打ち止め 2013-11-01 18:35:18 |
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(じゃぁ、やらせていただきます☆)
ただいま、
(玄関を開けると、冷たい空気が流れてくる。)
(壁一枚はさんだ距離に誰かいるのだというのに、誰もいないと錯覚するような、そんな。)
(一方通行は杖を握っていないほうの手で首をひっかいた。その病的なまでに白い首から赤い血が流れる。割と強く抉ったらしく、じくじくとした鈍痛をもたらした。)
(今日の“仕事”で全身に染みついた濃い血の匂いと自分の血の匂いが混ぜかえって、吐き気がする。)
(殺すのは、もう慣れた。けれどこの後に残る匂いだけは、まだ慣れそうにない。)
(とどめを刺したのは、今日は自分とムーブポインター彼女がとどめを刺して回った。)
(能力と杖に内蔵されたマシンガンを使ったとはいえ、手に残る反動と、トリガーの感触。そして目の前で踊る、物言わぬ人の身体)
(仕事だと割り切ったつもりだった。けれど、こうして彼の「希望」の元に帰って来てしまえば、どうしても自分が酷く異質に見えて、)
……お邪魔します
(ただいま、だとさんざん言われ、この頃やっとその言葉に慣れたというのに。)
((結局、本質は変わらねェンだよ))
(電気もついていない中、血の匂いを纏ったまま彼は自室へ向かう。「仕事」の事はあの少女は知らない。ばれないようにと再三の注意を払ってきた彼だったが、今日は何故か疲れていた。今すぐ眠りたい、とベットの上に転がって、そのまま眠りについた。)
(捕捉:原作通り、打ち止めちゃんは「仕事」の事を知りません。時系列的には16巻とかあたりだと思います。一方通行さんは豆腐メンタルです。原作よりもぐずぐずです。取扱いにご注意ください(笑))
ただいまだって何度も言ってるでしょってミサカはミサカは叱ってみたり!お帰り!
(パタパタと玄関口にむかうもすでに相手はおらず不思議そうに首を傾げて部屋に向かい扉をノックする)
一方通行…入るよー…?
…っ⁉︎一方通行!どうしたのその怪我ってミサカはミサカは心配してみたり!ほら、手当て…!
(あたふたとするも肝心の彼は起きずにそのまま深い眠りについたまま。どうしようかと考え抜いた結果、寝かせたままの状態で手当てを進め)
(うわぁぁ!私まで小説風に…!しかも低クオリティ…!豆腐メンタル一方通行かわいいですはい)
(小説風の方が情景とか分かりやすいんで、そのままのほうがいいかなーって言ってみたり!)
(血の匂いが噎せ返った気がして、そろりと薄目を開ける。)
(打ち止めがタオルで自分の肌を拭いている事に気付き、驚いて急いで身体を起こした。)
…なンでいる。
(動いていた小さな腕を掴み、自分の顔の高さまで持ってくる。)
(打ち止めとの身長差のせいか、彼女が爪先立ちでぷるぷるとしながら立っている事に気付いても、焦りからかその手を離そうとしない。)
なンでいんだって聞いてんだよ!!
(知られたくなかったと叫ぶ。こんな醜い、汚い自分だけは、見せたくなかったのに)
(どうして、と神に唾を吐きたかった。このクソ野郎、と。)
(ギリギリと少女の白い肌に爪が立てられる。)
(そんな事にも気づかないくらいに、彼は焦って、恐怖して、悲しんでいた。)
(読みにくくてごめんなさい、スライディング土下座するんでこのまま行かせてもらおうかなって思ったり!←)
[]←ミサカの心情
()←情景描写 です
へ…?あ、一方通行おはよ…⁉︎
(訳もわからずただただ視線に戸惑い勢いで持っていたタオルと相手の杖を落としてしまったことにすら気づかなくて。)
何で、って…玄関に行っても…一方通行いなくて…
だから、部屋に来たら…一方通行が…怪我、してて…
[何で?ミサカはミサカは…何も悪いことしてない…ただ、怪我をしてた一方通行を手当てしてて…何でこんな事…]
(分からなかった。相手が、一方通行がどうして自分を掴んでいるのか。こんなに怒気を孕ませているのかも
“知られたくなかった“の意味を知るにはまだ、幼すぎた)
(調子に乗りました!読みにくいですねごめんなさい!)
(青ざめ、震えている彼女を見て、やっと理性が戻る。)
(掴んでいた両腕を払い落として、一方通行は俯いた。)
……怪我なンかしてるワケねェだろーが
(顔には影がかかっていて、どんな表情をしているのかは分からない。けれど、ここからは立ち入らないでくれと全身が叫んでいた。)
(打ち止めも幼いが、一方通行もまだ「日常」になれていなかった。彼の「日常」は、今となっては悪夢となっているあの実験漬けにされた日々なのだから。)
…出てけ…………………………………出てけ!!
(いくら頭でこれが「日常」なのだと訴えても、数時間前に自分が行った悪逆非道の行いが、それを否定する。)
(それは変えようのない事実で、「仕事」をしなければこの「学園都市」で彼は生きていけない。かつての力を失ったとはいえ、まだ彼は第一位なのだ。危険視されている彼を学園都市という檻から出すには、彼は強大な力を持ちすぎていた。自分はまだ使い道があると、示さなければいけなかった。)
怪我、してるよ?それくらい、ミサカでも分かる…って、ミサカはミサカは…
(俯き、見えなくなった相手の表情は分からない。ただ分かるのは、“これ以上は知っちゃいけない事なんだ“という一つの事実で。
一方通行と自分を隔てている壁がそれで。
一方通行の事を何も知らない自分が悔しくて。)
一方通行…ミサカは、ミサカは…出てかないよ?怪我の、手当て…しないと…
(だからせめて、一方通行の苦しみくらいは軽減してあげたい。
そう思いながらベッドに登り俯いた彼をそっと抱き締め宥めるように頭を撫で)
(―――パンっと乾いた音が部屋に響いた。)
(一方通行の左手は、振り抜かれた形で止まっている。)
出ていけッつってンだろ
(低く、低く、声が漏れる)
(相変わらず表情は見えないが、若干青ざめていて、限界なのが分かる)
(彼から放たれる空気は、「拒絶」だった。)
……出ていってくれ
(一回も放ったことのない、懇願だった。)
(出て行ってくれと、構うなと、彼の悲痛な懇願だった)
…?
(一瞬、何が起きたのか…理解できなかった。理解してから、気付いた。
彼の姿に、雰囲気に、空気に。)
わか、った…でも、ミサカはミサカはいつでもいるから!ご、ご飯は…片しとくねって…ミサカは…ミサカ、は…伝えとく!
ごめんねっ…一方通行…、ちょっと…散歩行ってくる…
(初めてだった。「拒絶」という形を示されたのは。自分でも、抑えることの出来ない震えが声に表れた。)
(彼女が出て行った扉を見詰め、一方通行は唇を噛んだ。)
(声の震えに気付いた。身体の震えに気付いた。けれど今の自分が口を開けば、さっき以上に醜い言葉が出る事が分かっていた。もしかしたら「殺す」と言っていたかもしれない。例え思わずの言葉だったとしても、彼女を自分が、などと笑えない事を言いたくなかった。言ってしまえば、現実になる気がして、)
(助けて、と言えれば何か変わったのかもしれない。けれど彼は不器用すぎて、力を持ちすぎていた。傷つける事の出来る力を持っていた。)
(言えるわけがない。…言ってしまえば、自分の何か大切な、今まで支えてきたものが崩れ去ってしまう気がした)
っく…ぅ…
(外に出ると溜まっていたものが全て解き放たれたかのように泣き出した。
理由はわからない。悲しかったのか、苦しかったのか。何が彼女を泣くという結論に至らしめたのか…ただ、泣きたかった。
暫く泣きはらすといつの間にか辺りは右も左もわからぬほどに暗くなっていた)
(今日は落ちますね!肺があまりに痛くて…
お返事は明日返させていただきます!)
(了解しました!私もpixiv漁りに行ってきます(^ω^ 三 ^ω^)明日は学校があるので、早くとも八時になりますがご容赦ください)
(ついでに、これの続きが浮かばないんで私も今日はこれで失礼します☆)
(肺は大丈夫ですか?早くに帰ってこれたので投下します。)
(冷えた空気が肌を刺す。)
(その気になれば反射もできるのだけれど、やろうという気にはなれなかった。)
(今の彼は自分の事で一杯一杯で、他の事に気をかける事ができない。)
(体温が下がっていく。まだ秋だが、深夜から早朝は真冬並みの気温である。)
(布団もかぶらず、ただ上半身だけを起こしている彼の体温は、一秒ごとに着々と奪われている)
……。
(特徴的な赤い瞳で、鏡に映った自分を見る。)
(真っ白の、悪魔のような自分。)
(白と黒のモノクロの服を着て、警戒を辺りに振りまいて、自分に近づかないでくれと。それは、彼の願いだったのかもしれない。警告だったのかもしれない。)
(ここから先に、近づかないでくれ、と)
(それをあの少女は踏み越えて彼の前に現れた。)
(それが良かったことなのか、悪かったことなのか。一方通行にはついぞ判断ができなかった)
(自分の前に現れたことで、彼女の自由を奪った。彼女を生まれさせてしまった。)
(自分の前に現れたことで、自分が救われたのもまた事実。それを認識する度に、彼は優越感と、罪悪感を抱く。)
…らすとおーだー
(まるで、子供のような声だった。迷子のような声だった。)
(彼は瞼を閉じ、唇を強く噛む。)
(躊躇いは一瞬で、彼は勢いよく朝日の眩しい街中に跳び立っていった)
(出て行ってしまった彼女を連れ戻さないと云う選択肢は当たり前のように無い。あるのは、彼女が「出ていけ」と言えば出ていける、自分が出ていくと云う選択肢だった。)
(肺はまだ痛いです…)
ここは…?
(どうやら、そのまま寝てしまったらしく見知らぬ土地で目を覚ます。)
[嗚呼、勢いに任せてミサカは…こんなとこまで来ちゃったんだぁ…]
(気づくや否や、見知らぬ土地への恐怖に震えだし。)
あくせら…れーたー…怖いよ…って、ミサカは…ミサカは…言って、みたり…
(来るはずのない彼の名前を呼んだ)
(え、本当に大丈夫ですか?)
(一方通行はその白髪を風になびかせ―――文字通り風となり街を飛んでいた。)
(彼の電極のバッテリーには限りがある。切れるのを見極めなければ、地面まで真っ逆さまで。更に体も動かせなくなる。そんな彼は珍しく焦っていた。)
(考えれば、彼は彼から彼女に向かって行ったことは少ない。街のどこに居ようと、彼女はまるで磁石のように一方通行の元に来るのだ)
チッ…アイツ、どこに行きやがったンだ!?
(ビルの屋上から屋上へ。足の裏に風を発生させて跳躍。)
(しかけたとき、通りの向かいの公園に、特徴的なアホ毛を見つけた)
(いきなりの方向転換に彼の膝が悲鳴を上げる。しかし関係無いとばかりに、彼女の前に飛び降りた)
―――打ち止めェ!!
(そして目を丸くしている打ち止めの身体を抱きしめる)
バッカ野郎が……!!
(恐らく…?一応病院に行ったんで多分生きてられると思います←そうでなく。)
や、だよ…怖いよ…ここどこぉ…?って、ミサカはミサカは…
(言いかけて、口を閉じた。聞き慣れた声が、大好きなあの声が。自分の名前を呼んだ)
[聞き間違えなんかじゃないってミサカはミサカは断言できる…!]
一方通行…!
(駆け寄ろうとしたその瞬間。)
(体に温もりを感じた。気付くとそこは、彼の腕の中で。)
[あれ…?な、んで…?]
(安心感か意外性からなのか…暖かい液体が、両目からこぼれ落ちていた)
(無理をしないでくださいね?お大事に。…今日も早く寝てください)
ナニやってやがる!?ああ゛!!?
(これまでに出した事のない程、ドスの効いた声。こんな声を出すことになるとは、一年前の自分は思っても見なかっただろう。)
…ッ!!……無事で…よかった……!!!
(どうしてだろう。)
(胸が暖かくなって、痛いのは。)
(片目から、つぅっと一筋の涙が零れ落ちる)
(一方通行にはまだ、少女に自分が今までやってきた所業や、実験の数々を話すことは無理だ。)
(汚してはいけないのだと。ソレを分かっていても、抱きしめた両の腕を離す事は出来なかった。)
(今だけは、今だけは…コイツの無事を喜ばせてくれ。)
+END+
(次はそちらから冒頭お願いします!)
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