相川 瑞稀 2013-12-25 22:02:48 |
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ち、ちょっと待っててね。今持ってくるから…。
(眠たげな相手の要望にこくこくと小さく頷いてから少しだけ焦り気味に返事をすると早く持ってきてあげたいという気持ちに急かされてかぱたぱたと小走りでキッチンへ水を取りに行き。コップに注いだ水を両手で持ちそっと慎重な足取りで相手のもとまで帰ってくるとソファのすぐ傍、ラグが敷かれた床にぺたりと所謂女の子座りで腰を下ろすと「…お水で良かった、かな…?」との声掛けと共におずおずと相手の方に水を差し出して。)
うん、ありがとう。(水が入ったグラスを持ち、隣りに腰を降ろす相手に視線を向けて静かに微笑んで上記。差し出されたグラスを受け取ろうと手を伸ばすと、不意に触れた彼女の指先が冷えており「大丈夫?」と空いている手で彼女の手を包む。寝起き故に体温が上がっているからかより一層冷たく感じる。ーーこうして手を繋いだのはいつ振りだろうか。己が勝手に意識しし始めてからスキンシップが激しい妹との接触はなるべく控えようとしていた為、この時間がとても愛おしく感じる__もう少しだけ、触れていたい。)
大丈夫だよ、ちょっと冷え症なだけだから。…ふふ、お姉ちゃんの手温かいね。
(もう少しお茶でもジュースでも飲み物として水以外を持ってきた方が良かっただろうか、ちょっとだけ不安だったため微笑みながら受け取ってもらえたことに安心しふにゃりと頬を緩めて。指先に触れる相手の手の温かさに嬉しそうに笑みを浮かべると冷え症であることを伝えると両手で相手の手をきゅ、と握り軽く頬を寄せその温かさを感じて。)
まぁ、寝起きだからね。(掌の中で己の熱が彼女の指先へと伝わってゆくのがわかる。少し温かくなってきたな なんて思っていると、両手で己の手を握り頬に寄せる目の前の相手にハッと息をのむ。どうしよう、何て反応すれば良いのだろう。姉妹なのだから普通に返せば良いのだろうが、その普通の言葉がすんなりと出て来ないのだ。それよりも先に頭を埋め尽くすのは"可愛い" "キスしてしまいたい"など不純なモノばかりで。そんなことを考えていると、「…可愛い」と口から零れてしまい、慌てて目を逸らし。)
…ふふ、嬉しい。最近お姉ちゃん、あんまり構ってくれなくなったから…私、てっきり嫌われちゃったのかと思ってた。
(不意に言われた"可愛い"の一言に思わず一瞬きょとんと目を丸くしてしまうが、すぐにふにゃりと嬉しそうに微笑むとそっと相手の手から頬を離しながら呟いて。最近何処かよそよそしくなった相手の行動が気になっていたが可愛いと言ってもらえたことから、きっと嫌われていた訳ではないのだろうと解釈し。安心した様子で息をつくと嬉しさからかほんのりと頬を染め、ゆっくりと相手の手から両手を引くとそのまま軽く前に差し出し。「…ね、お姉ちゃん。私、久しぶりにお姉ちゃんとぎゅってしたいな。…だめ、かな…?」と少しだけ恥ずかしげに眉を下げながら呟くとじっとそちらを見つめながら抱擁をねだって。)
なっ…遥稀のこと嫌うわけないよ。あり得ない。(妹から呟かれた言葉に驚きを隠せないまま必死に否定して。不純な感情を抱いてはいけないと思ってとっていた行動で妹にそう思わせてしまっていたのかと。勿論、家族の一人としてそう思ってくれていたのはわかっているが少し嬉しい。そう考えている内に解けた手が此方に向かって差し出されており、続けて彼女が抱擁をしたいと強請ってきた。断わる理由もなく首を縦に振りソファから立ち上がるが、こんな形で正面から彼女に向かっていくのは此方も恥ずかしいので、後ろに回って腰を降ろせば妹の腰から腕を回して華奢な躰を抱き締める。この状況に心臓がいうことを聞かずに鼓動が早まる__気付かれませんように。)
…何で後ろからなの?私もお姉ちゃんのことぎゅってしたいよ。
(久々の姉との接触を前に密かながらうきうきと胸を踊らせていたというのに肝心の姉が何故か背後に回ってしまったため、一瞬きょとんと目を丸くしてしまうがすぐに少々不満げに唇を尖らせながら軽く後ろを振り向くと疑問を投げ掛けて。自分は大好きな姉の体に埋もれ体温を感じながらぎゅっと腕を回すのが好きだったのであってこういった形は本望ではない。腰から腹に掛けて回された姉の手にそっと両手を重ねながら不満を口にするとすぐ後ろにある相手の体に軽く寄り掛かって。)
ホント遥稀には敵わんわ…。いやっ、でもうちは後ろからこうするのが好きなの。(投げ掛けられた真っ直ぐな疑問にボソッと心の声を洩らす。正面から抱擁なんてしたら…ほら、さ。胸とかあたる訳だし…なんて不純なことを考えては出来る訳がないと結論づけて、やんわりと彼女の要望を断わるように上記を云い。すると、重ねられる手と己に寄り掛かる彼女にこれでもかという程に胸は高鳴り、望んでもいないのに顔に熱が集まる。ばれないようにと彼女の繊細な黒髪に顔を埋めれば良い匂いするな なんて考えながら静かに息をついて)
…わ、もうお姉ちゃんてば。髪擽ったいよ。
(正面から抱き合えないことに幾らかの不満は残っていたが大好きな姉に後ろからが好きなのだと言われてしまえば無理を通すのも憚られ、仕方ないとばかりに小さく息をついて。髪に埋められた相手の頭が髪から頬に微弱な動きを伝え少しだけ擽ったくて、困ったように笑いながらそれを伝えると小さく身をよじり。温かな部屋で近い体温に体を包まれて暫く、そんな状態なのがいけなかったのかはたまた学校での疲れがたたったのか、次第に緩やかな眠気を誘われ始めれば眠たげに瞳を伏せながら小さな欠伸をして。)
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