主 2013-06-22 18:50:00 |
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階段を踏み外したり派手に転んだり…忙しいなお前も。…まぁ顔が無事だったのが救いか。
(相手に覗き見られている事には気付かない程真剣に止血作業に徹していたが、怪我をするまでの経緯を聞けば転ぶ瞬間奇声をあげる相手が目に浮かぶようで、呆れたように溜め息をつきながら相手を見れば軽く笑って)
出血自体は直ぐ止まりそうだ。…が、これだけ派手にやったなら打撲もしてんだろ。少し冷やす必要があるかもな。保健医も何処ほっつき歩いてんだか居ねぇし、お前今日はもう早退しろ。で、念の為病院に連れてって貰え。
(患部を見る限り幸い止血は直ぐ済みそうだが、先程ベッドに座る際に痛む足を庇うような動作が見られた事もあり打撲の可能性を考え。素人の己に出来るのは応急処置くらいで、内出血でもしていたら後々厄介だと、早退して病院に行く事を勧めて)
え、面倒臭…転んだだけなんだし、別にそこまでしなくても良くないか?
(相手の言葉を聞き思わずがばりと横にしていた上半身を起こし後ろ手をついてその体勢のままバランスをとると、この痛む足を引き摺りわざわざバスやら何やらを乗り継いでまで病院に行くのは些か面倒で。元々あまり黙っていられる方でもないため素直にそれをぽろっと溢してしまうと、相手を説得するようにうっすら苦笑いを浮かべながら説明して。)
あ、それにほら、バスとか乗ってるうちにまた血とか出てきたら大変だし。打撲してたってそんなにヤバそうな感じでもないから、そこまでしなくたって大丈夫だよ、な?
(両親がいる時ならば些か面倒でもささっと車で連れていってもらえたかもしれないが今回はそれが不可能な状態、どうにかその面倒な行動を回避しようと何とか理由をつけて話してみて。実際問題的には割と歩くだけでも結構痛み、だからこそ面倒な行動をしてこれ以上痛い思いをしていたくないという考えもあるのだが。それなりに説得を試み実行してはみたものの正直相手が見逃してくれるか咎めてくるか、今までこのような状況になることもなかったため検討がつかず恐る恐るといった様子で相手の反応を窺って。)
面倒…?転んだだけにしては傷以外の痛みがあるように見えるけどな。
(面倒だと率直な気持ちを口にする相手を軽く睨むような眼差しで見やり咎めるような言葉を掛けるも、まぁいいと息をつき。出血が落ち着いた事を確認するとタオルを外し「少し我慢しろ」と一声掛けた後消毒を始め)
…病院は様子を見るにしても早退は決定だ。迎えが難しいならお前のクラスの担任に送らせる。なんなら俺がお前の自宅まで背負ってやってもいい。
(病院の件は多少妥協したらしいが保健医という立場でもない癖に今後の事を強引に決めつけ、更に送迎に関しては当然のように教師を使う気でいるような口振りで。ガーゼを当てた傷口に丁寧に包帯を巻きながら相手に幾つかの選択肢を与え、さぁどうするとばかりに見据えるも、通常通り徒歩で帰るという選択肢は含まれておらず)
い、いやいや…担任に送らせたらそいつが上から叱られちゃうから。かーと言ってあんたに送ってもらうのもなんか悪いなー…なんでこんな時に限って母さん達は居ないかな…。
(再び上半身を軽く起こして包帯を巻く相手の作業を眺めながら苦笑気味に首を振ると、確か担任が個人の生徒を送るというのはいけないことだと何処かで聞いたためそれは出来ないと却下し。だからといって相手を頼るのも悪い、というかどことなく気まずいためそれも出来ることなら却下したい。しかしながら両親は旅行で外出中、選択肢からはずれてしまった最良のルートを悔やむようにがしがしと片手で髪を掻き上げながら呟くとため息をひとつこぼして。どうしたものかと後ろ手をついて少し体を後ろに傾けながら保健室の白い天井を徐に見上げるとそこで調度授業終了のチャイムが鳴り、このままここでうだうだ考えているのも時間の無駄だし何より恐らくこのままここにいれば転んだ自分を面白半分に友人たちが見舞いに来るだろう。何だかそれも酷く面倒で早急にこの先のことを決めてしまいたく、足りない頭で小さく唸りながら長考し始めて。)
居ない?どういう事だよ。…俺に遠慮は必要ないぜ。お前との時間が増えるのはむしろ好都合だからな。
(取り敢えずではあるも手当てが終わるとベッドから離れ、近くの適当な椅子に座り。何やら色々と悩んでいるらしい相手の横顔を若干だらしなく椅子に凭れ腕組みした姿勢で眺めていたが、家族が留守中であるような物言いにピクリと反応を見せ、何を思うか詳細を訊ね。相手が向けてくるのは気兼ねか警戒か、どちらにしても此方の案をすんなり飲むとは思えないものの、遠慮は要らないという事を念の為断っておき。今の時点で相手を警戒させるような発言はなるべく控えようとは思いつつ、やはり相手への感情を閉じ込めておく事は出来ないようで、薄い笑みを浮かばせながら本音を洩らし。授業終了のチャイムを聞けば「お前の荷物取って来るついでに担任には報告しておいてやるよ。大人しく待ってろ」と相手の意思も確認しないまま椅子から立ち上がり)
えー、っと…その、親戚の叔父さんに宿泊券貰ったとかで今日から…。
(しまった、と思った頃にはもう遅く言わなくても良い情報をわざわざ相手に与えてしまったことを悔いて。少しだけ気まずそうに表情を引きつらせながらもぼそぼそと聞き取り辛い声でそう呟くと、遠慮は要らないとの相手の言葉にやはり避けようのないことを悟り。それじゃあ、と渋々ながらお願いしようとした矢先こちらからすれば何だか身の危険を感じずにはいられない台詞を相手の口から聞き思わず反射的にまるで襲われ掛けている女子の如く二の腕辺りに手をやり身を縮めて。)
ッ、え!?い、や…それは…っ、いっで!!…すいません、お願いします…。
(相手が自分の荷物を取りに行くということは相手と自分に何らかの繋がりがあるということがクラス中、下手したら学年中に広がりかねない行為。その厚意は嬉しいがさすがにそうなれば友人たちも面白がって詮索してくるだろう、それを阻止すべく相手に待ったの声を掛けようとなにも考えずに立ち上がろうとしたその時。勿論手当てしてもらったからといって傷が治った訳でもない膝が強烈な痛みを訴えてきて思わず涙を滲ませながら呻くと、もうどうにでもなれ、というような非常に投げやりな気持ちで相手に荷物を頼み。)
…つまり今夜家にはお前一人しか居ない、と。
(相手の口から詳細を聞き状況を把握した途端すっと瞳を細め。明らかに何か企みがあるような声音で再確認するその口許には心なしか妖しげな笑みが浮かんでおり。逸早く何か察したのか、ベッドの上身を守るように体を縮める相手を見ている内に触発されたのか普段の悪い癖が顔を出す。まるで捕らえた獲物をいたぶるような視線を向け、緩く首を傾げながらそのまま暫し観察するように眺めていたが、痛みを訴える相手の呻きにはっとして。相手に近寄ると安静に寝かせようと肩を支えながらそのままゆっくりと後ろに体を倒させ。「余計な事は言わねぇから安心しろよ」相手の懸念を察したのか一言告げ、頭をぽんと軽く撫でては保健室を後にして)
な、んだよその目は…つか、送ってもらったとしてもあんたを家には入れないからな?
(明らかに何か企んだような含みを持たせる相手に思わず、好きだの嫌いだのの問題ではなくぞわりと背筋に鳥肌が立てて。警戒心剥き出しな目で相手を見つめながら念を押すようにぼそりと呟くと相手から顔を剃らし、調度そうしたときに相手に体を倒されたのでびくりと体を強張らせ。しかしこちらを気遣うような言葉と優しく頭を撫でてきた手にその警戒心を解き体の力を抜くと「…わかった。」とだけ呟き。相手が部屋を出るなりばっと頭にあった枕を引き寄せ顔に押し付けると先程の少女漫画さながらの何ともいえぬ気恥ずかしさを感じたらしく、思わず枕に隠れた頬をほのかに染めるとそんな自分自身に悶々としながら相手の帰りを待って。)
(暫くして二人分の荷物を持ち保健室へと戻って来れば、相手を一瞥した後一先ず荷物を近くのソファーに置き)
担任には伝えて来た。お前の席を聞いただけでお前の仲間が荷物を用意してくれたぜ。ご丁寧にチャリまで貸してくれるそうだ。随分気が利く連中じゃねぇか。
(相手の担任に早退の許可を得た事、相手の席は何処か訊ねるや否や何か察したらしい友人の一人が直ぐ様荷物を用意してくれた事、また別の一人は頼んでもいないのに自分の自転車を使って欲しいと申し出て来た事等を手短に報告しては、相手を見やりながらクスリと笑みを浮かべて)
ッあ、いつら…っ!
(相手が戻ってきて顔に押し付けていた枕を離しばっと状態を起こすと大分小さな声でおかえり、と呟き。それから聞かされた話から推測するに恐らく自分の罰ゲームでの女装ネタを知っている面子の犯行、ついでに言えばこの間青春とは何か?二人乗り自転車だろ、との下らない会話をしたばかり。明らかにそれを意識しての面白がっての犯行としか思えずぐっと拳を握りしめながら低い声で忌々しく呟くとため息をひとつつき。「…じゃあ、その…悪いけど送ってもらっていい、かな…?」と恐々尋ねると相手の方を向けるようにベッドの上で体をひねり。)
(小さく紡がれた“お帰り”との言葉に癒されるような気がし、言葉を返す代わりに一瞬柔らかな笑みを返し。渋々といった感じではあるが大人しく送られる気になったらしい相手、控えめな言葉を向けてくる相手に何を思うか少々間を置いた後「…ああ。取り敢えずは、な」と、何やら意味深な台詞を返せば此方に体を向ける相手に近寄って)
昇降口まで歩けそうか?人目を避けたいっつぅなら靴とチャリを此処まで持って来てやってもいいが。
(肩を貸してゆっくりと昇降口まで移動をと考えるも、余り目立ちたくないであろう相手の気持ちを汲んだ提案をしては、どうする?と言いたげに見つめ)
…いや、いいよ。もうすぐ授業始まるはずだし…なにより、そこまでしてもらうと何か気が引けるからさ。
(取り敢えずとは何だ取り敢えずとは、と内心突っ込みを入れながらもこれは深追いしても自分に余計な被害が広がるだけだろうと思い口には出さず。痛む足を気遣っての相手の提案だがそこまでさせるのはさすがに、と首を横に振ると立ち上がる素振りを見せるようにベッドの背凭れにあたる部分に手を乗せ掛けながら体を動かし縁に腰掛けるようにし。それから近寄ってきた相手に「…悪ぃんだけど、ちょっと引っ張ってくんないか?片足だけだと力入んなくて…。」と少々申し訳なさそうに頼むと小さな子供が親に抱っこをねだる時のように両手を相手の方に差し出して。)
遠慮は要らねぇっつってんだろうが。…無理はすんなよ。キツかったら直ぐに言え。
(とはいえ確かに関係性を考えれば相手が己に遠慮するのも無理はない。しかし、もしこれがあの連中だったなら気兼ね無く我儘も言うのだろうかと思うと面白くなくて。つい不機嫌そうに言葉を投げてしまうものの、相手に対しての無理強いは極力控えようとする気持ちが働き、幸い昇降口までそう距離もない事もありここは妥協しようと労るような言葉を掛け。やはり足が辛いのか、立ち上がるのを助けて欲しいと此方に両手を伸ばす相手に不謹慎にも胸が高鳴る。相手にそんなつもりは毛頭無いと理解しつつ、どうしても甘えられてるような気分になってしまう。弱ってるコイツもいい、等と不謹慎極まりない事を考えながら「…ほら」と腕を引いてやるも、その際相手を支える振りして軽く抱き締めた挙句、然り気無く首筋に唇を当てて)
ッ、ん…あ、りがとありがと!じゃあ行くかー…は、はは…。
(腕を引かれると同時に相手の胸へとすっぽりと収まってしまう体勢に、致し方ないものだと理解しているためそれについては騒ぎもしなかったのだがいかんせん次の行動が悪かった。首筋に軽く押し当てられた唇の感触に微妙に敏感なその部分が擽ったさを訴えぴくりと僅かに体を震わせながら思わず小さく声を漏らしてしまい。そんなところが敏感だったのか、などと考えるより速くそんな不可抗力、だとこちらは思っていることに対して情けなくもこんな声を漏らしてしまったことに恥ずかしさを覚えるとかあっと頬を染めてしまい。そんな女々しい自分自身の反応にすら何だか羞恥を覚えながらばっと相手から体を離すと羞恥からか少々早口になりながら礼を伝え。この気をまぎらわせるように直ぐ様ここを発とうと話を進めるとひょこひょことぎこちない動きで荷物の方に歩いていって。)
だから無理すんなっつぅの。痛むんだろ。
(ごく軽く首筋に触れただけでこうも素直な反応が返れば、想いを寄せる相手という事も相俟って癖になってしまうのも無理はなく。官能を刺激するその反応見たさにもう一度仕掛けてやろうとするも、羞恥や警戒心からか逃げるように己から離れていってしまい。普段より幾分早口な事とぎこちない動作からは動揺が伝わり、相手の背後で思わず確信犯的な笑みが浮かぶ。歩き出した相手より先に荷物を手にすると、隣に立って相手の腕を己の肩に掛け支えるようにして。「このまま抱き上げたいのが本音だが…暴れられても面倒だからな」横目で見てはクスリと笑うものの、相手を支えながらゆっくりと歩くだけで今度は特に何をするでもなく昇降口まで向かって)
…まあ、うん…多分暴れるわ。何か変な気遣わせちゃってごめん、な?
(歩きやすいようにと肩を貸すだけに留まらず然り気無く鞄を拐っていく相手に以前の女装デート(?)と時に感じた優しさの片鱗を垣間見ているような感じがして何だか擽ったい気持ちになり。確かに相手の言う通り抱き上げられたら自分は大いに暴れるだろう、それを読んだ上でこうして適度な接触を試みてくる相手に苦笑混じりに謝罪を挟んで。運良く保健室を出た瞬間調度チャイムが鳴り、生徒の殆どが教室に入ったためこの情けない姿を相手の他に見られる心配がなくなり内心酷く安心しほっとため息をついて。)
んな事気にしてんじゃねぇよ。俺と一緒に居る事で万が一お前が疎外されるような事があったらそれこそ不本意だからな。人目につくような場所での接触は極力避けてやるよ。けどまぁ…
(気を遣っているのはお前の方だと言いたげにふっと軽い笑みを浮かべては胸の内を語り出し。教師にも生徒にも余り良い印象を持たれていない己と一緒に居る事で相手に悪影響が及ぶのは当然望むところではなく、学校での必要以上の接触はなるべく控えようという考えがある事を伝え。相手を支えながら共に保健室を出ればゆっくりと歩いていたが、ふと何か言い掛け一度足を止め。次の瞬間、授業が始まり周囲に人影が無くなったのをいい事に相手の許可なくひょいと相手を抱き上げてしまい。「…暴れやがったら口塞ぐ」やはり本来の自己中心的な性格は変わらないのか、先程より近付いた距離で有無を言わさぬ表情で低い声音向ければ足早に歩き出し)
…う、ん…そっか、ありが…ッ、とおぉい!?
(友人や他のクラスメート達から可笑しな目を向けられないためには相手とのあまり目立つ接触を控えること、そう自分でも考えていたはずなのにそれを相手から話されると何だか胸の辺りが一瞬もやりとしたような気がして。憂鬱とまでいかずともそのもやもやした気持ちを抱えたまま一応相手にお礼だけは伝えておこうとそちらに顔を向けた調度その時、いきなり揺れる視界と体を襲う浮遊感に驚き最早癖になりかけている何時もの可笑しな悲鳴を上げると不安定な体を支えるため反射的に相手の首にしがみつき。人が居なくなると同時に自分のよく知る、幾度となく身をもって体感したあの性格が露見したことにも押されてか「あ、はい。すんません。」と思わず敬語で応えてしまえばこんな誰が見ているかも分からない校舎内でそんな暴挙に出られるリスクも踏まえてか万が一を考え顔が他からあまり見えないように俯かせながらおとなしく相手に体を預けて。)
お前のその癖、最初から知ってたらあの時簡単に見破れたのにな。もう女装はしねぇのか?
(相手を抱き上げた瞬間、幾度となく聞いた奇声染みた声が耳に入りクツクツと笑いが零れ。脅し紛いの台詞に諦めがついたのか首にしがみついたまま大人しくしている相手を昇降口まで運びながら『棗』としての相手に出会ったあの日の出来事をふと思い返す。今も鮮明に思い浮かぶその光景に何処か懐かしさを感じ目を細めては冗談混じりに口にし。勿論未だに『棗』を追っているわけではないものの、相手の反応見たさに俯いたままの顔を覗き込むようにし意地悪く笑みながらからかってやり。そうしている内に昇降口に辿り着けば相手をゆっくりと一旦下ろし、相手の友人が貸してくれるという自転車を取りに行くつもりなのか「お前は此処で待ってろ」と、靴に履き替えながら告げ)
…何、して欲しいわけ?
(自分の奇声を面白がっているのかくすくすとこちらを見ながら笑う相手に酷く羞恥心を煽られ、思わず言い返そうかと思ったがそのあとに続いた相手の言葉に息を詰めて。その言葉が何だか胸に重く突き刺さったような感覚に唇を噛み締めると、"やっぱり何だかんだ言って女の方がいいんじゃないか"そんな思いを抱き。こちらとて少しずつだが相手に惹かれているように感じてきたというのにそんなことを言われれば、気付いていないフリ、無視で押し通すしかなくなるじゃないか。わざわざ辛い思いなんてしたくないからこうして相手の思いを否定してまで見定めをしているのに、当の相手は女装にまだ拘る節を見せる。相手を断り続けているのは自分だというのに何だかこちらの方がもやもやしてしまい、思わずぶっきらぼうに返事を返すと下ろされた昇降口でひとり身を縮めるように膝を抱えて。)
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