猫 2013-04-05 23:13:37 |
通報 |
「っ。須貝ぃぃぃ!!あんた私に嘘ついたっての!?幼なじみは居ないって言ったのあんたでしょうがぁぁ!!」
須貝…?
「嘘ですよ。そんな簡単に三日月さんの情報を教えるわけないじゃないですか。信用できない人に。」
須貝郁くん…。
あたしに告白してくれた人だ…
「もうわかったろ?早く茜に謝れよ!!」
怜奈ちゃんはうつむいたまま顔を上げない。
「…」
『謝らなくていいよ。…でも私の大切な人を巻き込むのだけはやめて。』
「茜…」
「おいおい?何の騒ぎだこりゃあ?なんかあったのか?」
先生が教室に入ってきた。『何でもありません!ちょっとあたしがトラブっちゃっただけです』
「それならいいんだか…」
グイッ
「行くぞ。先生。俺らサボります」
あおがあたしの腕を引っ張る。
「ちょっと!!!?お前ら!!待て!!」
『あおっ。良いの!?』
あおはあたしの声が聞こえてないのか何も喋らない。
「大丈夫だよ。ほら走って走って!」
『ひかりん!!おわっ!!』
後ろから背中を押してくるひかりん。
「あたしが後で何とかしようか?」
『みぃちゃん!!』
なんとかって…
なんか怖いなぁ(笑)
走ってついた場所は。
バンッ
屋上
『皆、ありがとね?』
「別に、」
「いーえー」
「あたしはいつでも茜の味方だからさっ。」
みんな…
『ありがとう。それにしても、あたし達が幼なじみって言ってなかったんだね?』
「そうみたい…だね?言った気がするような…。」
ホントに。気付かないうちに人って誰かを憎んだり親しんだりしてるんだなぁって。すごい実感したなぁ。
「明日からは平和だな?」
あおの言った一言。果たして、明日は平和なのか。
平和であってほしいと。願う。
土日を挟み、月曜日の今日。
岬怜奈ちゃんが転校したと知らせがあった。皆は、金曜日の事が原因だと言っているけど、本当はどうなのか誰にも分かるはずがない。
ただ、ひとつだけ嬉しかったのは、
[悪かったわ。もう絶対しないから。怜奈。]
と手紙が入っていたこと。
『よしっ。今日も1日頑張るぞー』
「何言ってんだかっ。」
あおがあたしのテンションを下げるようなことを言ってきた。
もう、みんなあの事には触れてこない。
それは多分あおの考えだと思う。
『フフっ♪いいでしょ♪別に、あ。そうだ』
「…?」
送信っと♪
〜チャラチャラチャラ♪〜
パカッ
「…?何だ…?」
「!?」
やられたと言う顔で見るあお。
「今頃遅いっつーの!!」
『顔真っ赤っか〜』
「そんなに俺に殴ってほしいのか?」
『キャア!!嘘だよぅ!!』
〔あお。ありがとうね。あおが優しい人で本当に良かった。ありがとう。大好きです…。愛がこもったメール嬉しい?茜より〕
ー夏休み5日前ー
「もうすぐ休みだな」
『うん!!肝試ししようね』
「フッ(笑」
「おい光今あたしの事見て笑っただろ」
「別に?誰かさんが、実はお化けが大の苦手で、昔肝試しで強がって1人で行って、なかなか帰らないから迎えに行ったら気絶したことなんて思い出してないから」ニコッ
「光…思いっきりあたしの事じゃねぇか!!」
そう。みぃちゃんはこう見えてお化けが大の苦手。
「その点、茜は好きだよね?」
『…ひかりん。あお程じゃないけどね?』
昔、肝試しがしたくてたまらなかったのか、あおは1人で夜の学校に絞り混んだりお墓の前で寝たり…。
ある意味…怖いもの知らず?
「確かに(笑)俺なんか、何度あいつの肝試しに付き合わされた事か…」
「怖いのが好きな意味がわからん。あたしは無理!!」
みぃちゃんは本当に怖いのが嫌いだなぁ。でも、ちょっと可愛いかも…!
あ…。
「わっっっ!!」
「キャァァ!!」バチン!!
『あお!!!』
「…え?…キャアァァ!!蒼悪い!!!」
あおはみぃちゃんを脅かしたかったのか、後ろから大きい声を出した。が、みぃちゃんはビックリしすぎてあおのほっぺをバチン!!
「いってぇ。」
「わ…悪い!」
「罰として肝試し強制参加!!!」
ニヤッと笑うあお。
「あ…あたしはやらん。どうしてもと言うなら自力で風邪を引くからな!!」
みぃちゃん…。そこまでして行きたくないのね…。
「じゃー…見舞いがてらみぃの家で怖い話し大会すっぞ?」
あおも…。どうしても肝試し系やりたいんだ…。
「っ…!!!」
『みぃちゃん。大丈夫だよ?』
「茜がいるなら行くが…。」
「じゃあ都合のいい日連絡する。な、光。」
ものすごい笑みでひかりんを見るあお。
「俺もかよ…。ま、いーけど。」
「よし!決まり!!」
〜夏休み突入から3日〜
とかなんとか言ってたくせに。何の連絡もないじゃん!!
あーもう!!!あたしから連絡しちゃうもんね!
携帯を開くと受信BOXにメールが。
『誰?』
知らないアドレスから。
『!!』
プルルルルル
《あ?何。》
『あお!!今、メール来て、龍が帰ってきてる!!』
《あー?知らなかったの?昨日から俺んち居るんだわ。》
『ちょ!!何で言ってくれなかったの?今から行くから!!』
ブチッッ
龍はあたしたちの幼なじみ!!いつも5人で遊んでたなぁ(´ω`)
でも、中1の時パリに引っ越しちゃったんだよね!
とかなんとか思ってたらもうあおの家。
ーピンポーンー
ガチャ
『龍は!?』
「早い…。俺、まだ寝てたし。あがれば?」
『お邪魔しまーす』
あおの部屋にいるのかなぁ?ってか、いつ見てもでっかいなぁ。
ーガチャー
「龍。起きろ。」
「….zzZZ」
あおの部屋には龍が布団を被って寝ていた。
「おい。起きろって。」
『あれ?あお部屋着のままじゃん。着替えないの?』
「だから!さっきまで寝てたんだって」
あ。そっか。あたしってば人の話ちゃんと聞いてんのかな?
「蒼?うるさいよ。人の眠りは妨げちゃいけませんって習ったでしょ!!」
「習ってねぇよ。茜居るぞ。」
ガバッ
「茜!?」
『龍ー!久しぶり!!おはよ』
「おはよ…って何で蒼の家に居んの!?まさか俺がいない間にそういう関係に…」
「ちげぇわ。さっき来たんだよ」
『龍メールくれたでしょ?だからねあおに電話したんだ!!』
「わー。茜変わってないな!!」
龍は昔と同じ笑い方で笑う。
『龍も変わってないよー!!わー。本当に久しぶり!』
「あ。明日肝試し行くんだけど行こうぜ!!久しぶりに皆で!」
『うん!!行く!!ってー!何で言わなかったのよあお!!』
もう!ずっと待ってたのに!と私はあおの腕を掴む。
「今日言うつもりだったんだよ」
『ふーん』
明らかに嘘っぽい。ま、いっか。
「俺、観覧車乗りたい!!」
「…。肝試しで観覧車の訳わからん。」
ま、そんなこんなで!明日は懐かしの龍と肝試し!!
楽しみー!
龍。本名【青木龍】
トピック検索 |