主 2013-06-22 18:50:00 |
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…あ?俺は本気だ、昼だろうが夜だろうがお前が目の前に居る限り関係ねぇ。今朝も俺がどれだけ堪えてやったと思ってる?
(確かに元気付けも兼ねての発言だったが軽々しい気持ちは微塵もないようで、心外だというように眉を寄せると元の体勢に戻りながら反論し。相手とは性格が異なる故、価値観の違いが生じても可笑しくはないとは思うものの、愛しい相手に触れた際のあの情動を理解して貰えないのかと思うとつい熱くなってしまう己がいて。しかしその反面彼を大事にしたいと思うのも本心で、これ以上この話を続ける事でまた体が目的だのと誤解されては困ると感じ、息を逃して冷静さを取り戻し。「あぁ…興味ねぇから半分聞き流してはいたが、和風喫茶がどうのっつってたな。…お前は好きそうだな、文化祭だのその手のイベントは」HRでの話し合いを思い出して答えると、相手に横目を向けながら思った事を述べて)
あー…聞こえない、聞こえない聞こえなーい。
(こちらの反応が不服だった様子で反論してくる相手の言葉にまともに対峙してはうっかりそのまま懐柔されてしまいそうで、恐らく相手の不満を増長してしまいそうなことも承知でわざとらしく棒読みで声を遮ると両手で耳を覆い。下校に"恋人らしさ"なんてものを求めておいて何とも身勝手なのは分かっているがやはり一気に相手に溺れてしまうのは正直怖い、相手にとっては生殺しのような歯痒い思いをさせているやもしれないと理解していてもこればかりは恋愛初心者としての理性がブレーキとなってしまいどうにも叶えてやることは出来そうになくて。話変わって文化祭の話題となったが予想通り何とも気だるげな相手に思わず苦笑をもらし。「…お、うちはメイドカフェ的なのやるらしいからライバル店って感じだな。元々イベントは好きだけど、やっぱ今年は高校最後の、ってことで余計気合い入ってんだよ。」相手の予想通りと言うべきか、イベント好きというのはやはり当りらしく楽しげな様子で応えると"高校最後の"と言ったところで少しだけ寂しさのような思いが胸の奥の方で燻ったような気がして僅かに眉を下げて。)
椿、てめぇ…
(此方が真面目に語っているにも関わらず都合の悪い事は流すかのようにわざとらしい物言いで耳を塞ぐ相手にカチンと来たようで、耳を覆う指を不意に舐めたかと思うと間髪入れずじゃれるかのように噛みついてやり。そして何事もなかったように離れれば、文化祭について楽しげに語る相手を前に取り敢えず今年は参加するのも悪くないか等と思案し出した最中、その内容にピクリと反応を示し。「メイドカフェ…、それはお前も女装したりするのか?」脳内では早くもメイドに扮した相手が登場しあらぬ妄想が繰り広げられつつあるようで、突如腕を掴むと変に熱が入った様子でじっと見据え)
ッぅ、ひ…!おま、いきなり何…ーー普通にしねぇよ、馬鹿。男はウェイターか調理、メイドは女がやれば十分だろ。
(少々蔑ろにし過ぎてしまったかと己の反応を反省し始めた頃、不意に指にぬるりとした感触を感じそちらに目をやると僅かな痛みと共に自分の指を噛む相手の横顔を捉えて。思わず口から漏れた奇妙な声を遮るように口許に手を当ててから、相手が仕出かした事を理解し始めると共にじわじわと襲い来る羞恥に仄かに頬を染めて。そうして何をするんだと反論しかけた時再びの相手からのアクションに腕を取られたかと思えば何故か妙に熱の入った言葉、しかしその内容はといえば正直どんな顔をしてやるべきかと悩むようなもので。深呼吸をひとつし気持ちを落ち着けると困ったような呆れたような、微妙な表情で相手を見つめながら淡々とした口調で答えて。)
…てめぇ、期待させんじゃねぇよ。メイドに扮したお前を連れ出して普段味わえねぇ楽しみ方をしようと思ったのによ。
(勝手な期待を持ち一人盛り上がり掛けていたにも関わらず返って来た言葉にあからさまに舌打ちすれば、何処まで本気かわからない事を真顔でさらりと口にし掴んだ腕を解放して。「文化祭か…面倒臭ぇな。気乗りはしねぇがお前が居るなら今年は適当に参加してやるか」全く興味がない己からしてみれば高校最後の文化祭という事で妙に気合いが入っているらしい周囲が鬱陶しく感じてしまい、今後の準備やら何やらを思うと面倒臭さに溜め息しか零れず。しかし文化祭を楽しみにしている相手を間近で見ていたいという気持ちも沸いたようで)
…お前がちゃんと文化祭参加すんなら、もしかしたら俺もメイド服着るかもな。
(相手の高校生らしいといえばらしい所謂フィクションでよくありそうな願望に思わず突っ込みそうになるもののそれをぐっと堪えると何となく可哀想なものをみるかのような同情めいた視線でそちらを見つめ。しかしその後の相手の言葉を聞くとここで少し考え込む。自分が出るなら文化祭の参加を考えるという相手、先程の落胆した様子、他にも今までの相手と過ごした日々で大分理解した相手の性格。これらを考慮した上で条件のような曖昧なほのめかし方で先程まで着ないと言っていたメイド服について、ぼそりと一言呟くと様子を伺うようにちらりと相手の方を見つめながら緩く首を傾げ。折角の高校最後の文化祭、恐らく今までまともに参加してこなかったであろう相手にも今回くらいはきちんと参加してほしい。そんな思いで口にした条件が相手にどんな影響をしてくれるか、そちらを見つめたまま上手く乗っかってくれることを願って。)
――…っ…、
(呟かれた言葉にぴくりと小さく反応しそちらに視線を向ければ此方の様子を窺うような相手と視線が合う。元々彼に惚れた切っ掛けとなった女装、それもメイド姿に扮するとなれば心揺さぶられないわけがない。先程想像したような展開が脳内で繰り返し再生され、彼と視線が絡まったまま逸らせなくなり。しかし此処で少し冷静さを取り戻し考えてみれば、彼の女装はそうメリットばかりではない。気持ちが通じ合った事で柄にもなく浮かれ忘れ掛けていた、元々中性的でありよく整った彼の顔立ちがどれだけ魅力的かという事を。男子高校生らしい普段の馴れ合いに因んだ表情のせいか幸い余り広くは知られてはいないようだが、文化祭で女装するとなれば一気に注目を浴びる事は間違いない。そんな彼の魅力に今まで気付かなかった連中が急にちやほやして来る姿が浮かべば、彼の指摘通りピンク色だった脳内は忽ちどす黒い独占欲に支配されていく)
――…着なくていい。むしろ着るな、絶対着るんじゃねぇ。
(先程とは違う強さで不意に腕を掴むと、眉間に皺を寄せながら突如意見を翻して)
ッえ、あれ何でだ!?
(女装で一応彼氏(彼女?)にあたる相手の士気を上げるというのも何だか複雑な気持ちだがそれで少しでも相手の高校生活が楽しいものになるのなら、と提案していたはずなのに先程の様子とはうって変わって渋い表情で拒否を示す相手に思わず驚いたように目を見開くと動揺を隠すこともせず何故と口にして。自分の発言が一体どんな変化を遂げれば相手の態度をここまで翻らせるのか、困惑したような表情のままそちらを見つめ考えていたが取り敢えず自身の女装が彼にとって不利益を成すということだけは理解した様子で。別に進んで女装したがるような変質者に成り変わってしまったつもりはないが、こうも拒否されると何だか複雑な気持ちになってしまう。若干不服なような、何とも言いがたい思いを内包したまま「…まあ、お前が着るなって言うなら着ない…けど、さ…。」と歯切れの悪い言葉で返すと強く腕を掴む相手の手を外そうとするようにそっと空いた方の手を相手の手に重ねて。)
……てめぇで考えろ。
(己の発言は相手の予想に反していたのか明らかな動揺が見られ。多感な癖に自分の魅力には全く気付いていないらしい相手が少しだけ憎らしく、何処か恨めしげにじっと見据えた後短く返し。感じたままの気持ちを包み隠さず告げ、お前は俺の物だと解らせてやるのは簡単だが、自分がどれだけ目を引く存在か少しは自覚して欲しい、そんな思いが己の口を閉ざさせて。何か言いたげに見つめていたがやがて掴んだ腕をそっと離すと、相手から外した視線を前方へ向け暫し無言で歩き)
…まあいいや。そういう訳で今年の文化祭は気合い入れるから、終わるまでちょっと忙しくなるから。…お前んとこもだろうからわざわざ言わなくてもとも思ったんだけど、まあ…一応な。
(相手の心配を他所に前提として男の女装に群がるのなんぞ興味本意の女子か物好き程度、という認識を持ってしまっているためか彼の考えを恐らく一ミリも理解出来ていない様子で不審げに首を傾げ。先を歩く相手の斜め後ろを着いていきながら文化祭までのこれからについて一言残すと少しだけ気まずそうに頭を掻いて。漸くお付き合いなるもののスタートを切った矢先に距離が出来るのは自分としても本意ではないが、それでもクラスメートの面々のことも考えると手伝わない訳にもいかず。「…なんつうか…その、ごめんな…。」と申し訳なさそうに僅かに眉を下げながら謝罪を口にすると様子を伺うかのようにそっと相手の背中を見つめて。)
………。
(歩みを進めながら斜め後ろから聞こえて来る声を無言で聞き。まともに参加していなかったとはいえ文化祭の時期の活気や慌ただしさは理解している。高校生活最後となれば今まで以上に気合いも入り忙しくなり事は予想の範疇で。しかし彼と接する機会が少なくなる事については勿論の事、己が知らない場でクラスの連中と同調し絆を深めていく事が気に入らない。今まで感じた事がない嫉妬心や独占欲に自分自身驚くと同時にこの女々しい感情が許せず、やり場のない感情を圧し殺すように奥歯を噛み締めて。次に届いた申し訳無さそうな謝罪の言葉に歩みを緩めて振り返れば、何とも情けない表情をした相手。相当困らせてしまっていた事を察するとふっと控えめな笑みを浮かべ。「…楽しみにしてるんだろ?悔いがねぇようにやれよ。後で埋め合わせはきっちりして貰うけどな。」その表情を和らげたい思いで相手の髪をくしゃりと撫でて。手に入れた事で欲ばかり先走ってしまっていたが、相手の笑顔を見る事に喜びを感じる事を思い出すと、軽く背中を叩いて並んで歩き出そうとし)
…おう、ありがとな。…埋め合わせ、も…どうするか、とか一応考えとく…。
(相手の無言の背中から何となく重いというか暗いというか、そんな雰囲気がひしひしとこちらに伝わってくる。相手のこれまでの言動諸々からいえば恐らく自分と友人が相手よりも近付くことをあまり良く思っていないのだろう。もう一言くらい詫びを重ねてみるべきか否か、と考え始めた時視界の隅で捉えていた相手が不意に振り返ったのを感じそろりと視線を上げ。すると今までの重い雰囲気を払拭してくれるような言葉と共に髪に触れる相手の慣れた手のひら、許しを貰えたことは勿論だが漸く見えた相手の笑みに酷く安心し頬を緩めると緊張が薄まったいつも通りの声色でそっと応えて。同じ速度、隣を歩き始めて暫くするとそろそろ自宅の付近となる辺りまで歩みを進め「…じゃ、この辺で。また明日…に、なるかは分かんねぇけど。」との言葉で立ち止まり、もちあげた手のひらを軽く振り。)
(/そろそろ帰宅となりますが文化祭までの準備期間的なものはどうしましょうか?どうしてもレスが細切れになってしまうと思われるので、私としてはある程度こういう流れで進んだ、的なお話さえ本体同士で出来ればこのまま当日まで飛ばしてしまっても構わないのですが。)
(埋め合わせを、と告げる相手は緊張が緩んだのか普段と変わらない声音と笑顔で。埋め合わせ云々よりもその事が嬉しく、心温まるような感覚を覚え返事代わりに笑み返し。それから暫く歩調を合わせて歩みを進めればあっという間に相手の自宅付近に差し掛かり。ほんの一時別れだというのに無性に切なくなるのは相手が隣にいる感覚を知ってしまったからだろうか。一、二歩と歩み寄ると、返す言葉も出ないまま不意に相手を抱き締めてしまい。幸い人通りも少ないとはいえ注意を欠き過ぎだとは思う、しかし衝動に抗えないのも事実で。相手の前では感情のコントロール等意味を持たなくなる事を改めて思い知らされつつ暫しそのまま抱き締めては「…顔くらい見に行かせろ。じゃねぇと発狂する」解放する前に反発するような台詞を吐き。自分でも呆れる程餓鬼臭い事を言っているのは理解しているが、強ち嘘でもない。例えこうして触れる事が出来なくても、会話すら出来なくても、せめて顔を見るだけでもと切に願ってしまう。そんな己を内心自嘲すれば「…またな」一言挨拶と共に笑みを残して踵を返し)
(/ですね、そうしましょうか!次レスでこのまま当日に進めてしまっても構いませんし、何かありましたらレスを残してから移って頂いても構いませんので!ただ、もしも当日を此方から始める場合、どんな展開から入っていいか…そちらの都合があると思いますので、その際は教えて頂けたら助かります^^)
ッ、…俺も、大分毒されてきたな…。
(別れ際の抱擁に一瞬頭の中が真っ白になったのちに恥ずかしさなのか嬉しさなのか、もはやどちらとも判断する余裕がなくなるほどの熱い何かが込み上げてくるとともにどくどくと心臓が煩いほどに鼓動を繰り返し。結局彼が殆ど見えなくなるくらい離れるまで動作は完全に停止したままそちらを見つめていたが、暫く経って漸く一言声を漏らすと耐えきれなくなったようにしゃがみこみ。)
ーーーーーーーーーーー
ーー…あんなこと言っといて、結局当日までろくに会えないとか…俺、結構最低な彼氏だよ…な…。
(先日の別れから日が過ぎ今日はとうとう文化祭当日、朝早くから割り振られた店番のお蔭で朝すら相手と共にすることも出来ず開会式までまだ時間があるというのに己は既に教室にスタンバイさせられてしまっており。今朝も共に出来ないことを旨とした送信済みのメール画面を眺めながら恨めしげに一言呟くと、最近ろくに会えなかった彼のことを思い。何はともあれそんな日々も今日で一先ず終わるのだから、と自身を奮い立たせ指定された衣装を手に取ると、制服のままのシャツと黒のスラックスの上から羽織るだけの後ろが燕尾服モチーフに伸びたベストと襟を飾る白いスカーフ、それを押さえるためのブローチをするするとその場で身に付けて。)
(/時間があったので最終レスと文化祭の開始レス、どちらも返してしまいました!←/流れとして当日まで結局ろくに会えなかったような描写も追加させて頂きました、その方が原田のヤキモチ的なフラストレーションも溜まるかな、と思いましたので。何だか私の要望ばかり聞いていただいてしまっているようですみません;;そちらはご意見、ご不満等何かありますでしょうか?)
(相手が言っていた通り彼のクラスは相当気合いが入っているのだろう、下校はおろか登校すら一緒に出来ない日が続く中文化祭当日を迎え。己は頼まれた仕事しか携わっていなかったとはいえ此方のクラスも気合いは十分のようで。早々と衣装に着替えを済ませるクラスメイト達をよそに携帯のメール画面を開くと、思わず溜め息が溢れるような内容のものが今日までに何件も溜まってしまっている事にまた一つ溜め息が漏れ。少しでも会えないか、せめて姿を見れないかと制服姿のまま教室を抜け相手の教室へと向かう途中、クラスメイトに呼び止められ。“開会式が始まるから早く着替えてくれ”との事。思うようにならない苛立ちから舌打ちするも、相手が楽しみにしていた日に問題を起こすわけにもいかない。「…行けばいいんだろ」苛ついた口調ながら返事をすれば、渋々諦めて教室へと引き返していき)
(/有難うございます!椿君の様子や心情がわかるのは嬉しいです!不満なんてとんでもない、此方の要望はもう十分過ぎる程叶えて頂きましたので、意見や要望などどんどん仰って下さるとやりやすいし嬉しいです^^此方も何か要望等あればご相談させて頂きますのでご心配なくb
それで一つ確認なのですが、此方のクラスの衣装というか茂庭ちゃんの衣装なのですが…浴衣と解釈して宜しいんでしょうか?取り敢えずお返事頂けるまでは上原には制服姿のままうろうろさせておきます/笑)
ーーやっと抜けられた…後であいつらに礼言っとかないとな…。
(開会式が終わればあれよあれよとしている間もなく地域の人々やら他校生やら、慌ただしく動き回る生徒達で校舎内はごった返しになり。そんな中人の波を掻き分けながら衣装のベストを身に纏ったまま一人廊下を進んでいればどうやら短い間ながらもシフトとして割り当てられた時間から友人の手助けにより抜け出すことができた様子で。自分が抜けずとも大変であろう中送り出してくれた友人に後で礼を言わなければと感謝の念と共にぽつりと呟くと、それから少し急ぎ足で相手の教室に向かって。この大変なタイミングで行動を起こしたのも訳があり、彼に何らかの用件を伝えたい様子ながらも混雑のせいで携帯が繋がらないといった状況がそもそもの元凶で。楽しいことは楽しいがこればっかりは文化祭の賑わいを少しだけ恨みながら、漸く彼の教室までたどり着くと恐らく店の何処かにいるであろうその姿をそっと扉の陰から探して。)
(/そうですね、和風の喫茶店という設定ですから女子は浴衣に腰に巻くタイプのエプロンだとか、そんな感じでしょうか?もしくは女学生風の袴にエプロンなんてのも可愛いかもしれませんね。まあこちらについてはどっちでも大して変わりませんからお好みの方をお選び下さい/←/
上原くんにつきましてはやっぱり着てくれるのならば浴衣が見たいですかね!夏も終わってしまい浴衣を見る機会もなくなってしまいましたし…。
ついでにお話ししようかと思うのですが原田が着る予定のメイド服はどんなものにしましょうか?これに関してはやはり上原くんの好みを反映してしまったものにしたいな、と思いまして。)
…冗談じゃねぇ。
(開会式が終わればあっという間にごった返す校内。まともに参加するのは今回が初、盛り上がるとは聞いていたが想像以上の人混みに圧倒され。人混みは好きではない故早くも抜け出したい思いに駆られ、不快そうに眉を寄せながら独り言を溢し。あれから指定された浴衣に渋々着替えたはいいが、何せ初めての文化祭。てきぱきと機敏に動く周囲とは真逆に何をしていいかすらわからず、その辺のクラスメイトを掴まえては仕事を訊ね、面倒ながらも黙々とこなしていて。不意に騒がしさを増すテーブルに視線を移すと、一人の女子に男子が群がっている光景。囲まれて困った様子ながらも笑顔を絶すことない彼女こそ以前校門付近で己に声を掛けて来た人物で。あれから彼女が同じクラスであり、相当な人気だという事を知った。どうやらその恵まれた容姿からも今回クラスの客寄せ的な存在として期待されているらしい。彼女が絡まれていようとも己には関係なく放っておけばいいのだろうが、彼女目当てで屯している連中のせいで席がなかなか空かずに行列が出来ていく始末。クラスメイト達も次第に困り始めたのを切っ掛けに、この現状を打開すべく仕方ねぇなと立ち上がり。その時扉から此方の様子を窺う会いたくて止まなかった相手の姿を視界に捕えてしまえば、当初の目的など忘れたかのように足は恋人の方へ向かってしまい)
(/なるほど、袴も可愛いですね!茂庭ちゃん似合いそう!でも浴衣で。/←
メイド服ですが上原の好みとしましては、清楚系でも女の子らしい甘さがある感じが好きな方向で来てしまいましたので…フリルやレースは外せませんね。丈は膝上でニーソとかだと相当喜ぶかと/笑/デザインや色等はお任せ致しますが、上原の好み通りにしなくても椿君のメイド服というだけでもうアレですよ/←)
…お、こっちも大分繁盛してるみたいだな。やっぱ茂庭…さん?のお蔭って感じで…。
(そらそろ店の邪魔になってしまいそうだし仕方無いが出直そうかとため息をついた時、前方から近付いてきた陰に顔をあげると漸く発見できた、というか向こうから発見してくれたのだが何にせよ巡り会うことの出来た目当ての彼の姿に安心したようにへらりと笑って。話はじめにと挨拶代わりといった感じで店のことを軽く話してみたのだが、視界の端にちらついた先日の彼女の影にただ褒めるだけの話だったはずなのに何だか彼女を気にしているような風になってしまい。実際気にしていない訳がないし強ち間違ってはいないが、それでもこんな話し方をしてしまえばまた彼の心配を煽ってしまうだろう。そう危惧し彼女から視線を逸らすようにぱっと別の方向に視線を向け「あ、のさ…その、後夜祭とか、どうしようかと思って…。」と元々本題として話に来た内容をくちにするとその内容柄少しだけ照れ臭がるかのように襟足辺りを軽く掻いて。)
(/浴衣ですね、了解しました!ではその様に考えさせて頂きます。
メイド服に関してのお返事ありがとうございます。まだ何となくのイメージでしかありませんが取り敢えず上原くんのご要望に見あうようなものを考えさせて頂きますね^^
ではでは、また何かありましたら発言させて頂きますので今は一先ずこれにて失礼します。引き続きお相手お願いしますね!)
…らしいな。結局着なかったんだな、メイド服。これはこれで様になってんじゃねぇか。
(時間が取れずこうして会う事も中々許されなかった手前、第一声は不満をと思っていたが、最初に向けられた笑顔に忽ち相殺されてしまう辺りどれ程彼に惚れているのか思い知らされ、悔しく思うと同時にやはり隠せずにいて。相手は彼女を気にしているようにも取れるが、既に全意識は目の前の相手に向けられているらしくそちらには見向きもせず。言い付け通りメイド服は自重したらしい相手をからかうような口調で誉め、襟を飾るスカーフを軽く引っ張りながら笑み浮かべ。しかしやはり顔立ちが良い彼は何を着ても目を引く辺り内心胸騒ぎは拭い切れず複雑な心境で。そんな中照れ臭そうに後夜祭の話を持ち出す相手、後夜祭というものがあるのは知っていたが、毎度不参加な身としてはその具体的な内容を全く把握しておらず。「何だよ、どうするっつぅのは……一緒に居れるって事か?」照れる理由すらよくわからないものの、訊ね方からすれば取り敢えず一緒に居れる事は間違いないのだろうと思いながら不思議そうに訊ねて)
(/有難うございます!でも本当に上原はそんな椿君が見れるだけで喜びますし好み等関係なくお任せしますので!喜ぶ暇なく嫉妬で忙しそうですが/笑
では此方も一旦失礼します^^)
…ん。お前こそ、こうやってると大分マトモに参加してるようにみえるな。
(本題ではなくあくまでおまけみたいなものとして今の格好を相手に見せに行きたいと思った節も認めたくはないがなかったとはいえず、そんな感情を抱えていた中こうして誉めてもらえるのは純粋に嬉しく思えふにゃりと頬を緩めながら返事を返すと共に相手の浴衣の合わせを軽く引っ張ってみて。その行動はスカーフを引かれた報復という訳ではなく、正直衣装など着ないと思って安心していた彼がまさかの浴衣で登場したことへの動揺を隠すこと、それ以上に自分と同じく彼の珍しい異装にどこか浮き足だった様子でちらちらとこちらを見ている女子生徒達からなるべく彼の肌の露出を避けるためのものであり。出来うる限り相手の浴衣のはだけを直してから手を離し僅かに視線を足元に落とすと小さく頷いてから「…キャンプファイアーとか色々あるらしい、から…その…一緒に回れないかと思って…。その…面倒、とかならいいんだけどーー…だめ、かな…。」などと誘っている癖にどこか遠慮がちなはっきりしない様子で呟き。後夜祭といえば高校生達の考えそうなことだが所謂カップルなんかがいちゃつき易くなる場、所謂そんな下心も半分だがそういった場だからこそ後夜祭をあまり知らない彼がうっかり茂庭やらの誘いに乗っていかないようにという防護策の意味合いもありこの行動に至って。)
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