不良と幼馴染み

そういえば課題…(家に帰ってきて暫くして先ほどの授業で出された課題のプリントを預かっていることを思い出して自室の窓から身を乗り出して相手の部屋の窓をコンコンと軽くノックして

ん…(ノックの音が聞こえまたあいつかと窓を開けると「なに…」と眠そうにあくびをして、制服にはシワがついていて

これ、課題(眠そうに欠伸をする相手を見て寝ていたんだなと推測するがそれには触れずにプリントをサッと差し出して、相手の制服にシワがついていることに気がつけば｢制服、シワになってる…みっともない｣とジッと見つめながら指摘をして

いらない(相手に課題を渡されるがいらないと課題を捨ててしまい、ふぁ、とまた欠伸をすると「別にいーだろ、すぐ汚れるし」とシャツを脱いで言い

あっ…駄目、私も手伝うからちゃんと提出して(捨てられた課題を間一髪で拾い、それを両手に抱えたまま相手へと訴えかけるような目を向けて｢そういうことじゃないんだけど…はぁ、アイロンかけてあげるから家に来て。どうせ夕食もまだでしょ？｣まるでこちらの言葉など意にも介さない様子の相手に肩を大きく竦めて家へと誘い

はぁ…(課題を拾った相手を見て溜め息をつくと「え、めんど…」と呟くと「あー、飯食ってない」とまだ親が帰ってきていないためまだ食べてないやと

面倒でもなんでもやらないと駄目(面倒だと言う相手にこちらも一歩も引くつもりはないようで再び課題のプリントを押し付けて｢ふふ、そうだと思った、良かったら用意するけど何が食べたい？｣案の定食事を済ませていないと答えた相手に小さく笑って問いかけて

はいはい…(めんどくさそうにそう言うと自分の部屋の窓から相手の部屋へと飛びうつり「ん…なんでもいい」と伸びをしながら言い

わかってくれたならいい(文句を言いながらも最終的にはこちらの言葉を聞き入れてくれた相手に小さく笑みを浮かべながら首を縦に振り｢それならハンバーグでいい？｣なんでもいいと答えた相手へと家にある材料を思い出しながら首をコテンと傾げて問いかけて

だからなんでもいいって…(相手の部屋にあるベッドに勝手に座るとふぅ、と溜め息をつき「てか、課題簡単すぎ……」とプリントを見ながら呟き

そう言うとおもってた、水城はやれば出来るんだから(調理に取りかかろうと部屋を出て行こうとすれば相手の呟く声が聞こえて振り返り、嬉しげに頷いてみせて

……(プリントに文字を書き入れると終わったのかプリントを机に置くとまだ眠いのか相手のベッドに寝転がってそのまま寝てしまい

上げ

水城…？寝てるの？(夕食の用意を終えて呼びに部屋へと戻ってくれば相手が自分のベッドの上に寝そべっていて、どうやら眠ってしまっているようだと気がつけば軽く身体を揺すって起こそうと試みて

んー…(寝返りをして横を向くと全く起きる様子はなく目をつむっていて

水城起きて、ご飯が冷める(なかなか目を覚まさない相手の身体を先ほどよりも少しだけ強く揺すってみて｢意地でも起きないなら私にも考えがある｣そんな不穏な発言をしたかと思えば次の瞬間には布団をまくって隣に侵入して

さむ…(布団をとられなんか、寒いと思いながら目を開けると「お前…なにやってんの…?」と隣にいる相手をジトッと見ながら言い

目が覚めた？(相手がようやく目を開ければ何をしているのかという質問には答えずに相手を真っ直ぐに見つめたまま平然とそう問いかけて

んー…うん…(小さな声でそう呟くと体を起こして「腹減った……」と髪を触りながら言い

なら起きて、ご飯出来てるから(空腹を訴えてくる相手がさり気なく髪に触れてくればそれを軽い動作で片手で払い、ベッドから立ち上がり｢先に行ってる｣とだけ言い残して部屋から出て行こうとして