■　馬鹿…　好きだよ…。//　□

…っ。
(机を付けるだけでも近いというのに、何やら内緒話を始める二人はとても仲良く見えて。嫉妬でイライラしてどうにも落ち着かず、ノートを破いてくしゃりと丸めては、教師の目を盗み、“こっち向け”とばかりに相手の頭目掛けてぶつけてやり)

えっ…（何かが自分に当たり下を見るとクシャッと丸められたノートの切れ端、相手の方をチラッと見ると不機嫌オーラを漂わせながら不貞腐れている相手、ｸｽｸｽと笑みが零れ可愛いなーと思いながら紙を伸ばしてカリカリと何かを書き残し相手の方にポイっと投げる、）

(相手に何やら笑われたかと思えば、先ほど投げた紙に何か書き込まれたものが飛んできて。笑われたことに対して不機嫌そうな顔で相手を見た後、紙を広げて中身を確認してみて)

（でかでかと　バカ　の文字が書き込んである紙をみて相手がどんな表情をするのかとドキドキしながら、後ろをチラッと振り返りながら、また隣の男子と話を始め授業終了の鐘がなる）

…！(どうせこんなことだろうとは思っていたが、でかでかと書かれた文字に大人げなくイラッとしてしまい。人の気も知らないで…と、そちらを見やればまたも他の男と仲良くお喋り。イライラが募りガタガタと貧乏ゆすりをしていれば、隣の席の女子から「ねえ、月森うるさいんだけど」とクレームが。舌打ちしつつ取り敢えず大人しくするも、チャイムが鳴ると同時に相手の席へと押し掛けていき)
――…お前、ちょっと来いよ。
(明らかに不機嫌な様子で相手の腕を強引に引っ張り)

（近づいてくる相手に気づかずに世間話をしていると話してた男のこが焦りだしどーしたの、と言い出した途端相手に腕を捕まれ）
え、拓海どーしたの？（状況を把握できずに腕を掴まれたまま引っ張られ教室を後にする、なにやら相手は怒っているらしく己には理由がわからずうーん、と不思議そうにしている）

(そのまま近くの空き教室に相手を連れ込むと、不機嫌そうな面持ちのまま相手と向き直り)
――…なにお前、いつからアイツとあんな親密なんだよ。

…??だって、隣の席だし、
（相手がなぜ不機嫌な顔をしているのか
と不思議そうにしていればひょんな事を聞かれヤキモチを妬いてると悟りクスクスと笑いながら背伸びをして相手の頬を両手で包み込み嬉しそうに微笑む、）

隣の席だからってあんな――……っ、何笑ってんだよ。
(納得いかず言い返そうとした矢先、頬を包まれドキリとし。普段あまり見れない素直な微笑みに胸を高鳴らせつつ、心情を悟られたかもしれない羞恥に眉を寄せながらぶっきらぼうに問い返し)

なんでって…なんとなく、（不機嫌そうな顔をしてる相手を見て頬をむにむにと触りながら首を傾げて、そろそろ授業がはじまるから戻ろうと頬から手を離し背伸びしていた足を地べたに着地して空き教室から出ようとする、/）

…っ、
(相手が己から離れれば不意に切なさと独占欲のような感情が突き上げ、咄嗟に後ろから抱き締めて。「…行かせねーよ、馬鹿」と呟くように告げ)

勉強しないと留年するよ、（抱きしめられ己の腰の位置にある手をさわさわと触りながら相手に問いかけて、「あと、馬鹿なのは拓海でしょ」とクスクスと笑い、）

何でお前はそう――…、
(こちらの気持ちも知らずに馬鹿にしたような態度をとる相手につい苛立ち、ぐいとこちらに向けさせると突如唇を塞いで。唇を離すと「…他の男といちゃついてんじゃねーよ」と、嫉妬を向け)

かわい、（相手に唇を重ねられたと思ったら思いもよらぬ言葉が聞こえ、相手が嫉妬していることに嬉しそうにしながら「イチャイチャなんてしてないよ、」と不思議そうに首を傾げ

っ…俺は機嫌悪ィんだよ、馬鹿。
(割りと真面目に話したにも関わらず可愛いと言われてしまえば羞恥にカッとなり。「俺からしたらいちゃついてるようにしか見えねぇ。…またいちゃつくなら次の授業行かせねぇからな」不機嫌そうに眉を寄せながらぎゅう、と抱き締め)

わかった？
（どこでイチャイチャしたのか検討もつかず不思議そうにしながら疑問形で返事をしていると本鈴がなり「もー、初めてサボっちゃった」ｸｽｸｽと笑いながら抱きしめられたまま）

…そーいやお前、授業は真面目に出てるよな。ちゃんと聞いてるかは別として。
(本鈴が鳴ってしまえばもうこっちのもので、この時間相手を独占できる嬉しさと優越感ににやけてしまいそうになり。ようやく腕を緩めると、近くの机に腰を下ろし)

失礼な、ちゃんと聞いてますー、（授業中の己のことを見られていることに少し口角をゆるませながら「拓海
いつも寝てるよねー、」ゆるまれた腕の中でくるっと相手の方を向くように半回転し相手を見上げる、）

退屈な授業って眠くなんだろ。(仏頂面で返しながらも、くっついていたいのか完全には離そうとせず。ふと友人に言われた事を思い出し「…俺らってやっぱ喧嘩してるイメージが強いんだろうな。お前らでもイチャつく事あんの？とか言われたし」と口にして)

え、そんな喧嘩してないよ？（己的にはいつもはじゃれ合いで喧嘩のカウントには入っておらず、あれが喧嘩に入ることに驚き目を見開く、「イチャイチャ…、人前ではいや。」とふふっと笑いながら相手方を振り返り口角を上げ微笑み、）