ハク 2013-03-14 23:58:24 |
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「僕」は飢えていただけなんだよ。
自分を受け止めてくれる人に。
包容してくれる人に。
自分の話を笑顔で聞いてくれる人に。
否定しない人に。
逃げない人に。
嫌な顔をしない人に。
許容してくれる人に。
認めてくれる人に。
助けてくれる人に。
ウザがらない人に。
認めてくれる人に。
頼ってくれる人に。
許してくれる人に。
優越感を感じられる人に。
自分より下な人に。
自分より馬鹿な人に。
自分より出来が悪い人に。
自分よりダメな人に。
一緒にいられる人に。
依存できる人に。
トモダチに。
飢えていた、だけ。
俺は「僕」は受け止めるつもりはないし、
包容するつもりもないし、
笑顔で話なんて、本当は聞きたくもない。できれば話もしたくないし、
心の中ではいつも「僕」の否定しかしていない。
今すぐに「僕」のそばから逃げ出したい心境だし、
「僕」の見ていないところで嫌な顔ばかりしているし、
許容なんて誰がするかよ、って思ってる。
そもそも認めてなんていないし、
助けるつもりは頭毛もない。ただ、面倒なことが嫌いなだけ。
いつだって「僕」をウザいと思うし、
頼ってるのは上辺だけ。
「僕」の素行をは許すつもりもない。だから全部記憶しているよ。いつか仕返ししてあげる。
優越感だって、俺がわざわざ「与えてやってる」んだし、
俺が「僕」より下なのも、馬鹿なのも、出来が悪いのも、ダメなのも、
否定はしないけど、本当にそうなのかな? とだけ言っておこうか。
一緒になんていたくないし、
依存は正直迷惑なんだ。
トモダチ? 誰と、誰が? 少なくとも俺は「僕」とは願い下げだよ。
初めて会った時の尊大な態度も、
そこから紡がれるばかみたいな知識のひけらかしも、
単に吐き気を促すだけの得意げな顔も、
わざとらしい仕草も、
自分の無知を認めたくない誤魔化しも、
興味を持っているようで飽きが見えてきた瞳も、
何もかも未完成で満足するその心根も、
俺に対して優越感を感じる様も、
先生に媚を売る姿も、
空回りする行動も、
何もかも、覚えている。
心の中で嘲笑いながら、卑下しながら、見下しながら、ずっと見てたよ。
「君」の嫌いな部分を大匙三杯。
それと「先輩」の嫌いな部分を一緒に鍋に入れて、中火で五分。
その後「貴方」の嫌いな部分を中匙五杯ちょっとと、「彼女」の嫌いな部分を可能な限り加える。
そこからコトコト弱火で一時間半煮込んだ後、「彼」の苦手な部分を適量。
好みに合わせて「俺」の醜い部分を入れる。
それがきっと、「僕」のレシピ。
「君」と話したくない。
「貴方」と会いたくない。
「彼女」と一緒に行動したくない。
「先輩」を見たくない。
「僕」の存在すら、考えたくない。
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