後輩の悪戯
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「あ、先輩、頭に毛虫のってますよ」
『..ッな、早く取れ!』
「え、嫌ですよそんなの。自分で取ってください。」
『誰が毛虫なんぞ触るか!さっさと取れ』
「それが人に頼む態度ですか?でもまあ、そうですね...『お願いします、僕の頭にのっている毛虫を取ってください。』って可愛く言えたら取ってやらないこともないですけど」
『ふ、ふざけるな!俺がそんなこと言うわけないだろ!』
「...じゃあ、取ってあげませんから。一人で何とかしてくださいね」
『あ、ちょ..お、おい。.....お、願いします。..ぼ、僕、の..頭にのっている、毛虫を...と、取ってください。』
「はい、よくできました。可愛いですね、先輩」
『い、いいからさっさと取れよ』
「何を取れというんです?」
『毛虫に決まってんだろ。』
「あれ、本当に信じてたんですか?嘘ですよ、嘘。」
『は?....て、てめぇ、まじふざけんな。一回殴らせろ!!』
先輩の復讐
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『おい、御前背中に虫ついてんぞ』
「.....なんですか。僕の真似でもしてるつもりですか?」
『..な、なわけねぇだろ。まじでついてっから』
「ふ-ん、背中のどの辺ですか?」
『あ、嗚呼、上のほうだ。御前じゃとどかねぇんじゃねぇか』
「ん-、確かにとどかない、ですね」
『取ってほしいか?』
「...先輩」
『な、何だ?』
「何企んでるんです?怪しいですよ。」
『何も企んでないに決まってんだろ。いいから「お願いします先輩。僕の背中の虫を取ってください。怖いです。」って言えよ』
「この間の根に持ってるんですね。僕はそんなこと言いませんから、先輩みたいに-----ッ!!!」
『根に持ってな.....なんだ御前』
「は、な、何でもないですよ。」
『嘘つけ。御前こんな子犬ごときに怖がってんのか?』
「そんなわけないじゃないですか!こんな子犬怖くもなんともないですよ」
『じゃあ、なんでそんなに距離を置いてんだ?説明してみせろよ』
「な、何となくですよ。」
『それなら、この犬抱き上げてみろよ。』
「何でそんなことしないといけないんです?嫌ですよ。」
『あ、やっぱ怖いんだ。へ-、御前こんな子犬が怖いのか』
「ッそ、んなわけない!抱き上げればいいんですよね。」
『そうだ。ほら、さっさとしろよ。』
「わ、分かってますよ。急かさないでください。」
『......わっ!』
「----ッ、!!な、な、何...!」
『く、はは、なんだ御前。やっぱこえ-んだろ?』
「...悪かったですね。そうですよ、僕は動物が苦手なんです!」
『何キレてんだよ。案外可愛いとこあんじゃねぇか。』
「煩いですよ。」
仲が悪そうで仲の良い先輩と後輩の日常はいつもこんな感じ-------
>1ルール
>2主pf