それぞれの恋愛模様

頭撫でるのは、いつでも出来るしな。勿論、冴本が許可してくれたら、だけど。
(意地の悪い笑みをそちらに浮かべ、楽しそうに。席に着けば、視線をそちらに送りながら、少し考え事を。

っ…何よ、それ……そんな事、私が許可する訳ないでしょ。（少し相手を見ていたがすぐにふいっと視線を逸らし

じゃあ、撫でられないな。残念。
(がっくり、と肩を落としてしょんぼりと。)
な、呼び方とか変えないか？
(ふと顔を上げれば先程から考えていたことを口にし、貴女の様子を伺い。

私は全然残念じゃないわ。（視線を逸らしたまま言い放ち
呼び方を変える…？…嫌よ。←（少し眉間に皺寄せれば

冴本ってさ、本当に俺の事が好きなのか…？
(ぐたり、心身共に疲れた彼は机の上でうつ伏せになって。←

す、好き、よ…（顔が真っ赤になりながらもボソボソッと呟き
でも…呼び方変えたら、貴方絶対「朝ちゃん」とか変なあだ名つけてくるでしょ？だから嫌なの。（はっきりと言い切り

いや、それはお前が俺を馬鹿にしてきた時に反撃のつもりで言っていただけで、普通に名前で呼ぶって。
(そんなことを気にしていたのか、と笑いこみ上げてきて、思わず吹き出してしまい。

え……あぁ、そういう事だったのね…
って、何笑ってんのよ？（吹き出してる相手を見れば少しムッとし

冴本も細かいこと気にするだなって思ってさ。安心しろよ、ちゃんと名前で呼ぶ。朝衣ってさ。
(浮かんだ涙拭いながらそちらの方を見やり、ゆっくり名前呼んで。

…私にとっては細かくないわよ。っ……！（ムッとし続けて言うも、初めて相手から名前で呼ばれれば徐々に顔を赤くして黙り込み

どうかな？朝衣って呼ぶの、駄目か？
(貴女の反応眺めつつ、楽しそうに問い掛けて。

別に駄目じゃないわ。…いいんじゃない？（相手から顔を逸らして呟くように返答し

じゃあさ、朝衣も俺のこと名前で呼んでくれよ。その方が恋人らしいだろ？
(顔を逸らされようと構わず、そちらに一心に視線を送り。

ぅ…分かったわよ。
…し……翔、太…（少しだけ顔を相手の方に向けると真っ赤な顔で小さく相手の名を呼び

……ああ、ありがとう朝衣。なんか恥ずかしいな、これ。
(貴女からたどたどしくも名前を呼ばれたことで、思わず顔が熱くなってしまい。しかし視線は逸らさず、顔に笑みを浮かべながら。

ど、どういたしまして…ほんとよ……もう呼ばないから。←（相手の方を見ずに俯くと相手の名を呼ぶ時の羞恥と緊張で溜め息吐き

…って、おい！名前は呼ばなきゃ意味がないだろうが！
(がるる、と唸りながら貴女に突っかかって。←

そ、そうだけど…今までで一番恥ずかしいのよ、これっ…！（突っかかってきた相手は気にせず←、再び顔が赤くなれば相手を見ながら言って

そこは我慢しろよ、俺だって恥ずかしいが…恋人同志が苗字で呼び合うのはなんか、変だろ！
(漠然としない理由を並びたて、それっぽいことを言って。貴女と同じように顔が赤くなっているであろう彼もそちらに向き直り。

知らないわよ、そんな事…それに、私は別に変だとは思わないわ。だって人それぞれでしょ？（腕を組みながら言うと赤くなってる相手から僅かに視線を逸らして反論し