水守 2012-11-15 19:02:40 |
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叶斗が白い影を抱いたのを確認するとそっとククリを構え、湖の真ん中に突き刺す
そう、もう間に合わないんだよ
こいつを何とかしないとね
水が割れ、中から黒い影、白い影とほぼ同じような形をしたモノが飛び出してくる
だが、白い影と圧倒的に違うのは黒いそれは輪郭が崩れかけ、体中から触手のようなモノが生えていることだ
『我願う。この場に在りし全てのモノを護りし壁を作りたもう』
叶斗と白い影を水が、光が包み込みでられなくする
っ…水守!!(ガンッ、と音が響くぐらい強く壁を殴り
(流石にまずい状況なので槍を構え
…生憎、このあと君が動けなくなろうとも、この壁を壊しますからね?(外を思い切り睨みつけ
影へと向かっていく俺を認識した影が俺に向かって触手を放ってくる
最初から避ける気は無い
頬に、腕に傷が増えていく
触手が触れた場所はジュッと言う音とともに焼け、鋭い痛みが俺を襲う
本体に向かっていく俺を次々と触手が襲っていく
俺の武器はククリだ
つまり射程範囲はかなり短い
だから近づかないと攻撃は届かない
『我望む、全てを焼き払う炎を我に仇成すモノへと灼熱の裁きを』
『我願う、水辺に潜む鋭きモノよ我に仇成すモノを縛る鎖を』
水が黒い影を縛る
その影へ向かい炎が襲いかかる
少しずつ影が小さくなっていく
もうこれでおしまいだ
その小さくなった身体へとククリを突き立てた
『さあ、始まりの音を響かせて
貴方が望むのならその時を消しましょう
貴方とアナタは元の姿に戻るでしょう
そして思い出す
あの時のことを
もう戻りなさい
貴方とアナタがともにいられたあの時へ』
『Return』
眩いほどの虹色の光が溢れ目の前に居た黒い影も叶斗の腕にいた白い影も消えていく
そして力の抜けた身体はゆっくりと湖の中へと沈んでいく
………っ、全く…っ(少しの間見ていたが、水守がバランスを崩したのを見、壁に槍を突きたて
『消えろ』(低く呟き、
(水の力で相殺してから植物の蔦を生やして壁を脆くして突き破り
急いで湖へ潜り込んで、水中にいる水守を抱き上げて水面上へと戻り
…君は私に心配させる事しか出来ないんですか?(呆れた様に憎まれ口を叩き、抱きかかえたまま陸を目指して泳ぎ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
"ごめんね。ありがとう"
頭に直に響く声は先ほどまでずっと俺を呼んでいた声と同じ声
(こっちこそごめんね)
重たい身体で、ぼんやりする頭でそう返す
"決めた"
そう聞こえたと同時に俺は叶斗に抱えられていることに気付く
それと当時にまたやってしまったことも
(やばいねぇ、これ、確実に怒られるよな・・・・・しばらく意識ないふりしとくか)
そう決めると再び思考を止め、叶斗に引っ張られるまま身を任せる
はぁ…(何度目か分からない溜息をつき、陸にあがり
周囲を見渡して凭れかかれるような木を見つけて、そこの根元に水守を下ろし
君はいっつもですよね、何も説明せずに…(呟きながらも懐から薬草の種を出して傍に撒き、能力を使って急成長させる、その薬草を摘み取って傷口に貼っていき
そろそろ私の事も信用して欲しいものです(顔の傷にはポケットに入れて置いた塗り薬を取り出し、塗って
…聞いているんですか(寝たふりに気づいており、頬をいつもより強めに引っ張り←
いっ、痛い、いたたたたたたぁい!!
頬を抓る手を外そうとしながら涙目になる
い、いや、今回のはわざとじゃないって言うか・・・・・・・・
あうううううぅ(頬をさすりながら
今回のは俺じゃないと駄目だったんだよ
さっきのはあ~なんて言うかな?
ん~?一種の精霊?みたいなモノで俺みたいな力が無いと治せないんだよ
だから俺を呼ぶんだ
時空を使える術者はこの世界でも数少ない
なのに、近年では一気にああいった精霊達の数が増えている
それは使い魔達だってそう
あいつは最後の力を振り絞ってずっと俺を呼んでいたんだ
だから、俺がやらなければいけなかったんだよ
それが時空の力を持つ術者の使命なんだから
………(黙って話を聞き
…君の傍に居ると本当に寿命が縮まる思いですよ(はぁ、と溜息をついてみせ
それにしたって今回の様に湖に飛び込んでては危ないでしょう?
君がいくら水を使えるからと言ってあんな力の抜けた状態で一体何をどうするつもりだったんです
君にしか出来ない事なら、もう少しやり方を考えたらどうですか?(クドクド(間髪いれずに説教←
…私は元々戦い方的には一人で無差別にやるタイプですから、君と共闘出来る技なんて数が限られてきます。
けど、私だけああいう風に壁に閉じ込めるのは些か納得がいきません(むっ、とした表情で軽く睨み
えへっ(へらりと笑う
(飛び込んだんじゃなくて落ちたってことは言わないでおこう)
(まぁ、どっちにしても水が勝手に陸地まで運んだとは思うけど)
あと別に閉じ込めたんじゃなくて、叶斗に攻撃が当たらないようにしただけだもん(視線をそっと逸らしながら
あれくらいの攻撃、よける事だって出来ますし、
最悪の場合当たったってどうと言う事ありませんよ。
君はどれだけ私を弱い扱いしたいんですか?(じと…、と睨み
それは俺が嫌なんだって
それに、俺は叶斗が弱いなんて思ってないぞ?
さ、今度こそ帰ろうか(立とうとする素振りもなくさらりと言い放つと湖の方へと視線を固定する
私も君が怪我するのは嫌です。
…っていうか私の心配をするくらいなら自分の心配をしなさい(めんどくさそうに頭を掻き
ん…というか、どこを見てるんですか?(振り返って湖の方を見つめ
ああ、うまくいったみたいだと思って(フッと眼を細め少しだけ笑う
視線の先では先ほどまでいた場所に小さな光の塊が出来ておりそれは少しずつ光の量を増やしていく
ある程度の大きさで光が固定された瞬間、一気に光ははじけ目の前には先ほどまでいた白い影がいた
いや、先ほどまでと少し違う
真っ白ではなく、目は湖と同じ青
尻尾の先は周りの木々と同じ綺麗な若草色をしていた
それはその小さな足でゆっくりと俺の目の前まで歩いてくる
その姿はどっちに仕えるつもりなのかな?
影を撫でる叶斗を横目で見ながら言う
"ぼくは決めた。最初はアナタに助けて貰おうと思ってた。でも、アナタはとても弱い。だから独りじゃ駄目"
そう言うと頭を撫でる叶斗の手にすり寄る
そんな姿を見て思わずムッとして叶斗を引っ張る
"ぼくの名は2人で決めて?それが契約に変わる"
その言葉で意図を悟ると叶斗の目を見つめる
叶斗には使い魔はいる?
これが俺たちの使い魔になりたいんだって(これと言ったところで影に視線を落とす
おっと…(引っ張られて少しよろけ
…私に使い魔などいても使い魔に重傷を負わせかねませんよ?(苦笑気味に呟き
というより名前なら君が決めてください、私はなんでも構いませんから(肩を竦め
…あと、もし使い魔にするなら"これ"はやめた方がいいかもしれませんね?(くすくすと口を押さえながら笑い
これで良いじゃん(相変わらずムッとしたまま
俺は名前なんてどうでも良い
叶斗が決めてよ
あ、やっぱだめ!!
ん~?じゃあロミアでいんじゃね?
いいと思いますよ?
私はそれでいいです…じゃあこれというのは撤回した方がいいですね。
一応名前が出来たわけですし…(ぽんぽん、とロミアを撫で
…まぁ、怪我をしない様に気をつけて下さいね(下を見下ろし、ロミアに言い
すみません…今日は私の方が限界なので先に寝ますねー…(´-`).。oO(
それではまたー
おやすみなさい…
さらにムッとして
とりあえずロミア、お前どっか言ってろ
ロミアの首を掴むと湖の方へ放り投げる
はーい
ちなみに明日は夜勤なので来れないですー
おやすみなさーい
また明後日
ちょっ…あまり乱暴にはしない方が良いんじゃないですか?(湖の方をみて一応止め
了解でーす…
私も今日は用事が出来ちゃったので…;;
ではまた明日!!
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