minto 2013-06-20 17:03:54 |
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--プロローグ--
大切な幼馴染み達と誓った。
「皆がずっと一緒に居られますようにー」
今日も明日も…
ずっと一緒だと信じていたー。
あの時までは。
高校1年 春
今日は、高校生活の始まりの日。
あたし達はドキドキしながら校門に足を踏み入れた。
『やーっ、あたし達今日から高校生だよー』
あたしは幼馴染み達に声をかけた。
「そんなに叫ばなくても知ってる」
落ち着いた雰囲気で頭を撫でてくれるのは<片桐恭>。「今日から念願の…高校生だァァ!!どーする恵梨!!」
「どーするって言われても。どーすんの?亜衣」
『どーするって…そりぁ楽しむしかないっしょ!!』
新しいスクバを背負いながらあたし並みにはしゃいでいる<連銅稚架>
そして、ビューティークールの<御瀬月南>
3人ともあたしの大切な幼馴染み。産まれた時からずっと一緒だった。
今日、そんなあたし達は、まだクラスを見ていない。
「早く見に行こーぜ?」
稚架のその一言であたし達は掲示板へ向かう事となった。
「ヤバい!!緊張してきた!!」
掲示板へ向かう途中、いきなり足を止めてしゃがみ込む稚架。
「お前が早く見たいって言ったんだろ?ほら行くぞ?」
「…え?恭!タンマだってばぁ!!」
腕を引っ張られている稚架はなんだか子供みたいだった。
なんとか稚架を説得して掲示板の前まで来た。は、いいけどやっぱり緊張するー!!
「じゃあ…せーの、で見よう!!」
「せーの!!!」
あ…
『皆、一緒だっ…』
「……」
あたしが感動にあふれていても沈黙のまま。あたしは稚架の方を向いた。
『ねぇ稚「ヤッタァァァ!!」
あたしが話し掛けると同時に稚架は叫び声をあげた。
「良かったな稚架。」
「今年もこのメンバーかぁ。ま、楽しいからいいけど?」
『そうと決まったら、早く教室いこー!!』
あたしは喜びに溢れていた。
早くクラスに馴染めると良いなぁ…
教室のドアを開けると、中は案の定ざわついていた。辺りを見回すと、皆可愛い子ばかりだった。スカートは短くして化粧はバッチリ。
でも……香水臭い…。色んな匂いが混じっていてさらに臭くなっている。皆は気付かないのだろうか?あたしは首を傾げた。
そんな中、
「俺の席どこだろー?ね、恭も探して、」
とニコニコ微笑みながら恭に話しかける。
「おーい、恭♪」
「……てめっ…頭いてぇ」
『え?あ!!』
そうだった。恭って、人が密集してるのと香水の匂いが大嫌いなんだった!!
頭と口周りを押さえながら、稚架を睨む恭。
もしかして、稚架わざと恭に話しかけてた?だからいつも以上にニコニコしてたんだぁ!!
『うん、なるほど』
「「は?」」
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