ゼロ 2012-08-12 16:50:55 |
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漆黒の狩人
第8話
前>589
終わりと始まりに狭間
彼、桐ケ谷大輝、この狩りの世界では、ゼクシード。第二の名を雷光の片翼と呼ばれている。
なぜ、片翼?と、初めて聞いたものには、不思議がられていた。理由は、ただ一つ。
雷光の翼として、双子の兄として、桐ケ谷隼人、ジャックが、この世を去ったからだった。
ゼクシード)はあ、ソロで狩り続けるには、限界があるな~
こんな時、兄は、どんな声をかけてくれるのだろう?そう考えつつ、彼は家を出た。
ここ、アルンでは、たくさんの人で賑わっていた。その人ごみの中をかいくぐって、集会食堂へと
向かった。
その道中、何度周りの人に、目を付けられたか。考えたくもないことが、頭に浮かんでくる。
『片翼なんだろ?』『人生もソロだなw』『うわ、また一人で歩いてるしw』
そんなことばかり考えていた。いや、実際かけられていたかもしれない。
やっとの事、食堂についた。
ここ、集会食堂とは、ギルドが建てた、食堂だ。さらっと、5000人は余裕で、入りそうだった。
奥からは、肉の焼けた香り、油の跳ねる音、魚の香草焼きの香り。いろいろな香り。
音、声が漂っていた。
ゼクシードは、それを横目に、クエストを探しに歩いた。その時だった。
??? )あの~、スイマセン。パーティ組んでもらえません?
反射的に後ろを向くと、そこには人が立っていた。
??? )ああ、そうだ。僕の名前は、りりく、23歳独身
りりく )さっそくだけど、僕とパーティ、組んでくれない?
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