夏美 2012-06-23 03:30:46 |
通報 |
夏休み=宿題
予定がないとは言ったが宿題はある。
机を前にして動けない。
「こんなにあるなんて…信じらんない」
机の上にいくつも重なってる問題集
それを見るたび増え続けるため息
「別に今日じゃなくてもいいよね?…」
そんな言い訳をして机から解放される
「咲はどうしてるかなぁ?」
想像がつく当たり前の思いを口に出した。
宿題でもしているさ…
咲んち行こっかなぁ?…
行って宿題してるところを邪魔してやる♪
アポなしでレッツゴー♪
と言い外に出るものの暑い…
もう脳内暑いしか言葉が出ない
携帯扇風機を取りだし風にあたる
「これがクーラーならいいのに…」
なぜ携帯電話の進歩はすごいのに
クーラーの進歩は止まっているんだ…
そんな考え事をして咲ん家方向の角を
曲がる。
「笹原?笹原だよなぁ!」
振り返ると……誰?マジで…
「どちら様?タメに見えるけど…」
「あっははは♪ごめんごめん覚えてないよな?俺 松島 憐 おんなじクラスなんだけど学校行ってないから!」
「・・・・?
・・・・!
あぁ!いっも欠席の人かぁ…
でもなんで私の名前覚えてるの?」
不思議と奴は汗をかいていない…
「俺興味ある人しか名前覚えないから♪」
答えになってないから…
私よりバカか…
「へぇー…」
しかし立ち話はキツい
暑い…
「へぇーってウケル(笑)」
「うけない×2それより私いくとこあるから…じゃ。」
「えっ、あ、おうまたな!」
またなって…
会うわけないのに…
5分後咲ん家到着。
ピーンポーン
「はぁーい?」
咲だ。
「私~♪」
「えぇー、秋!?」
なんでドアごしに文句言う…
ガチャ
「ヤッホ!遊びに来た♪」
「宿題してたのに…どうぞあがって。」
予想どうり咲は宿題をしていた
「よく宿題できるねー!私2分でオーバーヒート(笑)」
咲の部屋に入った。
「流石馬鹿。」
即答で返ってきた言葉だった
こういうのはスルーする
「そう言えば咲ん家来る途中 松…なんとか君に会った」
誰だっけ?名前が出てこない…
「誰?松って、いっぱいいるよ?
松田 松風 真津 ……??」
「違う…誰だっけ?」
なんかウザイんだよね…
「もうよくない?どうでも」
まぁ、いいか
そして咲と色々話してたらもう8時だった…
「そろそろ帰りな、親心配するでしょ?」
「うん、そうだね………よし、じゃぁねぇ♪」
ガチャ…バタン
暗っ!!
ここから一人は怖い…
できるだけ私は明かりがついている道で帰った
遠回りだけどいいか……
咲にいつ話そう…
親の事……
母と父は交通事故で亡くなった。
小さいころだったから覚えてないけど
自分の親が違うって思ったのは
小学5年だった
誰かにに育てられてたけど顔が似てなかったしかも歳が明らかにおかしい
後で分かったのは親戚が育ててくれたことと親の死因。
隠されてたことが傷ついたそして
小学生にして無理な願いを言った
”私中学生になったら一人で暮らす”
その方が楽だったし親戚が気を使わなくてすむ
それに金銭的な面も余裕がある人達だったからOKがでた。
仕送りもしてくれるしね。
あれ?なんか前がよく見えない…
自分でも知らないうちに泣いていた
泣かないようにしてたのに…
「笹原?」
ヤバイ!!誰かに見られちゃう!
とっさに涙を拭いた
「笹原?なにしてんのこんなとこで?」
私の視界に入ってきたのは
松…なんとか君
「あぁ、えぇと帰ってる」
声があんまり出なかった
「そうか、つーか、女子一人って危なくね?」
送るとか言われそうな雰囲気だ。
これじゃ話してるときに顔の涙のあとで泣いてたってばれる!!
「えぇ?そうかなぁ?大丈夫でしょ!」
会わなければよかった…
なんか後悔してる
「いや、危ない俺が送るよ♪」
はぁ………抵抗する気力がない
「ホント?ありがとう」
私達は歩き始めた
顔を見られないようにうつむいて歩いた
「笹原って怖いモノとかある?」
怖いもの……一人…
「一人」
独り暮らしなのに何いってんだ私?
「ふーん、随分乙女だな笹原(笑)」
は?馬鹿にしてんのかコイツ?
「乙女ってなに?想像してたのと違ったってことかな?」
切れた感じで言ったら慌て出した(笑)
「え、いや、違うなんつーかほらあれだアレ、ギャップつーの?そんな感じ…って笹原の言った事と一緒か…」
自然と笑ってた私がいた
「気にしないで怒ってないから…
あ、ねぇ、名前なんっつたっけ?」
「俺?松島 憐。」
「憐かぁ…見た目似ず格好いい名前」
気付けば顔をあげていた
「一言余計だっつーの(笑)」
なんか…楽しいなぁ…
でもそろそろ家だ
「もうここでいいよ、ありがとうね?」
外灯の灯りに照らされてる私達
すると松島が手を私の頬に当て言った
「なんで泣いてたんだ?」
真剣な顔をしていたなのに触れた手はどことなく優しかった。
「泣いてないよ…あくび♪」
見透かされてる驚きと少しの嬉しい気持ちがあった…
私を見てる人がいたって…
それから私は松島の手をそっと握り
離した。
「じゃあね」
また会える事を祈って。
松島 憐
2年になって1日目
かったる生活だ、担任はハゲだし
学校なんて明日いったらもういかないし
窓の外は曇っていた。
なんとも不愉快な世界だ
「えぇ、これからUFOは居るか居ないか自分の意見をいってもらう。
では………○○○君どうぞ」
あのハゲバカか、UFOなんているわけねーだろ!
「えー僕は居ると思います。
理由はーー………」
コイツもバカだな…
精神的に幼稚すぎるんだよこのクラス
「えー次笹原さんよろしく」
コイツも馬鹿か?
「えー、私はUFOが居るか居ないかというよりまず興味がないのでどうでもいいです。」
……………俺コイツ好きかも…
。名前 笹原 秋かぁ…
ふーん……
……………………
「…ま君、つ島君、松島君!」
誰だ?つーか、俺寝てた…
あんまり顔がみえねぇ…
うん…?………………………!!
笹原 秋!
起こしてくれたのか!
「あ、あ、ありがとう…」
「ううん、別にいいけどハゲ先生呼んでるよ(笑)」
えっ………?!ハゲ?
「ちょっ、ハゲって!?」
「松島君に質問当てられたんだけど
…寝てたでしょ?先生が起こそうとしたら『触んなハゲ先生』っていったんだよ松島君(笑)」
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉしまったぁぁぁ!!
ついつい夢に出てきたから言っちまった!!
「じゃあね♪頑張って」
可愛い……
一目惚れとはこの事か…
「(一目惚れ)(先生(ハゲ))恐ろしい」
8月の宿題 松島 憐
暇すぎて笑えない…
暇っつたら暇だけど暇じゃないって言ったら暇じゃない。
宿題がある。まぁするつもりはないが…
でも笹原さんに会いたいから少しくらいした。
それにしても暑すぎる…
「アイス食いてぇぇぇぇぇ」
部屋の中で叫んだ
…………ドドドドドド…
あ、ヤベ…
…バンッ…
「てめぇ少しは黙れ!!
バカが理解できるかどうかは知らないけど私勉強してるの!!馬鹿とちがってね!」
うるせぇなぁ…お前が黙れ。
「馬鹿馬鹿うるせぇんだよ
お前が黙ってろよ勉強って(笑)
あれだろ?負の数とか正の数とか
クソ簡単な問題を勉強と言うのかよ(笑)」
欄佳の足は俺の下腹部に狙いを定めて
蹴ってきた
「うぅ…にすんだてめぇ…」
マジ痛い…
「ストレス発散+今の不適切発言のお返し」
そういって欄佳は戻ってた
痛い……
そこからしばらく動けなかった
………腹イテェぇぇぇぇ……
欄佳のヤツ妹だからって調子乗りやがって
女だからって手加減しねぇぞ…
今度あった時は背負い投げしてやる…
「にしても腹痛い…」
そんなこと言いながら
わりかしきれいに整頓された部屋の中で財布を探す
あった…中身はいくらだ?…
ジャスト250エン
「……………なんで俺の財布の金はいつも消えるんだぁ!!!!(母が取る)……」
まぁいいや、アイスぐらい買えるだろう
あのババァ今度取ったら軽く肋骨折ってやる
「欄佳ぁぁぁ!!俺、ちょっと出掛けくるぅぅぅぅ」
玄関で靴を履きながら2階の欄佳に
大声で叫んだ
「勝手に行っとけぇぇ」
ったく可愛いげの無い妹だ…
ガチャ……バタン
皆は暑いんだろうが暑くない…
汗かいてないぜ俺!
最強!!!
かなり馬鹿な発言であることに
自覚なない
コンビニまで歩くこと10分
アイス買うのに2分
2分!……最高記録!!
何してるかって?
実はここの店員
どっか昔の宣教師みたいな頭しやがって
その上笑顔がキモくて
やたら喋ってくるんだ
だから友達と考えた
[宣教師コンビニ脱出ゲーム]
ことあるごとに勝負してる
今んところ俺が一位☆☆☆
帰り道を歩いていると
角を曲がろうとしている笹原秋を見つけた
マジか☆奇跡か☆
話かけろ俺
声かけろ俺
でも覚えてなかったら俺のこと?
まぁ、いいか
よし…
笹原が見えた瞬間に頭がフル回転した
さりげなく…
「笹原?笹原だよなぁ!」
いいんじゃね?
…あー、キョトンってしてるよ…
“どちら様?タメに見えるけど…“
だよなー…そうなるねー↓↓
「あっははは♪ごめんごめん覚えてないよな?俺 松島 憐 おんなじクラスなんだけど学校行ってないから!」
俺を起こしてくれたことだけでも覚えてて…………
“あぁ!いつも欠席の“
結局、覚えてなかった
しかも、チャラい感じになったよ俺のキャラ…
笹原の後ろ姿を見て
「またな」って言ったけどあえっかなぁ…
夕方
「れぇぇぇん!!!」
この声は……ババァだな…
「んだよ!?」
「回覧板届けにいってぇ!届けに行くの忘れちゃった
鈴鹿さん家明日居ないからお願い♪」
「はぁ~?自分で行きゃいいだろ」
しかも鈴鹿ん家って…遠すぎ…
「イイコとするとイイコとあるわよぉぉ♪」
詐欺占い師かお前は…
でも鈴鹿さんって和菓子屋だよな?
なんかもらえっかも♪
「行ってやるから回覧板よこせ」…
バァァァァァァァァァァァァァ
カァァァァァァァァァァァァァ
鈴鹿の野郎ぉぉぉぉぉぉ
届けてやったのにぃ
『あら、ありがとうねぇ
おばちゃん嬉しいわぁ』
『いえ、おきになさらず』
『気を付けて帰りなさい』
…バンッ…
アイツ菓子くれねぇぇのかよ!!!
ほんの数秒でふられたよぉぉぉ!!!
ざけんな馬鹿!!
内心切れまくってるが抑えた
家が立ち並ぶ道で大声出したら
怒られる…
ん?…道の先で誰か歩いてる…
しかも泣いてねぇ?肩が震えてる…!!
笹原じゃん!なんで泣いてんだよ…
「笹原?なにしてんだよこんなところで」
歩み寄っている時笹原は涙を拭いていた
…見られたくないのか?…
俺こういうの慣れてねぇ…
一応送ってやろう……
笹原の家が近くなったころ
笹原は「ここまででいい」って言った
笑ってだけど俺には泣いているようにしか見えなかった…
涙のあとが頬に残ってた
手が自然に笹原の頬に触れた
「なんで泣いてるんだ」
笹原はあくびだって誤魔化した
気付けば手を少し握り、離していた
そして“じゃあね“って言って行ってしまった
帰り道呟いた
「宿題して学校行こうかな…」
笹原 秋
想い
あの夜の出来事以来 松島 憐 が頭から離れない
さりげなく触れられた頬
あのときの気持ちは何だろう…?
最初は適当に受け流してしまえばいいって思ってたでも今は
話がしたい…
また会えるかな?
少しチャラいけど…
その時机の上の携帯が鳴った
♪♪~♪~
表示されたのは
[無名]
だった
誰だろう…
ピッ…
「も、もしもし?」
『おぉー!出た!俺です、憐!』
………え?……えぇーーー!!!
ちょっ、私電番教えた???
あの日携帯あった?
誰が教えた?………
「…………………」
『お~い?』
はっ!
「あぁ、ゴメンゴメンつーか、なんで電番しってんの?」
『あぁ都城さん?に教えてもらった♪いい人だねぇ♪』
あのアマ潰す…
軽くビンタ70発だな…
しばらく電番入手方法を聞いていた
どうやら咲は夏休み特別開放図書室で
憐にあったらしいが憐が図書室にいく方がすごい…
『で、あれから大丈夫か?』
ドキッてした…
あれからってあの泣いたときだよね?…
「あのとき~?いつですかぁ(笑)
それに心配されるほどのことなかったよね?」
忘れた事にしておこう
『……嘘つくなよ…泣いてたろ?帰り道。見えてたよ…』
だから知ってるよ…
触れないでよ…嬉しかったけど…
現実見るじゃん…
「もぉ、…この話続けるなら切るよ?」
ホントは切りたくない…
なんだか楽しいんだ憐と話してると…
『……わかったよ聞かねぇ
でもなんかあったら言えよ?』
そんなに入り込まないで…
でも、いてほしい…
「なんで、関係浅い憐呼ぶのよ(笑)
心配しないで…ね?!」
『おう、じゃあ、でかけっから切るぞ?』
行くんじゃん…
「うん、じゃあーねー。」
……ピッ…
私の思うこと全部矛盾しまくってるなぁ…
憐って…友達だよね?
浅い関係の友達。
そのままだよね?
次会わなければ…
電話だけの友達でよかったんだよ今の私はきっと…
この時『そのままの君でいて』って
願えばよかったかなぁ?
松島 憐
想い
秋……
泣いてるのは何でだ?
俺に言えねぇよな…
浅い関係だもんな俺ら…
黙っている秋
顔をそむけた
「秋…」
ハッ!………
今の夢か?……
夢だな……
「夢まで見るとか俺キモい…
変態みたいじゃんか…」
「変態じゃんか」
えっ?…
顔をあげると…
そこには欄佳がいた
「何々?彼女にフラれてその子の夢みてんの?」
か、彼女!!/////
「はぁ~///チゲーよ彼女じゃねぇよ//」
顔が赤いだろう俺は。
彼女だったらどれだけいいだろう…
「ふ~ん…それより宿題大丈夫?今日学校あいてるから図書室行って来なよ。じゃ、」
「お、おう…????」
アイツやけに優しいな…?まぁいいか
久しぶりに制服に着替えてみた
俺はいい子じゃないんでシャツ出して
腰パンにして…完璧!!!☆☆☆
全体的に茶色と薄いピンクの制服
ズボンは茶色のチェック
ネクタイは茶色
シャツは薄いピンク色
長袖しかないうちの学校…
腕まくりするしかない…
「いってきまぁーす」
……ガチャ…バタン…
~学校~
「涼しい~♪♪♪」
予算がない学校って思っただろうが
ここチョーあるからクラーつけまくり
図書室は……あっちかな?
階段を上がりひだりにある廊下をまっすぐ行けば図書室だ
……ガラガラッ…
図書室はかなり人がいた
その中に見覚えのある女子発見!!
すぐさま彼女の隣の席にいった
「どーも♪」と俺
「は?えっ、あ、どうも…」と彼女
トピック検索 |