「おにーさん、何で泣いてるの?」
「っえ?…んーと…好きな人とね、お別れしなきゃなんないから、かな」
「好きなのにお別れなの?」
「ん。…好きだからね、お別れするんだ」
「好きって難しいね」
「今はね。でも、君も直ぐわかるよ」
「ほんと?」
「ん、ほんと」
幼い頃、星の輝く夜に公園で貴方が出会ったのは一人泣いている高校生でした。
優しげな言葉遣いや面持ち、大人びた所作に貴方は憧れを抱き、何時かの再会を願って高校生になった貴方。
『おにーさん、やっぱり俺“好き”なんかわかんないよ…』
恋を一度もしないまま、高校二年生になったある日。
教育実習生として学校にやって来たのは紛れもなくあの日出会った彼でした。
けれど彼は貴方の事を覚えていない様子。
会った事がある、と言い辛くなってしまった貴方は、それでも彼に近付きたくて
「おにーさん、勉強教えてー!!」
「先生、ね。それから幾ら一人暮らしとは言え、人の家に入り浸るのは止めて欲し「今日の夜ご飯何ー?」
近付いてみればまさかの半同居のような状況にまで発展。
思いの外スキンシップの激しかったかれは時折貴方に抱き着いたりキスしたり。
『ねぇ、これって恋人?じゃないよね…?』
たまに疑問を抱いたりする貴方と何も感じていない様子の彼。
曖昧な関係は正に友達以上、恋人未満。
少しずつ彼に対する想いは変わって行くけれど、それに自覚出来ない貴方。
彼の態度の真意も謎の侭。
さて、二人の半同居生活の行方は…?
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