主 2013-06-22 18:50:00 |
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ーーっん、ん…か、ず…。
(初めての行為だったものの優しく慈しむような相手の腕に抱かれ進められた交わりは心地よい倦怠感を体に残し、幸福な気持ちで眠りにつくことが出来て。自身を抱く相手が体勢を変えたのか、僅かに体の収まり具合が変わりもう一度先程までのフィットした体勢に戻ろうと微睡みどころか殆ど眠りに意識を沈めたまま無意識的にもそもそと身動ぐと行為の証と思うべきか、鈍い痛みを訴える腰に思わずびくりと震えながら声を漏らして。不快そうに眉を寄せながら掠れた声で相手の名をこぼすとぐぐ、と伸びをするように腕を伸ばし、そのまま相手に被せるようにその腕を脱力させると極力腰の痛みを刺激しないようにゆるゆると相手に擦り寄って。)
椿……。
(彼の唇から溢れる半分寝言のようなそれと、擦り寄ってくる仕草に愛しさと幸せが胸に広がり、頬を緩めずにはいられなくて。特に意味もなく唇から自然と溢れる愛しい名の響きは幸福感をより膨らませ、何故か泣きたくなる程切なく感じ。胸の高鳴りと共に感じる甘く締め付けに、腕に抱いているだけではどうにも落ち着かなくなり、未だ相手は微睡みの中にも関わらず、顔の至るところに柔らかく食むような口付けを次々と落としていき)
ッ、んん…まだ、続き…?
(再び心地よい眠りの波に身を任せてしまいかけたとき、顔を中心に愛でるような優しい口づけが施されその擽ったさにゆっくりと目を開くとまだ少しとろんとした目で相手を見つめて。昨晩は初めてだったということもあり終わりに掛けては疲労感からろくに記憶が残っておらず、相手の口づけがまだ昨晩の延長線にあると勘違いしてしまった様子で。ゆるゆると首を傾げながら掠れた小さな声で尋ねると、勘違いではあるものの相手がその気なら、とばかりにそっと相手の頭を引き寄せれば目尻に軽く吸い付くような甘えの感じられる口づけを落として。)
いや……まだ寝てていいぜ。
(愛しさから堪らずに施したそれらでやはり起こしてしまったらしく、未だぼんやりとした瞳で此方を見詰めてくる相手の甘えるような口づけをくすぐったそうに受けて。どうやら寝惚けているらしい相手に状況を説明すべきかと考えるも、今は幸せなこの時間をただ満喫したいという思いが勝り。柔らかでいて幸せそうな笑みを浮かべると唇に軽く口づけ、いとおしそうに緩く抱き締め「…辛くねぇか」と体調を労りながら髪を撫でて)
…目、覚めてきちゃったから起きてる。
(少しずつ意識が覚醒し始めとろんとしていた目にはっきりとした感情が点り始めれば、相手の言葉に小さく首を振りながら言葉を返して。緩く自身の体を抱く相手に此方からも軽く身を寄せると緩やかに流れる幸せな時間に思わず口許を緩め、甘えるようにそっと相手の足に自身の足を絡めながら「…腰、ちょっと痛いけど…なんか、それもいいかなって感じ。だから辛くはないよ。」と答え抱き合うことで少しばかり暑さを感じ始めたためかもそもそと布団を捲り。)
…何だよそれ。まあ、休みだし今日は一日ゆっくりしてろ。
(痛みを訴えつつ“それもいい”と口にされては、何となくだがその心情を理解したのかふっと笑みを溢して。己に身を寄せ甘えるように足を絡める仕草にさえ沸く愛しさをどう解消していいものか困惑しつつ、痛むらしい腰にそっと手を添え軽く撫で。暑さを感じたのは相手だけではないものの、腕の中の相手を離したくはないらしく「…椿」小さく名を呼ぶと、再度軽く唇を重ねるだけのつもりが、啄むような口づけ二、三度繰り返す内、一人で高揚し始めたのか、唇が触れ合う間隔が次第に長くなってきてしまい)
ッ、んん…和瑳、ちょ…ちょっと、待ってって…。
(腰に触れる相手の手は心地よい温かさがあり腰の痛みを和らげ、そのことにほっと息をつきながら相手の口づけに応じて。優しく慈しむようなその口づけはきゅう、と胸に嬉しさとない交ぜになった甘い痛みを与えとても好きなのだが、徐々に高ぶりを見せ始めた相手に少しだけ困ったように眉を下げると軽く肩を押して制止しようとし。しかしそんなとき、夜の運動なんて言えば親父臭いかもしれないがそれなりに体を動かしたことが原因かきゅるる、と情けなくも腹の虫がなると思わず恥ずかしさから頬をほんのり染めながら「…ご、め…お腹、空いちゃって、さ…。」などと呟いて。)
……ん、了解。お前、動くの辛いだろ。何食いたい?
(次第に深まりつつある口づけを制止するかのようにタイミング良く鳴り響いたのは空腹を訴える音で。顔を見合せれば一瞬きょとんとするも、頬を染める相手の微笑ましさに直ぐにくすりと笑みを浮かべて返事をし。幸い今ならどうにか処理出来そうな熱や欲を散らす事に努めながら、柔らかな声色で希望を訊ね。とはいえ普段まともに料理する機会が少ない己がリクエストにしっかり応えられるかどうかは危ういところで、「無茶なリクエストは無しな」と笑みながら付け加え)
…ラピュタトースト。ほら、トーストに目玉焼き乗っけたやつ。目玉焼きにソースで文字書いて持ってきてな?
(もそもそとゆっくり寝返りを打ちうつ伏せの体勢で組んだ腕の上に頭を乗せると相手の方を見て。少しだけ考え込むような間を挟んだ後リクエストを口にすると、最後におねだりとばかりの追加注文を付け足すと悪戯っぽくにい、と口許を緩めて。「台所勝手に漁っていいから。パンはトースターの横の籠に入ってる。」卵の場所はまあ分かるとして、一応食パンの位置を伝え指示すると、まるで同棲しているかのような錯覚を起こさせるやり取りにきゅんと胸をときめかせながら軽く相手に手を振って。)
…は?ラピュ…タ…?……何だかよくわからねぇが、要はトーストに目玉焼き乗っけりゃいいんだな?
(朝食のリクエストを受けたものの、その辺の知識は浅いのか、その名称にいまいち閃かないようで。頭に疑問符浮かべつつ眉を寄せ、ゆっくり上半身を起こしては確認の為に再度問い返し。目玉焼きにソースだの文字を書けだのと個人的に突っ込みたくなる部分はあるが、そんな要望さえも甘えられているような感覚を起こさせ、嬉しさに頬が緩んでしまいそうで。彼が求めているものを頭の中で朧げながらも想像しながら前髪をかき上げてはそのまま軽く頭を掻き。「…で、何飲むんだよ」朝食時の飲み物にも習慣があるかもしれないと、視線を相手に戻しながら念の為訊ねて)
…あ、ラピュタ知らないのか…。うん、そういうことで合ってるよ。
(眉を寄せた相手にこちらも疑問符を浮かべながら緩く首を傾げると、続く彼の反応に漸く合点がいったように苦笑いを浮かべて。アニメ映画を観そうなタイプでないのは分かっていたがまさか此処までか、などという衝撃を引きずりながらも彼の言葉に頷き返事をし。「んー…ホットミルク、飲みたい。蜂蜜溶かしたやつな。」自分はあまり朝食にこれを飲まなくては、という拘りがある訳ではないが彼が淹れてきてくれるという付加価値に流され暫し考え込むと、腰の痛みを少しでも和らげてくれそうなもの、ということでどちらかと言えば寝る前に飲むイメージの方が強いであろうホットミルクをリクエストするとぐっと両手を前に伸ばして伸びをし。)
――…わかった、ちょっと待ってろ。
(二人を包む甘い空気に調和するようなリクエストを受けると、思わずふっと表情が柔らかく緩めて。相手の前で時折自然に発されてしまう、自分でもくすぐったさや戸惑いを覚える程の甘い声音で囁くように告げては、小さなリップ音と共に唇に食むような口づけを落とし。唇を離し、頭をくしゃくしゃと優しく撫でながら愛しそうに目を細めて微笑めば、そっと相手から離れ静かに部屋から出て行って)
…ん…ッ、ふふ…。
(優しく撫でられた髪の寝癖をかき回すようにそっと頭に手を当てると、やや起こし気味だった上体をぼすん、と再びベッドに沈めると這うようにして体を枕の方に寄せて。顎を置くために適当に枕を引き寄せて顔を埋めてみると相手の残り香のようなものが感じられ、彼との昨晩の行為を再確認させるようなその匂いに嬉しさが込み上げれば小さく笑みながら軽く枕に頬を擦り寄せ。「…ほんとに、したんだな…。」今更ながら本当に体を重ねることが出来たという実感がわいてきたのか、小さな声でぽつりと呟きを漏らすと感動からかじんわりと涙が滲み出し、流石にこんなことで泣くなんてと枕に目元を押し付けるようにして涙を吸わせるとふにゃりと口許を緩め幸せに浸り。)
ラピュタトースト……、…これか。
(一階に降りキッチンへとやって来ると、先ずは携帯を取り出し。名称があるのだから一応正式な作り方もあるのだろうと、彼のリクエストをそのまま検索にかけてみて。必要な調理器具を準備すれば、検索で引っ掛かった作り方を参考に携帯の画面と睨めっこしながら早速作業開始し。恋人の自宅のキッチンで一人料理をするというのは何とも不思議な感覚を起こさせる上、一人暮らしである己の殺風景な自宅キッチンとはまるで違う、綺麗に揃えられた種類豊富な調理器具や調味料等が変に緊張を起こさせて。そんな中でも部屋で己の帰りを待っているだろう彼の事を思い浮かべれば料理中も自然と頬が緩んでしまい。誰もいないキッチンに調理独特の音を響かせながらどうにか仕上げたそれを二人分皿に盛り付けたはいいものの、恐らくは彼なりの悪戯心であろう“ソースで文字を”という点で少々悩んでしまい。「…たく、俺に何を求めてんだよ」出来立てのトーストを前に難しい顔で腕を組んでいたが、溜め息混じりに呟くと諦めたように渋々、けれどやたら慎重に、彼の分のトーストの目玉焼きにソースで綺麗なハート型を描いて。相当ベタではあるが、己の人柄に似つかわしくないハート型を改めて見た瞬間、やり場のない屈辱感に似た羞恥に見舞われ小さく舌打ちし。そんな感情を振り払うように手早く彼のホットミルクと自分用のコーヒーを注げば、ホットミルクに蜂蜜を入れ甘さを添え、それらをトレイに乗せて彼の部屋へと戻っていって)
…おかえり。トースト無事出来たかー?
(廊下から戻ってきた相手の足音が聞こえ慌てて目尻に残った涙をトレーナーの袖で拭いとると枕から顔を上げてそちらを見て、からかい混じりの言葉と共に緩んだ笑顔を向けて。「…ふふ、ハート。愛されてるなー俺。」彼がわざわざ希望を汲んで作ってくれたトーストに何だかんだできちんとハートが書かれているのを見つけると余計に調子に乗ってしまい、至極嬉しそうに呟きながら頬に手を当てると体を起こそうとリラックスしきっていた体に力を入れて。しかしながら初めての行為に大分ダメージを負ったらしい腰は本人の意思に応えて動くように、とは中々いかず未だ鈍く痛みを訴えるそれに思わず僅かに顔をしかめ。「…かーずさ、だっこして。」ちらりと視線を相手に向けてから暫し考え込むような間を挟んでからゆるゆると緩慢な動きで仰向けの体勢になると、今なら何となく恥ずかしさもそこそこに甘えられそうだと践んだのか、両手を相手の方に差し出しながら甘めのねだるような声で相手を求めて。)
っ…煩ぇよ、もう絶対やらねぇ。今回だけだからな。
(ハートを描いたトーストを目にした途端、予想通り笑われてしまえば羞恥に熱が集中して来るのを感じ。不貞腐れたような台詞と共にふい、と顔を背けるという、まれに見る子供染みた言動に出ながらも、幸せそうな笑顔見たさにちらりと視線をやって。その時起き上がろうとした相手が表情に痛みを訴えた瞬間を見逃さず、はっとしてそちらに体を向ければ甘えるような声音で抱っこのおねだりをされてしまいドキッと胸が弾んで。「たく、仕方ねぇな」とは言うものの、仏頂面にもしっかりと嬉しさが滲んでしまっており。相手に近付き抱き起こすと、ベッドに腰掛け己の膝の間に相手を挟むようにして、背後からぎゅうと抱き締める事で溢れんばかりの愛しさを伝え。頬に触れる柔らかな髪が擽ったく、その匂いが酷くいとおしくて。「……甘ったれ」唇から紡がれる言葉はやはり戸惑う程に甘さを帯びているが、それが気にならない程の愛しさと幸福感に浸るように目を閉じ頬を擦り寄せて)
甘ったれで結構、そういう俺も好きだろー?
(後ろから抱き締められることで腰に掛かる負担も少し減り楽になったのかほっとため息をつき、それからトーストの皿を受け取り膝の上に乗せると首を軽く捻って相手の唇の端にちゅ、と口付けて。体を重ねることが出来たお蔭で大分気持ち的に余裕が生まれたようで、少し調子に乗りすぎかと思われるような軽口を叩いてからトーストにかぶり付くとさくさくとした軽い口当たりと少しだけとろりと半熟気味な目玉焼きの組み合わせに頬を緩めて。相手の作り方が気に入ったのかどんどんトーストを食べ進めていけばすぐに完食してしまい、唇についたソースをぺろりと舐めながら「…おいし、また作ってな。」と呟くとふわりと笑みを浮かべて。)
……ああ、好きだ。わかってんじゃねぇか。
(少し生意気そうな軽口さえも可愛くて仕方なく思え、ふっと表情緩めながら率直に告げれば口端に軽く唇が触れて。トーストにかぶりつく様子を愛しげに見つめていたが、少しすると相手を背後から抱いたまま近くのテーブルに手を伸ばし、そこに置いておいた己の分の皿を手にしトーストをかじり。あっという間に完食する相手の唇に僅かに残ったソースを指先で軽く拭った後、蜂蜜入りのホットミルクを手渡し。また作れとのリクエストは単に気に入ったからという純粋なものなのだろうが、悪戯っぽく口角を上げては「それは次回のお誘いだと受け取っていいのか?」と、試すような言い方をして)
ッばか、なに言っ…げほ、げほッえ、ほっ!や、ば…噎せ…ッげほ!
(綺麗に舐めとったつもりだった唇からソースの僅かな残りを掬い取られると何となく気恥ずかしさが込み上げてきて、それを散らすように手渡されたホットミルクに口をつければそんなタイミングで相手の悪戯っぽい問いかけを耳にしてしまい。体を重ねておいて今更な感じもするがやはりこういった言葉のやり取りには慣れず反射的に声を張ろうとしたが運悪く口に残っていた僅かな牛乳が気管に入ってしまったのか噎せてしまい、マグカップをひっくり返さないようにしっかりと両手で支えながら暫く咳を繰り返すと誤って唾が飛ばないようにと顔を俯かせたままもごもごと口を動かし。)
ーー…別に、お前が受け取りたいように取っていいよ…。まあ、そんなすぐにいいよって訳じゃないけど、さ…。
ッ、馬鹿…何やってんだ。
(多少の照れは見れるだろうと密かな期待はあったものの、不意に噎せ出す相手の過剰な反応に此方が驚き軽く背中を擦り。何とか落ち着いて来たらしい様子に安堵したところで返って来たのは割と真面目な答えで)
…すぐにはしねぇよ。お前、痛みに堪えるのに必死でわけわかってなさそうだったしな。次はまあ…幾らか余裕が出る分恥ずかしいと思うぜ。…楽しみだな。
(何となく言いにくそうに言葉を紡ぐ様子を見て愛しげにクスリと笑みを溢すと、相手の体調を気遣うような言葉を向けつつ、背後から回す腕の位置を変え優しく抱き直し。軽く頬を寄せ、相手の存在を噛み締めるようにしていたかと思えば、己の下で羞恥に悶える相手を想像し楽しむかのような悪趣味な台詞を意地悪そうな声音で添え。待ち遠しさを伝えるように近くにある耳朶を唇で柔らかく挟み、そのまま舌先で擽ってやり)
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