掴み所のない僕たち【赤司×カノ】

…久々に頭にきた(もう″それ″が日常と化してしまい、感覚が麻痺してしまう程前から始まっていたと言う事か。己も幸せな家庭に見られがちだからそれは表面だけ。子供を物と勘違いし扱われてきたから、彼の親に愛されたいと言う気持ちが痛い程分かる。己はそんな感情等に捨ててしまったけれど。そして相手の理不尽としか言えない母親の行為に、何処か己の中でぶちっと切れる音がして。ボソッと呟き。「大丈夫だよ。親が子を愛してないなんてある訳ないからね。僕が守るから」と冷たい目をしながらも笑顔を向けて)

え？それ、どういう意味…？(ふと相手の異変に気付く。自分に向けられたその目が酷く冷めているのだ。困惑した表情で相手を見つめながら上記述べる。「赤司くん？大丈夫だよ。僕はそれでも幸せなんだ。生きてるだけで幸せ。それがお母さんにとってはストレスでも僕を殺したりはしない。まだ愛されてるんだって、ちゃんとわかってるから。」初めて見た相手の表情に焦りが入る。このままだと嫌な予感しかしない。相手の腕を掴んで行動を制限させよう。)

…そんな感情捨てればいいのに(今は相手の真っ直ぐで純粋感情が酷く胸を突き刺す。大丈夫な訳ない、生きてるだけで幸せなんてそんな言葉相手の口から聞きたく無い。唯苦しむ一方じゃないか、己には無い純粋な感情に惹かれていたのに今不要な物にしか見えなくて。やっぱり感情なんて邪魔なものだ、なんて。思わず本音が零れて。「…いや、何でも無い。君のお母さんに何かしようとするつもりも無いよ。丁度いい解決策があるから安心してくれ」とすかさず言葉を紡げば何かいい案が思い浮かんだ様で優しく微笑み)

え…？(思わず耳を疑ってしまう。今のが相手の本音だとしたら、どう反応すればいいのか分からない。酷く動揺しているのが自分でも分かるほど、相手の言葉は意外であった。「解決策？…それでお母さんが幸せになれるなら…僕に教えて？」動揺は消せないが、このまま踏みとどまっているわけにもいかない。安心なんて出来ない。正直信じていいのかも疑っている。そんな状態でおずおずと相手を見つめて。)

冗談だよ、冗談。そんな吃驚しなくても(こんな冷めた冷酷な人間と知ったら軽蔑されるだろうか。嫌われるだろうか。相手の反応に普段通りの表情に戻しクスクスと笑みを浮かべて。「修哉は今まで通りで構わない。唯僕と一緒に学校に通ってほしい。」どうせ口で脅しても通用しない、それどころかまた彼への攻撃が増すばかりだろう。それなら金銭で解決するしかないだろうそう結論に至るしか無くて。裕福な生活が出来れば少しでも彼への理不尽な行為が無くなる…と言うかそういった交渉を考えており。此方と言えば金銭ならば使い切れない程有る為何ら問題は無い。きっと彼は拒否するだろうけれど。これが最善の策ではないだろうか。真剣な眼差しで此方も相手を見据え)

……いくら君の願いでもそれは無理だよ。(やけに真剣に話してくるものだから目を合わせて断ることはできなかった。「…心配してくれてありがとう。」と笑ってみせると、悪い空気に耐え切れず、別れを告げるように肩を叩く。取り敢えず今日は帰らなければ。もう時間も時間だ。笑顔を相手に向けたまま、「じゃぁね。また会えたら…。」と家へと向かう。)

…きっと断れなくなるよ(これが己からの願い出は無くて母親からの願いだったら断れないだろう。最初から断わられる事なんて想定内であるし、寧ろこれが狙いと言ってもいいだろう。相手を守る為であればどんな悪役にだってなれる、本音を言えば今すぐにでも彼の母親を問い詰めて彼の痛みと同じ痛みを味合わせてやりたい衝動に駆られてるのに。意味深な事を呟けば話し込んでいた為すっかり夜遅くになってしまった。「…ああ、じゃあね」と此方も別れを告げて家に帰宅し)

(わわーここからどうしましょうかー?)

ただいま。(家へと戻るといつもの光景。帰るのが遅かった事に苛立ちを抑えられないのであろう、虐待は今日も行われた。そんなことがあれば勿論夕飯も抜きだ。自室に籠り、ベッドで体育座り。消毒なんてしているだけ金の無駄遣いだ。きっと明日になると笑顔で僕を抱き締めてくれる筈。そう思いながらゆっくりと目を閉じて。)

(なんかカノが凄く可哀想な子になっちゃってすいません;;取り敢えず次の日〜に繋げます。絡み辛くてすいませんっ！)

…(彼に最低だと嫌われてももはや構わない。先程家に帰してしまったけれどきっと日常と化してしまった行為はこうして考えて居る間にも行われているのだろう。彼をあの家に帰したくない、けれど彼の意思で帰り明日には母親が愛してくれるだろうと儚い願いを持っている限りそれは出来なくて。いっその事帰りたくないと言ってくれたら、どれだけいいか。知ってしまった事実を見過ごす事など出来ない。明日には彼の母に交渉しに行こうかと、部活の練習メニューを考えつつ思って。勉強を終えようやく布団に入り眠りにつき)
…朝早くにすみません。修哉君の友人の赤司という者です。(朝目を覚ましご飯を済ませ身支度が出来れば、良く大量の紙幣を入れる為に使われる銀色のケースを手にすぐ隣。幼馴染の家のチャイムを押して)

(いえいえ、大丈夫ですよ‼︎此方こそなんだか病み司になりつつある様な…カノ君大好きなんですっ！←なんだか変な絡みで申し訳ないです)

ん…。(何やら話し声が聞こえる。きっとまた男でも連れ込んでいるのだろう。知らない男の声はもう聞き飽きた。聞こえないように毛布を頭まで被っては、また眠りにつこうか。)
〈母親side〉
あら、久振りね赤司君。今日はどうしたの？(久しぶりに見る姿に笑顔を向けては昔のように優しく話し掛ける。「ごめんね、修哉、まだ寝てるみたいだから。」と申し訳なさそうに謝り。)

(いえ！さすが…赤司様っっ‼︎←かっこいいっす！b)

お久しぶりです。(久しぶりの彼の母親の姿にやはり親子なだけに似ていると嫌でも思ってしまう。こんな優しそうな母親が子に暴力を振るっているだなんて誰が思うだろうか。今は胡散臭い笑顔にしか見えないが、此方も愛想良くにこりと笑い。「いえ、今日は修哉君にではなくお母様にお話があって伺いました」礼儀正しく会釈をして)

(そんな褒めても何も出ませんよ!←カノ君助ける為に必死な赤司です…わざわざお母様役までありがとうございます！)

私に？ここじゃあれだからね。何もないけど上がって？(相手をリビングまで連れ込むと、適当にお菓子とコーヒーを出し、ひと段落ついたところで椅子に座る。「それで、用事って何かしら？」と笑ってみせよう。)

(褒めなくても俺得過ぎて鼻血が…‼︎←はい！てことで暫くお母さんsideでいきますw)

はい、お邪魔します(お言葉に甘えて靴を脱ぎきちんと揃えてから相手の後へ着いていき室内に入り。「わざわざすみません。…その単刀直入に伺いますが修哉君からお母様から暴行を受けていると聞きました。本当…なんでしょうか？」銀色のケースを隣に静かに置き椅子に座ってはもてなしにひとつ例を述べ。彼が起きない内にと単刀直入に聞きにくいであろう質問をしやり)

(そ、それは良かった!カノ君を救わないと話も進められないですしね、学校一緒に通って青春したいですもんね！笑
よろしくお願いします。)

え…？修哉がそんな事を？(相手の言葉に思わず表情が固まってしまう。すぐに笑顔を作ると「嫌ね。暴行なんてしてないわ。あの子、昔からドジだからすぐに怪我しちゃうのよ。」と嘘を述べて乗り切る。笑顔を忘れずに述べるその姿は何処か苛立ちも帯びていて。)

…やはり誤魔化すのが上手ですね。昔からの付き合いなので彼がドジでは無い事知ってますし、怪我の痕も完全に打撲によるものでした。はっきり言いますが、僕が警察に友人が親から暴行を受けていると通報する事もできるんですよ？(当然ながら何ともありきたりな誤魔化しを述べてくる相手。最初から否定される事は分かっていたのだけれど素直に言っていたら少しは救い様があったというもの呆れ果てるばかり。冷めた目で相手を見据えては、不気味な笑みを浮かべては少しでも上手く流れを運ぶ為に少しばかり脅してみようか。不気味な笑みを浮かべて。「警察に調べて貰えればすぐに貴方が犯人だと分かりますよ？生憎隣の家の僕が毎晩母親が怒鳴り声をあげて子を怒る声がするなんて証言もできます。貴方だって牢屋には行きなくないでしょう？それに子供を失いたくないでしょう？」至って本気。冷たく低い声で訪ね)

……可愛くない子ね。此れで私の人生もまた狂ってしまうわ。(皮肉にも笑ってしまう。子供の癖に子供らしくない、不気味な奴だ。「それで？私にどうしろっていうの。」言い方的にはなにかしら考えがあるようだ。ここは乗ってやらないこともない、と自分のしたことを認め、相手に問いかける。)

…物分りの言い方で助かります。此方で必要な分だけ金銭の補助をしますので学校に通わせて上げて下さい。それと彼へ今までの行為を謝罪する事、そして暴行は二度としないと誓い彼をきちんと愛してあげて下さい。(思ったより物分りの言い方で助かった。少なからず罪を認めるのは手こずるかもしれないと思ったから。これで事が上手く運びそうだ。銀色のケースを机に置き開けて、びっしりと詰まった紙幣を見せまず一目の条件から順に述べていき。相手の回答をじっと待ち)

…分かったわ。それだけでいいのね？(目の前に置かれたお金を目の前に首を横に振るなどまずありえないだろう。あっさりと承諾してしまえば、「修哉もいい友達をもったのね。これからも修哉の事、よろしくお願いします。」なんて微笑んでみせる。…正直な気持ちは承諾したことを守れるかなんて二の次である。)

…はい、しかしこれは契約です。貴方が約束を破れば彼の意思関係無く今度こそ貴方を牢屋に居れますのでそれを忘れないで下さい。ああ、でもその前に僕が殺してしまう可能性もありますので約束は破らない方が身の為かと。(言葉では幾らでも何とでも言える、ましてやずっと彼に暴行を加えていた母親だ。素直に承諾を受け入れたと言っても信用には値する筈も無い。それに完全に相手に有利な条件であるし。これっぽっちも信じてなどおらず、最終確認と言った形で脅しと言うなの念押しをして。「学校の手続きは此方で行いますので、お母様の方から彼に言ってあげて下さい。それとこの事はくれぐれも内密でお願いします」と見せた銀色のケースをパタンと閉じて)

あら、そんなに信用はしてくれないみたいね。心配しなくても大丈夫よ。あの子は自分の事は自分で出来るから。(優しく微笑んでやると、椅子から立ち上がる。そろそろ帰って貰いたいところだ。とても気分が悪い。口にすることはないが、「ま、またいつでも遊びに来て頂戴。修哉も喜ぶと思うし。約束通り、暴力はしないわ。」と相手を急かすように一言。)

〈カノside〉
ん…まだいるんだ。(もぞもぞと布団から起き上がると今だに聞こえる男の声。上手く聞き取れないが、何処か聞き覚えのある声のような気がしてたまらない。ベッドから立ち上がると、部屋を出ようと扉に手を掛ける。)