みー 2014-04-27 21:02:41 |
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*プロローグ*
ねぇ、お兄ちゃん?
私何かしたかなぁ?
私…お兄ちゃんに何か嫌な事しちゃったのかなぁ?
そうなら謝るから…
お願い。
ちゃんと私を見て?
私に笑顔を向けて?
優しくして?
…ずっと一緒にいて?
私を…
一人の女の子として見てほしいの…
こんなのおかしいって、間違ってるってわかってる。
けど…好きなの。
好きなんです…
なのに___
神様は…意地悪でした。
1.お兄ちゃん
「待って…お兄ちゃん!!!」
ーーーーーーグイッ。
私は学校に行こうとするお兄ちゃんの腕を引っ張る。
「…これ私がお弁当作ってみたんだけど…」
宮「いらねぇよ。つか触んな」
ーーーーーパシッ。
お兄ちゃんは、私の手をよく振り払うと、
ドアを勢いよく開けて行ってしまった。
「…っ…」
私は早起きして作ったお弁当をぎゅっと抱き締めた。
泣かないように。
強く。
痛いくらいに…
母「…( )…」
お母さんが悲しそうな声で私の名前を呼ぶ。
それが、嬉しくて、悲しくて…涙が溢れそうになる。
だけど、私はそれに気付かないフリをして、「大丈夫」と笑った。
ーーーーー私、ちゃんと笑えたのかはわからない。
でも、笑ってないと…辛いの。
苦しいの…
痛いの…
ねぇ、 お兄ちゃん…
私あのころの時みたいにお兄ちゃんと笑いあいたいよ…
2.ハチミツ
ーーーーーダムダムッ。バシッ!!!!!
「…はぁ。」
私は一人ため息をつく。
私は秀徳男子バスケ部のマネージャーなんだ。
今は朝練中…
平日の朝はほぼ毎日朝練がある。
…もちろん、そこにはお兄ちゃんもいるわけで。
ーーーーーバシュッ。
「宮地ナイスシュー!!!!」
お兄ちゃんがシュートを決めたらしく、木村さん達がお兄ちゃんに声をかけている。
他の沢山の部員達に囲まれているお兄ちゃんは笑顔で…
それは私にはこれからずっと向けられることのない眩しいくらいの笑顔で。
それだけで、キュンッとして。
嬉しくて。
幸せで。
でも、苦しくて。
悲しくて。
辛くて。
凄い複雑な気持ちになる。
マネージャーの仕事をしていても、
他の部員と話していても、
何をしていても…
気付いたら私はいつもお兄ちゃんを目でおっているんだ。
いつも冷たくて、どんなにキツいことを言われても…
私は お兄ちゃんを嫌いにならない。
…ううん。なれないんだ。
だって、お兄ちゃんは金髪で背が高いし、
物騒なこと言うから怖がられるときもあるけど…
本当は、不器用で照れ屋で、、
誰よりも努力家で、真面目で…
…すっごい優しいことを知っているから。
ハチミツ色の綺麗な髪の毛についた汗の粒が光ってて…
すごい綺麗で…かっこよくて…
胸がギュッとなる。
「カッコいい…」
だからモテちゃうんだよ。
どうして、
なんで…
私はこんなにもーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お兄ちゃんを好きになってしまったんだろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「休憩だ!!!」
大坪さんがそう言ったことで、皆がその場に倒れるように座る。
…朝から皆頑張るよぁ…
なんて、感心したりして。
そう思いながら、作ってあった大量のドリンクを部員に渡していく。
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