いが零れるが抱き締められ口付けを受けるとそれに応えるように腕を回し、支えながら押し倒すと唇を重ね返し
その女がぐちゃぐちゃの死体で見つかる所…変な想像しちゃったよ…
うん、啓で頭いっぱいにする。
(相手が自分の考えていることを悟ったことを知るとそんなに分かり易過ぎたのだろうかと若干首を傾げてしまう。あまり表情からは悟られないようにしてみたのだが相手には敵わないだろうな、なんて自分の浅はかな考えを改めて考え直そうと。相手の黒々しい笑みにでさえ愛しさを感じてしまうあたり、相当依存している。しかし相手なら依存してもいいのだろう、こんなに幸せなのだから。舐め上げられた頬に比例するようにぴく、と若干だが跳ねて。「だって啓が好きになる子でしょ?悪い子なはずない。オレも会ってみたかったなぁ…ふふ、そうだね」一度でいいから相手の彼女、この際幽霊(幽霊の存在を信じてる訳ではないが、相手の彼女の幽霊は居ると思う)でもいいから会いたい。会って聞くのだ、“幸せだった?”と。幸せだと答えてくれると信じてる、自分はこんなに幸せだから“啓は今でも貴女を想ってるよ”と笑って言えるだろう。相手の捉え方にほくそ笑みながら自分も初めてだと答えて。「…うん、啓が初めてだよ…子供じゃないです」繰り返すように答えると子供だと言われたことに不服そうにそう述べる。床の感覚を背中で感じては状況を理解しきれてなかった脳がやっと働き出して。手を伸ばしては首に腕をまわして引き寄せて口付けて
わーそれはえげつないね。そんなの想像させるなんて酷いなその女。笑がかわいそう。
(狂っているとは思うが相手にならその女ではなく自分が原型を伴わない死体となって想像されても良いと思ってしまう。そんな狂った演出に自分以外の誰かが介入してくるなんて許せない。正常な自分と異常な己が見え隠れするもどちらも相手を狂おしく愛していて。
頬を舐めたことで反応する相手をおもしろそうに見ては首筋にも口付けツーと舌を通わせ。
彼女に会いたいの言葉には「そんな、会ったら笑に略奪されそうだから。きっと笑の可愛さに惚れちゃうよ」彼女のことでこんな冗談を言える日がくるなんて思わなかった。普通、死んだ前の彼女の話なんて絶対に好まれない。もしかしたら相手も妬いていたり、嫌だったりするかもしれないが、こうして話をしてくれる優しさが嬉しくつい甘えてしまう。きっと彼女なら彼に会った瞬間可愛いと言ってその優しさに心奪われてしまうだろう。今これを考えると、複雑な三角関係だなと思え可笑しくなって。「じゃあ同じだ。…そろそろ認めたら?」小学生がお揃いを喜ぶように、同じと嬉しそうに小さく笑めば相手の頬を突き、未だに子どもを否定する相手にはどうやって自覚させようかと苦笑が漏れて。引き寄せられて口付けされると「積極的だね、ちょっとキス上手くなったんじゃない?」と軽くからかってみてはこちらからも何度目になるか分からない口付けを
…吐き気した、もうこの女の話はやめよう?そいつ、保健室出禁ね。
(今度から校内の色んな女子を観察して少しでも怪しい行動があれば出禁にしよう、そんな幼い考えが胸を掠めて。無様な人間の死ほど醜いものはない、相手もきっとそう思っているのだろう。違うとしても死の捉え方は人それぞれなのでいいのだが、似ている点が多々あるのだからこれももしかしたら、なんて。首筋に伝う相手の舌に全身が跳ねては「それ、くすぐったい…」と僅かに震える声で言う。「え?そうかな…多分それはないと思うけど…何か話聞いてると純粋で一途っていういかにも女の子らしい人が思い浮かぶし…」相手の彼女のことだ、一度は自分に興味を持ってくれるかもしれないがすぐに相手のもとへ戻るだろう。根拠も理由もないが何だかそんな気がする。彼女の話をすることで彼女のことを無理に忘れようとしなくていい、そんな思いもある。それは自分と彼女が同じ、啓という人間を好きになったから。惹かれる所は違えどきっと相手と過ごす時間は幸せだったはずだから。「うん、お揃い。…認めません、断じて認めません。」同じように笑いながら言っては子供っぽいことなんて認めない、の一点張り。自分だって一応成人をしたのだから認めたくない気持ちは多少なりともある訳で。「啓が泣いて崇めるぐらいキス上手くなりたいからね」と零しながら相手の口付けを受け入れて
退学の間違いだよ。…保健室施錠して笑としてみたい
(保健室出禁なんて軽罪すぎると言い換えた後、女の話は切り捨ててどこぞのドラマか漫画のワンシーンのようなスリルが欲を駆り立てる行為もいいのではないかと。性欲は疎いにしてもそう言った禁断の恋だとかばれるかもしれないギリギリの一線は興奮しゾクゾクすると子どもじみたことを考えては自分自身に呆れて内心笑いか零れ。「気持ちいい?」全身震える体を下から上へとさするように撫で上げ耳元に熱い吐息を吹きかけては再び首筋に口付け服で隠れるギリギリの所に軽く歯を当て吸うことで紅い華を咲かせて。相手の彼女の印象を聞いては「笑は何でも分かるんだね。でも彼女は俺の好きなものはみんな好きって言ってくれたから二人で笑のこと愛しちゃうかもなー」本当に一途でまっすぐで全てが輝いていて彼女が笑うだけで幸せで…。相手に出会う前は彼女の悲しい顔ばかりが頭に浮かんだが今は笑顔を思い出すことができる。彼女も自分も救って幸せにしてくれる相手が物凄く寛大な人に見えてくれば、相手を彼女と取り合う幼い3人が思い浮かび。「じゃ、俺だけの楽しみにしようかな。心の中で子どもっぽい、可愛いなー愛してるって」相手が嫌だと感じても子どもっぽいと思ってしまうのは変えられない。思うのは自由という判断に至り、相手がそれに当たる表情をしたら内心子どもっぽいと思った後に何度も愛を奏でて。内心毒突いてばかりいたが相手の前だと切なかったり、温かかったりこんなにも感情豊かになれて自分が相手色に色づいていくようでくすぐったい。「わー、はやく泣きたいな」棒読みで期待していないような口ぶりでからかえば再び首筋を赤く色付かせ。
はは、いいね、やってみようか?
(もう女の事は無かったかのように後に振られた話に笑いながら答えて。自分もそれなりにスリルのあるものは好きだし、何より相手がしたいというならいいだろうと承諾し、仕事の最中に思い出しては一人口角をあげてしまうかもしれないが。バレるかバレないかの行為はどれほど緊張感とスリルがあるのだろうか。「…ん、聞かないで…」恥ずかしくて顔を赤くすると視線を逸らしながら述べ、首筋に甘い痛みを感じると何をしたんだろうと考えてしまう。暫く考えた末にやっと理解しては「見つかってバレちゃったら啓のせいだからね」なんて言うと相手に独占されてるようで嬉しくなる。撫でられた体がひどく熱くなっていくのがわかって、なんだか自分じゃないみたいだ。「何でもはわからないけど…なんか、オレが二人の子供みたくなっちゃうね」自分のことを子供と認めたわけではない、ただの例えとして自分のことを子供に例えてみると案外しっくりきてしまうことに内心驚いてしまう。まさかとは思っていたが相手の言うことはごもっともだったのかもしれない。「あ、愛してるは言ってよ!」愛してるという言葉はちゃんと相手から聞きたいし自分も言いたい。ここ数日で何回も述べてくれる相手からしてみればもう飽きた言葉かもしれないが、自分にとっては相手が放つどんな言葉も全部嬉しくて、それも今までちゃんと愛されたことがないからこのように思えるのだ。「棒読みで余裕こいてると本当に泣かせるからね」と口角をあげながら言うと首筋に咲く紅い花に幸せを感じて
俺はいいよ、でも笑、声おさえられるの?
(悪戯にクスと小さく笑うのは隠れた欲求からで、壊れるほど愛したいという陰った強欲。男同士は経験ないが痛くて負担が大きいのは相手の方なのは何となく理解できて、もし本当にしたときに自分が強欲を制御できるかは保証できなくて。先程まで躊躇いがあったが、スリルや妖艶な相手の姿を想像しては背筋がゾクゾクするのを感じる。それを首筋に甘噛したことでみせる相手の反応がより一層駆り立てて「そしたらみんなが俺たちを避けて、2人だけになれる」元々異常な二人で端から見ると傷の舐め合いのような狂った関係。理解されるはずがないし、されたいとも思わないためいっそのこと正々堂々と見せつけてやって蔑む周囲の目を排除するくらい愛し合えばいい。きっとこんな狂気も今なら相手も同じだと思えるくらい信じていて愛していて。次ぐ相手の子どもの発言に全身が震えるのが分かり、それを押さえるように自分の腕を強く抱き締めるが溢れる感情は抑えきれず無意気に涙が零れる。それは悲しみではなく嬉しさからで、かつて温かい家庭を夢見た自分と彼女を相手はどこまでも愛し、認め包み込んでくれて「えみ…笑、ありがとう。俺たちを愛してくれて、生まれてきてくれてありがとう、愛してる」止めどなく流れる涙に戸惑う暇もなくただ相手を抱き締めてこの世に生を受け自分と出会ってくれたことに感謝して。今まで自分の中でカゾクは殆ど意味の持たない言葉だったが今の彼の言葉で確かに色付いた意味のある言葉になって行く気がして。そんな家族愛までくれる相手をどこまでも「愛してる、笑、愛してる」震える声で何度も、言ってと言われたからではなく自分の意思で“愛してる”と何度も何度も飽きることなく言っては口付けを重ねて。「ごめん…もう泣いちゃったよ」悪戯な言葉に今は嫌味を返せそうになく相手には敵わないと泣きながら微笑んで
え?声洩れないようにキスしててよ。
(声を抑えられる自信はないが、余裕げな顔でそう述べてみる。実際その場になったら幸せ過ぎて泣いてしまうかもしれない、痛みなんて感じないほど相手が幸福感で満たしてくれる確信はあってそれを言いはしないがただ相手を信じているのは本当のこと、だから自分のことも信じてくれてると。「オレは元々生徒に人気無かったけど、啓は女子に人気だからそうした方がいいかもね」先程の話もあり、相手が気付いてないだけで相当な女子生徒から人気なのではないだろうか。しかし、今自分達なら狂おしいほどの愛情と二人にしか理解出来ない信頼感や絆と呼べるものがある。愛してるなんて言葉じゃ足りない、小説で使われるこの言葉に共感してしまうほど相手を愛してるのだ、狂気でもなんでもいい、相手が自分さえ見てくれればそれでいい。泣いている、相手が泣いてる。哀しいの、辛いの、何処か痛いの、そう問い掛けたくても声が出なくて、それでも何故か温かい波であることは理解できる。それはきっと自分が何かを言ったことが相手に影響を与えたのだろうと感じると嬉しくて涙が出そうになるが、今は相手を癒すことが最優先。「啓…オレも愛してる。オレを愛してくれてありがとう、オレに愛を教えてくれてありがとう。大好き、愛してる」こんな時に限って何もいいことが言えない。いつも言えてないのだろうけど、それなりに相手を落ち着かせたくて何かを伝えたいのにそれは愛の言葉に全部変わってしまって。家族なんて昔から自分には存在しない架空のもので、兄も母も自分を見捨てた父もあの母の彼氏も、全部そうゆう役柄で自分の人生の為の出演者という感覚しかなかった。だけど相手と出会ってから、無理なことはわかってるが、家族になりたい、なんて思ってしまって。「うん、愛してるよ。愛してる…ずっと…泣いてもいいんだよ、オレが支えるから…ねぇ、オレと、家族になろう?」堪えられずに発した言葉と一緒に笑顔を零し、相手は迷惑なのかもしれない、だなんてマイナスなことを考えてしまい。
いいけど呼吸出来なくなるよ
(相手の余裕な笑みが欲望を駆り立て激しく息の吐く暇もないくらい乱したいと思わせる。彼女ともそんな風にしたことはなくいつも優しく甘く穏やかで焦れったいくらいゆっくりで。でも今の自分は彼女がいた頃とは少し違っていて無性に相手を激しく求めたくなる時があり今だってこんな会話をしていたらいつ理性が無くなってもおかしくないのに。「人気なのかな…それってあまり嬉しくない。最近、笑のせいで無表情つくるの疲れるんだよね」相手の笑顔だって女子生徒をいちころに出来るくらいの威力を持っている気がするが口に出したくないため心中にとどめ、かわりに最近授業中まで相手のことを考えてにやけてしまいそうになる自分がいて、無意識に表情が軟らかくなっているせいかここ一週間、目敏い女子が“何かあったの?”なんておばさんみたいなことを聞いてくるわけで。これも全て相手が自分をどうしようもなく依存させるのがいけないのだと、開き直ってみて。「大丈夫。幸せなだけだから。こんな風に幸せで泣けるのも笑のおかげだよ」相手の真っ直ぐで純粋な一言一言が心に響き緩んだ涙腺を更に刺激して涙が溢れてくる。ようやく泣いて居るんだと実感が湧けば情けなくて恥ずかしくて嬉しくて、これじゃどっちが“男”か分からないと複雑な笑顔は零れる。続く言葉は願ってもない言葉、でもだとしたら相手は自分にとってどんな存在なのだろう「支えるのは俺も同じだよ。笑も好きなだけ泣いていい。…じゃあ、笑は俺の子どもで弟で妻だね。一人3役。絶対楽しいよ」ドラマや小説でしか見たことのない温かい一家団欒を想像しては自然と笑いが零れ、幸せってこういうことだったと相手と過ごし始めてから何度目になるか分からない実感をして
いいよ、啓に呼吸止めてもらえるなら。オレを啓で満たして欲しい。
(言ってしまった後に今のは重いかもいれない、なんて柄にもなく焦ってしまう自分がいた。嫌われるのも離れていかれるのも怖い、今が幸せすぎるから、居なくなられると辛さが増す、依存すればするほど相手を求めて苦しくなるのはわかっているのに、止められなくて。でも自分が言ったように相手にこの呼吸を止まられるのも悪い黄はしないし、相手で満たして欲しいのも事実。苦しくてもいい、相手となら。「啓のことはオレが知ってれば十分なのに…えー、それってオレのせい?幸せならムリして無表情作らなくてもいいのに…」確かに以前と比べると表情が柔らかくなってきた相手、女子生徒が狙うのも無理はないが、相手の良さを知っていいのは自分だけであって、他人なんて入ってこなくていい。自分の前ではたくさん色んな表情を見せて欲しいが、生徒の前ではいやだ。先程自分が述べた言葉を撤回する、「…オレの前では無表情じゃなくていいよ」と。「オレは何もしてないよ?ただ、啓がオレの言葉を純粋に受け入れてくれたからだよ」自分のおかげと言われるのは嬉しいことだ。だけど謙遜してしまうのは性格がもともと素直じゃ無いから、つまりただの照れ隠し。「支え合いだね、啓。…そしたら啓は、オレのお父さんでお兄ちゃんで夫だね」そんな風に笑っては妻と呼ばれたことに違和感など感じなかったように相手のことを"夫"と呼んで
でも笑が呼吸止まるくらいキスしたら俺も同じってことだよね。…それにまた
(絞めちゃうかも、と黒い己がほくそ笑めば震える手を隠すようにもう片方の手で押さえ込み自然な微笑みを取り繕って。汚れるなら美しいままで死を終える、そんな文学小説を読んだことがあるがその時は学生で彼女もいたため理解に苦しんだが今なら何となくそれが分かるし、心の奥底でそれを望んでいる己もいる。小説の中の主人公は浮気をし老いていく彼女を良しとせず自分の中の美しく純粋な彼女を守るため自らの手で殺めその後自殺した。老いは仕方ないにしても浮気されたり誰かに汚されたりすることがあったらその主人公のように同じことをやりかねない。実際、先刻危うかった…もうあんな背筋の凍るような思いはしたくないし、相手に辛い思いをさせたくない。「そうだね。俺のことは笑だけが知っていれば十分。俺は笑の前でしか笑わない、それでもいいと思ってる」他人からどんなに自分が冷徹人間だの機械人間だの言われようと相手だけが自分の変化する表情を知っていてくれれば幸せで生きている実感が湧く、この笑顔も全て相手だけに捧げたい。「笑の言葉じゃなきゃこんな素直に受け入れられないよ。笑のおかげ」相手が謙遜し照れているのかもと察すれば再び、笑のおかげを強調して言えば唇に触れるだけの口付けをして。「なんだか頼りないお父さんでヘタレな兄で甘えたな夫だけどね。釣り合わない男だよ。笑に出会えて本当に奇跡」冗談っぽく言えば本当に父のように守りたく、兄のように手本になりたいと思って。今愛をたっぷり注いでるから夫はクリアしてるよななんて思ったり。
…いいの、啓の為なら死んでもいいって思ってるから…オレ、啓に自分のことあげられるしね、だから貰ってね?
(震える手をあの冷たい手で握っては相手を落ち着かせる為にそう述べる。言ってることは嘘ではなく、本当に思ってること、寿命や病気、他殺なんかで死ぬよりは相手に見送って貰った方がいい。自分の胸元にあるせいぜい1.2kgの重りは相手の為に存在し、動いているので求められないのなら止まるしかない。握りしめた手を自分の首元にかけると「だからね、いつでも絞めていい。」と。人間は否定されることが一番怖いと感じるのだから否定何てしないし、やめろとも言わないで、ただ絞めていい、と。「…オレもだからね。オレ、人に求めるものは自分もやるよ。まぁ、オレは人前では貼り付けた笑い方しかできないから。」心を許した相手にしか笑うことは出来ない。自分が笑うとダメなのだ、人を不幸にする、そのくせ名前は“笑”だなんて何を考えてるんだあの人は、そのようなことをいつだか兄が言っていた、それが大きな原因の一つだろう。「照れる、から…」なんて呟いては触れるだけの口付けに少しだけ驚いたように声を洩らして。「そしたらオレはどうなるんだよ。なんか馬鹿げた息子で?アホな弟で?間抜けな奥さん?になっちゃんよ」と全部において疑問形で語尾をあげると案外あってるかもしれない、なんて自分であげた例えに頷いてしまい
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