日吉若 2013-11-08 02:52:31 |
通報 |
もう一押しだったか、惜しかったな。
(相手の反応に機嫌を良くしからからと笑って、「今度は完全にオトすぜ」と口ぶりは冗談めかして一瞬ぎらり目を光らすもその場では深追いせず、握ったまま手を下ろすと無為に揺らして)
いやいや、男やなくて女オトしたらええやん…っちゅーか、この限られた時間の中では俺は自分のモンやけどそれ以外やと自分のモンとちゃうやん?(「ほら、ファンの子とか沢山おるやん」とギラついた瞳に一瞬怯みかけるもやはりお得意のへらへらした笑いを浮かべて)
む、ぐらついたと思ったがそうでもねーみたいだな。
(理解させたいのかそうでないのか意図が不明な独り言を相手見つめて呟き。「俺はファンの皆の物、なんつーアイドルみたいな事を言うつもりはないぜ」と見慣れた底の浅い笑顔を認めると握った手に力を籠めて)
なっ…え、ちょお…ホンマどないしたん跡部(流石に敏感に雰囲気を察したのかモゾモゾとカーテンから出ようとするもうまい具合に絡め取られるばかりで諦めたように肩を落とし)
どうもこうも俺様は至って普通だが?
(顔から笑みが退いて焦りだした相手を見れば思わず口元が緩んで。調子に乗ったのか身を寄せると相手の方が若干背が高いのを再認識して少し意地を張り、手を握っていない手で唇を指でなぞって笑みを深め)
ん、ぅ…!?いや、普通ちゃう普通ちゃうそれ普通とは言わへん(日吉と言い跡部と言い彼らはどうしたのか思いながらなぞられた唇の刺激にキュッと目を閉じながら「こ、これ新しいギャグかなんかやろ!」と無理やりなこじつけを早口で喋り)
ほお、何でそう思うんだ?
(興味津々に眉上げれば下から相手の顔覗き込み尋ね、「俺はこんなに真剣なのにお前ときたら…」とまるで自分が被害者の如く芝居臭くぼやいて)
なんで、て…さっきから言うとるやんか男同士やで?(ないないと大きく横に振り「いやそないに落ち込まんでも…」と僅かに動揺を見せ)
今だけは俺様のもんだって言ったのはお前だろ?
(続けて問えば動揺した相手に付け込めるとでも思ったのか相手の言葉を持ち出して。唇の延長線上にある相手の頬を静かに撫でればより近くまで顔と顔の距離を縮め)
言質を取るやなんて卑怯や…(撫でられれば少し驚くも確かに、と頭の片隅で思いながら間近で見る顔に「これやもん、女も寄るわなぁ…」なんて皮肉を述べ)
…聞かなかったことにしよかそれ(意味深な微笑みに濁すように笑ってやると「いや、それでエエよていうと思えるんやったら自分なかなかのツワモノやで」とカーテンを引き剥がそうとし)
断られるようならまだ帰す訳には行かねーな。
(ぎゅ、とカーテンの端を巻き込むように相手抱き締めて「俺様のものなら言う事聞けるだろ、アーン?」と口元は相変わらず弧を描いたまま告げるが目は笑っておらず、僅かに焦り滲ませて)
なっ…ちょお、冗談もほどほどにせえって跡部…!(「なんでお前が焦ってんねん、俺が焦りたいっちゅーねん…」と相手の視線に困った笑みを浮かべ)
冗談?こんな時にかましてる余裕なんかあるわけねーだろ、やっと掴んだチャンスだ…偶然にしても、みすみす逃すような真似出来るか。
(押しに押してものらりくらりと避けられるばかり。機会を伺っていたところ舞い込んできた予想外の偶然、これを使い損ねればもう後はない。許可は得られずとも、無理やりにでも奪ってしまえば此方のものと顎にするりと手を移動させ、口付けしようと顔寄せて)
…愛してる。
(最後にぽつり、と零せば軽く触れるだけのキスをして、そのまま添えた手も寄せた身体も元通りに離し。「俺様は紳士だからな、今日はこれ位にしといてやる」とカーテンを開き振り向きざまに告げて)
今日はなかなか有意義な時間を過ごせたな。何ならウチの車で送って行ってやってもいいが、どうだ?乗って行くか?
(完全に日が沈みきって、グラウンドのライトや他の教室からの明かりのみで照らされた薄明りの教室。ポケットに手を突っ込みながら誘って)
どうだ?って聞いとるけど、拒否権あるんそれ?(なんて笑えば「ほな、頼もか…」と頷いては外を眺めると心なしか何時もより表情が緩み)
トピック検索 |