リンリ 2013-06-06 22:07:04 |
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ーーーー放課後ーーーー。
『はぁ・・・』
そのさらに、さらに次の日。
本当に手がかりが無さすぎる!
学校で、聞き込みや、玲実ちゃんの家で粘りづよく張り込んでるのに!
『どうしよう・・・。』
助けたい思いと、勢いで『解決する』って言ったけど、
これじゃあどうしようもない。
ーーーー弱音をはきはじめた時の事だった。
ガラッッッ!
『音葉でぇ~す♪おはおは~!』
・・・音葉かよっ!
ってか『おはよう』って、今放課後なんですけどね!
と、ツッコミたいけど、今はそれどころじゃない。
でも、音葉で少し安心した。
・・・歩実ちゃんとは今、会いたくなかった。
『助ける!』って言ったのに『無理かも・・・。』
なんて言えないから。
ーーーーでもこの時、事件?が大きく動きだそうとしていたーーーー。
『こんな時に何やってんの!?』
私が音葉に怒鳴る声が教室に響く。
『菜奈果~!うるせぇ~。』
光生はチッ!と舌打ちをした。
そんなことなんて本当どうでもよかった。
・・・どうすればいいの?
じわっと目に涙が浮かんでくる。
みんなの前で泣きたくないのに。
頑張んないといけないのに。
本当に泣きたいのは私じゃなくて歩実ちゃんなのに。
頭では分かってるのにーーーー。
何もできない自分がもどかしい。
『だ~か~ら~ぁ!』
音葉が何か言おうとする。
グイッッッ!
しかし、それは途中でされぎられた。
『なっ!?ちょっと光生何なの!?』
(←顔を赤くして。)
私は急に光生に引っ張られ、気づいたときには・・・
光生の胸の中にいた。
って!意味分かんない!
っていうか早く離しなさいよっ~!
光生の腕を一生懸命どかそうとするがビクともしない。
顔が光生の胸に押さえつけられてて、苦しい!!
『光生離しなさいよ!苦しいんだけど!』
『・・・何で?』
何でって・・・なんだろう?
・・・ってゴラッ!!
『何で?じゃないでしょ~!』
本当あり得ない!!
光生って本っ当に意味不明!
『・・・ボソッもういいな。』
はい?
そう思ったときには光生の腕が離れていた。
『・・・もういいな。』ってどういう意味?
でも、おかげで涙止まった。
・・・ん?もしかして泣いてたの知ってたとか?
それで隠してくれてた?
光生とっては絶対あり得ないけど。
今は正直助かったから感謝するよ。
『人の話を聞けぇ~い!』
『あっ!ごめんごめん音葉。』
音葉のこと忘れてた。
『はぁ~。私とダーリン全然会えないのに、それ嫌み?』
『はぁ~~~~~?』
自分でも変な声出したと自覚してます!
どういう意味なワケ!?
私と光生が××××!なんて絶対あり得ないつーの!
次の瞬間音葉の口からあり得ないことが。
『だから玲実?っていう子昨日あったんだけどぉ~。』
『嘘っ。音葉それ本当なの!?』
『うん♪ダーリンとぉ~『よし♪じゃあ行こう!』
(←0.5秒)
たまには音葉もやるじゃない!
『じゃあ偵察行ってくる!』
『分かった。』
『じゃあ・・・。』
私は早速行こうとドアに手を掛けた。
すると・・・。
『ストーップ!』
音葉が私をとおせんぼする。
『玲実はクラブにいたのよ?1人だと危ないし、菜奈果じゃ不自然だよ?』
なっるほど~!
さすが音葉。そこんとこ詳しいんだよね!
えー!?クラブなのぉー!
うーん。確かに私っていかにも中学生だし。黒髪だし。
それは金髪ウイッグとメイクでなんとかできるけど・・・
『偵察は俺行こうか?』
『いいの望!?』
良かった~!望と一緒なら安心♪
『俺が行く。』
『はい!?』
なんで光生なワケ!?
いつもは偵察とかは光生と私だけどさ?
望が来てくれるんだったらいいじゃん!
何でわざわざ光生が来ようとすんの!?
『行くぞ。』
勝手に話進めないでよ!
『はっ!?まだ決まってないしっ!』
『光生いいじゃ~ん!望が行くんならさー。』
めんどくさそうに言う優太。
(↑自分に関係無かったら何でも良い。)
だよね!って言おうとしたのに強引に引っ張られて、
結局光生と行くことに。
何でそんないきたかったんだろう?
・・・歩実ちゃんが可愛くて好きになったからとか?
ありうる。あんだけ可愛いなら。そう考えたら・・・
何でか胸の中がチクチクした。
~潜入開始!!~
『どう?』
今は変装中。
私は金髪のウイッグをかぶって、派手な赤色のミニワンピを着て、黒の編みタイツと高いヒール。
いわいるギャルの格好。
つけまつげもバサバサにつけて、グロスやら、
ファンデーションとかチーク・・・などなど。
メイクもバッチリです。
この格好は音葉がやってくれたんだ♪
音葉はこういうの好きで得意だしね。
ギャルとは無縁の私が本当のギャルみたいになっている。
凄いとは思うよ?
・・・でも。
『恥ずかしいんだけど。』
ワンピがミニだから足の露出が凄い。
それに編みタイツだし。
なんか大人の女性って感じだけど、なんかえろい。
ヒールなんか高過ぎる!
メイクだってギャルにしては薄い方だけど、私にとっては超濃い!
『い~じゃん♪えろいねー。』
音葉がニヤニヤしながら満足そうに微笑む。
『本当無理~!』
顔から火が出そうなくらい恥ずかしい!
『・・・もういいかー?』
そうだった!着替えるから、光生が外で待ってたんだ。
『なっ!?待って『いいよ~♪』
音葉はわざとさえぎった。
嫌だ~光生だけは!
絶対笑われるよぉ~・・・。
ガラッ
そんな思いもむなしくドアが開く。
・・・わぁっ
そこにいたのはいつもと違う光生の姿。
元々サラサラ茶髪がワックスでセットされて、
ゴツい銀色のネックレス。
手にはたくさんのアクセがついている。
ドクロとロゴの入ったTシャツに高そうなジーパンに身を包み・・・
ちょい悪になった光生がいた。
いつもはシンプルな格好だったからビックリした。
・・・でも顔は超カッコいいし、ちょい悪な格好なのに、
光生だとそんな風に見えない。
カッコいいな・・・。
私はポーッと見とれていた。
『・・・お前。』
光生が私を見て顔をしかめた。
うん。そうだよね。こんなブスと歩きたくないよね。
自分でも悲しくなってくる。
可愛かったら私は光生とーーーーー。
ハッ・・・。
私なに考えてるんだろう・・・。
急に光生は不機嫌になり、私達はクラブに行くまで一言も喋らなかった。
いつもなら沈黙なんて無いのに。
口喧嘩してバカやって・・・。
『・・・っ。』
後ろからばれないように・・・
私は泣いた。
・・・何でこんな胸が痛くなるんだろ?
歩いて20分の時間が今の私には2倍くらいの時間に感じた。
光生私の事嫌いなんだな・・・。
そう思うだけで何でか胸がズキズキと痛む。
・・・今日は私らしくない。
『着いたぞ?』
『え?』
そうだった。今から潜入するんだった。
『**ーッとしてんじゃねーぞ。』
『・・・。』
何だかいつもなら喧嘩になるのに今日はそんな気分じゃないや。
『どうしたんだよ?』
光生が珍しく優しく・・・心配してくれる。
こういうさりげなく優しくしてくれるところが好きなんだよね。
いつもふざけてるのに結構気づくんだよね。
『・・・ううん大丈夫!』
いつも通りに笑って見せる。
光生の事で傷ついてたなんておかしいよね?
『菜奈果本当に『よしっ!潜入頑張ばろっか♪』
光生が何か言おうとしたけどあえて遮る。
これ以上優しくされたら泣いちゃうかもだから。
優しくされる事に慣れてないから弱いから。
心配させたくないから。
なんとか無理矢理笑って見せる。
そんな私に気づいてか、光生はまだ何か言いたげにしてたけど、
それから何も言わなくなった。
«ーーーーブブッ。ーーーーじゃあ、音葉の指示に従って、タイミングを見計らって作戦に移れよ。»
コンピュータ&作戦担当の望と通信をとり、今日の動きを再確認する。
ちなみに、望が作った最新式の通信機で。
こんなのは望にとって朝飯前。
『わかったよ。』
光生が落ち着いた様子で答える。
光生、本当にカッコいいな。いつになっても見慣れないや・・・。
ポーッと見とれていたら
『なんだよ?今日頭おかしくね?』
わわっ!光生と目が合っちゃったよっ!
『・・・ごめん。』
うわぁ~!本当調子狂うよー!
«ーーーーブブッ。お前らは今日はカップルとして潜入してな。»
『は!?』
『へっ!?』
い・・・今なんとっ!?
«ーーーーブブッ。だからカップルで忍び込むんだよ。それ以外何があるんだ?»
キョトンといった感じで答える望。
そんなぁ~。困るよ!意識しちゃって。
『はぁあ!?ふっふざけんじゃねーよ!』
光生はさっきまでクールだったのに今は顔を真っ赤にして
明らかに動揺している。
«ーーーーブブッ。クスッ。良いじゃないか。光生素直になれよ。»
望絶対楽しんでる・・・。
実は望が一番恐ろしいかも。
時々なに考えてるか分かんないしな~。
『チッ。わぁーかったよっ!』
ブチッッッ!!!
と、強引にぶち切った。
短気だなぁ~。相変わらず。
ずっと見てたら
『あーもう何だよっ!?』
まだ顔が真っ赤の光生。
そんな顔で睨まれても全く怖くない。
『えへへ~♪別にぃ』
なんか可愛いかも。
光生は拗ねちゃったけど。
『クソッ!さっさと行くぞ。』
ごまかす様に急かす。
『うん!』
私は蔓延の笑みで急ぐ光生の元へ向かったーーーー。
*面白い小説を目指していきたいので
コメントやアドバイスあったら教えていただきたいです!
お願いします。
「rarasuta」というクラブは中に入ってみると
爆音の音楽が流れていて耳がおかしくなりそうだった。
キラキラとした眩しいくらいの光の大きな玉が天井にぶら下がっている。
ギャルなど、普段見ないような人達の山。
なんだか別世界に来てしまったようだった。
勇樹は周りの人とは比べものにならないぐらいカッコいいから
すれちがう度女の人がガン見してる。
«ーーーーフブッ。じゃあまず玲実を探して。»
耳につけた超小型発信機から音葉はいつになく
真剣になっているのが伝わってくる。
【作戦】
玲実を見つけたらタイミングを見計らってさりげなく近づく。
そして、警戒心を持たれないように聞き出す。
そして私達の正体をバラして・・・。
ってとこ。
単純だけどあえて作りすぎず、その時の状況をみて変えるってわけ。
それが私達中学生探偵団のやり方。
周りを見渡す。
写真を見せてもらったけど薄暗いくてよく見えない。
どうしよう・・・。
ドンッ!
『きゃっ!?』
私は誰かに強く押されバランスを崩し倒れ混んだ。
『いったぁ・・・。』
あれ?発信機がない?
耳にあった違和感がなくなり急いで探す。
周りを見てみると目線の先にあった。
手を伸ばそうとする。
でも目の前に靴がたちはばかる。
上を見てみるとそこには20歳ぐらいの男の人が2人いた。
『あの・・・?』
『1人?見ない顔だけど~?』
『暇そうだし俺らと遊ぼうよ~?』
ニヤニヤしながら私をなめ回すように見る人達。
嫌だ。気持ち悪い。
ゾッと鳥肌がたつ。
『1人じゃありません!』
『嘘ついても無駄だよ。誰も居ないじゃん?』
は?こいつら意味分かんない!
だって今勇樹といるのに。
不思議に思って振り向くとそこには・・・
勇樹が居なかった。
嘘っ!?何でっ
私はパニックになる。
もしかして、さっき私が押されたときはぐれたの?
『じゃあ行こうぜ。』
私の事を無視して私を連れていこうとする。
肩にゴツゴツとした男の手が置かれて気持ち悪いっ!
『嫌っ!離してよっ。』
私は力いっぱい抵抗するが男2人にかなうはずがなく。
『うるさくしたらもっとひどい目に合わせてやるよ?』
ニヤニヤ笑いながら脅してくる。
くっ・・・。
私が抵抗しないとわかったのか安心した、満足そうな笑みを浮かべる。
嫌っ・・・。嫌。
助けて。光生。
ーーーー光生ーーーー。
『すいませんっ!赤いミニワンピースを着た金髪の女見てませんか?』
俺が必死に問いかける。
『い・・・いえ。』
クソッ!
どこにいるんだよ・・・。
クラブに入ってすぐ、見失って探し回ってんのに。
全く手ががりがない。
『あの・・・良かったら一緒に』
『すいません!』
女が顔を赤くして何か言おうとしたが今の俺にはどうでも良かった。
聞いたって仕方ないって分かってる。
ここのヤツラは自分の事に夢中で、自分以外の人間なんか気にしていない。
でも、じっとなんかしていられなかった。
『クソッ。どこにいるんだよ!』
俺は血が滲むほど唇を強く噛み締めた。
ーーーー菜奈果ーーーー。
一切の抵抗もできず連れてこられたのは薄暗い小さな個室だった。
私を連れて来た1人は髪を赤っぽい色に染めて、
耳ピアスを3くらいつけて筋肉質な体。いかにも危なそうな男だった。
2人目は染めすぎてバサバサの金髪。
長い前髪は片目を隠していてゲゲゲの○太郎のようだ。
ホストっぽい容姿で、さっきの人とは裏腹にスラッとした体型だった。
『男の子とはぐれちゃって残念だねぇ~?』
クスクスと笑いながら赤髪の男が言う。
は・・・?
『実は気づいてたんだよな。誰かがぶつかって本当ラッキーだったよな。』
こいつら気づいてたんだっ!
ジロッと睨む。
しかし背は圧倒的に私の方が小さいから・・・。
『上目使い~?可愛いじゃん♪』
今度はバッサバッさの金髪男が言う。
ムッかつく!誰があんたなんかにっ
でもその反応が逆にあいつらを沸き立たせることになる。
『見た目とは違って純粋そうだし♪楽しめそうだな~』
は・・・?
そう思った時には視界いっぱいに広がる赤髪男の顔。
キスされるっ!?
嫌っ!
私は反射的に目をつぶる。
「あんたらいい加減にしなよ!」
サバサバとした威勢の良い声が聞こえた。
『あ~?なんだよ玲実。』
赤髪男がだるそうに振り向く。
なんとか解放されたみたいで安心した。
・・・玲実!?
『いやがってるじゃない可哀想よ?』
見ると正真正銘そこにいたのは玲実ちゃんだった。
『チッ!お前ギャルの癖に真面目だよなぁ~!』
『あんたよりは真面目だと認めるけどねー?』
クスッと意地悪く笑う玲実ちゃん。
『ウザッムカつくんだけど!?』
『本当でしょ?』
赤髪の恐い男にケロッと答える。
赤髪男ももう大人しくなっちゃった。
そしてそそくさと2人は出ていった。
凄いな~!
ポカーンとしていると・・・
『大丈夫?ごめんねあのバカのせいで。』
『いいえっ・・・。』
まぁね?
見た目は恐いけど歩実ちゃんの言ってた通りいい子だった。
・・・今が絶好のチャンスだよね!?
『あの~私南中1年なんですけど・・・。』
そう言うと玲実ちゃんはピクッと眉毛を動かして動揺してる様子。
『【中学生探偵団】っていう部で、歩実さんーーーーーー貴方の親友から
依頼を受けて探してたんです。貴方の事を。』
そこまで言うと玲実ちゃんは逃げるように行こうとする。
『待ってーーーーーーーーーー。』
止まる様子はない。
どうしようーーーーーーーーーーーーーーー。
ーーーーーーその時ーーーーーー。
『玲実さん逃げないでくださいよ。』
『・・・え、光生!?』
よく分かったね
犬並の嗅覚持ってるんじゃない!?
玲実ちゃんは逃げようとするけど光生が入り口にいるから出れない。
さすがに玲実ちゃんも諦めたらしい。
『歩実ちゃん凄い心配してるんですよ会ってあげ・・・。』
『うっさい!ほっといといてよっ!』
耳がキンキンするくらいそう叫ぶと、
玲実ちゃんは無理やり出ていこうとする。
『・・・っ待って!!!』
私はお腹の底から声を出す。
玲実ちゃんもびっくりして止まった。
きっと嘘だよ。ほっといてほしいなんて。
何で・・・そんなに悲しそうな顔をするの?
やっぱり親となんかあったの?
玲実ちゃんは複雑そうな顔をして・・・
『・・・っくっ・・・。』
泣き出した。
『どうなってるかな・・・?』
『・・・さぁな?』
聞いてるのにまた疑問系で返されるとムカッ・・・。
まぁ今日は色々あって疲れたし、お口チャック・・・←
今は光生と私はクラブから学校に戻る道を歩いている。
あの後は指示係の音葉から
『玲実ちゃんはいいからあんた達はすぐ着替えて。』
と、言われた。
まぁこんなギャル&チャラ男の格好で音葉達といて、
学校の人に見られたら大変だからね。
それに学校にそれがバレたら私達
『南中学生探偵団』は止めないといけなくなる。
元々、学校の隠れた汚染で脅して『南中学生探偵団』
を、学校に認めさせたもの。
当然学校側ものり気じゃ無いわけだし。
にしても人が多い・・・。
『あのギャルマジ可愛くね?』
『セクシーやー(笑)』
(↑自分が言われてるの気づいてない)
ギャルって尊敬するよ。こんな格好平気で出来るなんて・・・
フムフムと一人で納得してたら・・・
バサッ!
『・・ボホッ!?』
何かが突然顔面に被さる。
よくみたらそれは、光生が着てた上着で。
私はキョトンとした表情で光生を見つめる。
『・・・なん『あちぃ!』
へ・・・?
『だから暑いからそれ、お前持って!』
今日暑いっけ・・・?
『ていうか命令口調!?“お願いします“でしょ!?』
『はいはい~お願いしますぅ~。』
『ちょ!?ふざけないでよっ!』
やっぱりコイツウザイ~(怒)
『い・や!いらないからっ!!!』
『だから・・・』
はぁー。とため息をつく光生。
な・に・が!『はぁー。』よ!
こっちのセリフだっちゅーの!
『だから、その格好が『えっ?』
あー。忘れてた。ギャル姿だったよ。
『・・・で?』
『・・・で?じゃねーし。』
『だから?』
『気づけよバーカー!』
・・・イラッ!
『そんなんじゃ目立つぞ。』
『そう?だって都会なんだからギャルなんて山ほどいるよ?』
そういってる側からギャルが通り過ぎてるし。
『最強☆天然・鈍感野郎!』
『光生くーん?今なんと・・・』
『キモッ!』
『せっかく優しくしてるのにぃ・・・』
((しゅん。と落ち込んだ演技をして。
『顔とキャラあってないし。』
『・・・ご指摘ありがとう♪』
((ニッコリと黒い笑顔で。
あー本当むか・・・
グイッッッ!!!
『きゃぁっ!?』
私はびっくりして悲鳴をあげた。
だってさ?光生がいきなり自分の胸に私を押し付けて・・・
さっきの上着を無理矢理着せるんだから!
『なっ・『黙っとけ。』
ーーゴォォォォオーー
効果音つけるならこんな感じだね。
恐ろしい鬼の顔で睨みつけてくる。
さすがに何も言えなくなってしまった。
『・・・そんなに暑いの?』
『・・・はぁ?』
まだ、怒りぎみみたいですね。
すると光生は何故か黙っちゃって。
今日の光生変だなぁ~
あっ!変なのはいつもだった!
『おいっ・・・』
『えっ!!?』
『全部声に出てるんだけど?』
『マジ?』
『マジ。』
『・・・・・・』
『・・・・・・』
『まっ☆事実だよねっ!』
((ベロをペロッと出して。
『・・・鈍感過ぎんだよ。自覚しろよな。』
『鈍感・・・自覚?』
どこか?なんのこと?
『はぁー・・・・・・。』
またため息かよっ!
『だからなに・・『もう行くぞ。』
コイツ変・・・。
と、思ったけど心の中に閉まっといた。
・・・じゃないと今度はヤバイ事になりそうですから。
ヤバイ事とは・・・言いたくないです。恐ろしすぎるから。
・・・ご想像にお任せします。
希蘭s>>毎回コメントありがとうございます。
最近ずっと書けなかったんですが希蘭さんのおかげで
もう一度頑張れそうです!
とても嬉しいです((泣(>0<´)
これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
ーー光生sideーー
・・・バカか?コイツ。
いや、バカなのは確かだか。なんで本気で気づかないんだ?
なんとか『玲実』を見つけ、あのあと音葉達が来た。
音葉達と玲実は歩実のところへ行ってるらしい。
まぁ・・・とりあえず一見落着だ。
が・・・。
俺達は二人歩いている。
渋谷で当然人もヤバイくらいいるワケで。
金髪で赤い超ミニワンピ。そして足は黒の網タイツ。
確かに菜奈果の言う通りここにはギャルはいっぱいいる・・・
しかし、菜奈果みたいにこんなきわどい格好のギャルはさすがに居ない。
・・・おまけに菜奈果は絶世の美少女だ。
サラサラの黒髪はウイッグで隠れているが、
ギャルメイクしてても分かる、元の美貌。
本人は鈍感過ぎて真面目に気づいてねぇーけどな。
そして当たり前のように視線が集まるワケで・・・。
『あのギャル超盛れてなぁーい?』
『綺麗・・・。』
『・・・いいなぁ~…』
デカイ声で誉めちぎるヤツや、見とれて声も出ないヤツ。
・・・その美貌に妬むヤツ。女は、菜奈果に対する色々な反応をする。
男は・・・。
『あのギャル超可愛くね?』
『ギャルなのにケバくないしな。』
『ヤベー。俺のモロタイプだわー』
顔を真っ赤にして菜奈果に熱い視線を送る。
・・・本人気づいてねーし。それどころかアホ面してるし。
・・・つか菜奈果見んな!特に男!
俺はイラつき始めていた。
さらに・・・
『めっちゃスタイルよくね!?』
『なぁ~♪』
・・・ぶっ殺したろかコイツら。
ニヤニヤと舐め回すように見る男共。
菜奈果は顔だけでなくスタイルも抜群に良いからな。
男はニヤニヤといやらしい視線を送る。
・・・だから上着貸してやったのに。
『い・ら・な・い!』
ってマジふざけんな!
獣から守ってやってんだ。それに俺の身にもなって欲しいもんだ。
『隣に居るの誰だよ?』
『・・・アイツ彼氏?』
『うわウゼェ~!』
ピキッ。
こっちのセリフだよ!
まぁ菜奈果と居たらこんなの慣れたしな。
気にしないとこう・・・
無理やり服を着せると俺は強引に手をぴっぱって、
この場から離れようとする。
『ちょっと~何なのっ?』
菜奈果は不思議そうな顔をする。
はぁ・・・・・・。
『だからーお前がトロいんだよ!』
『なっ!?トロいって何よっ!』
プクッーと膨れっ面になる菜奈果。
“そんな顔“でさえも愛しくて。
俺はバレないようにフッと笑う。
『・・・なんで素直になれないんだろうな。』
ずっと、ずっと。思ってる。
いつまでもガキな俺は素直になれない。
でもいつか思いが伝わる日を夢見て・・・
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