人波に紛れて、傘も差さず、薄着で歩いている彼を見つけたんだ。
「 ──あ、あの……。寒く、ないです…か?」
人見知りで、自分で言うのも何だけどヘタレな僕は、躊躇しながらも思わず自分が差している傘を差し出した。声や手が震えているのがはっきりと分かってしまうくらい緊張してたんだ。
──だって、綺麗だったから。
彼の髪の毛や肩、全身に散らばる雪が、白い結晶を纏っているように見えたから。
僕に気が付いた彼が振り返って小さく笑みを向ける。遠慮がちにも小首を下げて礼を述べて僕の傘に入り、……所謂相合傘というのをした。
これが僕らの出逢い─────
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