海星 2014-01-01 23:25:53 |
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「その日、俺は彼女と喧嘩した。
理由は、今日が付き合ってから丁度3年の記念日で、彼女と遠い所にドライブしにいく予定だったけど、俺が仕事の都合で集合時間にかなり遅れたから。
あいつ結構怒っててさ、謝っても"嫌だ"の一点張りな訳。俺だって好きで遅れた訳じゃないし、この日を楽しみにしてた。なのに"ドライブやめる、帰る"とか言い出したから、さすがに俺も腹が立った。勝手に帰っときゃ良いだろって結構キツめに言って、俺も集合場所から離れた。結局彼女も帰っちゃって、その日のデートは最悪な形で終わった。
でも俺は帰ってから考えたんだ、あいつがあんなに怒って拗ねたって事は、あいつも俺と同じくらいこの日を楽しみにしていたからじゃないかって。寒い中長い時間待っててくれたのは俺を信じてくれてたからじゃないかって。俺は走って集合場所に戻った。あいつが好きでよく来るという公園に行った。一人暮らしのあいつのアパートの部屋に訪ねた。彼女は居ない。
どこ行ったんだよ…。そう考えつつ俺はふと、電気屋に並べられているTVを見た。そこにあいつは映っていた。死亡人として。トラックに引かれて即死だったそうだ。」
長くなってしまうので次に続き書きます…!
「持っていた遺品は綺麗にプレゼント包装された男物のジャケット。それは俺が前から欲しかったジャケットだった。
あいつはそれを持って俺に謝りに行こうとしてたのかもしれない。
俺のせいであいつが死んだ。
そう考えると耐えきれなくなり、思わず地面に崩れ落ちた。周りの通行人の目線が痛いがそんなの気にしている暇はない。
TVに映る彼女の顔。それは何時撮った写真だか知らないがどこか寂しそうな顔をしていた。
"ごめんね"とでも言うように。
俺の中でグチャグチャになった感情が、二つの雫となって目からこぼれ落ちた」
長くなってしまい申し訳御座いません!
参加者様&感想待ってます!
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