蒼空 2012-07-20 23:04:39 |
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兄ちゃんからの電話を切って、俺はずっと固まっていた。
職員室、爆破___
「…なあ、とりあえずここからでようぜ。」
聖川の言葉で我にかえる。
俺が立ち上がったそのとき…
_____ガタッ
理科準備室のドアが開いた。
現れたのは…白衣を着た女性だった。
「君たち___!!」
見つかってしまった。
兄ちゃん、壊せなくてごめん…
俺は捕まると確信していた。
しかし彼女は叫ばずに、無言で俺たちを理科室のなかに引っ張っていった。
「おいっ、なにする…」
彼女は俺と聖川の手を離すと、振り返った。
「君たち、爆弾を壊しにきたんでしょ?」
透き通るような言葉に、俺たちは動揺を隠せなかった。
なぜ、知っている____?
「君のお兄ちゃんからいろいろ聞いたの。」
俺の心を読み取ったみたいに、彼女は答えた。
「じゃあ、理央の兄貴と知り合いなんですか…?」
「まあ、一応。」
聖川の質問に、軽く返した彼女。
眼鏡の位置をなおし、一呼吸おくと彼女は口を開いた。
「静かに聞いて。もう時間がないの。」
静かな廊下では、1時間目終了のチャイムが鳴り響いていた。
「時間が…無い?」
俺は馬鹿の様に呟いた
「そう…証拠とかは何も無いけど
多分…もう少しで『爆発』する」
彼女が眼鏡を正すとレンズが一瞬光った用な気がした
そして俺は爆発の単語に震え上がった
隣で話を聞く聖川もおそらく同じ気持ちだろう…
「先生…なんで証拠が無いのに爆発
するなんて解るんですか…?」
聖川はおずおずと口を開いた
「……私、さっき廊下である女子生徒と
すれ違ったの…分からないけど、なぜか彼女が
言い放った言葉が耳から離れないの…」
その時に俺は逃げている途中に一瞬すれ違った女子生徒
を思い出した
「それって…もしかして…」
三人は同じ言葉を言い放った
「「「爆発まで、あと10時間…」」」
俺達は、互いの顔を見ながら暫く沈黙した
コンコン
開けっぱの理科室の戸をたたく音がして3人ともその方向を見る
「君たちここでなにをしているんだ!」
ちょっと古臭いじじぃっぽい人が額にしわをよせものすごい形相で叫んだ
「あ!違うんです;」
白衣の彼女が必死のフォローをしてくれ
安心した矢先…
「何がですか!?ったく…
柏崎先生わかっていますよね?今何が起きているか…」
何がって…爆破予告が来ていることか…
「はい…」
「なら、今すぐに生徒を教室に帰しなさい!!!」
(こわっ)
小声で言ったんだけど聞こえてたのかわからないがおっさん教師に睨まれた
あーゆー教師は嫌いだ…
「ごめんなさい…」
「えっと…柏崎先生だっけ?いいっすよ気にしないでください♪」
聖川に続いて俺も頷き笑う
「ありがと…
気になるのもわかるけど一旦教室に戻ってね」
優しい微笑みでそういうと白衣の彼女は職員室へと向かった
続けw
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