七瀬 遙 2014-03-03 17:06:18 |
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そうか、風邪引くなよ(相変わらず水着にエプロン姿で説得力の無い言葉呟けば、台所からテーブルに料理を運び)…二人は久しぶりだな。渚と怜は来なかったのか?
…あはは。ハルも、ね(相手の姿を見ては苦笑し、テーブルに置かれた料理を眺め)えっと、渚と怜は次の大会に向けて泳ぎの特訓をするんだって。
特訓?(二人の練習風景を思い浮かべ一瞬静かに笑み、突然の激しい雨音に窓へと視線を向けて)また降ってきたな。…真琴、泊まってく、か?
うん、渚が怜を見てくれてると思う(こくりと頷き目を細めて笑み、相手の目線を辿ると首をふるふる左右に振って)でも、そんな…悪いし帰るよ!
…(相手が呟いた言葉にぴくりと箸を止めては、俯き気味に視線は下に向けたまま問い掛け)二人でいるのがまずいことなんて一つも、ない…だろ。
あー…っと、違うんだ…その、別にハルが嫌いとかじゃないんだよ?(変に誤解されいるかと思い冷や汗かきつつ必死に訴え、そわそわして落ち着かず)……不愉快にさせたならごめんっ。
…(眉根を寄せむすっとした表情を浮かべては黙々と料理を口元へ運び、空気を読むかのように外は雷が鳴り始め)別に、帰りたいなら帰ればいい。どうせ明日も四人で…会える。
…ハルッ!(否定するのに言葉よりも先に体が動いて、テーブルに手をつき勢い良く立ち上がり。相手の腕を掴むと胸元へと寄せ抱きしめ)違うんだよ、本当に。実は二人で居れるのが寧ろ…嬉しい。
…っ、真、琴(不意に胸元へ引き寄せられ目を見開かせ驚くと、互いの高鳴る胸の鼓動が伝わり紅潮した頬を隠すように俯き)俺こそ帰んなって…素直に言えば良かった。悪かった。
ハルは何も悪くないから(謝らないで、と次いで躊躇うものの恐る恐る後頭部に手を回し添えると髪をゆっくりと撫で耳元で囁くようにして話しかけ)…不安な思いさせちゃってごめんね。
…真琴(やり場に困っていた手をそっと相手の背へと添え恐る恐る距離を縮めては時折耳元にかかる吐息にくすぐったいと身を捩り)…お前の心臓、凄く早い。
(相手の言動に益々胸が高鳴り、より強く抱きしめるが何を思ったのか素早く手を離すと目を伏せて頭を掻き)ハルと近いからだよ、…こんなのおかしいよね。
おかしい(温もりが離れては名残惜しそうに胸元を見つめながら無意識なのか相手の服裾を掴んで離さず)俺も…変だ。さっきから顔が熱い。
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