「…ここですか…」 黒子はゆっくりを息を吐きながら、目の前の建物を眺める。 その建物は作りは古そうだが、とても立派だ。 そう、ここは赤司の家だ。 風邪を引いたらしく、黒子一人、部活終わり見舞いにきたのだった。
ーーーーーピンポーン………… ドクンドクンと高鳴る鼓動を抑え、意を決して黒子はインターホンを押した。緊張した面持ちで待つこと5分。 「…遅いですね?」 黒子はいつまでも開かない扉を不思議そうに見つめながら一人そうつぶやいた。 赤司は父しかおらず、今も一人のはず… 他人の家の扉を勝手に開けるということに多少躊躇はあったが、黒子は扉に手を伸ばしたー…