澪香 2012-07-05 22:43:03 |
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〈登場人物〉
立花 未桜(たちばなみお)
高校3年生。明るくて元気いっぱいな性格。学校で人気の輝が好き。
神崎 悠也(かんざき ゆうや)高校3年生。未桜の幼なじみ。スポーツ万能でバスケをやっている。明るくクラスの中心にいる。輝の親友。小さい頃から未桜が好き。
五十嵐 輝(いがらし あきら)高校3年生。完璧主義者。見た目はチャラチャラしているが根は優しく、真面目。悠也の親友
篠原 香織(しのはら かおり)高校3年生。美人でスタイル抜群のサバサバした性格。男女問わず人気者。未桜の親友。
3人にしようと思いましたが、4人に変更しました。
週2ぐらいのリズムで更新していきます!
〈あらすじ〉
高校最期の4人。4人はそれぞれの大切な人に想いを告げようとする。友情と恋愛…4人はそれぞれの想いを胸に最期の時を迎える。
第1章「始まり」
ヂリリッ、ヂリリリリッ。
「……ん…」
ヂリリッ、ヂリリリリッ。
「うる…さい…」
私は布団から手をのばし、目覚まし時計を止める。
もう、私の睡眠の邪魔しないでよね…
私は目を閉じようとした…と、同時に部屋のドアが開いた。
「おい!未桜!いつまでねてんだよ!」
誰かが、部屋の中に入ってきた
「……後、5分…」
「はぁ!?5分も待ったら遅刻決定だ!とっととベッドからでろ!」
うるさい…
何言ってんの…
遅刻ってどこによ…
「………あー!!」
私はベッドから跳ね起きた。
「ちょっ!遅刻する!なんで早く起こしてくれなかったのバカー」
「起こしてやっただろ!……ってお、おい!」
「…ん?何?」
悠也は顔を赤らめて私から目を逸らした。
「……格好」
ボソッと一言。
「格好?」
私は自分の格好を見た。
「……キャーッ!」
私は上半身下着姿だった。
「どこ見てんのよ!変態!///」
「お前が悪いんだろ!…いてっ!!枕なげんなよ!」
「うっさい!早く部屋からでてよ!」
「わかったって!」
悠也はそう言うと部屋から出て行った。
ふぅ…、最悪だ
下着姿見られた…
ハズい///
幼なじみとはいえ、さすがにヤバかった。
悠也とは、家が隣同士で小さい頃から一緒にいた。
今もこんな感じで、毎朝起こしに来てくれる。
意外に良い奴だったりする。
「未桜ー!急げー!」
ドアの向こう側から悠也が叫んでる。
「今いくー!」
私は、制服に着替えて悠也のトコへと急いだ。
「おせーよ!」
「ごめん!」
「別にいいよ、ほら…いくぞ」
悠也は私のカバンを持ち前を歩いた。
「……」
こーゆーさりげないトコが女子にモテるんだよね…。
「うわっ、やべ!」
「どうしたの?」
悠也は、時計を指差した。
時計の針は午前8時…。
「遅刻じゃん!」
「急げ!」
私と悠也は階段をダッシュで降り、そのまま玄関へ向かった。
「あら、未桜に悠君。朝食はいらないの?」
お母さんがリビングから顔をだし言った。
「いらない!いってきます!」
「そう、わかったわ。いってらっしゃい」
お母さんは手をふった。
「おい!後ろ乗れ!」
悠也は自転車にまたがっていた。
私はその後ろにヒョイと乗った。
「…しっかり掴まってろよ」
「うん」
私は悠也の腰に手を回した。
「………」
「…悠也?」
悠也は動かず、なぜか固まっている。
「…お前…胸当たってる」
「!?バカ!」
私は悠也の頭を叩いた。
何考えてんのよ…
「いてーよ!…ったく、いくぞ」
気を取り直し、悠也は自転車をこいだ。
徐々にスピードがついてくる。
風がとても気持ちいい。
私…今日で高3になるんだ。
今年で高校生活が終わる。
みんなと居れるのは今年で最後。
高校を卒業したらそれぞれの道へと進んでいく。
私は悠也をチラッと見た。
悠也とも、離れるのかな…。
未だに実感できなかった。
小さい頃から、一緒にいる悠也と離れるなんてね…。
「もうすぐでつくぞ」
周りを見るともう学校の近くまで来ていた。
「ギリギリ間に合うかもね」
「だといいけどな」
校門を通り自転車を置き、私達は教室へと急いだ。
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