ゼロ 2012-08-12 16:50:55 |
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大丈夫だ、お嬢様はダイヤモンドリングでも人工太陽でも天照でも死なない吸血鬼だし
月で負けたけどな!
実は設定上は日光で死ぬが、実際に死ぬと困るのでなんか生きてるだけである
自力で日光を遮断出来るけどな!
実は設定上。というより、現実的に自分が太陽といわけではないのである。
光輝いて敵の目を暗ますくらいはできるけどな!
ブライトクロス
第六話 拒まれる妹
昼休み
アルメリィの周りに生徒達が集まってきた。
「オリアートさんって頭良いんだね」
「今度色々教えてもらっちゃおっかな~」
アルメリィは、午前の授業で豊富な知識で聡明な解答を連発し、クラスから一目置かれるようになっていたのだ。
「あぁ、私のアルメリィが皆にちやほやされているゥ~
ステキィ~、これからが楽しみだわァ~」
そのすぐ後ろの席でアヴィスがあんな事を言っている。
怖気がするな。今ので少し人がはけたようだ。
「そんなに勉強できるんだったら学校来る必要無いんじゃねぇの?」
誰かが呟いた。
さっきは周りの雰囲気に流されたものの、内心快く思っていない奴がいても不思議ではない。
アヴィスが手を机に叩き付けて勢い良く立ち上がった。
「今のセリフを誰が言ったか知らないけれど、大間違いよ、思慮浅薄な愚か者め!
学校ってのは勉強のためだけに来る所じゃないわ
他人との付き合い方を学ぶ所でもあるの
コイツをよ~くご覧なさい、オドオドとして対人スキルがまるっきりできてないわ」
俺らが会いに行った時は随分強気だったが、学校に来てからはビクついている。
最初は関わるつもりが無い俺らに対してだったから平気だったんだろう。
しかし、今はクラスメイトと付き合っていく前提だ。
そういう立場では確かに未熟なようだ。
「つまり、この娘が学校に来る意味ってのは充分あんのよ
よく考えを改めるがいいわ」
言い終えると今度はアヴィスに敬意を含んだような視線が向けられる。
「そ…それに…私、数学とかは…出来ないから…
ここにいる意味…ある、よね…?」
「やぁだぁ!アルメリィったら数学出来ないのォ~!?
私は出来るわよッ!数学出来るわッ!
キャー!私ってばアルメリィに勝っちゃった~!
数学でェ~!勝っちゃったわァーッ!
アッハハハハ♪いていいわよアルメリィ!
このアヴィス・グロゥリアス様を見習って精々勉強に励みなさァい、ウフフフフフ~♪」
「アルメリィよりアヴィスの方が立場ヤバイ気がするのは、俺がひねくれ者だからじゃねぇよな?」
「キュリオ…この場合、お前の判断は自然だよ…」
皆完全にアルメリィから離れて…いや、すぐ近くにいるアヴィスから逃げていってしまった。
「さあてアルメリィ、お昼ご飯にしましょうね~♪
はいッ、貴女の分のお弁当よ!」
「ああ…ありがと…うん…ありがと…」
アルメリィもすっかりドン引きのご様子。
「そうだわ、皆何故か離れてっちゃったし、外で食べましょ
今日は天候設定が良いから気分も良いわよ~♪
せっかくだからキュリオもいらっしゃい」
今度は俺に視線が集まる。
アヴィスの友達かなんかだと思われたくねぇぜ…
「ヒィ~~~ッ!?
な、なななんでボクに話しかけるんですか!?
勘弁してくださいィー!」
「何素っ気ない事言ってんの、行くわよ」
左手でアルメリィの手を引き、右手で俺の腕を掴むアヴィス。
「なんだッ、この女!?力強いぞ!止めてー!離してー!ガラージ助けてくれえェ~~~!」
「ガラージ君も大歓迎よッ!」
「ああ…じゃあ、俺も行こっ…かな~…
アルメリィさんの事知りたいし…」
中庭
様々な草木が植えられた中庭は、柔らかな陽射しが暖かく、爽やかな風が心地よい。
陽当たりの良い位置のテーブルでの昼食。
………アヴィスとかいう怪しげな人物さえいなければと、本当にそう思う。
「メイ兄~!」
背の低い黒髪ショートカットの女の子が、ベンチに座っている長身の男子生徒の元へ走りよっていく。
「あの子は今年の新入生かな」
「ほらアルメリィ、貴女もあのくらい元気に動けるようになるのよ」
「う~ん………別に走らなくてもいいのなら」
「アルメリィさんは病気か何かだったの?
ぁ、ごめん…嫌なら答えなくていいよ」
「えっと…身体弱いのは昔から…」
「ン!?『身体』弱いのは昔『からだ』ってぇ?」
「お前…お前…ねぇよ…それはねぇよ…」
「ぷっww
キュリオっておもしろいことを言うのねww」
「アルメリィ…今の笑うところじゃなくってよ…」
「なっ!?よくもそんな事を!」
女の子の声が聞こえた。
「あれ?さっきの子だ、何かもめてるのか?」
行儀悪いが、俺達は二人の会話に聞き耳をたてる事にした。
「メイ兄が弁当忘れてったから持って来てやったんだよ!?せめて礼のひとつ位言うとこだろ!
それを『適当に処理しておけ』だって!?」
「大声を出すなよ…目立つじゃないか
お前がもっと早く来なかったから僕は昼食を買うハメになったんだ、お前が悪い」
「私だってやる事があったし、それでも空いた時間に三年の教室片っ端から順番に行ったんだ!
メイ兄が自分のクラスもコールも教えてくれないから、見つけるの苦労したんだぞ!」
「うるさいなぁ…じゃあ寄越せよ、受け取るよ」
「ああやるよ、ほら」
男子生徒は弁当を受け取ると立ち上がった。
「あ?なに、どこ行くんだ?」
女の子もついていく。
男子生徒は俺達の前を横切ってゴミ箱に向かい、弁当を放り込んだ。
「なっ!?お前、なんてことすんだよ!」
女の子が掴みかかる。
パァン
ソイツは女の子の頬を平然と叩きやがった。
倒れ込んだ女の子に駆け寄るアヴィス。
呆然とするアルメリィ。
ガラージはその男の顔をぶん殴った。
俺はえっと…とりあえず弁当回収しようかな?
「お前一体何考えてんだ!?」
「痛いなぁ、兄妹の問題に部外者が入るなよ」
「てめぇッ、もう一発ブチ込んでやろああおぅう!?」
こんな時に何を変な声出して………
!?
なんだろう…女の子がガラージの股間を蹴り上げているようだが…う~ん、よくわからん状況だ。
「余計な事すんなよ!
自分の兄貴との問題ぐらい自力でなんとか出来る!
この『ナキネ・ブラックレイ』はそんなに落ちぶれちゃ………
あーっ!ごめんなさい!大丈夫!?」
悶絶してうずくまるガラージ。
「………誰だか知らないけどいいザマだ
それで勘弁してやるよ」
「待ちなさいよッ、アンタ!」
ソイツは去っていこうとするが、それはアヴィスに任せよう。
俺的にはガラージの方が心配だからな…
アヴィスが追いかけて行ったと思ったらすぐ戻ってきた。
「ごめんなさい、見失ったわ…
アルメリィショック以来の屈辱よ…」
「いや、いいんだ…ご飯食べてるところに見苦しいとこを見せて、こっちこそ悪かったよ
この人には本当に申し訳無い事をしちゃった…
あっ、お弁当拾ってくれてありがとう
それじゃあ、さよなら…」
第六話 拒まれる妹 終
次回 脳に響く声
良い案とは、そのままだが、瞬くんの能力はもう確定済みなのだが上書きしようかと、そういう考え
>さはら
間違っても解体、合成しない様にするために運営からのおもいやり
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