主 2013-11-23 22:51:07 |
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駄目です!司さんは俺からのがありますから、其方をどうぞ!
(一個くらい、なんて言い出す相手にぎょっとして渡さないとばかりに紙袋を握る手に力を込め力強く否定し、チョコが食べたいのなら自分が用意した物があるから其方を、と用意していた事を勢いで思わず言ってしまい。相手の笑を見て安心し駐車場へと辿り着き、エスコートする様に扉を開ける相手に少し驚いた顔をするも直ぐにすまし顔になり「此れ位、自分で出来ます。」と淡々と告げて乗り込むも、自分より疲れているであろう相手に運転してもらうのは毎回申し訳なく思っており免許を取れる機会があれば取りに行こうと考えていて。
…なんだ、御前からくれんのか。
( 相手が何故そんなに強く否定するのか嘘だとしても分からないが、相手が自分の為にチョコを用意してくれたという事を聞いてははたり、と驚き混じりに瞬きするも何処か嬉しそうに微笑みを浮かべ、其れならば其れで十分だろうと。淡々と返されるのは慣れた物で、静かに肩竦めるも助手席側の扉を閉めると運転席側へと向かい車の中へと乗り込んでは相手のチョコを楽しみに車を自宅の方へと進め始め。街は何となく浮き足立ってる様にも見え「…何処もバレンタイン一色だな。」とちらりと窓の外を見ながら呟き )
…有りますよ。愛情たっぷりでとっておきの。
(うっかり言ってバレてしまったが素直でない自分はきっかけがなければなかなか渡せないだろうと踏んでは此れで良かったのかもと思い直して。バレてしまったものは仕方ないと気恥しそうに視線を逸らし乍も特別に用意していた事を打ち明けて。帰ったらチョコを渡そう、喜んだ表情が見られるだろうかと渡す側であるが楽しみにしており相手の発言に窓の外を意識して見ては相手が言う通りで「そうですね、ハートや赤やピンクが沢山。」と目に映る景色を微笑ましげに眺めて。
怜士の愛情たっぷりなんて大歓迎だな。
( 素直でない相手が其処迄言う等珍しく、それで居て愛らしい其の言葉と仕草に柄にも無くときめきを覚えてしまい。既に社員から貰ったチョコ等白状乍頭から除外されてしまう程に楽しみな其の物に嬉しげに目細めてはにやけるのを精一杯堪えて。窓の外に移る景色を見乍やはり何処もカップルで溢れている様を見ると相手とこうやって二人で家に帰るのもなんだか何時もとは違う物に思えてしまい、何となく無口になっては家へと帰る車のスピードを安全の範囲内で早めて )
当たり前でしょう。
(チラリと相手の方を見ては自分からチョコを貰えると聞いて此の表情を浮かべる相手に"こんな事で嬉しそうに"なんて思うも悪い気は全くせず寧ろ此方も嬉しく思えるくらいで。一応は手作りの物を用意しておりと"歓迎して貰うのは当然だ"と言う様に偉そうに告げるも喜んくれている様でほっとして。黙り込んでしまった相手に首を傾げて見るも疲れているのだろう、沈黙も苦ではないし大人しくしていようと僅かに心配しては今日は疲れが取れるように風呂には其れに効く入浴剤を入れようと考えていて。
はは、えらい自信だな。…まぁ御前のチョコさえあれば十分だな。
( 偉そうに告げる相手も此方からしたらえっへん、と言ってる様な子供の様にも見え、何処か微笑ましげに見詰めては有り難くその好意を受け取る事にし、毎年一つ相手の手作りを貰えれば其れで十分だろうと思い直し無意識に穏やかに頬を緩ませ。黙り込んでしまう自分に合わせて相手も黙ってしまい、静か乍落ち着いた車内の雰囲気に安堵しては漸く家に辿り着き。車を駐車場の場所にとめては「御疲れさん。」と一応我が家のある場所に帰ってきたのもあってか隣で黙っていた相手に微笑みかけ )
勿論です。…チョコ一つ位で、だらしない顔。
(相手への愛情には自信があるし出来栄えも自分の納得いく物で自信たっぷりだと言う様に大きく首肯いて。毎年の事乍、自分からのチョコ一つでこんな表情をする相手を単純過ぎるなんて思うも楽しみにしてくれている事に照れくさく、眉間に薄く皺を寄せてむにっと相手の両頬を摘んでは照れ隠しに述べて。静かな車内で何時の間にかぼーっと外を眺めていて、家に着いた事に気が付けば微笑みかける相手に「司さんこそ、お疲れ様でした。」と微笑み返し、車から下りる為に助手席の扉を開けて。
んだよ…、御前のしか期待しないって。
( 相手が其処迄言うのなら今年もさぞ綺麗な物が貰えるのだろう、と楽しみにして更に表情を和らげるのだが、其の顔をだらしないと言われてしまえば身も蓋も無い訳で。少し不満げに唇を尖らせてみるも両頬を軽く摘まれてしまっては何も言えず、無意識に何時もとは逆の様な状態になってしまっては僅かに頬を膨らませて。本当の家にはまだ歩かなければならないが相手の微笑みに元気を貰っては自分も鞄を持って車から降り、助手席から降りてこちらに来る相手に微笑みかけては階段の方へと歩き始めて )
ふふ、分かってますよ。
(先程からあげる側なのに喜ぶ様な言葉を貰ってばかりだなんて思い乍何時もとは逆に頬を膨らませる相手見ては穏やかな表情をして笑い、摘んでいた頬を離し柔らかな笑みでそんな事分かっていると告げて。"行くぞ"と促す様に微笑みかける相手へ視線を合わせては隣に並ぶ様に歩き「鞄、持ちましょうか?」と相手を見上げては疲れていると思い込んでいる為か何時も以上に相手を気遣って。
分かってるなら良い。—…ん?大丈夫だが…。
( 案外痛くは無いものの手を離してもらえばなんとなく片頬を手で擦り、急に機嫌の良くなった様子の相手を不思議そうに見詰めて。隣にやってきた相手をちらりと見ては何時もは言われない一言にはた、と瞬いては遠慮がちに断ってみては何時もより気を遣う様子の相手に困り顔で「…どうかしたのか?」と歩いてエレベーターの方へと向かいつつ問いかけ )
…期待、してくれてたんですね。
(不思議そうに見詰めてくる相手に機嫌が良くなった原因を明かす様に笑みを浮かべた侭嬉しそうに述べて。相手に付いてエレベーターへと向かい乍困り顔の相手を見上げ「…お疲れなんでしょう?車の中で余り話さなかったですし…。」と心配そうに問いかけ返して。
…嗚呼、そう言う事か。してたに決まってるだろ。
( 不意に嬉しそうな声に言葉の意味を考える様に少し訝しげな表情をするが其の意図を理解すると納得の行った様に小さく頷いては、仕方ないなと言わんばかりの表情で頬を緩ませると毎年相手からのチョコを期待している事をはっきりと言って。心配そうにしている理由が分かってしまえば其れが二人っきりの車内に時期的な物を感じて柄にも無く緊張した、等とは言い辛く一瞬言い淀むと「あー…、…疲れてる訳じゃない。いや疲れてないとは言わないが…。」と煮え切らない答え返しつつエレベーターについてはボタンを押すとタイミング良く開く扉に乗り込んで )
…これからも、期待していてくれますか?
(はっきりと答えてくれた事に胸を打たれ満足気に微笑んで返してくれるであろう返事は予想がつくものの態と尋ねて期待の眼差しを向け。あやふやな返答をする相手を眉を寄せて不思議そうに首を傾げて見詰め「…言っている意味がわからないんですが…。」と分かり易く言えと促す様に告げては丁度来たエレベーターに乗り込み。
…分かってていってるだろ、其れ。…当たり前だ。
( 満足げな其の表情と普段の行いから恐らく自分の言うであろう言葉を分かっているだろう、と確信気味に呆れ混じりに呟くが其れでも相手に甘い分仕方なさそうに微笑んでは相手の頭に手を伸ばし、ポンと一回撫でて手の平を相手の上に置いては述べ。追求する相手横目にエレベーターのボタンを押して自分達の自宅のある階へと向かうが何とも言えず、言うのには勇気やら度胸がいるのか中々言えず「…何でもない、あんまり気にするな。疲れてないから。」と端的に述べて視線を逸らし )
ふふ。…なら、期待に応えられる様に毎年頑張らないといけませんね。
(分かっていて聞いた事を肯定する様にクスクスと笑みを浮かべては、ふふんと得意気に告げて。相手の返答がこれからも一緒だと遠回しに言ってくれている様で頭にある相手の手の平の温かさを感じつつ穏やかな表情でいて。相手が自宅の階のボタンを押すのを確認しては告げられた言葉に「…疲れてない事もないと言ってましたよね?俺に隠し事ですか?」と本当は疲れているんだろうや、何か隠されているのではと黙っていた理由を話してくれない相手に納得がいかず引き下がらずに質問を繰り返して。
ん…、じゃあ毎年待ってるけど無理はすんなよ。
( 得意げな言葉に微笑ましげに思いつつ穏やかな其の表情に此方も頷き、其れでも無理は余りして欲しくないのか相手の事を気遣いつつこれから先も相手のだけ期待していれば良い、という安心感に頬緩ませて。珍しく食い下がる相手にう、と言葉詰まらせては「隠し事じゃなく…、…ほら、扉開いたから行くぞ。」なんとか言い訳しようとするが何も言葉が出ず、タイミング良く開く扉に便乗しては咄嗟に相手の手を取り自分達の部屋の方へと歩き出し )
大丈夫ですよ。…それより、他の女性からのとか受け取ったりしないで下さいよ?
(自分を気遣ってくれる相手の優しさを受け取り無理したりしないと薄く微笑んだ侭小さく首肯き、ふと相手は優しいから女性からの贈り物を良心から受け取ってしまうのではなんて考えては心配と嫉妬心を抱き事前に注意しておこうとビシッと相手へと人差し指を向けてじっと見つめて告げて。言葉の続きを聞きたかったのだがタイミング悪く扉が開いてしまい有耶無耶にされてはむすっとあからさまに表情に出して相手の背中を見つめ、黙った侭手を引かれる様に付いて歩き乍余り無理に聞き出すのも良くないかと思い直してはこれ以上はよす事にして。
受け取らない、現に今年だって一個も持ってないだろう?…お前こそ、他から貰ってきたりとかするなよ?
( 真実を言えば毎年受け取らない事により何時の間にか他の女性社員も誰か相手が居るのだろうと渡さなくなったのだが、持っていない事を見せつけるかの様にひらひらと両手を振っては逆に相手も女性やら自分から見たら愛らしい見た目から男からも何か貰いそうで若干心配になっては相手の目をじっと見て注意しておき。黙ってしまった相手の方を見るのも何となく気恥ずかしくなっては其の侭相手の手を引き自宅へと歩いていけば自宅の扉を自分の鞄から取り出した鍵で開け、扉を開けてやっては相手に先に入る様扉を支えてやり )
そうですが…。…俺だってしませんよ、ああいうのは一つ受け取ってしまうと押し寄せてきますからね。丁重にお断りしています。
(確かに、と見せ付ける様に両手を振る相手をまじまじと見て。逆に注意されては一つ受け取ってしまうと便乗されてしまい後々面倒になる為断っていると少し話がズレている様にも思えるが誰からも受け取っていないと言う事を伝えたいようで、注意されなくても分かっていると言いたげに見詰め返して。また黙ってる、と再び言葉を発しなくなった相手が気掛かりでいて、自宅の扉の前へと来れば鍵を開けて先に入れと促す様に扉を支えてくれている相手に「ありがとうございます。」と礼を述べては玄関へと入って。
…相手が居るからって断っとけ。
( 何とも曖昧な言い方に毎年用意する人間が居る事を今更ながらに気付いては自分の様に言われる事が無い様に周りにもそう言えば良いのに、と言わんばかりにむっとした表情で眉寄せては貰っていないにしろ何処か危ない相手に一言述べ。相手が其処迄心配してくれているとは知らず、相手が玄関へ入っていった後に自分も扉から中へと入っては一息付き扉を閉め。さっさと堅苦しい服から私服へと着替えよう、と靴を脱いで家の中へと上がっていき )
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