トピ主 2013-09-23 04:28:23 |
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(気のせいかもしれないが、此方を向いた相手は僅かに驚いていたように思う。こんな顔は、生徒の悩みや進路相談を受ける時くらいしか見せたことがないから、珍しかったのかもしれない。暫くそのままの状態で居ると、相手の手が頬へ触れて。思わず体を硬直させると、握っていた手に力を込め。何か隠している。そう言ってしまえばそうなのだが、自分でもはっきりと確信を持つことのできない気持ちを、どう伝えろと言うのか。「ッお前が、いつもしないような顔、するから――。…もう職員室、行く」つい相手のせいにしたが、間違ってはいない。そのせいで感情が揺れて、更にそれに惑って、もう滅茶苦茶だ。掴んでいた手を離せば、頬に触れている掌に己の掌をそっと重ねてから、ゆっくりと下ろして。弁当箱を手に取れば、保健室を出ようと振り返り)
はぁ…。
(自分が触れる事により硬直する相手をじっと見つめていれば動揺した様に言葉を重ねる相手を見守っていて。此の場から立ち去ろうとしている相手の姿を見ては溜息混じりに緩く首を横に振り。何故今日はこんなにもお互い調子が狂うのだろうか、嗚呼本当に面倒だ。保健室を出ようとして此方を振り返る相手に座ったまま視線を上げては相手と目を合わせ「あぁ…、体育の授業で怪我してきたりするなよ。お前の場合しょっちゅうだろうけど。」といつもの様に挨拶をすまそうとして。いつもと違う流れだがそのうちまたいつもの流れに戻るだろう、と思いつつ)
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