主 2014-01-19 03:29:21 |
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必要なものは適当に使え。フォローが必要になったら意地張らずに言えよ。(強気な宣言にくすりと笑みを溢しながら相手に続いてキッチンへ。買ってきた卵や玉葱、冷蔵庫から取り出したハムを相手の近くに置くと、先ずはお手並み拝見とばかりに少し下がって様子を眺め)
ん、分かった。(キッチンに着いて先ず手を洗えばシンク台の上にまな板を置き、近くに置かれた材料を見ては相手の方に振り返り頷き。辺り見回し包丁を見つけては手始めにハムを袋から取り出し切っていき、次に玉葱をと手に取って皮を剥き微塵切りにしようと手を動かしていくが次第に目がしみてき)
う、目がしみる…。
貸してみろ。(そんな様子を見兼ねて背後から相手に近づけば、原因となる玉葱をラップで包んで一旦レンジへ。少々温めた後相手の元へ戻し「これで少しはマシになると思うが…、辛いならコイツを貸してやってもいいぞ」と、いつの間に手にしていたのか玉葱を微塵切りにする為のピーラーを軽く掲げては、“どうする”とでもいうようにわざとらしく小首傾げにやりとし)
お、おー…初めて知った。(苦戦しながらも玉葱を微塵切りにしようとしていたところで不意に玉葱を取られ、目に染みにくくなるという方法を眺めていては感心したように首を頷かせるが相手から微塵切りにするピーラーを見せつけるようにさせられればムッとしたような表情浮かべ。運動部ならではの負けず嫌い精神が浮上すれば道具には頼らないとばかりに首を横に振り、玉葱を微塵切りにし始め)
自分でやれるから大丈夫。
負けず嫌いは相変わらずだな。(ほんの少し不機嫌そうな相手の言動は予想通りで、思わずくく、と笑みが零れ。玉葱を刻む様子をそのまま傍で見守っていたが、真剣な横顔に愛しさが込み上げ口許には自然と笑みが浮かび。このまま彼を独占していたい思いに駆られ、その作業が終わったところで距離を詰めると背後から腕を回して緩く抱き締め)
よし、終わった…ッ、わ。(相手のが施してくれた玉葱の処理のお陰か目に沁みるのが減ると、あれだけ苦戦した玉葱切りを終えると達成感が沸き上がり嬉しげに笑顔浮かべ。そんな達成感に浸かっている中で不意に抱き寄せられると驚いたように肩が上がり、慌てて包丁をまな板へと置いては顔だけ振り返らせ相手へ視線をやり)
先生?
─…何でもねェよ。続けろ。(抱き締めた感覚にからも驚いた様子が伝わればくすりと小さく笑み浮かべ。学校で見る以外の彼をこんな風に傍で毎日見れたらどんなに幸せだろうかという思いを告げる事なく、柔らかな声音を向けては頬に軽く口付けて)
何でも無いって…んッ、邪魔するのは無しだからなー。(後ろから抱き締められ相手の温もりに包まれると嬉しさと同時に恥ずかしさや緊張もありるが、口付け受け相手に絆されては後ろ振り返り、包丁もあって危ないからと念を押し)
こうしてるだけならいいだろ?(邪魔するつもりはないにしても愛しい相手を腕の中に収めていたいという思いが拭えず、相手の動きを制限してしまわない程度に腕を緩めただけで離れようとせず)
ん、それならいい…。(こうくっ付いていられると恥ずかしいという気持ちはあるものの引き剥がす事は出来ず、何だかんだで相手とくっ付いていたいと思うのは自分も同じでいれば顔に熱が集まるのを感じつつ俯きがちに人参やハム等といった具材を切っていき)
…へェ、思ったよか器用だな。からかってやろうとしたのによ。(緩く抱き締める腕から伝わる温もりと感覚に幸せ感じつつ具材を刻む相手の手元を見詰めれば、思いの外スムーズに刻まれていく様に少しばかり意外そうな声をあげ)
へへー、残念でした。俺はやれば出来る男なんだって分かっただろ?
(細かい作業は苦手ではあるが相手の家に泊まる事が決まってから自宅で料理の練習を密かにやっていては、それを隠して言葉にはせず。慣れないことをしたせいで指を軽く怪我したりはしたものの今ではその痕は薄くなっており、具材を切り終えて包丁をまな板に置けば後ろを振り返り得意気に笑ってみせ)
…まァな。努力は認めてやるよ。(殆ど目立たなくなっているとはいえ指先に残された傷痕に気付かないわけがなく、懸命に練習する様子が脳裏に浮かべば愛しさが胸を締め付ける感覚に瞳を細め。此方が何も知らないとでも思っているのか、得意気な表情がまた想いを膨らませ、ふっと笑みが零れ。努力を刻んだその手を取ると、指先の傷をそっと撫でながら隠し事が下手な彼を試すような視線を向けて)
ッ、あ…いや、これはその猫に噛まれて…。(後は具材を炒めてご飯と混ぜて卵に包めば完成、というところで次の作業に移ろうかとするが不意に手を取られて指先の傷跡に触れられるとバレてしまったのだろうかと驚きの表情を浮かべ。これが練習をしての怪我だとは素直に言えず、苦し紛れの嘘をしどろもどろに紡ぎ)
猫、ねぇ…。(意味深に言葉を溢しては、口元に笑みを浮かべたまま見え透いた嘘をつく相手をじっと見つめ。己に大抵の嘘が通用しないと理解していながらも隠し通そうとする彼のプライドを尊重し直接的な追及は控えるものの、やはり悪戯心を抑え切れず。取ったその手に然り気無く指を絡め耳許に唇を寄せては「…俺のために練習して作った傷なら、俺はもっとお前に惚れてただろうな」と、敢えて切なさを含んだ響きで囁いて)
ッ、な…その言い方狡ィ…。
(我ながらバレバレな嘘を付いてしまったものだと内心後悔するものの今更嘘でしたと言うことも出来ずにいると、相手の切なげに呟かれた言葉と共に指を絡め取られればカッと頬に熱が集まってくるのが分かり。ここで意地を張り通すよりも真実を言って相手に喜んでもらいたいという欲求が強くなっては俯きがちに呟き)
先生の為に練習したに決まってんだろ…。
お前なら堪えきれず白状すると思った。(思惑通り真実を打ち明ける様子に満足そうに口角を上げ、愛おしさのあまり俯く相手の頭を抱き寄せ目尻に口付けて。健気な恋人への愛しさが感情を高ぶらせ、もっと触れたいという思いが身体の奥に徐々に熱を宿らせていき。絡んだ指に自然と力がこもれば「…早く作れよ誠、待ちきれねぇ」自分がしている事は棚に上げ、耳朶を軽く唇に含んで急かし)
んッ…わ、分かった、から…ちょっと離して。
(絡まれた指に力が込められたり目尻に口付けられたりと相手から向けられた愛情を感じ取れば、ブワリと身体の熱が上がるのを感じていき。いっぱいいっぱいになってしまえば、やや混乱気味に顔を赤く染めては俯きがちにやっとの思いで呟き)
仕方ねェな…少し自由にしてやるよ。(傍目からもわかる紅潮した頬と、しどろもどろな様子を見れば更に追い詰めたい衝動に駆られ。しかし作業が進まなければいつになっても夕食にありつけないと感情を抑え、絡めていた指をするりと解けば割とすんなり相手から離れて。「完成するまで仕事をしてる。今度は集中しろよ」相手の頭を軽くぽん、と撫でてはその場を離れ、ソファーに腰を下ろせばノートパソコンを開いて)
ッ、分かってるし…。
(予定であればもう今頃には夕飯が出来ている予定だったのだが至近距離でちょっかいを出してくる相手に、料理に集中出来る筈もなく漸く解放されれば赤くなった顔を冷ますように首を左右に振り。相手が離れていった事に少し寂しさは感じるものの、喜んでもらう夕飯を出せるよう頑張らなければと気合いを入れ直せば切った具材を炒め始め)
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