牧場物語HM（複数CP募集）

いいのかい？大変だよ？（相手の言葉に少しだけ申し訳なさそうに訊ね返していたが、ニンジン畑まで来てしまえば相手に微笑みかけてニンジンを一本手にするとそれを慣れた仕草で取り）うん、この前の雨の後に天気が続いたからね…いい栄養になったみたい。

うん、あの雨の日からはずっと晴れてたもんね。（了承を受けてから早く収穫したい気持ちが膨らみ、この広い農地を作った牧場主なだけあると手慣れた収穫の様子を見ては自分も続けて手伝おうと見よう見まねでニンジンを一本手にし恐る恐る取って）

そうなんだよ。秋は雨が降りやすいんだけど…（雨の日の話を自分から出しながらも同時にその時のことを思い出すと僅かに顔を赤くし、それを誤魔化すように頭を横に振っていれば相手がニンジンを取った様子を見て）あ、上手いね。先の方をちゃんと持ってあげると更に抜きやすいよ。

……そういえば、この前のピートは可愛かったなぁ。（僅かに赤くなった頬をこんな時ばかりは見逃さず思い出したとばかりに意地悪な事を言ってみると、上手く取れたニンジンを目線の高さまで上げ喜びから相手を見れば次のを手にしアドバイス通りに先の方を持って）…あ、抜きやすい。

……言わないで（せっかく頭から光景を消したところで告げられた言葉にぴくりと動きを止め、小さく呟いては相手を見て複雑そうにしていたが、ニンジンを取って喜ぶ姿を見れば自然と嬉しそうに笑って）でしょう？クリフ、筋がいいんじゃない？上手だよ。

（相手にとっては嫌な思い出でも自分にとっては普段とは違う姿を見れた事が嬉しく、急に褒める言葉を述べられては取れた一本目と二本目のニンジンを両手に持ち照れたように笑って）…ピートの教え方が上手いんだよ。（徐に時計に視線を逸らしては少しずつ収穫祭の時間が迫っていると慌てたように相手を見て）あ…もう少しで収穫祭が始まっちゃう。

（相手の言葉に微笑むと緩く手を振ったが、時間を指摘されると自らもニンジンを一本手にして）うん、そうだね。じゃあ…今年はニンジンにするよ。クリフが取ってくれたニンジン（そう告げると相手の手に持たれたニンジンをぽんと叩き）

…僕が取った…？ダ、ダメだよ。ピートが取った方にしよう。（自分で収穫した物が選ばれるのは嬉しく思うも、やはり相手が自分で育てた野菜、首を振って拒否すると相手が手に持つニンジンを見て遠慮がちに述べ）

なんで？いいよ、クリフがせっかく取った初物だもん（相手の返答に心底不思議そうに首を傾けるとあっさりと言い返して、水やりが終わっているのを確認すれば相手の手を空いた手で掴むと歩いて出荷箱へと行き、自分の持っていた物は出荷箱に入れ）ほら、クリフも一つ入れて？

だってキミが育てた野菜なんだから……っあ。（あっさり言い返されて尚も拒否を続けようとするも突然掴まれた手に引っ張られるように歩かされては言葉は出てこなくなり、相手に促されて二本収穫したうちの一本を出荷箱に入れ）…意外とピートって強引なところもあるんだね。でも、（また相手の事が知れたと思うと一瞬だけ心音大きくなり、一本を大事に抱え相手と正面から向かい合い）ありがとう、嬉しいよ。

（相手の手を引いて歩いていると手を引いていたことには気づかず、出荷箱の前で手を離しては相手の言葉に首を傾げてから礼を聞くと緩く頭を振り）いいよ、行こうか。

うん、行こう。（空いた片手で相手の愛犬の頭を軽く一撫でし牧場入口まで歩いていくと、広場への道を歩きながら誰の気配も感じない街中に少しだけ寂しさを感じ）…ねぇ、もう皆広場に集まってるかな？

（様々な催し物を行う広場へと歩いて行きながら自分も周りの静けさを感じ取り、隣の問いに視線を向けるといつもは一人で歩く道に、隣に人が居てそれが相手だと思うと妙に安堵するのを覚えて、少し反応が遅れるもののハッとしては小さく首を縦に振り）う、うん。きっと…いつもこんな感じだから…。

でも、静かで寂しい気もするけど…ピートがいるからかな。怖くない気がする。（寂しさは感じるも近くに誰かがいることに安堵するとそれが隣を歩く相手だと思えば更に安心感が増し、少しずつ賑わいの声が近づいてくると自然と歩く速度が速くなり広場への入口で足を止めれば振り返って）…ピート、早く早く。

怖くなんかないよ、全く…クリフって意外と恐がりなんだね…あ（相手の言葉にクスクスと楽しげに笑っていると先を歩く相手を見て、自分も足を速めていけばそこに見える広場に辿り着いて、既に町の住人達が集まっているのを眺めて）本当だね、集まってる。

（先程の人気の無かった広場への道と違い賑わう住人達の明るい声を聞き漸く満面の笑みを浮かべると中央に置かれている大きな鍋を見て）ピート、あれ凄い大きいね。…あ、そう言えばデュークさんがワイン入れてやるって騒いでたよ。

え？（顔を見るなり挨拶をしてくる住人達に会釈と挨拶を返していると相手の言葉に視線を遠目に居るデュークへと向けて、相手が手に持っているニンジンを見て）…もう、ワインを入れたらメイちゃん達が食べれなくなっちゃうよ。

大丈夫、マナさんが止めてくれると思うよ。（デュークの近くで長々と喋っている様子のマナの姿を見てしまえば少しだけ心配になってしまうも、きっと大丈夫だと自分にも言い聞かせるように頷き）……早く食べたいなぁ。（楽しみにしていた行事なだけあって朝から何も食べておらず、徐にお腹を擦るとグゥと音が鳴ってしまい）

…そうだね（先日のことを再び思い出しているのか複雑そうに答えたが、夫婦の様子を横目に見てから相手の方から聞こえてきた音に少し驚いたように目を瞬いて）…お腹空いてるんだね。ほら、早くニンジン入れてきてよ（クスクスと笑いながら背中をぽんと叩くと相手に笑いかけ）

…。（腹の音が聞こえてしまったかと羞恥心から俯き無言を貫いていたが、背中を叩かれ前に一歩進みながら相手の言葉を聞いては自分の持つニンジンを見た後で振り返り）……いいの？じゃあ、遠慮なく行かせてもらうね！（羞恥心なんて吹き飛んでしまい少しワクワクとした様子で鍋へと向かって歩いて行けば煮込んでいる中に入れて）