【　庭　球　】腐 、含 み ま す の で ご 注 意 を 。 ﾅﾘｷﾘ日記等。

最近、胸に得体の知れねぇ空洞を感じる。

何をしていても腑に落ちねぇ。流石に、テニスには集中出来るが…以前の様に、とはいかない様だ。



――嗚呼、身も心も燃え散る様な恋に出逢いたい。

…フン、俺らしくねぇな。


手に入れたいと、藻掻き苦しみ、何度も腕を伸ばして捕まえたと思ったら するりと交わされる様な。

そんな、恋愛に。



「跡部、お前…最近何にイライラしとるんや？」


練習中、隣に座っていた忍足に言われた。
…別にイライラしてる訳じゃねぇ。


「なぁ、忍足。お前の従兄弟伝いで、白石の連絡先教えろ。」
「…なんでや？」
「アーン？」
「…そんなん、白石に会った時に自分で聞いたらどうや。もうすぐ四天宝寺と合同練習やろ？」
「…………フン、言われなくても最初からそのつもりだ。」
「……はいはい。」




なぁ、完璧と名高い聖書よ。

俺の気持ちを解いてくれ。

…生憎の雨で合同練習は中止となった。


俺の顔は不機嫌丸出しだったらしく、忍足が従兄弟伝いで白石の連絡先を教えてきた。

フン、やっぱり最初からこうすりゃ良かったんじゃねぇの。
…とは言ったが、感謝するぜ忍足。



いつなら予定が空いているか、と言う内容の連絡を送った。
…部活として、と思われねぇ様に「二人で話す事がある」と最後に付け足した。



まずは――大阪まで迎えに行く。そしてその後、わざわざ白石を連れて東京に戻るのも無駄を嫌うアイツは嫌がるだろう。

…なら、近くの店でも入るか。




よし、至急 ヘリと高級料理店の用意だ。