主 2013-06-22 18:50:00 |
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――…俺一人だ。
(痛みが増している事はないと聞き安堵しながらゆっくり階段を上り自室の前に立った辺りで相手から質問を受け。何か勘づいたのかはたまた興味本意なのか、此方に視線を向けてくる相手を一瞥しては取り出したキーで部屋の鍵を開け、玄関の扉を開くと同時に答えて。入れ、と顎で促した先は確かに一人暮らしに適した1LDK程の広さで、特に意味は無いものの玄関をガチャリと施錠する音がやけに室内に響き)
ひとり、かー……。ーー…いやいや待てコラ。無理だから、さすがにこれは無理だから。な、一晩密室二人きりとかぜってぇ無理、これ完璧食われるフラグじゃんかよ。
(相手の言葉を聞いてから処理するまでの時間暫し固まったまま連れられるがままに部屋の中に入ったのだが、鍵が締まった音ではたとその言葉の意味を漸く呑み込むとさあっと顔を青ざめさせて。笑みを固めたまま青ざめた姿は酷く滑稽なのだが本人は割りと本気で焦っているのかくるりと方向転換して玄関の扉に再び対峙するとがちゃんと締められた鍵を再び解錠しながら早口で呟いて。告白してきた相手と二人きりの一晩などゲームなどならフラグだが自分にとってはそれはただの死亡フラグでしかなく、そんな展開を早急に折ってしまおうとまたすぐ外に出ようと解錠した扉のドアノブを掴み。)
お前が今夜一人だという時点で既にフラグは立ってんだよ。潔く諦めろ。
(密室に一晩二人きりと理解した途端、傍目にもわかる程蒼白とした表情で逃げようとばかりに慌てて解錠する様子は己の中に潜む感情を煽るばかりで。内心楽しくて仕方がないものの見た目は涼しい表情で冗談か本気かさらりと告げ、ドアノブ掴む相手の手を掴み外させ。ひょいと相手を肩に担ぐように持ち上げ靴を脱がせれば、問答無用でそのまま室内へと上がって)
ちょ、おぉい!?フラグ立ってるっつってる時点であんた食う気満々じゃねぇか!この阿呆、変態!
(さらりと告げる相手に真意は中々読み取れず、本格的に貞操的なものを喪失させられるのでは、などと妙な危機感を覚え。相変わらずの奇声ののちに捲し立てんばかりに早口で反論を繰り返すと慣れというものなのか、友人同士の時のような暴言も以前よりぽんぽん出てきて。そうして反抗はしてみるものの抱えられた体勢では逃げられる気などせず、せめてもと空いた手でばしばしと相手の背中を叩くことで拒否の意を示して。抱えられた時点で男としての威厳のようなものを無くしているような気もするが、今後相手に何をされるか分からないこともあり苦々しく表情を歪めると「…俺、明日までちゃんと男で居られんのかな…。」などと力ない声で呟いて。)
煩ぇよ、今日は味見程度にしておいてやる。怪我人は大人しくしてろ。
(背中に何度も攻撃をくらうものの担いだ相手を素直に下ろそうとはせず、表情は変えないまま依然真意が読みにくい声音で告げ。リビングのソファーの上に相手を下ろす際、暴言への細やかな仕返しのつもりなのか「しかし軽いな、お前」抱き上げる度に思っていた率直な感想を配慮も無しにずばっと言い放ち。怒りを露にするであろう相手を目の当たりにする前に相手から離れればすたすたとキッチンの方へと向かって)
ちょ、味見っていつか本気食いする気かよ!?
(やはり自分の抵抗など相手にとっては大した障害でもないのか平然と返事を返してくるのだが、そんなこちらを煽る意図で言われたとしか思えないからかい混じりの台詞にすら過剰に反応してしまう辺りこちらも相手の自宅に訪れたことで少なからず感化されているのが窺えて。ソファに下ろされるなりガードするように胸の前に鞄を抱えながらずりずりとソファの端に移動し、リビングを後にする相手の最後のチョッカイに対してか鞄から素早くタオルのようなものを取り出すと「うっせぇ馬鹿力、言っとくけど俺は数kg違うだけでほぼ平均体重だッ!」などと叫びながらその背中に向けてタオルを投げて。)
そのつもりだ。まさかお前に惚れてるって事忘れたわけじゃねぇだろ?
(辿り着いた冷蔵庫を開けながら振り返れば相手は既に防御体勢、しかし嘘でも相手の言葉を否定しておくという配慮はやはり見られず。本人にとって好きな相手を抱くのに性別など関係無いというレベルに達してしまっている程相手への執着は強いのか、さも当然のように告げて。先日押し掛けるように遊びに来た妹が置いていった何種類ものペットボトルを冷蔵庫から適当に取り出せば相手の居るソファーの方へと戻り。その途中、先程相手が己の背に投げつけ床に落ちたタオルを拾い上げ「その数キロはでけぇな」と、ふっと意地悪い笑みを溢しつつ荷物を抱える相手の手元へと軽く乗せるように返してやり。ペットボトルをテーブルへと置けばどれにする?とばかりに、種類は色々ある中から敢えて甘そうな物ばかり相手の前へと並べていき)
ッ、…!わ、すれた訳じゃ…ない、けど…。
(先程までの威勢はどうしたのか、此処まではっきりと言い返されるとどうしたらいいのか分からないらしくわなわなと唇を震わせた後にとうとう口ごもり。返されたタオルを鞄の中にしまいこみながら小さな声で呟くとこれまで気にしないように言い合いをしていたのにそれが途絶えてしまうと途端にじわじわと羞恥心が滲み出てくるのか困ったように眉を寄せながらほのかに頬を染め。その頬を冷やすためか出されたペットボトルのうちの一本を無遠慮に掴み頬に当てると、明らかに相手の趣味じゃない甘そうなものばかり並ぶペットボトルを不審に思ったのか「…これ、貰いもんか何か?」と一瞬相手に視線をやってから前方のそれを見つめ尋ねて。)
今日は食わねぇよ。…が、そんな顔されてると気が変わるかもな。
(急に勢いを無くす相手の表情は己を煽るだけでしかなく更に攻めたくなるものの、此方の言動に少しでも本気を垣間見れば忽ち萎縮してしまうような相手は怪我人という事もあり、少しでもリラックスして欲しいという思いも少なからずあり。冗談を交えて笑みながら、困ったように眉を寄せる相手の額を指先で軽く後ろに弾いてやり)
時々押し掛けてくる妹があれこれ持って来やがる。…ああ、その辺でおかしな物見つけても妙な誤解するなよ。
(テーブルの上から極力甘さ控え目な物を選びキャップを外すと、一口飲みながら相手の疑問に答えて。ふと思い出したように言葉を繋げば、妹が無理矢理置いていった物や忘れていった物など、相手が万が一相手が女物を発見してしまった時の為にあらかじめ説明しておき)
ッ、いでっ!
(萎縮してしまった自分を気遣ったのかずっと本気の色をしていた相手の表情に笑みが浮かび、弾かれた額を片手で押さえながら迫る相手が一旦引くほど自分は不安な表情でもしていたのか、と少し考えてしまい。その忠告にあやかって相手のいう"そんな顔"をしてしまわないようにと唇を一文字に結ぶと頬に当てていたペットボトルを離し、相手の様子を横目で窺いながらこちらもペットボトルに口をつけて。)
…別に、誤解とかしない、し…。
(妹がいるという初めて聞く相手の家族についての話、それならばこの相手らしからぬ飲み物のチョイスも頷けて。しかしながら前以て誤解しないように説明を施されると何だか自分が嫉妬深い彼女か何かのように扱われているような気がして思わず小さな声で言い返してしまい。が、改めて相手の部屋に女物の服なんかが落ちているのを想像してみるとどうも胸の辺りがもやもやとすっきりしない気持ちになってしまい、僅かに不機嫌そうに眉を寄せながら自分も大分相手にほだされてしまってきていることを一人再確認して。)
…それは例えば女物の何かがその辺にあったとして、俺が誰と何をしてようがに気にならないって事か?それとも何か事情がある筈だと俺を信じられるって事か?
(誤解などしないと告げる相手、その意味は二通りに取れる。ソファーの上の相手は何を思っているのか何処か不機嫌そうに見え。相手一筋な己としては変な誤解をされたくない一心で予め断っておいたに過ぎないが、逆にそれが何か癪に障ったのだろうかとじっと見据えては、相手が素直に本音を語るかはわからないものの発言の意味を問おうと問いかけて)
…そんなの、どっちだっていいだろ。どっちにしても言いたくない。
(じっと見つめるその目から逃れるように顔を逸らして目を伏せると、大体にして相手の部屋に女物の何かがあるのが嫌だと感じてしまっている以上どちらとも言えず。誤魔化すように話をはぐらかすものの、一体相手は自分がどちらの選択肢をとったと思うのか少しだけ気になって。後者ほど自分は相手に対して良い行動などしていない、しかしながら前者だと思われるのは何だか心外で、そう思われたことを想像した瞬間自分の思いに嘘をつき誤魔化しているのはこちらだというのに強い疎外感と言い知れぬ悲しみのようなものでいっぱいになり。伏せた瞳を揺らして少しだけ眉を寄せると相手がどちらだと思ったのか聞かずに我慢など出来なくなったのか「…あんたは、どっちだと思ったわけ。」などと、視線を合わせぬまま自分にしては情けないほど不安げな酷くか細い声で呟いて。)
……半々、だな。お前の気持ちはどうであれ、俺が遊びじゃねぇって事くらいはいい加減身に染みただろ。その辺少しは信じる気になったんじゃねぇか?
(言いたくないと目を伏せる相手を見つめながら、投げられた問いについて少し考える仕草を見せ。そう長い時間ではないが相手と接して来て感じたのがある意味分かりやすい性格をしているという事、しかし己をどう思っているかなど肝心な事に関しては別で、感情がいまいち読み取れない。己が向ける想いを最初は信じようとしなかった相手も此処まで来ると流石に認めざるを得なくなっただろうという意味からそう答えて。ソファーの上の相手は何処か陰った表情で相変わらず視線を逸らしたまま。己に質問を投げる際の声音もやけにか細く不安定で。以前もこんな事があった、と感じながら床から腰を上げるとソファーの方へと移動し。「…何でそんな面すんだよ」ソファーの端に身を寄せる相手の方へ軽く身を乗り出し、顔を覗き混みながら問い掛けて)
…そっ、か…。
(半々、相手から出る答えとしては最良のものなのだろうその回答に複雑な思いはあるものの疎外感などの不の感情は大分薄れていき。先程より随分とましな表情で一言だけ呟くと、その時不意に目の前に何かが陰を作る。それが相手の顔だと認識すれば「…別に、何でもない。」などとそっけない言葉と共に顔を逸らして。この目を見つめていると自分の汚いぐるぐるとした思いが悟られてしまうんじゃないか、そんなことを考えてしまう。だからこそ相手の目を見ないようにそっぽを向いたまま「…なあ、腹減った。何か食わねぇ?」と、先程の話題を終わらせ次の何かに相手の興味を引くよう新たな話題を出して。)
ーー…何でだろうな。正直、俺も分かんないよ。
(半々、というのは相手からの答えとしては最良のものだったのかもしれない。けれど理不尽かもしれないけれど自身の本当の思いとそれが違うのは事実で、その事実に少しだけ落胆してしまったのもまた事実で。すべてを分かってもらうことなど出来ないのに、相手にはどうしてかそれを求めてしまっている。そのことを認めたくない気持ちとその思いとが自分のなかでぐちゃぐちゃに混ざっていて、そこから込み上げてくる吐き気のような感情に顔を逸らしたまま僅かに唇を噛み締めると困ったように呟いてみて。呟いたって相手からの返事なんてないと分かっているからか自然に矢継ぎ早に「…ごめん、何でもない。それより腹減った、なんか食わないか?」などと話題をすり替えると自分を気遣い顔を覗きこんでくる彼をそっと押し退けて逃げるようにソファから立ち上がろうとして。)
(/すみません、何となく先程のレスの心理描写が満足出来ず書き直させて頂きました。続きはこちらのレスにお願いします。)
…それが今のお前の正直な答えか。だったら少しくらい自惚れても問題ねぇな。
(相手から返った言葉は此方の問いに関して明確なものとは言い難い、けれど本人にさえわからないというその感情は、此方の気持ちに真剣に向き合い思い悩んでいるからこそという解釈も出来て。相手の心の隙間に少なからず入り込めている事に何処か満足そうな笑みをふっと浮かべた矢先、空腹を訴えつつ立ち上がろうと己を押し退ける相手。少なくともこの雰囲気を変えたがっている事が伝わる。乗ってやろうとはするも、この時間帯に空腹を満たすのに適当な物がこの家にあったかと思案しては「だったらすぐそこで買って来てやる。何が食いたい?」相手が立ち上がろうとするのを遮るようにそっと肩に手を置くと、直ぐ近くのコンビニにでも向かおうと立ち上がって)
(/ご丁寧に有難うございます。心理描写については此方も納得いかない事が多々ありまして…伝えたい事が上手く伝わらず自分の未熟さを悔いる日々です。あ、お返事不要です^^)
んー…なんか冷やし中華的なもの食いたい…。あ、あとあったらガリ〇リ君のソーダもよろしく。
(相手に立ち上がるのを制されて今まで複雑な内情の処理でうっかり忘れていた痛みの大分引いたものの事実怪我という状態の己の足を思いだし。だからこそ特に遠慮も何もせず相手に食べたいものを伝えると、"すぐそこで買ってくる"という言葉から恐らく近場にスーパーかコンビニがあるのだろうと践んだ上でちゃっかりと晩飯用のそれとは別に薄く笑みを浮かべながらさりげなくアイスなんぞもねだって。よろしくと頼む言葉と共に鞄に入っていた財布から出した千円札を相手の方に差し出して。ねだっていた時の笑みからも分かるが漸く日常の雰囲気を取り戻したことに密かに安堵しているらしく、もう緊張した様子も困った表情もなくなりリラックスしたように強張り上がっていた肩を落としてゆったりとソファに掛けていて。)
了解。無茶して動き回るなよ。何かあったら連絡しろ。
(具体的な要望は助かるようで、リラックスした様子で伝えてくる相手に軽く笑みながら頷いてみせ。差し出された千円札を受け取ろうとする仕草は最初見られなかったものの、それでは相手も気兼ねするだろうし、奢りでは未だに女扱いされている気になり機嫌を損ねてしまう可能性を考え素直に受け取っておき。直ぐに戻るつもりではあるが、その間やはり心配なのか気遣うような言葉を掛けると財布をポケットに突っ込み部屋を後にして)
ん、分かった。あんたこそ外暑いんだし、気を付けてな。
(こちらを気遣う言葉が何だか大事にされていることを実感させ少し擽ったそうにふにゃりと口許を緩めればこくりと小さく頷いてから相手にも気を付けてくるようにと伝えて。こちらにしてみれば涼しい部屋で待つ自分より暑い外に買い出しにいく相手の方が心配で、そんな相手を見送るためにと片膝を座面についてソファの背凭れに寄り掛かるようにして膝立ちになると薄く微笑みを浮かべ「…いってらっしゃい。」と呟きながら玄関に向かう彼の背中にむかって軽くひらひらと手を振り見送って。)
(部屋を出た瞬間室内と外の気温差に眉を潜めるも、外出する際の相手の気遣いと“行ってらっしゃい”という世間ではごく普通の挨拶がその不快さを気にならなくさせる程心地よく、嬉しさに自然と頬が緩んで。辿り着いたコンビニで必要な物を次々と手にし会計に向かおうとするも、普段なら見向きもしないデザートコーナーを横切る際ふと足を止め。種類豊富に並べられたデザートは己にはどれもこれも同じに見え軽く首を傾げてみるも、その中で唯一目を引いたのは真っ赤な苺で飾られた可愛らしいショートケーキ。女装した相手とデートした時、確かこんな感じの物を美味しそうに食べていた事を思い出すとふっと笑みが浮かび。二人分の夕食とガリ〇リ君のアイス、そして可愛らしい苺のケーキと、学校での己を知る人物から見れば酷く違和感がある買い物を普段通り冷めた表情で済ませれば、相手が待つ自宅へと急ぎ)
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