和 2012-05-16 17:01:03 |
通報 |
失礼します。早速怖い?話を一つ。
祖父が亡くなり、告別式を終えた翌日のこと・・・
夜の8時頃にふと自宅の玄関扉のを見ると、そこには薄らと人影が映っていた。
玄関扉は、黒の分厚いフレームに曇りガラスが囲まれた様式になっており、そのガラス部分に影は映っていた。
勿論、扉の外側に人がいれば薄らと人影が映る。
しかし、その時には外を確認しても誰もおらず、またその影は直立した人影の姿で微動だにしない。
そう、自分の影が扉に映っている訳でもなかった。
奇妙に思ったが、その日はそのままやり過ごした。
それからというもの、毎日の様に夜8時になると玄関扉に人影が映るようになった。
そしてそれは日を追うごとにハッキリくっきりとした人の姿になっていった。
明らかに奇怪な現象ではあるが、害は特になく、どうする事も出来なかった。
祖父の四十九日の法要が自宅で執り行われた。
法要後は親戚挙って祖父を偲ぶ宴が行われ、皆上機嫌だった。
その時、突然電話が鳴った。
相手は非通知で応答も無い。
イタズラ電話だと思って電話を切ろうとした瞬間に玄関の方からガタっと物音がした。
電話を切り玄関に行ってみると、祖父が愛用していた杖が玄関扉のノブに立て掛けてある。
奇妙だった。この杖は仏間の収納スペースに置いてあったハズ。
親戚の誰かが酔っぱらって持ってきたのかと問いただしても、誰も知らないと言う。
無論、その時も玄関扉には例の人影は・・・映っていなかった。
翌日以降は人影が現れる事が無くなった。
祖父の杖の謎、無言電話の謎、祖父の四十九日という節目にプツリと止んだ怪奇現象の謎。
祖父の魂が、あるいは・・・。
トピック検索 |