主 2013-08-21 03:00:05 |
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っそんな、優弥様とご一緒に食事なんて(恐れ多いです…そう続いた言葉は珍しく上ずっていた。主は他人との距離をおこうとするのに、どうしてこんなにも無自覚なのかとついつい心で一人語ちた。そんな気持ちをよそにぶっきらぼうに礼を述べた主は今渡したばかりの紅茶を勢いよく煽った。)大丈夫でございますか?お見せください(熱かったのか舌を出した主に心配そうに問いかけ、顎をそっとささえ舌を見つめる。)
……っ(再び、己の呼び方が“優弥様”に戻ったことに気づき、目を逸らした。思えば、自分たちは執事と主の関係であり、二人で食事をする間柄ではないのか、と。弁当や紅茶の用意をしてくれることも、あくまで執事としての仕事なのだと思い出すと、怒りとも悲しみともいえない感情が湧き上がって。)触るな……っ(その後の言葉は、確かに己を心配するものであったのに、つい手を跳ね除けてしまった。舌を見つめられたという恥ずかしさから、手のひらで口元を隠すように覆った。)
どう、されました…?(視線をそらされ拒絶の色を感じ取る。先ほどまでぎこちないながらも心を開いてくれていると感じていただけに切ない気持ちを覚えた。)優弥様、お願いですから火傷をしてないかだけ見せていただけないですか(口元をおさえる主に強い眼差しを込めてそう伝える。ただあなたが怪我をしていなかどうか、お願いです。そう懇願するように近づいて引き寄せ貴方は大切な方なのだからと小さく呟いた。)
学校では、……呼び方を変えろと(発した声は尻すぼみになっていった。言ってから、まるで子どもの我侭のようだと気づく。柄にもなく何をしているんだ、と僅かに俯き。)大丈夫だって……!(いつも穏やかな相手とは異なる強い眼差しにたじろぎながらも、頑なになった。引き寄せられれば、どうにか逃れようと身じろぐが、見た目からは想像できない強さに、それは敵わず。)
優弥…すみません、少し慌ててしまって(もう一度ゆっくり主の名を呼ぶ、優弥だから機嫌を直してくださいという思いを込めて。俯いてしまう主の姿に庇護欲を掻き立てられポンポンと手のひらを軽く撫でる。)大丈夫じゃないです、ほら、口を開けてください(頑なに逃げようとする主を捉え、その強い眼差しを変えることなく顎を手で支え促す。)
……ん(相手の言葉に、納得したように頷くと、再び相手の顔を見上げて。自分はその存在をよく理解していないが、世の親というのは、こういうものかもしれない、などと思ってしまった。)分かった、ほら(先ほどの相手の行動もあり、少しリラックスした様子で、小さく口を開けた。しかし、やはり他人に口の中を見せるというのはあまりに恥ずかしく、顔を赤くして、なるべく相手の顔を見ないようにした。)
落ち着きましたか?(頷いている主に静かにそう尋ねる。じっとこちらを見上げることを不思議に思いながらも落ち着いたなら食べましょう?と述べた後先ほどの自分の発言に思い当り私もご一緒いたしますのでと微笑みを向ける。)大丈夫ですね、よかったです(怪我がなかったという安心からか強張っていた肩の力を抜き、落ち着いた様子を見せる。そこで主の赤くなった顔に気づき次は気を付けてくださいね?とその赤い頬をさらりと一撫でした。)
あぁ(柄にもなく拗ねてしまった己を誤魔化すように、相手の問いかけには短く答えた。その後の相手の言葉には、僅かに目を見開き、それから頷く。)だから言っただろうが(吐き捨てるように言うと、開いていた口をぎゅっと閉じた。頬を撫でられれば、「うわ?!」と、今朝と同じように驚きの声をあげて。)は、早く食うぞ(相手から視線を逸らして箸を取れば、そういえば、箸が一膳しかないことに気がついた。「ほら」卵焼きを一つ取ると、相手の口元に差し出して)
(/眠いようでしたら、どうぞ気にせず寝てくださいね!)
え、私ですか?(慌てるように繕う主にくすりと微笑みを向ければ、突然目の前に卵焼きをだされたことに驚き尋ねる。幼少期から執事の教養を教えられてきた自分にとってそういった行為は初めてであり不思議な気持ちにさせた。)ありがとうございます(少し照れ笑ったようにそう告げ、パクリと卵焼きを口に含むと柔らかな甘みと卵の味が口に広がる。ではお返しに私がと小さく呟けば箸を主の手から掬い取り、同じように卵焼きを一つ取り上げ、口元に寄せた)
(/眠くはないんですがほかのこともしながら覗いているので遅かったらごめんなさい^^;)
(相手が素直に受け取ったことに、満足したように微笑む。が、次には、己がしたのと同じことを相手にされ、どうすればいいのか、わずかに戸惑った。数秒、差し出された卵焼きを見つめてから、意を決したように目を固く閉じて、口で受けた。)美味い(先ほども食べたはずなのに、その時とはまた違う味がするな、などと考えて。そして、そうされることを気に入ったのか、今度は自ら口を開け、相手の行動を促した。)
(/いえいえ、お気になさらず。 此方も、本を読みながら、のんびりやらせていただいてます!)
よかったです(まるで雛鳥のように口を開け促す主が可愛く思えてしまい、くつりと喉の奥で笑う。今朝感じたようなこのお方に触れてしまいたいという感情がゾクゾクと背筋を這い上がってくるのを感じながらもそれとはまた別に、もっと心を開いてほしいという庇護欲にも父性にも似た感情もあることに気づきつつ、可愛らしい口を開けて待つ主におかずを差し出してゆく。)次は何がいいですか?(重箱の中を眺めながら微笑み、問いかける。)
(/ありがとうございます^^私も優弥様とお話しするの楽しいので!!)
んー……(与えられたおかずを咀嚼しながら、どれにしようか、と、相手と同じように重箱を眺めた。そこで、己ばかりが食べていることに気がつき、口に含んでいる物をごくんと飲み込むと、相手から箸を取った。)忘れてた(しれっとそう言うと、今度は相手におかずを食べさせていく。)明日から、ちゃんと二膳入れとくんだぞ(言ってから、明日もこうして昼休みを過ごすことが当たり前だと考えている自分に気がついた。しかし、言ってしまったことは撤回できまい。気まずそうにしながら、「いいな」と念を押した。)
(/なんと有難いお言葉……! お相手が庵さんで、本当によかったです。これからも、どうぞよろしくお願いしますね^^)
…承知いたしました(ごくんとおかずを飲み込んだ主を見つめていれば、今度は箸を取られおかずを差し出される。されるがままにそれをぱくぱくと咀嚼する。すると主の明日は箸を二膳入れてこいと告げる声につい悪戯心が働き明日も一膳にしてしまおうかという気持ちが生まれる。それに気づかれぬようまたくすりと微笑み、紅茶のお代わりを差し出した。こうして主がさも当たり前のように明日も食事を共にすることを許可していだだいていることに喜びを覚える。)
(いえいえそんな、勿体無いお言葉です…こちらこそよろしくお願いします!
ありがとう(差し出された紅茶を受け取ると、先ほどのようなことにならないよう、息を吹きかけて冷ました。そしてそれを口に含めば、すっきりとした味わいが広がって。重箱を見れば、もうおかずは残っていなかった。あんなにたくさんあったのに、二人で食べれば、いとも簡単になくなってしまうものだな、と感心さえした。普段、一人の食卓では、残ってしまうのが常だった。それに、今日のように、食事を素直に美味しいと感じたこともなかったように思う。)お前さ、家でも一緒に食えよ(名案だ、と言うように瞳を輝かせて。)
(/えーっと、この後どうしましょう? 放課後、自宅まで飛びますか?)
(紅茶を口に含みなにか考えに耽っていたようだった主が発した一言にひどく驚かされた。)ご自宅もですか…?ですが使用人が主人のテーブルになんて…(ダメですそう言おうとしたが主のキラキラとした視線に、どうも言い出せなくなってしまった。あぁ、本当にこのお方は私を絆されるのがお上手だと頭の片隅で思いながらも「そうですね、それで優弥が寂しくないのであれば」と悪戯っ子のような笑みで返した。)
(どうしましょうか?自分も考えてなかったので案があったらそれに従います^^)
(相手の言葉は、確かに肯定の意味だった。が、その内容には、不愉快そうに眉をひそめる。)別に、寂しいわけじゃねぇ……(食事が残るのが勿体無いだけだ、と付け足し、口を尖らせた。更に、相手の穏やかではない笑みを見れば、悔しそうに顔を背けて。こうも自分の心を見透かされるというのは、今までにないことだった。この男が来てから、己のペースを乱されているようで、思わず溜息が漏れた)
(/では、機を見て飛ばしますね!)
(どうも不機嫌そうな主にくすりと笑いつつ、テキパキと片付けを始める)そうですね、勿体無いですからね(と主の言葉を肯定しつつ重箱を片付け終わり「もう紅茶はよろしいですか?」とにこやかに尋ねる。バケットの中からマフィンを一つ取り出し、デザートにとハンカチをひきその上に乗せた。それは今日、たまたま時間があったため主の朝食を用意する際、厨房の者にキッチンを借り作ったものだったが、デザートどうされますか?と再び主に問いかけた。)
(はい、お願いします!)
お前、本当に用意がいいのな(ここまでされてしまうと、感心や驚嘆を通り越して、呆れさえ感じてしまう。取り出されたマフィンを見て、「じゃあ、もう一杯だけ」と紅茶の追加を頼んだ。それから、マフィンを手に取り、ほおばる。「美味ぇ」と呟けば、やはりこれも一人分しか用意されてないことに気がついて)
(/了解致しました!)
いえ、それは趣味で作ったようなものですから(今日厨房を借りたことを主に話しつつ、紅茶をゆっくりと注ぎいれる。美味いといわれたことが嬉しく「ありがとうございます」と微笑むが、なにやら主がキョロキョロしている様子。どうかされましたか?と尋ねてみる)
作った、お前が(相手の言葉に、目を瞬かせ、マフィンと相手の顔を交互に見て、「すげーな」と素直に感想を述べた。「弁当も分けたんだから、これも、な」相手の質問に、マフィンを差し出しながら答えた。「食べかけだけど」と付け足して、にっと笑った。同じ箸を使うのと、さして変わらないだろう、と。)
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