如月 蓮斗 2013-03-02 16:10:48 |
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もう十分守られてるって 、 ( くすくす、と可笑しそうに小さく笑みを漏らす。其れは心からの笑顔であり、何よりも嬉しかった。相手が気を遣っているのだとは思うが、上辺だけの言葉でも、嬉しかった。だから、笑えた。寒さからか否か、頬を紅くする。愛されている気がした。其れが事実だと分かれば、もっと嬉しいのに。
相手の腕を引っ張って、「早く帰ろ-よ、」と子供のように急かす。小さく、首をこてん、と傾けてみる。...可愛くないなど、分かっているのだが。 /、
(笑ってくれてありがとう、生まれてきてくれてありがとう。大好きだよ、愛してる。彼女の手を繋いで、頬を緩めた。
好きだよ、それは変わらない、何時までも、何時までも愛し続けるという自信。嗚呼、暖かい星空。空にかかる双子座。「うん、行こうか、凛音、」と続けてゆっくりと歩き始めた。/)
私お腹空いてないなぁ ..。 ( 雪が降りやんで綺麗な夜空と星が姿を現す。其れを見上げて白い息を吐き乍言葉を紡ぐと、「蓮斗。帰ったら直ぐ寝よう、」と真顔で言いだし。もういっそ泊まろうかな、とか考えつつ、相手の横顔を眺める。整ったその顔を見ては自分の頬に手を添え、ふう、と溜息を零し、 /、
(彼女を守りたい、なんていう心、曖昧な物かもしれない。でも、心はきちんとある。
好きだよ、この思いを伝える時は来るのかな、小さく息を吐き出し、握った手に力を込める。彼女の暖かい温もりが心地良い。ねぇ、俺はこんなに汚いのに、君の傍にいていいのかな。まるで、問い掛けるように、強く手を握る。空に掛かる星空の様に綺麗な存在になれたら、いいのに。
「ちゃんとご飯食べよう、?、体まで壊すよ、」とか続けて、にへら、と頬緩めて。
勿論、家に来てくれていい。一時一秒でも彼女と傍にいたい。ねえ、神様。こんな汚い俺を許してくれますか。まるで、問いかけるように、星空を眺めた。何もない、あるのは星が眩しい一等星。黄道に沿って考えると、まばやかしい双子座が見える。
/ 上げ感謝です、))
.. 蓮斗が作ってくれるなら食べる 、 ( へらり、と柔和な笑みを返す。彼の笑顔は好きだ、思わず此方も笑ってしまう。今迄ずっと隣に居たけど、此れからも居たい、なんて。叶う筈無い、のに。今日で終わったものは本当に恋だったんだろうか。目を伏せて、考える。...自分は、涅凛音は、彼の事が好きなのではないだろうか。そんな自分を認めたくなくて、ふるふる、と小さく首を振って、口許までマフラーを引き上げる。今迄も、何度かそんな風に思う事はあった。だけど、全部否定した。何故?、怖いからだ。自分に嘘を吐いて、其の嘘を隠すために亦嘘を吐く。やっぱり自分は醜いなぁ。思わず苦笑する。
そして、小さく溜息を吐く。嘘と戯言しか出ない此の口からでも、綺麗な白い息が出る。其れが消えるのをぼんやりと眺めて、視線を地面に移した。 / いえいえ、遅れてすいません、
(どこまでも続く空、曇り空から見える、星座。懐かしい、どれも思い返すと、本当に懐かしいと実感する。ねえ、俺は彼女を守れているのかな、ふと夜空に問いかけた。大好きな夜空はどこまでも続く。地球の端まで。こんな、広い世界にたった一人の人物が生まれてきて、無差別な世界を生み出す。嗚呼、人類は醜い。何よりも疎外感を感じている己が、一番醜いかもしれない。「うん、何がいい?」こくり、と首を動かすと、頭中でレシピを捲る。小さな頃から慣れっこだ。ご飯は、家事の出来ない母親の為に習得したし、洗い物や、炊事、洗濯も出来ないことはない。彼女の手を握り、ふと考えた。いつか、愛してると君に言えたら、叶わぬ願いがまた一つ芽生えた。
/返事搭載遅くなりすみません、))
蓮斗の好きなもの。 ( 何時もと同じように答える。彼を困らせる返答だとは分かっているけど、彼の好きな物を食べて2人とも笑顔になる方が、嬉しい。こうして2人きりで帰るのは何時ぶりだろう。毎日一緒に登下校をしていた頃が懐かしい。まさかこんな形で一緒に帰るだなんて、夢にも思わなかったけれど。ふと空を見上げると、双子座が見えた。嗚呼、彼は確か双子座が好きだったっけな、なんて、小さい頃の会話を思い出して、ふっと一人、頬を緩める。そしてさり気無く、彼と繋がっている右手を少し強く握った。離れないでね、とでも言う様に。この手を伝って、貴方に届けばいいのに。少し寂しくなって、ゆっくりと視線を地面に戻した。 / 大丈夫ですよ-、 ノ、
(不意にじんと胸が熱くなった。痛い、それは徐々に広がる鈍い痛み。心臓はまるで役目を果たさないように、血液を素早く巡回している。息は自然と乱れた、が、ふう、と小さく溜め息を一つ。やはり、彼女に思いを伝えることなど、己には不釣り合いだ。もう諦めが出てしまった。はは、と小さく苦笑を漏らすと、「うん、作るね。」少し複雑だったかもしれない。早まる動機。目眩、気持ち悪い。吐き出してしまいそうだ。嗚呼、簡単な事だった。/)
..?、 ( 彼の様子を見て、眉を下げ乍首を捻る。え、何。私何かした?、御免。嫌なら言ってよ。分からない。そんな言葉が頭の中をぐるぐる回る。彼が嫌悪感を抱いたのかもしれない。好い方に考えたくても、如何しても悪い方に考えてしまう。泣きそうに、なる。彼が如何思っているのが分からないから、辛い。視線を地面に移すと、必死に唇を噛み締めて、堪える。それを見られないように、マフラーを鼻の辺りまでぐいっと上げる。情けない。人の考えてる事とか気持ちが、分かればいいのに。そんな最低な考えまで浮かんできた。 /、
(痛い痛い、吐き出す事が出来ない。ふう、と小さく呼吸を、何か困惑している彼女に静かに心の中でごめんねと続けた。痛い、心臓が、左胸の奥が。鈍く広がる痛み。体調不良なんか関係ない、恋の痛み。ぐ、と唇を噛み締めては、「..凛音、...俺も..我慢できる部分と、出来ない部分がある..し、....その、ねえ、まあ...夜、だから...というか..うう...」頭をぐしゃりと掻けば、少し気まずく顔を逸らした。どうしようか、今改めて思い返すと、あっさり承諾してしまったが、理性が持つのか、本当に色々とヤバいかもしれない。なんて、口が滑ってもいえない。)
.. 夜、 ..?、 ( 視線だけちらりと、彼に遣る。無意識にきゅっと彼の手を握り締める。「..行かない方がいい、かな?、」と、眉を下げてゆるりと首を傾ける。訊き返すのが、狡いとは分かっていてもこうやって云えば違う、って云ってくれるかもしれない。そんな最低で醜い考えが浮かぶ。
彼の家に行ったとしても、自炊などをしない自分に何が出来るんだろうか。掃除、洗濯なら出来るが料理だけはどうも苦手だ。今迄幾度となく挑戦してきたが、どれも御世辞にも美味しいとは言えなかった。久し振りの彼の家だと浮かれていた自分を嘲笑してやった。隣の家なので何ら問題は無いけど。そう思いたい。久し振りに家行きたいんだけどな、なんて。言える筈も無い。 /、
(違う、言葉が伝わらないとはもどかしい。小さく苦笑を漏らせば、首をふるり、と降り彼女の頭を撫でた。うん、大丈夫。頑張れるだろう。理性よ保て。自分に打ち勝つんだ。へらり、と頬を緩めながら、寒さでかじかむ手で彼女の頭を撫でた。「...大丈夫、...うんん、是非来て、」へらり、と笑いつつ彼女の頭を撫で続ける。彼の漆黒な瞳は、何かを伝えたがっている。愛してるから、僕が怖いんだ。君を壊してしまいそうで、君に嫌われたくないんだ。嗚呼、自分は本当に弱虫だと思った。/)
え、 .. いいの?、 ( 目をぱちくりと、丸くする。自分の考えていた事とは違うのだろうか。う-ん、と小さく唸って首を捻る。数分して思考というものを放り捨てた。面倒臭い。其れよりも彼の家に行けるという事に、嬉々とした。嬉しい、楽しみ。思わず、顔が綻ぶ。だらしなく目尻を垂らして、頬を緩める。心地好さそうに撫で受けると、「うん、...ありがと、」と続けて彼を見上げ、にへら、と笑う。其れと一緒に、何時までも冷たいままの彼の手を握る。御飯は何だろうか、何を作ってくれるんだろうか。手伝おうかな。そんな事を考えて、また頬を緩めた。 /、
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