悪くないかもね。 <BL>

か、可愛くなんかありません。
(相手が掴む腕が暑くなる。緊張か、あるいは照れか自分でもわからないが、相手に名前を呼ばれると恥ずかしくて視線を逸らして。“遠慮しないでください“という聞き慣れない相手の敬語に首をかしげて、“なんか違いますから、やめてください“と。相手の放つ好きという言葉に反応してしまい、“オレは、俊汰の全部、好きです“と消え入りそうな声で

俺から見たらそこら辺の女子とかよりよっぽど可愛い。
(自分が思っている事を其の侭口から出しては視線を逸らす相手を愛おしげに見詰めて。「…祐さん、好きですよ?」訝しげにする相手にくすっ、と小さく笑みを零しては頬杖をついて相手を見遣り、小さく呟いて。消え入りそうな声でも耳に入ったのか驚きに目見開いては苦笑へと表情を変え「あー…、祐さん大好き。」”此処じゃなかったら絶対に抱き締めてる。”と耐えている自分に若干自画自賛し乍内心呟いては相手に返して)

男に可愛いとか、普通言いませんよ?
(可愛いなんて言われる機会などなく、ましては相手に言われれば照れ隠しか上記を述べ、好きだ、と言ってくる相手に視線を向けると“…好き“と小さく呟き、酷く月並みな言葉だが、“好きだよ“と微笑んで。相手を抱きしめたくなるが人の目があるので、軽く相手の手を握り、“…帰りますか“と軽く問いかけて。“送りますよ“と

けど可愛いし…。
(惚れた弱みだろうか、と自己分析し乍相手へと返答しては仕方ないだろうと言わんばかりに笑って。「…ちぇ、たまには敬語で言ったらときめくかなって思ったのに。」普通に相手からの答えに満足げに微笑むも態とらしく唇を尖らせて。「あ、俺自転車で来てるから…、置いて帰る訳に行かないし。」握られ立てに視線を落としては自分も相手の手を包む様にして握り、相手の誘いが嬉しくても来た手段がある為に残念そうに返して)

可愛くなんかないです。
(むしろ相手の方が可愛いのではないか、と年齢差があるためにそうかんじて。歳だなぁ、と自分の老化にため息をつけば、“俊汰の敬語にはキュンとしましたよ?“とさりげなく、かつ素直に自分の気持ちを述べて。“それなら仕方ないですね“と残念そうに言うと、相手に手を握られたことで鼓動があがり、ドキドキすれば“明日のテスト作らないといけませんから、そろそろ帰ります“と苦笑しながら言うが、内心、もっと相手と居たくて

俺から見たら、ってこと。
(やはり男に可愛いは抵抗があるのだろうか、と他人事の様に考えるも相手の事だから事実なので仕方なしに言いくるめる様に述べ。珍しく素直な相手に目見開いては「…じゃあ学校で不意打ちとか?」とあらぬ計画を企む様な表情で尋ね。「…ほら、帰るんでしょ?」自分も相手と一緒にいたいのだがこれ以上居たら埒が明かないだろう、と眉下げ微笑めば握った手を軽く引いては人目を忍ぶ様にしつつ相手の手の甲にキスして)

な、なんですか、それｯ…
(相手に言われると、素直に恥ずかしくもあり、何故か嬉しくもなり、何とも言えない気持ちになれば顔を赤く染めて視線を泳がせて。不意打ち、自分がこれに弱いことを自分自身が一番理解しているが相手は知らないだろう。言うまでもなく、“不意打ちとか卑怯です“とまるで自分は不意打ちに耐えられるという姿勢で。人目を忍ぶように相手が自分の手の甲にキスをすると、“相手と居たい“という気持ちが強くなり、“お持ち帰りしちゃいますよ?そうゆうことすると“と

事実?
(何ですかと言われても、と平然と言って退けては頬杖をついて緩りと微笑みを浮かべたまま相手の戸惑う姿を眺めていて。相手の言葉にクク、と口元を手で少し覆っては「卑怯で結構。…大丈夫、バレてもフォローしてあげるから。」と笑っては何処か余裕もある様で。「俺が一人暮らしなら確実に先生を御持ち帰りしてるけどね。…明日学校あるのに泊まってってもいいの?」”お持ち帰り”と言う発言に上記を小さく呟いては少し考えてから、キスした後のまま少々上目気味で相手に囁きかけて)

可愛くないです。これが事実です。
(事実、とさらりと言った相手にやはり照れ隠しで上記を述べて。自分が戸惑っているのが手に取るようにわかる。なんて堪え性のない性格なんだ、と自分を責めて。相手のいうフォローが安心感のあるようには感じられなく、“いや、オレが自分自身をフォローしますから大丈夫です“と言って。“オレはお持ち帰りするがわですから、お持ち帰りはさせません“と一人暮らしをしている身なのでそう呟くと、“俊汰がいいなら、別に泊まってもいいですよ?“と答え

強情だなぁ…。
(認めようとしない相手に苦笑を浮かべるも諦めた様子で、散々からかえたんだしまあいいかと言った心境で。「えー…、俺要領はいいのに。」なんだかんだ世渡り上手な性格とずる賢さが功を奏してかそう言った事に関しては多少の自信がある様で。「む…。…俺は祐さんと一緒に居たいけど、祐さんは?」不満げに頬を膨らますがふと相手から素直な心境を聞いてないことを思い出しては自分の気持ちをいい、優しく相手に尋ねてみて)

だって可愛くなんかないですもん。
(相手が諦めた様子なので、“この話題はもう流しましょう“と軽く勝ち誇ったように相手に言って。相手が要領がいいことはわかる。だが、もしかして、万が一を考えると、やはり自分自身が自分をフォローしたほうがいいのではないかという考えに至り、だが相手がどんなフォローをするかにも興味があり、“じゃあ、お任せしますね“と言い。“オレは…俊汰と居たい…“そう呟くと、照れ隠しで目線をそらし

はいはい。
(軽く流す様に言っては微笑ましげに満足げな相手を見守って。分かり易い相手の事だからたまに学校でからかったら面白い反応が帰ってくるかもしれない、という期待と悪戯心が出てくるが最悪の場合を想定しては自分がうまくやらなければと考え「ん、頑張っとく。」とにぃっ、と笑ってみせ。「…ん、素直。じゃあ俺荷物取ってきたいから、一度俺んちに寄る?」子供を宥める様に口角を上げては言い聞かせる様に云い乍ら目線を逸らしてしまった相手の顔を覗き込んで)

子供みたいな扱いしないでください。
(軽く流されたことに子供扱いされた気分になり、上記を呟いて。相手のことだから、上手くフォローしてくれるだろう、と思ったが一応のことも考えて、自分も何パターンかフォローに対するフォローを考えておこうかと思考して。“頑張ってください“と相手を応援して。相手の家に寄るか問われれば、“自転車で来たんですよね?じゃあ、オレ、家に迎えに行くんで先に行っててくださいたと二人ぶんの伝票を持って立ち上がり

はーい。
(不満げな様子の相手にくすくすと笑い乍ら間延びした様な声で返事をして。フォローと言えど要は生徒や他の教師に見つからなければいい、見つかっても生徒であるならば或る程度口封じが出来る、等と相手の目の前では見せない様な姑息な考えを心の中で呟いていて。自分の分の伝票を持った相手にむっとした表情を見せれば瞬時に鞄の中から自分の食べた分の代金を財布から取り出しては立ち上がり、不意に相手に顔を近づけては「今俺と祐さんは対等なの。…今度こういうことしたら、人前だろうとキスするから。」と至近距離の侭囁いては相手の手に持っていたお金を押し付けて)

オレにとっては死活問題です。
(笑いながらいう相手に上記を呟く姿は、悔しいが本当に子供のようで、自分でもそれを理解して。見つからないようにする、つまり隠し事。自分は意外と隠し事が出来るのでバレる心配はない。ただ、相手に対する態度を明らかに変えるのは怪しまれてしまうだろうなぁ、と考えつつ、“まぁ、なるようにしかならないかな“という結論に至り。相手が至近距離でそう言えばお金を受けとり、“本当に高校生かよ“と相手の大人びた対応と行動に驚いて

分かってるって。
(子供子供言うが大して自分は相手の事を子供と思っている訳では無い為に緩やかに口角を上げては宥める様に頷いて。結局はその時に対応するしかない事を思っては自分が相手を守らなければ行けないという考えとなり。驚いた様子の相手を暫し見詰めるも直にふっと頬を緩ませては「…じゃ、先行ってるから。」相手の提案通り一度先に家に帰るのか握っていた手を離し、相手の頭をぽん、とだけ軽く撫でては其の侭ファミレスの出口へと向かって歩き出して。急いで帰って支度をしなければ、と外に出てから自転車に乗れば立ち漕ぎで自分の家へと走らせて)

わかりました。
(相手がファミレスを出るのを見送れば自分も会計を済まして車に乗り込み。長い時間ファミレスに居たからか、車内は驚くほど寒く、自転車で帰るのはもっと寒いだろうなぁ、と考えれば相手の家に向かい

(家に辿り着き鍵を開けて家へと入っていっても共働きの所為か家には誰もおらず、小さく溜息を吐くも直にでも来てしまいそうな相手の為に急いで自分の部屋へと向かっては大きめの鞄に着替えやら泊まりに必要なものを適当に突っ込んで。勿論明日の朝其の侭迎える様にと制服も鞄の中に詰め込んでは机の上に書いてあるメモ用紙に”友人の家に泊まってきます”と適当に書いては鞄と其のメモ用紙を持って居間迄行き、居間の机の上にメモ用紙を置いては相手が来るであろう外へと慌てて駆け出して)

(車内を温かくしておこうと車内設定温度を高くすれば相手の家につき、車の窓を開ければ“急がなくても良かったんですよ?“と明らかに急いだであろう相手に優しい口調で述べて

祐さん待たせるの、申し訳ないと思って。
(家の鍵をしっかりとかけ、直ぐに来た相手に安堵しては大きな鞄抱えて隣に乗り込むのは無理と判断した為か少々残念に思い乍後部座席へと乗り込んでは隣に荷物を置いて一息つき。余り相手を待たせる事が無くて良かった、と上記を述べて)