ぬし 2013-12-04 23:28:09 |
通報 |
──どうしたんですか?(何か言いたげな表情で此方を見つめ、頬に手を添えられればその手に自分の手を重ねてみる。そんなにまじまじと見られると流石に照れてしまう。そして、ゆっくりと抱き締められれば彼から離れたくないと言わんばかりに“嫌だ”と聞かされたかと思いきや、それは一瞬のことで後に“帰ろうか”と唇を寄せる。この矛盾は彼なりにまだ帰りたくないのだろうか、それとも自分と居る時間を大事に思ってくれているのだろうか。「──先生、どっちなんですか? ちゃんと言ってくれなきゃ分かりませんよ。」と困ったように彼に問いかけると、握られた手をさらに指を絡めて握り返し、自分の手を下にして彼の手共々口元に寄せればそれにやんわりと接吻してみせる。最近分かったことは、彼の矛盾した発言には何らかの意味が込められていること。それを自分はまだ良く解釈出来ずに悶えていること。だが、遠回しにも此方に何かを伝えようとしているのがなんとも意地らしく再熱させる。)
(/ありがとうございます!←)
__..ん、帰る。帰るけど、俺の所で今日泊まりますか、?
(帰ると言ったり嫌だと言ったり、自分でも手に負えない程の面倒くさい性格。こんなのでは直ぐに嫌われてしまうだろう。然しはっきりと物事を言えないのは昔からで。今更治せる訳もなく。不意に手に口付けされれば彼の柔らかい唇の感触が残る。微妙に温もりも伝わってこればお返し、と言うような口付けを丁度屈んだ彼の髪に落とす。指が絡み帰り道誰かに見つかると大変なので離そうかとも思ったがこれはこれで心地良い。そのまま既に片付けてあった己の鞄を持ち彼の返答を待つ)
──え、いんですか?泊まっても。(彼から意外な答えが帰ってくれば一瞬の躊躇もなく、ずいっと寄ってみせる。同時に今繋いでいる手の握るのを強めては少し興奮したような声で告げる。一緒に帰るだけでも、部屋にあげてくれるだけでも嬉しいことなのに、進展しているのに、泊まるだなんて考えてもみなかったことである。好意に存分に甘えて、是非お邪魔したいと答えは決まっている。「じゃ、行きましょっか。」颯爽と自分も鞄を腕に掛けて消灯をするや否や彼の手を引き、研究室を後にする。廊下は静まりかえっていて自分たちの声がじわじわと響いていた。ふと思いついたが、夕食はどうしたものかと眉間を寄せて一人考え込むと彼の顔を覗いて「せんせ、ご飯食べました?」と尋ねる。まだなら外食か、彼の家で…だなんて本物の恋人みたいで同棲しているようだ。いつかそうなったらいいな、なんて考えてしまう自分にもやもやしたものを感じつつ、じっとその整った顔を見つめた。)
__..一人暮らしってのは寂しいもんだからさ。
(大学生の頃から一人暮らしをしている己はどれだけ時間が経っても寂しさには慣れなかった。こうやって誰かを連れてきたり等数えれる程度しかない。久々の出来事に少し嬉しい気持ちもあれば好きな人と2人きりという恥ずかしい気持ちも。然し強く握られた手に"やっぱこの人とだったら一緒に居たい"と思う。「__...まだ食べてないです。何か家で作りましょうか。」帰り道歩き乍質問に答える。夜暗い為堂々と手を繋いでいられる。まじまじと視線を感じれば彼を見遣る。「__ちゃんと前向いて歩かないと転ぶよ。」己の顔があつくなっている事を諭されないように上記を述べる。偶に違う方向へと進もうとする彼を こっち、という様に軽く引っ張ったりして。暫ししては自宅に着き「__..どうぞ。」と扉を開け中へと促す。)
(/おわぁ…、一週間以上遅れた。。ダメもとで上げます。いや、もう、ほんと、今までよくこんな主にお付き合いしてくださってありがとうございます…。)
──そんなもんなんだ…、…ん?てことは先生もか。今日は寂しく無いですよ。(彼曰く“一人暮らしは寂しい”らしい。それをわざわざ自分に伝えると言うことは…、だなんて悪知恵しか働かない頭をしている自分はどうかと思うが、今はそんな彼が愛しい。好意を受け入れられてから、多分自分にしか見せない彼もあっただろう。そういうのが何より嬉しいし、立場的に不利なのに頼ってくれることが自分の存在を知らしめている。二人で手を繋ぎ、夜道を歩く。「作ってくれるんですか? 御馳走様です。」夕飯を作ることをさらっと予告するあたり一人暮らしが長いと見た。彼に任せっきりで、世話になるだけってのも申し訳がなく後々「なんか、色々すみません。 ご飯まで……、あの、俺に出来ることなら手伝いますよ。」と加える。彼を横目で見ていたことを悟られ、注意されればくすくすと笑みを浮かべて「はい、せんせ。」と耳元に顔を寄せ返事をする。暫くして着いた彼の部屋。高鳴る鼓動を抑えつつ、一歩踏み込んでは「お邪魔します。」と一声。そして、何かを思い出せば、彼の方を向き「先生、おかえり。」となんの前触れもなく言ってのける。一人暮らしの彼に“おかえり”と迎えてやりたいと少なからず思うし、少しでも喜んでくれるといいのだがと小さな期待を込める。)
__...ん、ただいま、です。(家に着けば久々に聞いた"おかえり"の言葉。一人暮らしが長かったせいかその言葉を言われるのに慣れていない。暫し返事の仕様に戸惑っているも普通に返せばいいと気付き上記を呟く。隣に立っている彼が今愛している人。何故か不意に彼を見遣っては思う。慌てて視線を逸らし靴を脱ぎリビングへ。研究室は汚いけれど家の中は綺麗にしている方だと思う。「__..適当に寛いでて下さい。」己は早く御飯を作ってしまおうか。鞄だけリビングに置けばキッチンへと立つ。取り敢えず服を汚したくはないので仕方無くエプロンを付ける。冷蔵庫の中をみたりして何を作ろうか考えて。「__..高崎君。何が好きですか ? 」考えるより聞いた方が早い。結局彼に率直に尋ねる。)
(そのダメ元に応えてあげた。←
なんとなく、
おかえり。)
──へぇ、綺麗。研究室との差はなんなんですか。(彼の部屋に初めて上がる。先程の“おかえり”を当たり前のように“ただいま”と返すものの慌ただしく部屋の奥に足を運ぶ彼を見て安堵の表情。此方も一歩踏み出せば、よく知っているあの研究室とは違って中々片付いていることに気付く。彼の後を着いて回り、「はーい、待ってまーす。 …え、何が好きですかって、先生が好きー、なんてね。 好き嫌いは対して無いので、先生が得意なものとかでもいいですよ。」ふざけた発言をしつつも、彼に選択を委ねた。そして、意外なまでにエプロンを付けた格好で調理をするのかと凝視する。その姿はまるで新妻…、のように見えてしまった。かかさず、鞄の中からスマートフォンを取り出して写真撮影を無断で行い、彼の元に行き「似合いますね、先生。」と此方としては大いに誉めているつもりで声を掛ける。)
(/わー、ありがとうございます。。感謝です!←
_..それを言わないで下さいよ。(予想的中。彼が研究室と比べて発した言葉。その言葉には苦笑いが零れる。研究室が何で汚くなったのかは覚えがない。いつの間にか汚くなっていたのだから。いい加減研究室を片付けるとするか。そう決心する。此方から質問した答えに呆れた様に笑みを向け受け流す。「_はいはい。なら簡単にオムライスでいいですね。」得意という程得意ではないがそこそこの自信はある。早速作り掛かろうとするも不意に聞こえたシャッター音。恐る恐る彼の方へ視線を向けると此方に向けられたスマートフォン。「_..はい。」隣に来て似合うと言う彼に片手を差し出してはスマートフォンを渡せと言う様に見遣る。エプロン姿の写真なんて早く削除してほしい。彼が渡さないなら無理矢理にでも奪ってやろうという覚悟で。)
(いーえ。
──やー、だって謎過ぎて。(何故研究室だけあんなに物が沢山あるのかと考えたが、中々私物を持ち込んでいたりするからなのだろうか。分かりかねるがこの際自宅が綺麗であれば問題ない。「え、無視された。 まあいいや、オムライスとか先生案外乙女ですね。可愛い。」おふざけが少々過ぎたようで、何もなかったかのように流されてしまった感情表現。どうやら彼はオムライスを作ってくれるらしい。「え、やですよ。どーせ、消すんでしょ?そんなのダメ、ってことで渡せません。」不意に差し出された手。だが彼は先程の写真を消すつもりであることを悟れば断固拒否。図体には合わないかわいこぶったように頬を膨らませて腕組みしては以上を。)
(/では本体はどろんしますー。)
_..それは俺だって思いますよ。(彼が謎だと言う様に己でも謎だ。取り敢えずそれを追求する事もあり片付けてしまおう。近々実行するか、と再び思う。"無視された"そう述べる彼に少し申し訳なく思ったのか苦笑いを零す。然し後に"可愛い"等言われるとオムライスから変更しようかと考えるもなかなかいいアイディアが浮かばず。「_そんなこと言うと何にも作ってあげないですよ。」と意地悪ぽく述べる。片手を出したのにも関わらずスマートフォンを渡そうとしない彼。これはもう無理矢理奪うしかないと決める。恋愛経験無いせいか不慣れだけれど彼に近付いて首元に腕をまわす。指を首後で交差させては至近距離にある彼の顔。恥ずかしさを必死で隠しじ、と見遣る。「_..高崎君。…す、好き、です。」緊張しているのか噛み乍前記。彼が油断したところでスマートフォンを奪ってやろうという作戦。)
じゃあ、お片付けしてくださいよー。(抑揚付いた声でそのように脳天気に告げてはくすくすと後々笑みが混じる。勿論自分も手伝う気は満々だ、というのも、自分もあの研究室によく足を運ぶからである。彼から意地悪な発言を繰り出されると軽はずみな言葉を掛けたのを反省してきりっとした眉尻をやや下げて「嘘ですよ。嘘ですから作ってください。」とねだる。彼には適わない。今の時点でもう尻に敷かれることは目に見えていてそんな自分はやはり彼に甘いのだと自覚する。突然自分の首に腕をかけて告白する姿に翻弄されつつも、目をぱちぱち瞬き、これまでの会話で何故このようになったのかを整理する。すると、中々彼の考えていることは分かりやすく、此方も乗るような素振りを見せる。「俺も好きです。それと、そろそろ昂って呼んでくださいよ。」と今にも触れそうなくらい顔を寄せて首を若干傾けて唇を寄せる。勿論、スマートフォンはがっちりと手の中にあり、反対の手は彼の腰に添えて、エプロンの紐の結び目をころころと指で転がす。)
_...その内しますよ。(彼にまで片付けた方が良いという様に告げられると分かってるとでも言う様に何度も頷いて上記。片付けは嫌いではないが面倒くさい。況してやあそこまで汚さが進行してしまうと余計やりたくなくなってくる。そんなことを考えていると無意識に溜息が漏れてしまう。「_..冗談ですよ。とびっきりのオムライス作ってあげますよ。」子供の様な言葉を発する彼。思わず笑みを零して前記を述べる。己の作戦通りと思っていたのにも関わらず唇を寄せらる。突然の事に思わず己の唇を片手の甲で抑え視線を逸らす。然も片手が既に腰にある。"やられた。"肝心のスマートフォンはしっかりと彼が握っていて取ることは不可能に近い。「_..嫌です。呼んでやんない。」こうなったら拗ねてみせる。名前で呼んでと言ってくる彼に前記を述べて顔を逸らす。)
──って言ってしないんですよ。俺も手伝いますよ。(溜息を零す姿に、あまり気が進まないのだろうと察して以上を告げる。でもこれは自分にもメリットが有る。彼と時間を共有するというだけだけれども。機嫌が戻ったのか、子供扱いされているのか分からないが嬉しそうな表情を晒して頷く。彼の手料理を食べる日が来るとは思いもしなかったが自分は幸せ者だと再認識する。此方が提案したことになんの躊躇もなく、断られてしまえば気を落としつつも、まだ刃向かうように負けじと追い打ちを掛ける。「──そこは呼んでくれないと。俺だって傷つきますよ。」言葉とは正反対に、背けられた顔の輪郭を腰を這う手で捕まえて、無理矢理に此方を向かせる。寂しげな表情をする筈もなく此方の欲だけたぎらせて、先程塞いだ唇に舌を這わせてそのまま咥内に押し入れる。二人きりの空間が出来ると大概がつがつと引っ付く癖はそろそろ直さないといけないと思っても、自分のことだけ考えてほしいと思ってしまう。じわりと束縛や強要を植え付けてしまうのは逃がさないようにするためで、依存するように仕向けたいが故にする行為なので。)
_..ん、なら頑張ろうかな。(彼が手伝ってくれる。そんなこと思ってもいなかった。それなら少しはやる気が出てくる。頬が緩み乍上記を述べ。早速料理を作ろうと取り掛かりたいのだがいきなり塞がれる己の唇。"傷つく"とか言っておきながらそんな様子は全く伺えない。何時もとは違って温かい彼の舌が己の咥内に偲び込んで来る。その感覚におかしくなりそうで一気に身体が熱を帯びる。どうすればいいのか分からず顔を逸らす事も出来ずただ彼の首後に回した腕をするり、と彼の腰へと滑り落ちる。「_..ん..っ、こ..ッ」少しの隙間から彼の名前を呼ぼうとするもそれすらも言えず。気付けば己からも彼を求める様に舌を戸惑い乍も彼の舌に触れたりして。)
はい、決まりー。(彼が研究室の片付けを前向きに考え始めたのを察して会話を終えた。此方からの突然の口付けに差ほど抵抗を見せない彼。小刻みに、舌が触れ合っているのに彼が自分に合わせてくれているのだと気付けば愛おしさが増す。吐息混じりに彼が何か言葉を発していることに気が付けば、銀糸を引きながら彼の唇から遠退く。「──何、なんて言ったんですか?」事の発端であるスマートフォンをポケットの中に閉まって彼の頬にその手を添える。愛おしそうに見つめては彼の言葉に耳を傾ける。ここで聞きそびれたら、お預けをくらってしまう。そんな気がして鼓動を高鳴らせた。)
_..っ、何にも言ってないです…ッ。(口付けが終わり彼が離れる。少し寂しい気分になれば無意識に彼の唇へ視線を向けてしまう。何を言ったかと聞かれれば視線を逸らす。名前で呼ぼうとしていたなんてバレてしまえば彼は調子に乗ってしまうに違いない。「_...あ。ほら、お腹空いてますよね?早く作りますね。」二人きりの部屋だからか甘い雰囲気になってしまう。それを無理矢理振り払う様に話を逸らす。まだ何にも準備なんてしていないのにこんな事をしていては夜中になってしまう。己は御飯抜きなんて慣れているが彼にはそうさせる訳にはいかないのに。なんて考えるも頬に添えられている彼の手を振り払うことは出来ず唯彼を見遣る。)
──そうですか。(此方の問いに答えが返る。ただの思い違いだったのだろうか、特に何も言ってないとのことで期待が見事に外れる。自分ばかりが必死なのではと黒い考えが芽生え始める中、それを遮るように話題を変えて、夕食の準備に取り掛かろうと言葉を交わす彼からゆっくりと手を離しては「確かに、腹減りましたね。んじゃ、お願いします。」と此方も切り替える。何かとはぐらかされてしまっているが、しつこくするのも彼に嫌われてしまうかもしれないというリスクがあるため、余裕の有る風に装う。内心寂しい面もあるが、まだまだ時間は有るわけだし急ぐこともないとキス一つで簡単にたぎらせた心を落ち着ける。ソファーに一人ぼんやりしながら以上の思考を巡らせて彼が夕食を作るのを待つことにした。)
_..直ぐに出来ますからね。(案外素直に離れた彼。少しだけ悲しい感じがしたものの己からそういう風に促した事には変わりない。仕方無く調理に掛かる。余ってた御飯を取り出しケチャップや卵、玉葱等を切ったり炒めたりし始める。換気扇をつけているも匂いが凄くしてくる。不意にソファに居る彼に視線を向けると先程とは違って何処かおかしい。先程の事を気にしているのか。それならそうとはっきり言えばいいのに、と思っては笑みを零す。綺麗に皿に乗せては"出来た。"と。「_..昴、君。出来ましたよ。」皿を両手で持って彼の元へ。彼の機嫌が直るように名前で呼んでみたものの実際凄く恥ずかしい。彼と視線合わせる事が出来ず彼の隣に立ち竦んだままで。)
(──エプロン姿でキッチンに立つのをちらちらと彼に気付かれないように気になって見ながらかれこれ数分。“すぐにできる”と言われてから本当に直ぐに彼がオムライスを拵えてきた。テーブルに置く際に“昂君”と呼ばれた気がしたのは気のせいだろうか。また自分ははっきりしないものに踊らされて…、否、今回はきちんと彼の口元がそう象って開くのを見た。確かであることを確信したのち、ふっと一人嬉しそうに笑んで隣に立ち竦む彼の手を取り“座って”と言わんばかりに引っ張ってみる。「すっげ、美味しそうです。 ありがと、玖遠さん。」とわざとらしくも此方も彼の名を呼んでみた。彼からは呼び方に付いて一切指摘を受けないため、不自然かもしれないが、それくらい許してくれるだろう。何かと甘えてしまうのは自分の方で彼を困らせるのも自分。振る舞わすのも。それでも嫌がってはいないと安堵をするのも自分であった。)
_...いや、そんな。…どうも。(立ち竦んでいれば彼に腕を引っ張られその拍子に彼の隣へと腰を下ろす。彼は力が強い。己では負けてしまいそうだ。なんて思っては不意に名前を呼ばれる。そんな事は慣れていなくて暫し固まるも言葉を詰まらせ乍も何故かお礼を述べてしまう。"玖遠さん、か。"何処か嬉しそうで頬が緩んでしまえば諭されないように顔を伏せる。ちら、と彼を見遣っては目が合ってしまう。「_..は、早く食べて下さい。」己にとっては上手く出来たと思う。ふと己を見ればエプロンしたまま。恥ずかしく思い急いで後ろに腕を回しては結び目を解いて。)
トピック検索 |