カリン 2013-01-18 16:53:41 |
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前からあるトピックじゃなく、最近できたものなら?
それなら私も仲間には入れるかもしれない。
そう思い、何個か探してみると、出来立てのトピックを発見した。
ーーーー 暇人の集会場 ----
恐る恐る中に入ってみる。
NO9:名無しさん
はじめて!
たった4文字を書くのが精一杯だった。
仲間になれるかな?
受け入れてくれるかな?
そんな不安と期待に胸を膨らませて返信を待っていた。
すると、
NO10:流れ星
名無しさんいらっしゃいw
はじめまして☆
と言う歓迎の言葉をトピ主からもらった。
しかし、その後のコメントで私は言葉を失ったのだ。
NO11:寧々
流れ星!
そいつきっと荒らしだよ!
ニック付けないで来るやつなんてたいがい荒らしなんだから
仲間に入れる事はないよ!!
愕然とした。
いま始めて会ったばかりの人に勝手に人格を決め付けられ
話したこともないのに、荒らしと断定され
拒否されたのだから・・・。
「偉そうに・・お前は何様だよ・・」
画面の前でポツリとつぶやいてしまった。
すると、トピ主である流れ星が
「まぁまぁ、そんなに警戒しなくても大丈夫だと思うよ?
ちゃんと挨拶してくれたし、荒らしじゃないと俺は思うけどな」
かばってくれた・・・うれしかった・・・・。
早速2回目の書き込みをした。
「ありがとう。荒らしじゃないんで安心してください」
精一杯の感謝の気持ちだった。
すると寧々からの書き込みがあった。
「荒らしじゃないならニックくらい付けなよ!」と・・・。
あぁ~・・・・・この子と私は永遠に合いそうもないや・・・・
そう思った瞬間だった。
寧々という子とは気が合わなかったが
他の人たちとはなんとか打ち解ける事ができそうだった。
私は夏休み期間、毎日そのトピックに顔を出した。
私を含め集会場の仲間は5人。
友達の事や家族の事、色々な話をした。
もっぱら私と流れ星は聞き役で、他の子が愚痴や悩みを言ってるのを
聞いてはなぐさめる役になっていった。
(リアでもここでも同じ役かぁ・・・なんか疲れるな・・・)
などと思っていても決して口には出さず
いつもニコニコと[^^]とか[w]を語尾につけ
明るい子を演出していた。
時には無性に泣きたくなる時もあったけど
文字の世界でだけは笑っていた。
色々考えすぎて苦しくて、でも答えは見つからなくて
考えれば考えるほど涙が出てくる。
それでもネットの中では笑っていた。
自分でもかなり矛盾してる行動だと自覚もしていた。
*第一章 偶然*
ーーーーー ジリリリリリリリリリリリリリ
けたたましく目覚まし時計がなっている。
「ん・・・・」
まだ覚醒しきってない体で、目を瞑ったままパタパタと腕だけを動かし
そのうるさい雄たけびをかもし出してる物体へと手を伸ばした。
(ん・・・?なんで目覚まし時計が・・・?わたしセットしたっけ・・・・?)
夏休みなのにわざわざ目覚ましをかけるやつはいないだろう。
自分じゃないとしたら、いったい誰が?
朦朧(もうろう)としている頭で考えてた。
しかしその正体は直ぐにわかることになった。
ーーーーー ペロペロ・・・ペロ
(チョコぉ~・・・・・お前か!!犯人は!!!)
そう。
愛犬のチョコであった。
いつまでも寝ているご主人様を起こしに来たのだ。
犬語が解るなら「ご主人様~ 遅刻するよ~」
とでも言ってるんだろうな・・・。
チョコ君。今は夏休みと言って、学校が休みだから
早起きしなくてもいいんだよ・・・
チョコの親切は嬉しい・・・嬉しい・・・が!
お願いだからもう少し寝せて・・・・・・まだ6時じゃ・・・ん・・・。
半分夢の中でそう答えてた。
でも、いっこうにチョコの起きて攻撃は収まらず
とうとう根負けした私はベッドから起き上がった。
まだボーッとしてる頭でベッドから立ち上がり
部屋のカーテンを開けたら、あまりに天気がよく、窓を開け
雲一つない空を見上げながら、伸びをし、大きく深呼吸をした。
「んん・・・・・・・。
いい天気だなぁ・・・」
その時、何気に視線を感じたので、その方向に視線を向けてみると
(!!!!!!!!!!!!!!!!!)
隣に住んでる幼馴染の雄太と目が合った。
(ぎゃあああああああああああああ)
声にならない声が出た。
なぜなら私は今、キャミに短パン。
そしてノーブラだったからだ。
慌てて部屋に戻り、今開けたばかりのカーテンもびっちりと閉めた。
私はヘナヘナと床に座り込み
「なんで雄太がこんな時間に起きてんのよ・・・
見られたし・・・・・・
はぁ~・・・・・・」
ガックリと肩を落としてため息を一つついた。
先ほどの一件ですっかり目が覚めてしまった私は
どうせ誰も来てはいないだろうと思いながら
集会場に行ってみた。
やっぱり誰も来ていない。
昨日落ちた時のままだ。
とりあえず書き込みだけしてみるかとコメントを書いた。
No457:チョコ
おはよ~♪
今日は朝から散々な目にあっちゃったw
愛犬に目覚ましセットされてぇ~
天気がいいから空眺(なが)めてたらぁ~
幼馴染にキャミ姿見られたぁwwwwww(涙目
動揺してるせいか少々意味不明である。
そして私のニックは愛犬チョコから貰い「チョコ」にした。
誰かくるまでの待ち時間に雄太の事を考えてた。
そういえば雄太って高校に入ってから部活してないよなぁ
中学まではサッカー小僧だったのに、なんでかな?
私みたいにめんどくさくなっちゃったのかな?
あいつ昔っから面倒見が良くて後輩達にも慕われてたし
結構サッカーも上手かったような気もしたんだけどな
そういえば、女子にも人気会ったっけ。
あっ。でも、今でも女子には人気あるんじゃないかな?
雄太ってめっちゃ優しいやつだし、顔だってまぁまぁカッコイイと思うし。
そうだ、頭も良かったよ。
サッカー推薦蹴って進学校に行ったんだもんな・・・。
天は二物も三物も与えるんだね・・・
一つでいいから分けてください・・・・。
そんな事を考えてると10分後に集会場の更新があった。
No458:流れ星
おはよ~チョコw
なになに?
朝から露出狂したって?(笑)
と言うのは置いといて
ダメだよ~
外出る時はちゃんと服着ないとw
流れ星と私は同い年でもあるということから
かなり親近感があった。
それに、彼は常に紳士的だ。
他の男子のようなエロい発言やからかうような言葉は決して言わない。
もし言ったとしても、必ずフォローを入れてくれてる。
私はそんな流れ星に少しずつ興味をひいていった。
集会仲間の杏里(女・14歳)が
「先生うざぁ~い!
このクソ熱いのに10㌔も走れとか
バカじゃん!!」
集会仲間:ハイド(男・16歳)
「教育委員会に訴えろ!
俺たちを殺すきかってw」
杏里
「私は女だ!!ばーか!」
寧々(女・17歳)
「大丈夫!
杏里なら十分男らしいからw」
杏里
「ちょwwwww
それ酷くないか?wwwww」
寧々
「^^」
流れ星(男・16歳)
「杏里にだって女の子らしいとこあるじゃんかw」
杏里
「どこどこーww
流れ星。
私のいい所を10個言ってみて~w」
ハイド
「一つ探すのも精一杯だろwwww」
寧々
「それ言えてるぅ~(爆)」
杏里
「・・・・・・・・・・・・」
流れ星
「杏里のいい所は
優しい 気が聞く ・・・・・あとは・・・」
杏里
「ひでぇwwwww
2個しかねぇwwwww」
チョコ
「杏里は優しくて人の痛みがわかる人だと思う
悲しい事があっても笑ってみんなを和ませて
癒してくれる
私にとっての杏里はそういう存在かな?」
寧々
「でた・・・良い人ぶりっこのチョコ」
流れ星
「寧々~
チョコは良い人ぶりっこじゃなくて良い人なんだよ^^」
毎日がこんなくだらない会話の繰り返しだった。
8月の半ば、世間では一般にお盆と言う日の事だった。
両親が、田舎の祖母の家にお墓参りをかねて2泊で行くと言い出した。
妹はまだ小学生なので喜んではいるが
私は行きたくはなかった。
親戚様ご一行が大勢いて、とても賑やかなのだ。
賑やかと言えば聞こえはいいが
はっきり言ってうるさい。
下は小学校1年生から上は高校生まで。
去年は、高校生組みは来てなかったな。
部活で合宿がどうのこうのとか言ってたっけ。
あれ・・・絶対ウソだね・・・
めんどくさいし、うざいから来なかったんだと思う。
だから私も行かない事に決めた。
でも、なんて言って誤魔化そうか考えるも一向にいい考えが浮かばなかった。
まず、部活に入ってないから合宿は無理。
補習があるといおうとも思ったが、それは私のプライドが許さない。(笑)
なんともちっぽけなプライドだが、これは譲れないのだ。
集会場のみんなにいい案はないかと聞こうかとも思ったけど
寧々にまた何か言われるのはしゃくに障る。
部屋であれこれ考えるよりも
外の空気を吸いながら1度頭をリセットして考えよう。
そう思い涼しくなった夕方を見計らい
1人散歩に出かけた。
住宅街を抜け、河川敷に出てみた。
河川敷では昔から小学生の遊び場になっていた。
野球をする子やサッカーをする子などが
河川敷の広い空き地でおもいおもいに運動している。
小学生の頃は、私もよくこの場所に来たっけ
別に野球やサッカーがしたいわけじゃなく
ただ、みんなが遊んでるのを土手に座り見てただけだったが
なにが面白かったのか1時間以上も見てたときもあったっけ。
そういえば、小学生の時は雄太も良くここでサッカーしてたな・・・。
雄太が一番上手合ったような気もする。
懐かしさのあまり、そのまま土手に座り込み
ボーッと子供たちが遊んでるのを眺めていた。
すると、後ろから突然声をかけられた。
「結衣(ゆい)?」
振り返ってみると雄太だった。
「なにやってんだよこんなとこで」
軽く笑いながら近づいてきた。
「なにって・・・別にぃ~・・・
ちょっと考え事してただけだよ」
少し頬を膨らませながら
ばつが悪そうに答えた。
「てか雄太さぁ~
その前に言うことない?」
「言う事って?」
「お久しぶりぃ~とかぁ~
綺麗になってわかんなかったよ
とかぁ~」
後者の綺麗になってわからなかったは
思いっきり照れ隠しである。
自分で言っておいてなんだが、バカじゃん・・・
言うにことかいてその台詞はないだろう・・・
と、穴があったら入りたい気分だった。
そんな私を見ながら雄太は大笑いをし
隣に腰を下ろした。
「なぁ。お前なんか悩みでもあるのか?」
不意に雄太に聞かれた。
「え?どうして?」
「だってお前むかしっからなんか考え事するときや
悩んでる時って必ずここに来てるだろ」
驚いた。
なぜ雄太がそんな事を知ってるのかが。
確かに少し前までは、考え事に集中したい時は
良くここに来てはいたけど、なぜそれを知ってる・・・?
恐るべし雄太!
「ん~・・・悩みって訳じゃないんだけどね・・」
と切り出し、お盆に家族で田舎の祖母の家に行くことになったが
親戚も大勢集まるし、子供も大勢来る。
どうせ行ったって、子守役にさせられるのがせきのやまで
甲高い声で、泣くはわめくはの多重放送が苦手な事と
叔父さんや叔母さんに、学校の事とか色々聞かれるのが
めんどうな事などを話し、行きたくないのだと言った。
「そっか・・・
じゃさ、一緒に口実考えようか?」
ニコリと笑った。
相変わらず爽やかな笑顔である・・・。
やっぱこいつモテるんだろうなぁ~・・・
などと思いながらも二人で知恵を絞る事にした。
しばらく土手に座り込み考えてはいたが
なかなかいい知恵は浮かばなかった。
そのうち夕飯の時間になり、いったん家に戻る事にし
晩御飯の後、雄太の家に行って再度知恵を出し合おう
と言う事になった。
ご飯を食べた後さっそく雄太の家へ行くと
久しぶりに会ったおばさんにいたく喜ばれ
もっと頻繁に遊びにいらっしゃいよ
と言われ、雄太が先に言っておいてくれたのか
ジュースとクッキーの乗ったお盆を手渡された。
それを持ちながら
勝手知ったる他人の家のごとく
まっしぐらに雄太の部屋まで直行した。
当然ノックはしない。
いきなりドアを開け
「やっほー
来たよー」
と言いながら中に入っていった。
雄太は机に向かいパソコンをいじっていたようだったけど
私が入るなり慌ててパソコンの電源を落とした。
「なに慌ててんのよ」
私はニヤニヤしながら雄太を覗き込み
「あっれ~?もしかしてエロサイト見てたりしたぁ?」
「ばっ・・・・違うよ!
ちょっと調べ物してただけ!」
私のニヤニヤは止まらず
ちょっとあきれたような表情をした雄太は
大きなため息を一つついた。
私だって本当は雄太がそんなもの見てないくらいは知っている。
晩御飯後に行くといってるのに
わざわざそんなものは見ないだろう。
ちょっとからかっただけだ。
おばさんから預かったジュースとクッキーを囲み
初めのうちは真面目に考えていたが
そのうちジッと座ってるのにも飽きてきた私は
つい昔のように雄太のベッドへとダイビングし
枕元に置いてあったジャンプのページをぱらぱらとめくり
読み出してしまった。
興味のあるものだけを読み終えると
そのままベッドにうつぶせ状態になり
目を閉じてみた。
(あっ・・・男くさ・・・・・)
とても失礼なやつである。
でも、目を閉じていると
聴覚と臭覚だけが異様に鋭くなるのが分かる。
雄太が少しでも動くと
布のすりこすれる音や
クッキーの甘い匂いなどに混じり
布団から微かに雄太の匂い。
昔とは違う匂いがした。
子供の頃は、土と太陽の様な匂いがしてたのに
いまは、大人の男のような匂いがする。
私が布団をクンクンしてると雄太が笑いながらそばに寄ってきて
「おまえwww
なにやってんだよwwww」
上から両手で押さえつけられた。
「ギブギブ!雄太ギブ!!!」
あっけなく降参。
別に私は何も悪い事はしてないとは思ったが
こういう時は早めに降参するのがセオリーである。
抵抗すればするだけ羽交い絞めにされ
くすぐられるのだ・・・・。
「ったく・・・おまえは犬か!」
と、かなりあきれてるようだった。
苦し紛れに考えた二人の答えは
当日私が夏風邪をひいた振りをすると言う事だった。
頭が痛いと訴え
体がダルイふりをすると言う事だった。
田舎まで車で3時間。
着いた早々寝込むのもなんだから残ると言えば
大丈夫なんじゃないかと言う結論に達した。
田舎に帰る当日の朝
私は世紀の大女優になったつもりで
精一杯の演技をした。
私の予想では母も残ると言い出すかと思ったが
以外にもあっさりと残る事を許された。
しかし、残るにも条件があった。
日中は家にいてもいいけど
夜は物騒だから隣の雄太の家で晩御飯を食べさせてもらい
泊まらせてもらう事・・・・だそうだ。
雄太の家なら何回も泊まった事があるから(小学生時代)
別に問題はないけど
お母様・・・・あなたは娘の年齢を忘れてはいませんか?
花も恥らう16歳なんですよ?
精神的にはまだまだ子供かもしれませんが
体だけは大人なんです・・・
そこら辺分かってます?
と、突っ込みたかったが止めた。
突っ込んだが最後
強制連行間違いなし!
素直にその条件をのんだ。
雄太のおばさんとうちの母親は昔から大の仲良しで
そのせいか小さい頃からよく両家の家へ行き来していた。
雄太のおばさんが出かけるときは雄太がうちへ来て
泊まっていく事もよくあったし
逆に私が雄太の家に泊まりに行く事もあった。
中学生に入った頃からお互いに少しずつ
男子女子を意識し始め
泊まる事がなくなってきたのである。
なので、雄太の家に泊まるのは3年ぶりだ。
おじさんもおばさんも
娘が帰ってきたかのように大喜びで
おばさんは私の好きなものばかりをおかずに出してくれた。
おじさんは、仕事の帰り道にでも買ったのか
ケーキを抱えて帰ってきた。
最近こんな穏やかな気持ちになったことがあるだろうか
いつも何かを考え、悩み
モンモンとしていた自分が嘘のようだった。
晩御飯をご馳走になった後、雄太の部屋に行く
これもまたむかし通りの行動パターンの一つだ。
食後の運動としょうし、ゲーム三昧。
二階からはけたたましい雄たけびが
一階のリビングには届いていた事だろう。
それを中断させるかのように
おばさんの鶴の一声が・・。
「二人とも~!
早くお風呂に入っちゃいなさ~い!」
いやいや、おばさん。
二人一緒に入ったらまずいっしょwww
ここはやはりレディーファーストと言う事で
私が先に入る事にした。
たっぷり1時間半かけて入ったお風呂から上がり
雄太と交代するために呼びに部屋まで行った。
ーーーーーー ガチャリッ
「あがったよ~」
ドアを開けると同時に雄太がパソコンの電源をまた落とした。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
(コソコソと何をやってる・・・やっぱエロ・・・・?)
などという無粋な事を考えてしまった。
いつもなら眠くないのに、今日に限って異常に眠い。
きっと精神的に安定しているせいだろう。
そういえば今日は1回も集会場に行ってないや。
まっ、いっかw
おばさんが用意してくれた部屋でその日はぐっすりと眠った。
翌日、朝ご飯までいただき
その後、家の中の風通しのためにいったん家に帰って行った。
家に帰るとさっそくパソコンをつけて集会場を覗いてみた。
昨日の分のコメントを読んでいると
あれ?流れ星のコメントが少ないような気がした。
他の3人はいつも通りのコメント数に対し
流れ星のコメントが異常に少ないような気がしたのだ。
チョコ
「おはよー♪」
杏里
「チョコおおおおおおおおおお」
チョコ
「なになに?どしたwwwww」
杏里
「昨日来なかっただろ・・・
寂しかった・・・(ノ◇≦。) ビェーン!!」
チョコ
「ごめんってぇwww
ちょっと野暮用でw」
杏里
「野暮用?」
チョコ
「そそ。
今日もたぶん夜は来れないと思う」
流れ星
「チョコおはよー☆
夜遊びか?w」
杏里
「夜遊びですと!!ヾ(*`Д´*)ノ"彡☆ ケシカラン!!
チョコ
「ちょwwwwww
二人とも落ち着いてwwww
諸事情により隣の家にお泊りなだけです!( ̄Д ̄;;」
流れ星
「隣?
もしかして幼馴染とかの家とか?」
チョコ
「そうだよー
よくわかったねw」
流れ星
「そのくらい誰でも分かるわwwww」
しばらくチャットを楽しんでいたが
そろそろ隣に行く時間になってきた。
みんなにはまた明日と言い残し
お泊り準備を始めた。
俺の名は雄太。
平凡な高校1年生だ。
中学まではサッカーをやってたが
病気になって大好きだったサッカーが出来なくなってしまった。
病気になったと言うか
元々あったらしいけど
成長するにつれて悪化したと言う感じかな?
生まれたときから心臓に小さな穴が開いていたらしい。
あまりにも小さすぎて検診でさえ見落とすほどの小さな穴がね。
その穴が、体の成長と共に心臓も大きくなる過程で
穴も肥大して言ったというわけだ。
それまでは普通に運動もできたんだけど
中学に入った頃から急激に身長が伸びて
身長が伸びると同時に、息切れや目眩が時々あって
それを隠しながらサッカーをやってたんだけど
中学最後の大会終了直後に俺は目の前が真っ白になって
気を失ったんだ。
気がついたら病院のベッドの上で
検査とやらで2週間も入院するはめになった。
全ての検査が終わって両親が先生に呼ばれて出て行った。
病室に戻ってきた母親の顔は今でも忘れられないよ。
目の周りが真っ赤になってて
泣き腫らした目をしてた・・・。
その顔を見たら検査結果なんかとてもじゃないけど聞けなかったよ。
どんな病気でどんな結果が出たのか知らない俺は
いつも通りサッカーをしようとしてボールを持って
外に出ようとしたら
母親が凄い形相でやってきて怒鳴られた。
「雄太!サッカーはもうやっちゃダメ!!
お願いだからサッカーみたいな激しい運動はもう止めて欲しいの」
俺は何がなんだか訳が分からず
ただ、必死に涙をこらえながら訴える母親に対しうなずくしかなかった。
でも理由は知りたい。
俺の事だし
俺の体だ。
「理由は?」
恐る恐る聞いてみた
このとき初めて自分の病気のことを知ったのである。
愕然とした。
心臓に穴が開いてるだけじゃなく
心臓を繋ぐ血管の一部が成長と共に狭まってきており
血液の流れを悪くしているらしい。
その結果、血液が心臓に送り込まれなくなり
動悸や息切れ、心臓の激痛までもおこるらしい。
その症例は世界でも珍しいらしく10000万人に1人という
難病らしかった。
手術は難しく、成功率は10%にも満たないとのことだ。
ブラックジャックでもいたら治してもらえるのにねw
血管の幅は年々狭まり
激しい運動などをしたら一気に収縮するらしい。
つまり、息ができなくなって・・・死ぬ・・・と言う事だ。
運動ができなくなった俺は
暇つぶしに勉強ばかりしていた。
その息抜きの合間にネットサーフィンをしてて見つけた
あるチャット形式の掲示板を見つけ
そこで暇をつぶすことにしたのだ。
気の合いそうなグループの中に入っていたけど
一人抜け、そしてまた1人抜けと
いつしかそのトピックは誰も来なくなっていった。
なら自分で建てようと「暇人の集会場」なるものを作ってみた。
1人、また1人と仲間が増えていく。
毎日顔を出す者、たまに顔を出す者
さまざまだ。
その中に1人気になる女子がいた。
話し方が懐かしい。
歳も同じ歳だというし、なぜか聞き覚えのある名所も時折聞こえる。
もしかして俺の近所だったりして・・・
なんていう妄想も膨らんでいた。
そんなある日
チョコ
「今日は朝から最悪~
愛犬が目覚ましかけるしぃ~
隣の幼馴染にキャミ見られたぁ~;;」
と言うコメントが載った。
(え??!!うそだろ・・・・おぃ・・・・)
同じサイトを使ってるだけでも偶然に等しいのに
同じトピック内で会うなんて・・・
偶然にしても神すぎる!!展開だった。
俺はチョコ、もとい結衣にばれない様に慎重にコメントを打つ事を
心がけるようになった。
なぜなら、俺はむかしから結衣の事が好きだったからだ。
中学に入ってから疎遠になって話もできなくなったけど
忘れられなかった。
リアルでは話す事は無理なので
せめてこのネットの空間でだけは
結衣のことを見てられるし、支えてやる事だってできる。
結衣も少なからず俺には好意を抱いてるようだし
俺はこの現状で満足する事にしたのだ。
が。
時には神様はいたずらをするのか
リアルでも結衣と話す機会が作られ
結衣が俺の家に泊まるというオプションまでついてきた。
嬉しさのあまり俺の心臓は一瞬止まりかけた・・・w
第一章がようやく終わった・・・・長かった・・・・(;´ρ`) グッタリ
さてさて、この二人、これからどうなっていくんでしょうね?w
ドキドキしますねぇ~♪
答えは、最後まで読むとわかりますよ~ピューッ!≡≡≡ヘ(*゚∇゚)ノ
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