ゼロ 2012-08-12 16:50:55 |
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「タイトル」修羅の道
「第○話」第6話
「サブタイトル」強さとは
「内容」
がキィィィィィン!!
「がはっ…!!」
2人の武人は己のプライドを懸けて戦い、その勝者は、
「ぐっ…!」
白石光星、だった。
「うっ…くそぉ…」
「!!」
大輝は立ち上がろうとするが体が言うことを聞かない。
「こっ…このまま…!!このまま負けてたまるかぁ!」
だが、倒れ伏したままだ。
「もう…諦めろ」
疲労を顔に浮かべ、大輝に言い放つ光星。
「ふざけるな!死んで…たまるかぁぁぁっ!」
叫んだせいで傷口から血が噴き出る。口からも血を吐く。
それを見た光星は、
「ほんとに死ぬぞ…」
と言った。
「…何故…俺を殺さない」
仰向けに倒れたまま聞く大輝。
大輝の横に座り光星が応える。
「なんでだろうな」
表情とは裏腹に曖昧な答えを返す。
「ここは…修羅の…世界…。俺を殺さなきゃお前が殺される…
それでもいいのか…?」
大輝は力のない声で訊く。
「知らねえよ」
光星はあっさりと答えを返した。
「ただ…俺のここが…」
左胸をつつく。
「お前を生かせ、って言ってる」
「…!!」
意外そうな表情でこちらを見る大輝。
「ふざけるなよ…!!」
「あ?」
「俺にとって…敗北は死だ!俺はお前に負けた!だから殺せ!負けて終わるくらいなら
死んで終わったほうがマシだ!」
大きな声で叫んだためにまた傷口から血が出る。
「ふ~ん…新で終わったほうがマシ、ね…」
チラとこちらを見た後、「セイッ!」と顔面パンチを叩き込む光星。
「あだっ!な、何をする!」
「確かに今のてめーを殺すことは簡単だけどよー!」
再び左胸をつつく。
「さっきも言った通り、俺のここがオメーを生かせっつってんだよ!」
握った拳を大輝に向ける。
「今のパンチは今度にとっとけ!」
驚いた表情を見せる大輝。
「…!な、何ぃ~~~?」
「それが俺の強さだ!」
「!!」
「強さってのは自分で作ってくもんだろ」
大輝に背を向け、いい放つ。
「じゃあな」
「…!!!」
悔しそうな表情を見せる大輝。
「く…くそがッ…!何で…俺があんな奴に…!あんなひよっこに…!!
くそっ…み、認めねえ…俺は…認めねえぞ…」
それだけ言い、気絶した。
「おお~~い、クロードぉ~?どーこだー?」
光星はクロードの名を叫びながら走っていた。
すると岩のところから人影が出てきた。
「うっせーな、そんな大声出さなくても出てくるよ」
そう言ったあと、光星の体を見て、
「随分斬られたみたいだな…」
と、言う。
「こ、これくらい大したことねえよ…うっ!」
痛みに、身を震わす。
「ふ~む…一番深いのはここか」
左肩から右わき腹まで大きな傷跡ができており、血もまだ止まっていなかった。
「大丈夫だよ…こんなもんすぐ治る」
「…わけねえだろ、強がんなボゲ」
「んだとぉ…!」
治療はすぐに始まった。
クロードは手馴れているらしく、的確に、そして素早く傷薬を塗り、
包帯を巻いていく。10分程度で終わった。
「よし、ま、こんなもんだろ」
「サンキュー。おお、すげえ…」
腕からも、包帯がのぞいていた。そして一番深い傷はきつく包帯が巻かれていた。
「しばらくは激しい運動はしないほうがいい。止血はしておいたが、暴れまわったら
血の巡りがよくなっちまうからな」
「おお、いいことじゃねえか、血の巡りがよくなるなんて」
「バカ。今のテメエにとっちゃいいことじゃねーんだよ」
そんな会話をつづけながら、光星は思う。いい相棒かもしれない…と。
次回に続く!
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